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上杉隆の「ニッポンの問題点」 【ウクライナ紛争】ロシアが開戦せざるを得ないオプエド的8つの理由
2022-02-21 18:30385ptウクライナでの「紛争」がはじまろうとしている。欧米や日本の報道を見る限り、絶対的な正義はウクライナにあり、大抵ロシアは悪の枢軸ということになっている。 果たして、本当にそうなのだろうか? 健全な懐疑主義はジャーナリズムの基本であり、民主主義を成熟させる必須の条件でもある。異論・反論であるオプエドという概念は、まさしくこうした際に活用されるべきだろう。ということで、オプエドの観点から「ウクライナ戦争」を分析してみようと思う。 いかなる国でも一般人がメディア情報に左右されるのは致し方のないことである。とくに、リテラシーの低い、メディア教育を受けていない日本人は、より一層、偏狭な考えに陥りがちだ。
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上杉隆の「ニッポンの問題点」『一億総コメンテーター~ナチスに勝った日本の情報戦』
2022-02-18 09:00385pt評論家でジャーナリストの大宅壮一氏が「一億総白痴化」とテレビによる社会の浅薄化を喝破したのはいまから60年以上も前のことだった。
「テレビに至っては、紙芝居同様、否、紙芝居以下の白痴番組が毎日ずらりと列んでいる。ラジオ、テレビという最も進歩したマスコミ機関によって、『一億白痴化運動』が展開されていると言って好い」(大宅壮一氏「週刊東京」1957年2月2日号)
いま、その一億総白痴化の「化」は外れて、一億総白痴になったという。こう喝破したのは大宅氏の娘で、評論家の大宅映子氏である。
「もう『化』は取れているの。白痴、白痴、一億総白痴」(大宅映子氏『ニューズオプエド』)
新聞からラジオ、そのラジオからテレビへと、テクノロジーの発展によるメディアの進歩は確実に進んでいる。しかし、それは技術の話であり、中身の言論空間の健全性はむしろ失われているのではないだろうか。
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上杉隆の「ニッポンの問題点」『遺言状を作ってみた~費用とその効用』
2022-02-17 20:59385pt遺言状を作ってみた。齢53。地震、雷、火事、コロナ……。人生、何があるかわからない。知人が死んでいくと死が身近に感じられるものだ。ニューヨークタイムズ時代、毎日のように意見交換をしていた外交評論家の岡本行夫さんが逝った。幼き頃、同じ団地に住んでいたKが家族もろとも逝った。中学同級生の美容師のHと運動神経抜群だったがうるさいMが相次いで逝った。鳩山事務所の同僚だったKさんも逝った。そして、石原慎太郎さんが逝った。20年前、都庁記者クラブを開放し、私自身のジャーナリスト・デビューのきっかけになった処女作の執筆を認めてくれた人…。そうか、人は死ぬんだ。改めて思った。
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上杉隆の「ニッポンの問題点」【新潟発の日本初】にいがた経済新聞(にいけい)で日本初の試みスタート
2022-02-04 09:00385pt東京一極集中が叫ばれて久しい。様々な施策が講じられているものの、結局、ヒトも、富も、情報も東京に集まってしまっている。コロナ時代において、「ニューノーマル」やら「リモート国家」やら喧しい。巷に期待の言葉は溢れているが、結局、地方の時代にはなっていないのではないか。50代の筆者は、地方への人口移動は、社会に多様性をもたらし、効率的な都市の出現と富の再分配が達成されると教わってきた。学校でも、メディアでもそう教わったのだ。しかし、現実はどうだろうか。細胞生物学におけるニューロンではないが、生命体も都市構造もつまるところ、一極に偏るのがむしろ自然であり、効率的だと判断しているのではないだろうか。すると、新潟もこのまま静かに退潮していくのだろうか?
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