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バックラッシュ! なぜジェンダーフリーは叩かれたのか?(始末記)
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バックラッシュ! なぜジェンダーフリーは叩かれたのか?(始末記)

2012-12-07 23:36
  • 19

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 しつこいようですが、この本についてです。
 前回の件については、小山エミ師匠とツイッター上で長い長い議論になってしまいました。
 それら議論は以下のリンクで読むことができます。

ジョン・マネーの「双子の症例」の否定は、フェミニズム理論の否定にもつながるか?
上野千鶴子師匠は「双子の症例」を否定したか?

 一つ目は小山師匠のお友だちがまとめてくださったものです。
 小山師匠のお友だちは、

「ボク、全然知識が無いから詳しく説明してよ!」
「英語は読めないふぇぇぇぇぇん(><)」
「上野千鶴子は欺瞞が多いので、上野千鶴子が紹介するマネーの業績全部が欺瞞?」
「嘆き」

 などと下品な見出しをつけることで相手を貶めるのみならず、
「マネーのトランスセクシュアル研究はジェンダーフリー教育などで利用すべきか?」

 など、どう考えても議論と関係ない見出しをつけてもいます。
 フェミニストへの信頼感が、いや増しますね。
 二つ目はその後のやりとりをぼくがまとめたものです。
 ぼくの方も下品な見出しをつけてバランスを取ろうとしたのですが、情けないことにやり方がわかりませんでした
 結局、議論としてはぼくの方が(ちょっと本業が忙しくて……)放り出してしまった形になり、悔いの残るものになりましたが、それだけではあんまり中途半端なので、ここでちょっとまとめめいたことでも書いておこうかと思います。

 さて、小山師匠とぼくとの論点は、「マネーの『双子の症例』は前世紀末に否定された。それ以降、果たして上野千鶴子師匠はそれを正しいものとして引用し続けたか、否か」という点についてでした。
 前回のブログ記事で、ぼくは上野師匠の著作『差異の政治学』を調べ、「上野千鶴子師匠はそれを正しいものとして引用し続けた」と結論しました。
 ところが、小山師匠の意見では、「それは違う」という。
 両者の争点をでき得る限り価値中立的にまとめるなら、

 兵頭:確かに上野師匠の著作に「双子の症例」についての言及はない。しかし「マネーがジェンダーアイデンティティは後天的に決定されることを実証した(大意)」と言っているではないか。これは「双子の症例」を論拠にしている証拠だ。
 小山:いや、違う。マネーは「双子の症例」とはまた別な、性同一性障害者の臨床例などからそのようなケースを見出した。上野本で述べられているのはそれらの例についてだ。

 といったことになるでしょうか。
 確かに、上野師匠の本はやや曖昧な記述ではあるものの、確かにそのように読めなくはありません。「双子の症例」が否定されたことについても明示されてはいないものの、それを指し示したらしき記述もあります。また、『バックラッシュ!』におけるインタビューも、小山師匠の解釈の妥当性を揺らがせるものではありません。

 ただ、とは言え、ぼくには疑問が残りました。
 結局、「性同一性障害者の症例」を一般的なものとして敷延できるのか。前回にも書いた通り、「性同一性障害者のジェンダーは男脳/女脳という先天的な要因に左右されている」と考えた方がいいのではないか、と思えるのです。
 しかし小山師匠は(やや、言葉としては曖昧に思えましたが)取り敢えず、性同一性障害者の症例を敷延することに問題はない、という立場のようです。
 正直、疑問ではあるものの、ぼくもその辺りについてどう考えるのが妥当なのか判断し兼ねます。
 この辺り、ちゃんと調べてみようとも思ったのですが、なかなか時間も取りにくいので一応、ペンディングにしておこうかと思います。

 一方、「とは言え、前世紀まではフェミニストが『双子の症例』を大いに論拠にしていた」こと、「上野師匠は置くとしても今世紀に至ってもいまだそれを続けているフェミニストだっている」こと、この二点は動かしがたい事実であるように思います。
(この二点については、残念ながらお答えをいただけませんでしたが……
 以上のような理由から、上野師匠の例を除き、やはりぼくは前回の記事について訂正の必要を覚えないのですが、いかがでしょうか。

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他9件のコメントを表示

>>9
脳科学も知らんバカが科学を語るな

No.10 138ヶ月前

>>8
フェミニストはバレバレですが、自称リベラルや人権派の化けの皮も剥がせますね、「男性の人権は?」と問うと。


まあそれはともかく。twitterも見たんですが、小山師匠、「性自認には生得的に決まる要素もある」って認めちゃってるんですね。
じゃあ性自認後天説は誤謬だし、マネー説は否定されるはずだし、生得的性差を無視したジェンダーフリー教育なんてやっちゃいけないって結論に普通はなると思うんだけどなあ。

No.11 138ヶ月前

>>6
嘘と妄想しか能のないバカはまともに相手にされてないっていい加減気づいたら?
文章の内容に反論もできずに他愛もない皮肉に脊髄反射してるようじゃ気づくのも無理か。

No.12 138ヶ月前

>>10
中学生レベルの「論理と集合」の内容も満足に分かっていないような人間が科学の守護者気取りか。滑稽だな。

No.13 138ヶ月前
userPhoto 兵頭新児(著者)

aa様>

>じゃあ性自認後天説は誤謬だし、マネー説は否定されるはずだし、生得的性差を無視したジェンダーフリー教育なんてやっちゃいけないって結論に普通はなると思うんだけどなあ。

結局「ジェンダーフリー」の定義が千変万化しちゃってることと、「男女平等」という程度の意味あいだと強弁されちゃうと、言い返せなくなっちゃうことですね。
例えば小山師匠自身がダイヤモンド博士(マネーのウソを暴いた人)の「ジェンダーフリー賛成」という言質を取っています。が、そもそも「ジェンダーフリー」は半ば和製英語に近いので、果たしてダイヤモンド博士はどの程度の意味あいでそのようなことを言ったのか……(これは小山師匠のブログを探せば文章化されてると思うんですが、多分英語だろうしなあ……)。

No.14 138ヶ月前

>>13

>>論理と集合
知りもしない概念振り回して科学者気取りか。滑稽だな

ああそうだった。このバカは単に脳科学を知らないだけじゃない。科学的方法論一般がまるで理解できないのだ。もっと言うなら論理的思考能力がない。小学生レベルの読解力もない。
読解力が欠如してるから「フェミニズムの理解が自分と違う!ミソジニー!」などという電波全開の妄言が飛び出す。フェミをテーマに話していて女についての好悪が判断できるわけないだろバカが。
論理的思考能力がないから「上野千鶴子は危険な任務にもアファーマティブアクションを導入せよと主張している!」などと妄想で根拠のない大嘘をついたあげく私に突っ込まれて証拠が出せずに発狂するなんて醜態を晒す。
そして何よりこれだけいろんな人間に論破されてなおコメント欄にのこのこ出てこれるほど恥知らずになれるのがバカの証左。
恥の欠片でも残ってるなら今までのバカ発言訂正してとっとと消えろ

No.15 138ヶ月前

>>14 兵頭様



>>「男女平等」という程度の意味あいだと強弁されちゃうと

こういう言い訳するフェミニストって多いですけど、ジェンダーフリー教育の実態を踏まえてない空理空論なんですよね。「バックラッシュ派」の指摘した教育現場の実態をフェミ側が無視して「脳内ジェンダーフリー」を守ろうとしてるんだから最初から議論が噛み合わないというか。


小山がダイヤモンド博士の言質を取ったって話も、博士が日本のジェンダーフリー教育の実態を理解した上での発言なのか怪しいもんです。

No.16 138ヶ月前

>>15
>知りもしない概念振り回して科学者気取りか。滑稽だな

少なくともあなたよりは良く知ってるし、そもそも科学者なんて気取ってないw中学生レベルの数学の知識を使っただけじゃんw
まあ、あなたからするとすごい事をやっているように見えるのかもしれないが。

>ああそうだった。このバカは単に脳科学を知らないだけじゃない。科学的方法論一般がまるで理解できないのだ。もっと言うなら論理的思考能力がない。小学生レベルの読解力もない。

中学生レベルの「論理と集合」の内容も満足に分かっていないような人間がこんなこと言っても滑稽なだけですね。

>「フェミニズムの理解が自分と違う!ミソジニー!」

Dainsleif20mmとフェミの定義についてあれこれした覚えはあるがあれは向こうがエコフェミとりべフェミをごっちゃにして勝手に混乱していただけだし、
それに伴ってミソジニーだなんて発言はしてない。どうやら"嘘と妄想しか能のないバカ"はaaの方だったらしいね。

>論理的思考能力がないから「上野千鶴子は危険な任務にもアファーマティブアクションを導入せよと主張している!」などと妄想で根拠のない大嘘をついたあげく

こんなことも言ってない。僕は"フェミニストが危険な任務においてアファーマティブアクションを導入せよと主張した事はありません"というあなたの主張を反証しただけ。
やっぱり"嘘と妄想しか能のないバカ"はaaの方だったらしいね。

まあ僕はあなたが〈中学生レベルの「論理と集合」の内容も満足に分かっていない"嘘と妄想しか能のないバカ"〉でも"消えろ"とは言わないから、前回の僕のコメントにも逃げずにちゃんと反論してね^^

No.17 138ヶ月前

>>14
http://macska.org/article/111
http://macska.org/article/112

喜べ、日本語訳だけでなく解説までつけて下さってるぞ。

No.18 138ヶ月前
userPhoto 兵頭新児(著者)

SKYLINE様の意見について。

大変、ありがたいです。
何となればミルトン・ダイヤモンド博士が「ジェンダーフリー」に賛成していないということが、はっきりと実証されたからです。

aa様>

フェミニストがあまりにも可哀想だから塩を……というわけでもないのですが、

>ジェンダーフリー教育の実態を踏まえてない空理空論なんですよね。

について。
フェミニストの「バックラッシュ批判」では結構、保守派の指摘にはミスが多いと言われていました。
また、事実、確かに本書が出た辺りから保守派のフェミ批判は沈静化したように思います。
新記事などを見ても、フェミニストの自己申告にどこまで信頼が置けるかは疑問ですが……その辺についてご存じありませんか?

No.19 138ヶ月前
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