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陛下のお気持ちなど
2017-01-20 19:30110pt石破 茂 です。 日本国憲法第1条(「天皇は日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であって、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基づく」)により、天皇陛下のご地位は国民の意思によるものです。 憲法第41条(「両議院は、全国民を代表する選挙された議員でこれを組織する」)によって、形式論的には国会議員が国民の意思を代表するのであり、いかなる法形式を採るかは別として、ご譲位に関する法律が定足数を充たす衆参両院出席議員(総議員ではない)の過半数によって可決され、成立すればよい、ということになるのでしょうが、そもそも本当にこれを「国民の総意」としてよいのか、全会一致でなければ「総意」とはいえないという考え方も、憲法改正の発議と同じく3分の2で足るとの考え方もありましょう。
昨年8月8日、天皇陛下がそのお気持ちを全国民に対してビデオメッセージという形でご表明になったのは、主権者である国民一人一人 -
トランプ政権と地方創生など
2017-01-13 18:58110pt石破 茂 です。 最近、テレビ番組や講演などのテーマに「トランプ政権と今後の日米関係」を依頼されることが多いのですが、「実際に就任してみなければわからないし、してからもわからない」というのが正直なところです。 昨日のトランプ氏の会見を見ていると、当選直後にテレビのインタビューで答えていた「メキシコとの間に壁は作らず、既に設置されたフェンスを活用する。オバマケアは修正する」などをあっさりと覆し、「メキシコ国境での壁建設計画を早期に実現する。フェンスではなく壁であり、費用はメキシコに負担させる。オバマケアは大失敗であり撤廃する」と発言したことにはいささか驚きました。公約の原点に戻ったと言えばそれまでですが、この人の真意は一体那辺にあるのか。真意、などというものはなく、その都度レトリックを使い分けているのだとすれば、これは相当に由々しきことです。 彼のことを「ディールとサスペンスの大統領 -
年男など
2017-01-06 20:51110pt石破 茂 です。 明けましておめでとうございます。本年も何卒よろしくお願い申し上げます。新年早々本欄に多くのご意見をお寄せ頂いたことにも心より感謝申し上げます。
元旦以来、いくつもの新年会に出席する機会がありました。当然のことながら「今年は酉年」で始まる挨拶が多いのですが、年男である私は、「そうか、アイツも今年は還暦なのか」と思われたくなくて、なるべくこの話題を避けて挨拶をしています。 もっとも、以前は年が新しくなったことの何が目出度いのかよくわかりませんでしたが、齢を重ねて還暦近くともなると、ああこの一年、無事に過ごせてよかったなとしみじみ思います。いつのまにか今の衆院議員の平均年齢55歳も既に大きく超えてしまい、もはや決して若くはないのだ、日々を大切に生きなくてはと思わされた年明けでした。
お正月は新聞や雑誌に比較的丹念に目が通せる有り難い時期なのですが、四日付の朝日新聞朝刊
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