-
日露など
2016-12-28 16:46110pt石破 茂 です。 今年も余すところあと三日となりました。今年は予算編成や税制改正などの作業が早く終わったため、永田町は例年にもまして静かな年末となっています。以前は御用納めの直前まで、復活折衝だなんだとお祭り的に賑やかであったものですが、隔世の感があります。 先日の日露首脳会談についてはその後あまりフォローされていないようですが、何故一時期あれほど期待値が上がってしまったのでしょうか。朝日新聞がプーチン大統領の「引き分け」「はじめ」発言を報じたことが端緒でもないでしょうし(同大統領の会見録を全部読むと、領土について甘いことは一言も言っていないようです)、一時期低迷していた大統領支持率が急回復したのはクリミアを併合し「強いロシア」を国民に見せつけたからであって、2018年に大統領選を控えた同大統領が領土で譲歩するなどとは普通は考えられないことです。 会談が近くなった時点で報道も期待値を下 -
オスプレイ不時着など
2016-12-22 18:25110pt石破 茂 です。
沖縄における米軍輸送機オスプレイの事故については、対応を誤ると極めて困難な状況になることが懸念されます。 「不時着」なのか「墜落」なのかについては、明確な定義があるわけではないのですが、空中給油中に回転翼が給油ホースと接触して損傷し、飛行が不安定になる中で、人家への影響を避けるために普天間基地への帰投を断念して、海岸に意図的にコントロールして降ろした(落とした)とするならば、損傷の状況如何を問わず「不時着」と評価するべきなのでしょう。 それはともかく、情報不足のせいなのか、日米地位協定の下に設置されている日米合同委員会の中にある事故分科委員会が今後どのように機能するのかについて言及がないように思われます。オスプレイは従来機とは異なり、回転翼(固定翼モードのときはプロペラ)が大きいため、この種の事故発生の確率は高いと思われ、それをいかに回避するかが今後の焦点となるはずです -
陛下ご譲位についてなど
2016-12-09 21:12110pt
石破 茂です。
天皇陛下のご譲位の件について、時間のある時に懸命に考えてはみるのですが、当然のことながらなかなか自分なりの解が見いだせないままに呻吟の日々が続いています。有識者会議の意見も一通り目を通していますが、本当にこの問題は難しいですね。
この件で、ある方と議論をしていて、憲法学の泰斗・宮沢俊義東大教授の「天皇ロボット論」なるものが存在したことを初めて知りました。 私たちが学生であった頃(1975年~)、スタンダードな憲法の教科書は「憲法Ⅱ新版」(法律学全集4巻 有斐閣 1971年)でしたが、そこにそのような記述はありませんでした。同教授がこの説を唱えたのは逝去する年、1976年の「全訂日本国憲法」(日本評論社)においてなので、知らなかったのも無理はないのですが、「(天皇は)なんらの実質的な権力を持たず、ただ内閣の指示に従って機械的に『めくら判』を押すだけのロボット的存在」
1 / 1