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税の議論、人事など
2013-09-27 20:53110pt石破 茂 です。
税を巡る議論は「これが正しい」という明確な解があるわけではなく、「やってみなければわからない」という面も多分にあるように思われます。それぞれの立場からの主張もポジショントークク的なものが感じられて、そのまま鵜呑みにすることは避けなくてはなりません。 「消費税を上げて庶民を苦しめ、法人税を下げて大企業を優遇するなどもっての外である」といういかにも世間受けしそうな議論がありますが、ことはそう単純なものではありません。日本国内に企業を留め、設備投資を慫慂し、外国企業の立地を促進し、雇用を増やし、労働者の所得を上げるためには法人の負担を減らしていかなくてはなりません。 「内部留保が増えるだけ」「賃金上昇につながらない」「経営の苦しい中小・零細企業には恩恵がない」との反対論は、「だから法人の負担は重いままでよい」という結論をストレートに導き出すことにはなりません。 多くの -
9月など
2013-09-20 20:34110pt石破 茂 です。豪雨災害に遭われた地域の皆様にお見舞いを申し上げます。
9月は私にとっていろいろな意味で転機となる出来事の起こる月で、平穏無事で9月が終わったことがあまりありません。毎年「今年の9月には何が起こるのか?」という怖れにも似た気持ちで迎えております。 父親が亡くなったのが昭和56年の9月16日、母親が亡くなったのが平成3年の9月14日。 結婚したのが昭和58年の9月22日。 初めての選挙に出馬表明したのも、防衛庁長官、防衛大臣、農林水産大臣、自民党政調会長、幹事長になったのも、過去2回総裁選挙に出馬したのもすべて9月。とにかく9月にはいろいろなことが起こります。 今年の9月は今のところ比較的平穏に過ぎつつあります。一昨日の自民党役員会、総務会で主要な党役員はあと1年その任を務めることとなりましたが、既定路線の確認でもあり、そう驚くことでもありません。 新聞は「官邸 -
オリンピックなど
2013-09-13 19:13110pt石破 茂 です。
昭和39年、前回の東京オリンピックの年、皆様はどのような思い出をお持ちでしょうか? 49年も前のことですから(!)、「まだ生まれていなかった」という方も多いのでしょうけれど、我々の世代以上の者はそれぞれが強烈な思い出を持っています。「あの時どこで何をしていた?」という会話が急に増えました。
あの時私は鳥取の小学二年生でした。聖火リレーが鳥取県庁前を通る、というので沿道から一生懸命日の丸の小旗を振ったことをよく覚えています。 ようやく普及し始めた白黒テレビで重量挙げやバレーボールの日本選手の活躍に声援を送ったものでした。中でもマラソンの円谷選手の劇的な最終の場面は鮮烈に印象に残っています。当時は三波春夫の「東京五輪音頭」が街中に溢れていました(今聴いてみると、これは相当に難しい唄ですね)。
前回の東京五輪が戦後の復興の象徴であったとすれば、2020年大会は長く続 -
集団的自衛権の説明など
2013-09-06 19:41110pt石破 茂 です。
当欄に対する皆様のコメントには、丁寧に目を通しているつもりですが、時折、困惑、落胆、驚愕することがあることもまた事実です。 集団的自衛権行使容認につき積極的な議論を展開した際に出てくる「自分の子供を自衛隊に入れてから言え!」という類の無思考的感情論がその典型で、何処からこのような発想が出てくるのか、私には全く理解が出来ません。
私自身、今まで集団的自衛権を専ら日米同盟の観点から論じてきたのですが、これまた無思考的感情論である「アメリカと一緒に地球の果てまで行って戦争をするのか!」という論を唱える方々が登場し、これに同調する人が多いのにも辟易させられます。当方の論法を変えていかなくては現状を打破することは難しいのかもしれません。
要は「国連とは決して万能の組織ではない」ということです。 二次大戦後、戦争は違法化され、仮に不正な武力攻撃を加える国家が出現した場合に
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