プロレスラーの壮絶な生き様を語るコラムが大好評! 元『週刊ゴング』編集長小佐野景浩の「プロレス歴史発見」――。今回のテーマはG1、チャンカン、N-1……秋の3大リーグ戦・総評です!
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――小佐野さん、今秋は新日本プロレスのG1クライマックス、全日本プロレスのチャンピオン・カーニバル、ノアのN-1 VICTORYと、リーグ戦が重なりました。
――すべての試合をチェックできた人っているんですかね……。
小佐野 さすがに全試合見てる人はいないでしょうねぇ。いたとしたら、よっぽどヒマな人ですよ(笑)。いくら自宅にいながら配信で見られるといっても……けっこうな時間が取られるもんね。
――平日だと18時から21時ぐらいですから、仕事終わりとはいえ、なんだかんだ忙しい時間帯ですよね。
小佐野 私はチャンピオン・カーニバルの解説の仕事があったから川崎大会以外は全部現場で見てるんですけど、それは6大会だけだったから可能だったしね。昔から言われてることだけど、リーグ戦って興行的には難しいところもあって。星取りの行方にも左右されて、消化試合が多くなるような興行には興味を示しづらいからね。
――昔のリーグ戦と比べて白星配給係的な立ち位置の選手って見かけなくなりましたね。
小佐野 いないね。 いまは最後の最後まで、もつれるから。
――決勝戦前日まで誰が決勝に出るのかはわからない。
小佐野 それにいまのリーグ戦って、ほぼ全試合配信されてるじゃないですか。変な話、軽く流せる試合がないから。
小佐野 「こんなに激しい試合をやって明日大丈夫なのかな」って心配になっちゃうよね。飯伏なんか優勝戦があるのにタイチとバカみたいな蹴り合いをしちゃったり(笑)。これじゃあ優勝戦に出られないでしょ?っていうの試合をやっちゃうから。オカダ・カズチカは開幕戦の飯伏幸太戦で雪崩式フランケンで腰を打って痛めちゃって。棚橋弘至も内藤哲也戦のスイングDDTでケガをしちゃったり。毎試合ハードですよ。
――優勝を目指すのは当然として内容でも魅せることが必須で。
小佐野 内容重視、内容があってこその結果だよね。 いまのリーグ戦は勝てばいいものではなくなってる。優勝者だけではなく、どの試合がベストバウトだったのかも語られるわけだからね。
小佐野 もちろん優勝したことは評価されるけど、誰がリーグ戦でインパクトを残したのか。優勝戦線から脱落しても、その先のタイトルマッチに繋がる場合もある。たとえばリーグ戦でタイトルホルダーを倒して、それが面白い試合だったらチャンスは巡ってくるから。
――基本的にリーグ戦は団体がプロデュースするけど、試合内容によっては先の展開を大きく変えることはできる、ということです。
小佐野 それはつまり逆にリーグ戦の内容次第では、落ちていく選手もいるってことですよ。
――それで今年のチャンカンは6大会だけの開催なんですね。
小佐野 大会の日程の問題もあったんだけど、10選手参加でA・Bブロック分け。 結局1人4試合しか公式戦ができなかった。2敗したらもうアウト。ほとんどトーナメントに近いよね(笑)。
――決勝戦はゼウス選手が宮原健斗選手を破って優勝しました。
小佐野 今回のゼウスはよかったよ。どうしても単調で大味なパワーファイターのイメージがあったけど、 全日本に来てからは秋山準の影響を受けたりして、いろんな技術を覚えていった。 ただ、それによってゼウス本来の魅力も失われかねない。ゼウス本人にもそういう葛藤はあったみたいだけど、グラウンドの練習をしっかりやって。 小橋建太に目をかけられているから、小橋のアドバイスを聞いたり、天龍(源一郎)さんが『週刊プロレス』の連載で「ゼウスはドロップキックを使ったほうがいい」と言ったら実際に使ってみたりとか。他人のアドバイスに耳を傾ける選手なんですよね。今回のチャンカンで極め技にしてた三沢式フェースロックも、昔の全日本プロレスのビデオを何度も見て研究して使ってね。
――チャンカンのために準備して勝負したんですね。
小佐野 ゼウス本人も38歳だから、そろそろパワーファイターから脱却しなきゃいけない年齢ではあるんだよね。さすがに力技だけでは通すことは難しいから。
――いまってパワーファイターが生きるのが難しい時代ではありますよね。ヘビー級よりちょっと軽めで飛んだり跳ねたりできるタイプが主流というか。
小佐野 時代遅れに見えちゃうんだよね。石川修司は今回のチャンカンは成績は振るわなかったけど、135キロを123キロまで落としてね。パワーはそのままで動きにキレを求めた。開幕戦はフライング・ボディシザース・ドロップで勝ったんだけど、それはジャンボ鶴田の技なんだよ。
――なるほど、みんな何かしら新たな武器を用意してるんですね。
小佐野 秋山が全日本プロレスから去ったことで、いろいろ言われてるけど、選手たちは温故知新でいろいろと研究してるんですよ。諏訪魔はバックドロップにも拘ってるけど、 ドロップキックも使ってる。ドロップキックは馬場さん時代の全日本プロレスから大事にされている技だから。ジェイク・リーも蹴りとバックドロップだけだったのが関節技を取り入れて。いままでと同じではダメだという意識があるんだろうね。
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