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全柔連 上村会長 来月中辞任―遅い辞任の代償
2013-07-31 11:05運営に国の介入許す
不祥事が相次いだ全日本柔道連盟(全柔連)の上村春樹会長(62)は30日、一連の不祥事の責任を取り、8月中に辞任することを表明しました。
全柔連の執行部がようやく辞任を決めたものの、その時期も動機も手続きも“禍根”を残すものとなってしまいました。
女子選手への暴力的な指導、助成金の不適切な使用など、相次ぐ不祥事にまみれた全柔連。その間、みずから設置した二つの第三者委員会からは、会長ら執行部の責任を指摘されていました。
しかし、上村会長は4月に一度は辞任をほのめかしながら前言を翻し、10月まで辞めないといいだすありさまでした。その中で決定打は、公益法人を監督する内閣府からの是正勧告でした。
23日の勧告では、8月末まで「責任の所在を明らかにし、体制を再構築すること」と記されました。臨時理事会で執行部5人の辞任を提案した上村会長も、「(勧告が)辞任を決める一番大きな -
国民の期待担って 比例当選議員に聞く―山下 芳生さん(53)
2013-07-31 11:01新たなチャレンジを
国政選挙での15年ぶりの日本共産党の大躍進の背景には、自民党政治と同じ古い政治の枠内でありながら、「二大政党による政権選択だ」「第三極だ」などとしてきたキャンペーンのうそとごまかしが国民的に見抜かれつつあるという客観的条件があったと思います。
同時に、どんなに勝てなくても候補者先頭に歯を食いしばって選挙戦をたたかい、要求運動や強く大きな党づくりにコツコツとりくんできた全国の同志のみなさんの奮闘があったからこそ、切り開かれたチャンスだし、ものにすることができたと強く感じています。
ですから、日本共産党が得た議席は、多くの国民の期待が込められた宝の議席であるとともに、すべての候補者、党員、後援会員、支持者の汗と涙の結晶でもあります。この“宝”がどんどん輝きを増すよう党議員団みんなで努力する決意です。
新たに手にした議案提案権を活用して、選挙中、若い人たちから反応が強 -
オスプレイの追加―県民の痛みどうでもいいのか
2013-07-31 10:56主張
オスプレイの追加
県民の痛みどうでもいいのか
米海兵隊が新型輸送機オスプレイ12機を沖縄県の普天間基地に追加配備するために、経由地の山口・岩国基地に陸揚げしました。沖縄や岩国など全国各地での反対の声を踏みにじったものです。
昨年10月の最初の12機の沖縄配備後、無法な飛行をくりかえすオスプレイに沖縄県民の怒りは頂点に達し、島ぐるみで配備撤回を求めるたたかいが発展しています。28日には岩国でも抗議集会が開かれたばかりです。追加配備は論外です。日米両政府はオスプレイの追加配備をやめ、沖縄配備そのものを撤回すべきです。
「違反ない」の一点張り
オスプレイは墜落事故を多発させ、昨年も2回墜落した危険な輸送機です。沖縄にすでに配備された12機は、傍若無人な飛行で県民を苦しめています。「いつ落ちてくるか」と不安を募らせている県民に追い打ちをかける今回の追加配備に、県民が怒りを爆発させるのは -
国民の期待担って 比例当選議員に聞く―井上哲士さん(55)
2013-07-30 11:31原発・外交 骨太の議論を
参院選では、「自共対決」を明らかにし、自民党政治に対する抜本的対案を示して訴えた努力が実ったと実感します。選挙戦最終盤、他の野党からは「なんでも反対の共産党」攻撃が強まり、特に京都の民主党はそれしか訴えられなかった。“自民党にどう立ち向かうか”を示せず、最後は自民党や公明党に票をお願いした。彼らの大義のなさと対比して、抜本的対案を示す党を浮き彫りにしたことに大きな意義がありました。
選挙後、野党で内紛騒ぎと再編の動きが起きています。いくら「カンバン」探しをしても、自民党との対立軸がない。新しい党議員団で自民党との対立軸と抜本的対案をしっかり出していきたい。
自民党と国民とのねじれは選挙後、いっそう強まっています。一番が原発です。「共同」の世論調査では再稼働反対は58%で、選挙終盤の10日間で7ポイント増えた。再稼働に前のめりの安倍内閣に国民が不安を募らせたの -
政権暴走止めるため対案示し力を注ぐ
2013-07-30 11:28市田書記局長が会見
日本共産党の市田忠義書記局長は29日、国会内で記者会見し、民放世論調査の政党支持率で共産党が民主党を上回ったことについて問われ、「参院選や都議選を通じて、今の自民党政治の暴走を止めたいという思いと、対抗軸を持ち抜本的提案を示している党はどこかということが国民のみなさんに浸透しつつある状況の一つの表れだ」と答えました。
市田氏は、「(世論調査結果を)確信にしながら、一過性の前進に終わらせないで定着させ、発展させるために力を注ぎたい」と決意を語りました。
市田氏はまた、選挙とその後の事態を通じ、「政策・路線と同時に、政党のあり方、政党とは何かということが鋭く問われた」と指摘しました。
そのうえで、共産党は「綱領を持ち、党員がいて、草の根で国民と結びついた党の支部があり、日常的に活動し、財政も自前で国民に立脚して政党助成金や企業献金とも無縁」だと紹介。一方で、「政界再 -
消費税増税―強行すれば取り返しがつかぬ
2013-07-30 11:24主張
消費税増税
強行すれば取り返しがつかぬ
来年4月から、現在5%の消費税の税率を8%に引き上げる増税をめぐり、予定通り引き上げるのかどうかの議論が政府周辺で活発になっています。安倍晋三首相は経済の動向を見極めて判断すると繰り返すだけで、増税しないとはいいません。有識者会議をつくって検討するとも伝えられます。政府部内には麻生太郎副総理のように予定通りの増税を主張する意見や、延期や段階的な増税を示唆する意見もあります。消費税増税は国民の暮らしと経済に壊滅的な打撃を与えます。小手先でごまかさず、きっぱり中止、消費税に頼らない財源対策に転換すべきです。
暮らしと経済に壊滅的
消費税の税率を来年4月からまず8%に、再来年10月からはさらに10%に引き上げる増税は、昨年秋、当時政権にあった民主党が自民、公明と談合して決めたものです。国民の批判をかわすため、実際に増税するかどうかは経済動向を見極 -
国民の期待担って 比例当選議員に聞く―小池 晃さん(53)
2013-07-29 11:13命守る政治 実現に全力
投票日の夜、開票速報で当確が出たとたん、薬害肝炎全国原告団の山口美智子さんから「期待しています」というメールが届きました。医師会幹部からも、歓迎の言葉がよせられました。ご期待に何としてもこたえる決意です。
何よりもうれしいのは「比例候補5人全員当選」の目標を達成できたことです。日本中で勝利の喜びを共有できました。「比例5議席の実現を」と、全国一丸で取り組んだことが、東京、大阪、京都での選挙区の勝利にも、南関東での、畑野君枝さん、寺尾賢さん、遠藤昭子さんの大善戦にもつながりました。東京では、比例代表選挙で自民に次ぐ第2党に。この意味はとても大きいと思います。
演説では、自民に対決、対案しめす共産党の値打ちを語りぬきました。くらし、原発、憲法、外交の「4つのチェンジ」には大きな反響があり、演説後の握手の際には、どこでも「消費税を増税されたら生きてゆけない」「憲法は -
最低賃金改定―政府は大幅引き上げの決断を
2013-07-29 11:07主張
最低賃金改定
政府は大幅引き上げの決断を
ことしの最低賃金をいくらにするか、国としての「目安」を決める審議が厚生労働省の中央最低賃金審議会「目安」小委員会でおこなわれています。現在の平均時給749円という最低賃金は、まともに生活できない低水準です。働いても働いても貧困から抜け出せない、年収200万円以下の働く貧困層(ワーキングプア)が1000万人を超えている原因がここにあります。働く人のくらしを豊かにしてこそ経済もよくなります。政府と審議会は、まともに働けば生活ができる最低賃金に大幅アップを決断すべきです。
全国で1000円以上に
安倍晋三首相は参院選の最中、最低賃金について「10円以上の引き上げが可能だ」と語りました。「アベノミクス」による2%の物価上昇目標に見合った引き上げといわれていますが、それだと15円程度でしかなく、生活の苦しさは変わりません。
何よりも、この程度では -
国民の期待担って 比例当選議員に聞く―紙 智子さん(58)
2013-07-28 11:02TPP阻止 共同さらに
参院選では、JA青森中央会から共産党の選挙区候補を推薦してもらい、群馬県のJAにったみどり、岩手県宮古市の3漁協からも熱い期待のメッセージが寄せられました。北海道でも、首長や農協組合長など50人を超える方から期待の声が寄せられ、支援の輪がこんなにも広がった選挙戦は初めてです。
活動地域の北海道、東北、北関東11道県の比例票は110万3570票で前回から36万票以上増やしました。その背景には、とりわけTPP(環太平洋連携協定)交渉参加や、原発問題、憲法問題への危機感があったと思います。
25日には、「オール北海道」の反対運動を無視したTPP交渉参加に抗議する総決起大会が札幌市で開かれました。雨の中集まった7000人の、安倍政権に対する強い怒りを感じました。
TPPの条件闘争は論外です。米など重要5品目を関税撤廃の例外にするのが無理ならと、品目を絞り込む動きもあ -
防衛大綱中間報告―「環境」変化で何でもありか
2013-07-28 10:55主張
防衛大綱中間報告
「環境」変化で何でもありか
防衛省が安倍晋三政権として初めて策定する「防衛計画の大綱」の中間報告を公表しました。文字通り軍拡のプログラムです。
安倍政権は発足直後、民主党政権時代の「大綱」の見直しを打ち出し、検討を進めてきました。中間報告は、中国や北朝鮮など「安全保障環境」が変化したことを理由に、日米軍事同盟強化と自衛隊増強の路線を露骨に打ち出しています。「環境」が変わったとさえいえば、これまで自民党政府でさえふみだせなかった「敵基地」攻撃や自衛隊の海兵隊機能の検討が許されるとでもいうのでしょうか。
海外で「戦闘する」態勢
中間報告は、「敵」のミサイル発射台を直接たたく「敵基地攻撃能力」や、離島防衛に名を借りた自衛隊の「海兵隊機能」の強化、他国の軍隊を監視する無人機の導入、さらには「武器輸出三原則」の事実上の撤廃など、まさに軍拡要求のオンパレードです。これまで
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