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「1億総活躍社会」/国民をどこに追い立てるのか
2015-10-31 11:22主張
「1億総活躍社会」
国民をどこに追い立てるのか
安倍晋三改造政権が目玉政策と位置づける「1億総活躍社会」の具体化のために設置された「国民会議」の初会合が開かれました。「1億総活躍」については発表された直後から「国民に『活躍』を押し付けるのか」などの違和感や疑問が国民から相次ぎました。初会合でも安倍首相(同会議議長)が口にしたのは「みんなが活躍できる社会をつくるため」などの抽象的な発言ばかりで、なにをめざすのか、国民にはさっぱり伝わりません。「総活躍」などという勇ましい掛け声で、国民をどこに追い立てようというのでしょうか。犠牲強いる政策に拍車 「1億総活躍社会」は、9月末に自民党総裁に再選された安倍首相が記者会見で突然打ち出したものです。「希望を生み出す強い経済」「夢をつむぐ子育て支援」「安心につながる社会保障」を柱とする「新3本の矢」を放って、「国内総生産(GDP)600兆円」「希 -
辺野古・新基地工事強行/常軌逸した安倍政権/対米公約へ焦り 暴挙
2015-10-31 11:14もはや、正気の沙汰ではありません。安倍政権は29日、沖縄県名護市辺野古の米軍新基地「本体工事」を強行的に開始しました。「着工」という既成事実を米国に示すために、民意も法理も踏みにじった暴挙です。そこには一片の道理もなく、破綻は必至です。 (竹下 岳)
無法ぶりが際立つ
29日午前8時すぎ、「本体工事着工」を知らせるファクスが、防衛省沖縄防衛局から一斉に報道機関に送信されました。 沖縄県の翁長雄志知事が13日に辺野古埋め立て承認を取り消してから、わずか16日後の暴挙です。知事は22日、約950ページ、付属資料を加えると数千ページもの意見書を送付しましたが、国交相はわずか5日後の27日に、埋め立て承認取り消しの効力停止を決定。防衛局は翌28日、辺野古の「公有水面埋め立て」に着手するとのわずか1枚の届出書を県に一方的に送付したのです。 翁長知事が「結論ありきだ」「県民の気持ちに寄り添うという気 -
アベノミクス立ち往生/家計消費支出0.4%➘ 勤労者実収入1.6%➘
2015-10-31 11:06政府が30日発表した9月の各種経済統計は、家計消費支出の落ち込み、勤労者世帯の実収入の減少など、家計に厳しい経済状況を浮き彫りにしました。日銀が同日発表した経済・物価情勢の展望(展望リポート)では、「2016年度前半ごろ」としていた2%の物価上昇目標の達成時期を「16年度後半ごろ」に先送り。アベノミクス(安倍晋三政権の経済政策)の立ち往生ぶりがいよいよ鮮明になりました。 総務省が同日発表した9月の家計調査(速報)によると、1世帯(2人以上)当たりの消費支出は27万4309円となり、物価変動の影響を除いた実質で前年同月比0・4%減になりました。マイナスは2カ月ぶりです。同省は、消費支出の基調判断を「足元では横ばいの状況となっている」とし、前月までの「このところ持ち直している」から後退させました。 勤労者世帯の実収入は1世帯当たり41万5467円と実質で1・6%減少し、6カ月ぶりにマイナス -
消費税「軽減税率」/増税の「偽装」のためはご免だ
2015-10-30 10:41主張
消費税「軽減税率」
増税の「偽装」のためはご免だ
自民党と公明党が与党の税制協議会で、2017年4月からの消費税の税率10%引き上げにあたって、一部の品目の税率を低くする「軽減税率」の検討を再開しています。「軽減」といっても現在と同じ8%を続けるだけで、税率を引き下げたり、非課税にしたりするわけではありません。軽減税率を導入すれば増税による税収が減るため、自民党は対象を限定することも強く求めています。自民・公明が軽減税率の協議を続けるのは、消費税増税への国民の批判が強いからです。増税を「偽装」するための対策を持ち出すぐらいなら、増税自体を中止すべきです。増税と抱き合わせで公約 消費税の増税にあたって軽減税率を導入するという対策は、増税法案が国会で審議されているときから、議論になってきたものです。自民・公明両党が政権に復帰した後、14年4月から強行した消費税率の8%への引き上げでは間 -
「国民連合政府」について/志位委員長の記者会見
2015-10-30 10:39日本共産党の志位和夫委員長は29日の記者会見で、民主党の岡田克也代表の「戦争法(安保法制)廃止の国民連合政府」に関する発言について記者に問われ、次のように述べました。
なぜ「国民連合政府」か――「提案」の要に位置づけた理由
なぜ「国民連合政府」を私たちの「提案」の要に位置づけているのか、この政府のもとで安全保障をどうするのかについては、10月15日の日本外国特派員協会での講演と質疑などを通じて、すでに私たちの見解を明らかにしてきました。 なぜ「国民連合政府」かという点では、何よりも、第一に、本気で、戦争法を廃止し、立憲主義を取り戻そうとすれば、それを実行する政府が必要になります。戦争法を廃止し、昨年7月1日の集団的自衛権行使容認の「閣議決定」を撤回しようとすれば、安倍政権のもとではそれは不可能であり、この二つの課題を実行する政府をつくることがどうしても必要になります。私たちが今回の「提案 -
民主主義の国で、こんな強権・背信・無法は断じて許されない/辺野古本体工事着工強行 志位委員長が会見
2015-10-30 10:36日本共産党の志位和夫委員長は29日の記者会見で、防衛省沖縄防衛局が名護市辺野古の米軍新基地建設のための埋め立て本体工事の着工を強行したことを受け、次のように表明しました。 一、沖縄防衛局は、29日午前8時、名護市辺野古の新基地建設で、埋め立て本体工事の着工を強行した。 沖縄県民が、名護市長選、県知事選、総選挙などで、繰り返し突きつけた「新基地建設反対」の総意を踏みつけにして、工事着工を強行した安倍政権を、強い憤りをもって糾弾する。 一、安倍政権がとっている態度は、沖縄県民の総意を無視した新基地建設強行という、日本の民主主義を根底から破壊する大問題にくわえて、着工強行にかかわっても、民主主義のルールを二重、三重に踏み破る、無法そのものといわなければならない。 一、第一に、翁長雄志知事の埋め立て承認取り消しに対し、防衛省が行政不服審査法にもとづき、承認取り消しの執行停止申立を国土交通大臣に請 -
メガバンクの献金/「社会貢献」が聞いてあきれる
2015-10-29 10:54主張
メガバンクの献金
「社会貢献」が聞いてあきれる
三菱UFJ、みずほ、三井住友の三大メガバンクをはじめ、全国の銀行が参加する全国銀行協会(全銀協)が、自民党への献金再開の動きを強めていることが注目されています。全銀協の佐藤康博会長(みずほグループ会長)が最近の記者会見で、日本経済団体連合会(経団連)の呼びかけにこたえて、各行に「自主的判断」で献金するよう求めたものです。銀行業界は1998年以来、献金を「自粛」しています。経団連の献金呼びかけ再開に続き、かつては自民党の最大の資金源だった銀行業界の献金再開は、金権政治に拍車をかける動きとして見過ごせません。“献金御三家”の復活 銀行業界が電力や建設業界と並んで、かつては“献金御三家”と呼ばれたこともある大口の政治献金提供者だったことは有名です。その銀行業界が献金「自粛」に追い込まれたのは、電力同様、公共性の強い企業が特定の政党に献金する -
「国民連合政府提案」の現状と展望/日本記者クラブ 志位委員長の講演
2015-10-29 10:50「戦争法廃止の国民連合政府」の「提案」について
日本共産党の志位和夫委員長は27日、日本記者クラブで講演を行いました。 志位氏は、冒頭、日本共産党が提案している「戦争法(安保法制)廃止の国民連合政府」について、説明を行いました。 日本共産党の「提案」は、「きわめてシンプル」なものであり、次の三つの柱からなっていることを、それぞれについて語りました。 ――戦争法(安保法制)廃止、安倍政権打倒のたたかいをさらに発展させようという、たたかいの呼びかけ。 ――戦争法(安保法制)廃止で一致する政党・団体・個人が共同して国民連合政府をつくろうという、政府の提唱。 ――「戦争法廃止の国民連合政府」で一致する野党が、国政選挙で選挙協力を行おうという呼びかけ。 そのなかで、志位氏は、「戦争法廃止、立憲主義回復」という政治的合意、それを実行する政府の樹立という政権合意ができたら、選挙協力に思い切って取り組み -
辺野古新基地問題/どこまで不当な強権振るうか
2015-10-28 10:50主張
辺野古新基地問題
どこまで不当な強権振るうか
沖縄の米海兵隊普天間基地(宜野湾市)に代わる名護市辺野古への新基地建設問題で、翁長雄志知事による埋め立て承認取り消しについて、石井啓一国交相がその効力を止める執行停止を決定しました。同時に、安倍晋三内閣は閣議で、国が知事に代わって埋め立てを承認する「代執行」の手続きに入ることも了解しました。直近の世論調査(沖縄タイムス20日付)でも約8割の県民が知事の埋め立て承認取り消しを「支持」していることに示される「新基地ノー」の圧倒的民意に挑戦し、新基地建設をなりふり構わず強権的に推進しようする言語道断の決定です。「自作自演」の国交相決定 翁長知事による辺野古沿岸部の埋め立て承認の取り消し決定(13日)は、昨年11月の知事選で掲げた「辺野古に新基地は造らせない」との公約実現に向けた歴史的英断です。これに対し沖縄防衛局は、行政不服審査法を悪用し、▽ -
「国民連合政府提案」の現状と展望/日本記者クラブ 志位委員長が講演
2015-10-28 10:49日本共産党の志位和夫委員長は27日、都内の日本記者クラブで「戦争法廃止の国民連合政府」の「提案」をテーマに講演し、質問に答えました。 志位氏は冒頭、戦争法を廃止し立憲主義を取り戻す「国民連合政府」の樹立と、そのための野党の選挙協力を呼びかけた「提案」の意義と内容を詳しく説明。そのうえで、「提案」発表後の1カ月余を振り返り、「日本の政治の新たな激動の時代が開始されたという感を強くしています」と述べ、自ら実感している四つの特徴点を強調しました。 第1は、戦争法に反対する国民のたたかいが、法案強行の暴挙を新たな出発点として、さらに大きく発展していることです。 志位氏は、シールズの「渋谷街宣」(18日)や「総がかり行動実行委員会」の国会正門前集会など、法案強行後も広がる戦争法反対のたたかいについて、「日本を変える巨大な流れに発展しうるすばらしい可能性をもった運動です」と強調しました。 第2は、こ
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