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7月の経済指標―消費税増税とんでもない
2014-08-31 10:33主張
7月の経済指標
消費税増税とんでもない
4月に消費税が増税され個人消費や住宅建設が大幅に落ち込んだあと、7月になっても低迷が続いていることが、29日にいっせいに発表された政府の経済指標で明らかになりました。物価は上がり続け、雇用や所得の改善も程遠い状態です。安倍晋三政権は、4~6月期の落ち込みは消費税増税前の駆け込み需要の反動減で、今後は改善するとの見方を示し、7~9月期の国内総生産(GDP)などが発表されたあと、年末までには来年10月からの消費税の再増税を正式決定しようとしています。こんな経済状態で消費税の増税などとんでもないことです。
消費も生産も低迷続く
7月の経済指標のなかでも最も注目されたのは個人消費です。総務省が発表した家計調査によれば、7月の消費支出は実質で5・9%の減少、4月から4カ月連続の落ち込みで、天候不順もあり、6月にくらべても下落幅が拡大しました。家庭用耐 -
国連差別撤廃委 ヘイトスピーチ法規制を―日本政府に勧告 「慰安婦」謝罪など要求
2014-08-31 10:32【パリ=浅田信幸】国連人種差別撤廃委員会(ジュネーブ)は29日、日本における人種差別撤廃条約の順守状況に関する「最終見解」を発表し、人種や国籍で差別をあおるヘイトスピーチ(憎悪表現)を法律で規制するよう日本政府に勧告しました。また旧日本軍「慰安婦」問題への対応も不十分だとし、謝罪と補償を求めました。
最終見解は、右翼団体の街頭宣伝活動でのヘイトスピーチの広がりや、公職者、政治家による人種差別発言に懸念を表明。(1)街宣やインターネットを含むメディアでの差別的行為・表現に対する厳正な対応(2)差別行為にかかわった個人と組織への捜査と訴追(3)ヘイトスピーチを広げる公職者と政治家の処罰(4)教育などを通じた人種差別問題への取り組み―などを勧告しました。
同時に、ヘイトスピーチ対策を、その他の抗議行動などを規制する「口実にしてはならない」とくぎを刺しています。
人種差別撤廃条約は差別を助 -
止めよう川内原発再稼働―国会前大集会に7000人
2014-08-31 10:27反原連が主催
首都圏反原発連合(反原連)は30日、国会正門前で九州電力川内(せんだい)原発の再稼働に反対する大集会を開きました。「再稼働反対」「原発廃炉」などと書いたのぼりやプラカードを手にした参加者が続々と駆けつけ、7000人(主催者発表)が国会前を埋め尽くしました。
主催者あいさつに立った反原連のミサオ・レッドウルフさんは「川内原発の再稼働が遅れているのは、全国でおこなわれている運動の力です。再稼働反対の声を可視化して、安倍政権と原子力村に突きつけよう」と訴えました。
安倍政権の再稼働方針は、国民の願いに真っ向から反しています。どの世論調査でも再稼働反対が6割近くを占め、同原発の地元の鹿児島県薩摩川内市で市民団体が行ったアンケートでは、反対が85%に上っています。
原発ゼロの行動に初めて参加した東京都練馬区の女性(20)は「同じ思いを持っていたので一緒に声を上げたくて参加しまし -
軍事費概算要求―「戦争する軍隊」へ危険な加速
2014-08-30 11:03主張
軍事費概算要求
「戦争する軍隊」へ危険な加速
防衛省は2015年度軍事予算(防衛予算)の概算要求で、過去最大となる5兆545億円を計上しました。前年度比1697億円、3・5%の増で、5兆円の壁を越えました。垂直離着陸機オスプレイや水陸両用車、無人偵察機など新兵器の導入も次々と盛り込み、「海外で戦争する軍隊」へと自衛隊が変貌するのを一層加速する危険な内容となっています。
5兆円の壁突き破る
15年度の軍事予算は、安倍晋三自公政権が昨年末に閣議決定した「防衛計画の大綱」と「中期防衛力整備計画(14~18年度)」(中期防)を具体化するものです。
「大綱」・「中期防」は、歴代政権が基本理念としてきた「専守防衛」の建前を後景に追いやり、陸・海・空の自衛隊が一体となって、海外派兵をはじめ多面的な軍事作戦を迅速かつ継続的に展開する「統合機動防衛力」の構築を打ち出しました。そのために「防衛力の -
自民 国会デモ 規制検討へ―「ヘイトスピーチ」と同列視
2014-08-30 10:58自民党は28日、異なる民族や人種に対し差別的な言動で攻撃する「ヘイトスピーチ」(憎悪表現)に関するプロジェクトチーム(平沢勝栄座長)の初会合を開きました。今後「ヘイトスピーチ」に対して法規制も含めて検討していくことを確認すると同時に、首相官邸前や国会周辺で行われてきた「原発再稼働」や「秘密保護法」に対する抗議・街頭行動などを念頭に、何らかの規制を行うべく議論を進める姿勢を示しました。
会合で高市早苗政調会長は、抗議行動をさして「何時間も仕事にならない状況が続いている。とても電話の声も聞こえない」などとし、「批判を恐れることなく、議論を進めてまいりたい」と強調しました。国会周辺での一般市民によるデモや抗議行動を、人権侵害性の強い「ヘイトスピーチ」と同列に置き規制対象にしようとするのは、民主主義の根幹をなす主権者国民の政治的言論を「違法視」するもので重大です。
「ヘイトスピーチ」について -
首相 大企業引き連れ のべ445社・団体 1245人―武器・原発 外遊で売り込み
2014-08-30 10:55安倍晋三首相は2012年12月の就任以来23回の外遊で、のべ54カ国を訪問し、その多くで大企業関係者を引き連れて日本企業の商品を売り込む「トップセールス」を展開してきました。日本共産党の佐々木憲昭衆院議員の調べによると、安倍首相の外遊に同行した大企業関係者は、のべ445社・団体の1245人に上ります。(表)
安倍首相は昨年3~5月のモンゴル、ロシア、中東訪問を皮切りに、トルコ、アフリカ諸国、インド、オーストラリア、中南米などを外遊してきました。外務省によれば、8月29日時点での安倍首相ののべ外国訪問数(54カ国)はすでに、歴代最多とされてきた小泉純一郎元首相の51カ国・地域を上回っています。
安倍首相の外遊は、経団連の榊原定征(さだゆき)会長を筆頭に、35~383人もの大企業関係者を同行させてきたのが特徴です。旅費と宿泊代は各企業・団体が負担。人選は安倍首相の意向で官邸サイドが行い、 -
福島原発自殺訴訟―司法の批判を国と東電は聞け
2014-08-29 10:57主張
福島原発自殺訴訟
司法の批判を国と東電は聞け
「自死と事故は相当因果関係がある」―東京電力福島第1原発の重大事故で避難させられていた福島県川俣町の女性が自殺(自死)した問題で、福島地裁が明確に因果関係を認め、東電に約4900万円の賠償を命じました。事故から3年半近く、いまだに不自由な避難生活を送らざるをえない被災者の切実な声にこたえたものです。政府も東電も、原発事故が引き起こしている悲惨な実態を直視し、自らの責任を明確にするとともに、二度と事故を繰り返さぬよう福島県内のすべての原発を廃炉にするのをはじめ、「原発ゼロ」の日本にむけて踏み出すべきです。
住み慣れた故郷を追われ
福島地裁の判決は、女性の自殺は原発事故さえ起きなければありえないものだったことをはっきりと指摘しています。司法が原発事故にともなう自殺と事故の関連を認めたのは今回が初めてです。
女性は原発事故で避難させられる -
住居確保・がれき撤去急務 現地調査踏まえ対策要求―8月豪雨災害 宮本・仁比議員が質問
2014-08-29 10:53防災相「きめ細かく対応」
広島市などで多数の死者・行方不明者を出している8月の豪雨災害に関する質疑が28日、衆参の災害対策特別委員会で行われました。日本共産党の宮本岳志衆院議員と仁比聡平参院議員は、党災害対策本部が行った現地調査をもとに、被災者支援やがれき対策を求めました。同日、開かれた広島市議会でも党議員が被災者の要望をもとに市の対応をただしました。
652世帯1448人(26日現在)が避難所生活を余儀なくされている広島市では、長期化が見込まれる被災生活の改善が緊急の課題です。
宮本氏は行政の責任で良好な避難先を確保することが急務として、旅館やホテル、民間賃貸住宅を「応急仮設住宅」として借り上げ、被災者の要望に合わせて提供するよう要求しました。古屋圭司防災相は「(被災者の)ニーズを的確にきめ細かくヒアリングして対応していく」と答弁しました。
また仁比氏は、避難所への仮設風呂の設置 -
新基地掘削調査―強権振るうほど矛盾は広がる
2014-08-28 10:21主張
新基地掘削調査
強権振るうほど矛盾は広がる
安倍晋三政権は、沖縄の米海兵隊普天間基地(宜野湾市)に代わる新基地建設(名護市辺野古(へのこ)沿岸域)に向け、海底掘削(ボーリング)調査を強行しています。最新の沖縄県民の世論調査では、8割が新基地建設に向けた作業の中止を求め、安倍政権の姿勢に対する不支持も8割に上っています。11月の沖縄県知事選挙を前に、新基地建設に反対する県民を諦めさせようと、「既成事実」づくりを急ぐ安倍政権が強権を振るえば振るうほど、県民の反対の声は逆に広がっています。
8割が中止を求める
安倍政権によるボーリング調査強行後、「新基地建設反対」が揺るぎのない沖縄県民多数の思いであることが、ますます浮き彫りになっています。
那覇市議会は22日、新基地建設に向けた工事中止と普天間基地の閉鎖・撤去、辺野古「移設」断念を求める意見書を賛成多数で可決しました。政府がボーリン -
戦争の遺跡・資料館―実相を消さず伝える努力こそ
2014-08-27 10:38主張
戦争の遺跡・資料館
実相を消さず伝える努力こそ
敗戦から69年が過ぎ、戦争体験者の高齢化がすすみ、悲惨な体験を語ることができる人が少なくなっています。一方で、再び「戦争する国」に向けた動きが強まるなか、重い口を開き始めた人たちもおり、痛苦の体験を語る人たちの証言を文書や映像などで記録・保存することが急がれます。
戦争の実態を“物的に証言”する遺跡や遺品、資料を展示・公開する資料館などの役割も注目されます。惨禍の実相を伝える戦争遺跡などを保存・活用し、「平和を発信する遺産」として次世代に引き継ぐことが必要となっています。
平和の発信に貢献
戦争遺跡は、主に1894年開戦の日清戦争前後から1945年のアジア・太平洋戦争終結頃まで、旧日本軍の司令部跡や壕(ごう)などの軍事施設や軍需工場の跡、戦争で被害を受けた建物などを指し、日本国内に約3万カ所あるといわれています。世界遺産にも登録さ
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