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「総活躍」緊急対策/政治の姿勢が間違ったままだ
2015-11-30 10:47主張
「総活躍」緊急対策
政治の姿勢が間違ったままだ
安倍晋三政権の掲げる「1億総活躍社会」を実現するための緊急対策を、政府の「国民会議」が決定しました。最低賃金の引き上げ、保育・介護施設の増設などを「目玉」として盛り込んでいます。しかし、国民が切実に求める拡充の規模には追いついていないうえ、財源の手だてなど実現への道筋はあいまいで、「絵に描いた餅」との指摘が相次いでいます。なにより問題なのは、大企業のもうけを最優先で国民生活は後回しにする政治姿勢が、変わってないことです。大本を改めないままで、あれこれ「対策」を出しても国民の願いにこたえることはできません。大企業の「成長」最優先に 「1億総活躍社会」実現は自民党総裁選後の9月末に安倍首相が突然持ち出したものです。(1)国内総生産(GDP)600兆円(2)希望出生率1・8(3)介護離職ゼロの「新3本の矢」を柱としています。財界人らをメンバ -
「美ら海壊すな」思い一つ/辺野古新基地反対4500人 東京・日比谷
2015-11-30 10:45(写真)プラカードを掲げて「辺野古新基地NO」と訴える集会参加者=29日、東京・日比谷野外音楽堂 沖縄県名護市辺野古への米軍新基地建設に反対する集会が29日、東京・日比谷野外音楽堂で開かれました。会場から人があふれ、参加者は4500人(主催者発表)。地元沖縄から代表3人が訴え、「NO BASE」「美(ちゅ)ら海 埋め立てるな」などと書かれたプラカードをもった参加者は、「基地をつくるな」とコールしました。主催は「止めよう!辺野古埋め立て 国会包囲実行委員会」です。 沖縄から、ヘリ基地反対協議会の安次富(あしとみ)浩共同代表、島ぐるみ会議から高里鈴代、大城紀夫(連合沖縄会長)両共同代表がスピーチしました。 安次富さんは、安倍政権による新基地建設と戦争法の強行にふれ、「民意を無視して、アメリカに従う政治はアベコベ政治だ」と批判しました。 高里さんは、訪米団に参加した経験を紹介しました。「米国政府 -
TPP「政策大綱」/国民的な中身の検証こそ先決
2015-11-29 10:18主張
TPP「政策大綱」
国民的な中身の検証こそ先決
安倍晋三政権が、環太平洋連携協定(TPP)交渉の大筋合意を受けた「総合的なTPP関連政策大綱」を決め、今年度の補正予算や来年度予算編成に反映させるとしています。中堅・中小企業を後押しする「新輸出大国」やTPPを通じた「強い経済」の実現、TPPで大きな打撃を受ける農業にたいする「農政新時代」の提唱などです。具体的な対策は来年秋までに詰めるという、裏付けのないスローガンの羅列です。秘密交渉で大幅に譲歩した大筋合意の全容も明らかにせず、政府が情報を独占したまま、対策なるものを打ち出すのは、きわめて不当です。国会と国民無視の表れ TPPは12カ国の交渉が大筋合意したといっても、まだ協定の全文も確定せず、参加各国の署名や批准の見通しもはっきりしません。そんな中、安倍政権が「対策」を打ち出したのは、国民の不安・懸念に応えず、協定の中身が国民に知ら -
賃金減額 違法性認める/日本IBM 労働者が全面勝利
2015-11-28 12:01日本IBMが賃金を10~15%減額し、労働者が減額された賃金の差額分の支払いを求めた裁判で、同社が原告の請求を全面的に認める「請求認諾」を行ったことが27日、わかりました。12月25日に予定されていた判決直前に、減額の違法性を自ら認めたものであり、労働者の全面勝利です。 同社は2010年、事実上の就業規則の一方的な不利益変更を行い、賃金減額を可能としました。このもとで13年、5段階の相対評価で低評価とされた15%の労働者について、年間10~15%の賃金減額を強行。JMIU(全日本金属情報機器労働組合)日本IBM支部の組合員9人が同年9月、減額された賃金の支払いを求めて、東京地裁に提訴していました。 厚生労働省で会見したJMIUの三木陵一書記長は、「裁判では、賃金制度そのものに問題点、違法性があると主張してきた。そのことを会社が認めた点で重要な結論だ」と指摘。岡田尚弁護士は、「この制度では -
14年政治資金報告/政治支配狙う企業献金禁止を
2015-11-28 11:58主張
14年政治資金報告
政治支配狙う企業献金禁止を
2014年分の政治資金収支報告書(総務相届出分)が公表されました。政党や政治団体の実態をもっともよく示すのが政治資金です。昨年は年末に衆院の解散・総選挙があった年ですが、躍進した日本共産党は国民一人ひとりからの寄付が前年より1割以上も増え、期待の高まりを浮き彫りにしています。自民党などの党は企業・団体献金と政党助成金の“二つの財布”に頼っており、なかでも財界団体の経団連が企業献金の呼びかけを再開したのを背景に、自民党本部への企業・団体献金が増えています。政治支配を強める企業献金の禁止がいよいよ急務です。国民の不断の監視と批判 政治資金収支報告は、政党や政治団体などによる政治活動が「国民の不断の監視と批判の下に行われるようにするため」のものです。毎年1回、全国的な団体は総務相に、地方の政治団体は都道府県の選挙管理委員会に届け出ます。 1 -
政党助成金20年/受け取った34党消滅/税金依存高め政治劣化
2015-11-28 11:392014年の政治資金収支報告書で、自民党の本部収入に占める「党費・会費」の割合が、政党助成制度が始まった1995年の13・2%(31億円)から、14年に3・4%(8億円)へと激減したことがわかりました。一方、同党本部収入に占める政党助成金の割合(依存率)は、同じ20年間で56・7%(134億円)から67・4%(158億円)へと上昇。政党助成金が政党の過度の税金依存をもたらしている実態が浮き彫りになっています。 政党助成制度は、国民1人当たり250円を負担させ、毎年320億円もの税金を政党に配分するもの。日本共産党以外の政党が受け取っていますが、制度発足時から党名を変えず、一貫して受け取っているのは自民党だけです。 政党助成金を受け取り始めて以降の自民党の収入構造の変化(グラフ)をみると、「党費・会費」以外にも、「事業収入」が2・9%(6・9億円)から1・5%(3・6億円)とやせ細っています -
自民に巨額原発マネー/3億円(12年) 5億円(13年) 7億円(14年)/再稼働・原発輸出を後押し
2015-11-28 11:3514年政治資金報告
電力会社や原子力関連企業などでつくる原発利益共同体の中核組織「日本原子力産業協会」(原産協会)の会員企業が2014年に、少なくとも計7億1000万円を自民党の政治資金団体「国民政治協会」に献金していたことが、総務省が27日に公表した14年分の政治資金収支報告書でわかりました。献金額は12年に約3億円、13年に約5億円と連続して上昇。国民の批判を振り切って再稼働と原発輸出を推し進める安倍政権の背景に巨額の原発マネーがあることが浮かび上がります。 14年は原産協会会員430社・団体のうち判明分だけで60社が献金。原子炉メーカーでは三菱重工業が3300万円、東芝と日立製作所がそれぞれ2850万円でした。 製鋼大手の新日鉄住金(3500万円)や化学大手の東レ(4000万円)などが目立ちます。 重電機器・家電メーカーでつくる一般社団法人「日本電機工業会」は7700万円を拠出して -
「教育支出」最下位/世界でも異常な現状の打開を
2015-11-27 11:00主張
「教育支出」最下位
世界でも異常な現状の打開を
経済協力開発機構(OECD)の調査で、国内総生産(GDP)に対して国や地方自治体による教育機関への公的支出の占める割合が、日本は6年連続で比較可能な32カ国中最下位となりました。教育への公的支出が少ないことによって、日本では世界でも異常な高学費や劣悪な教育・研究条件を生んでいます。子どもと若者の希望を閉ざし、日本の将来にもかかわる深刻な事態をこれ以上、放置することは許されません。私費負担は2倍以上 OECDが24日に公表した調査結果によると日本は、2012年の小学校から大学までの教育機関への公的支出がGDP比で3・5%にとどまり、OECD加盟国平均の4・7%より1・2ポイントも少なくなっています。公的支出が少ないため、大学など高等教育の私費負担はOECD平均の2倍以上にのぼっています。 OECD加盟国では半数の国で大学の学費が無償で、 -
1人区の統一候補擁立「積極的に対応」/志位委員長が会見
2015-11-27 10:58日本共産党の志位和夫委員長は26日、国会内で記者会見し、来年夏の参院選での無所属の統一候補擁立について問われ、「1人区で、戦争法を廃止し、閣議決定を撤回することを土台にしながら、無所属の統一候補を擁立しようという動きが、いくつかのところで起こっています。これは大事な動きだと思っています。さまざまな団体・個人とよく話し合って、前向きな方向が出るよう、条件があるところでは積極的に対応していきたい」と語りました。 また志位氏は、自民党衆院議員(町村信孝前衆院議長)の死去に伴う北海道5区の補欠選挙(来年4月24日投開票)について問われ、「私たちは公認候補をすでに擁立してたたかいを始めていますが、戦争法廃止の統一候補擁立を目指す動きも起こっています。野党共闘で勝利する最初のスタートにするために、いろんなレベルでの話し合いをおこなっていきたい。ここで勝てば、参院選に大きな流れができます。そういう位置 -
石炭火力発電 新設計画48基/「脱炭素」逆行日本/全て稼働ならCO2 年1億4100万トン
2015-11-27 10:52環境NPOが告発
全国で次々とすすむ石炭火力発電所の新規建設計画が計48基(2350万キロワット)に上り、これらが全て稼働した場合、推計で年間約1億4100万トンの二酸化炭素(CO2)が排出されることが、26日までに分かりました。「脱炭素」に向かう世界の潮流に逆行するものです。 (野村説) 1998年の設立から石炭火力発電の動向を注視してきた環境NPO(非営利法人)「気候ネットワーク」が、一目でわかる「石炭発電所新設ウオッチ」をホームページで公開しています。 建設計画は、とりわけ福島県や兵庫県、東京湾に集中しています。神戸製鋼神戸製鉄所が神戸市灘区の溶鉱炉跡地に建設を計画する130万キロワット(65万キロワット×2基)の石炭火力発電所もそのうちのひとつ。同発電所から20キロ圏には約4900人の大気汚染の公害病患者が住んでいます。 「神戸公害患者と家族の会」の川野達雄会長(65)は、高度成
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