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安倍晋三首相は27日の衆院本会議で、沖縄県名護市辺野古での米軍新基地建設について、「政府の姿勢が民主主義に反するとは考えていない」などと述べ、沖縄の民意を否定する強権姿勢を改めて示しました。26日に沖縄県が設置した辺野古埋め立ての承認過程を検証する第三者委員会については「詳細を承知していない」として、検証中の海上作業中断を求めている県の意向を無視しました。
選挙結果見ず
日本共産党の穀田恵二議員が、昨年の名護市長選、県知事選、総選挙で新基地反対候補が全勝した結果を一顧だにしない政府の姿勢について、「およそ民主主義の国とはいえない」と追及したことへの答弁。
首相は一連の選挙結果について、「いずれも真摯(しんし)に受け止めたい」といいながら、普天間基地(同県宜野湾市)の辺野古「移設」が「唯一の解決策だ。この考え方に変わりはない」と強調。県民の度重なる審判に加え、新県政から中止要望まで出されているにもかかわらず、ひたすら強行を続けるだけの無策と厚顔ぶりを、自身の言葉で浮き彫りにしました。
「軽減」論固執
さらに首相は、▽辺野古に移す基地機能はオスプレイなどの運用機能のみ▽辺野古の埋め立て面積は普天間基地の3分の1以下に縮小▽飛行経路は市街地上空から海上へ変更▽住宅防音世帯はゼロになる―などの、昨年来何度も主張してきた破たん済みの辺野古「負担軽減」論を再び展開。県民が昨年の知事選と総選挙できっぱり拒否した「負担軽減」策を、「沖縄の負担軽減に十分資する」などと繰り返し、「地元の理解を得ながら、着実に移設を進めていく」と矛盾した姿勢に終始しました。