プロレスラーの壮絶な生き様を語るコラムが大好評! 元『週刊ゴング』編集長小佐野景浩の「プロレス歴史発見」――。今回のテーマは武藤敬司と秋山準、Wタイトル奪取&入団の衝撃です!
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――今月の収録はNOAHとDDTのビッグマッチが終わってから……っていうことだったんですけど、怒涛の展開でした!
――変な話ですけど、まるで半年前からNOAHとDDTが同時期にビッグマッチをやって、武藤敬司と秋山準がそれぞれチャンピオンになって入団会見までやってしまおう……と計画されていたかのようで。ひさしぶりに圧倒的な流れを感じました。
小佐野 タイトルマッチに挑戦するわけだから、2人揃ってチャンピオンになる可能性はあったんだけど、まさか入団会見までとはね。たまたまお互いのビッグマッチが近い日程だったということもあっただろうし、こればっかりは新型コロナの影響もあって計画的にやろうと思っても難しい。秋山にしたって手術をしたばかりだし、ヘタしたら試合に出れなかったかもしれない。武藤だってコンディションがどうなるかわからないわけだから。
――武藤さんはあと2年で還暦ですし。
小佐野 ヒザの状態がよくなったとはいえ、タイトルマッチまでこぎつけただけでも大したもんだよ。だからそこまで計画を立てられるようなことではなかったんだと思う。それに周到に用意していたら、どっかで漏れちゃうことではあると思うんだよね。
――そうだったんですか! 高木社長が抜け目なく動いたわけじゃなくて。
小佐野 秋山がレンタル移籍した直後にDDTの会場に行ったら、高木社長に声をかけられて「秋山さんをこういうかたちにしたことは、いけなかったことだと思いますか?」って聞かれましたからね。「いや、そんなことはないでしょう」って答えましたけど。だってプロレスラーは自分を一番高く買ってくれるところ、評価してくれるところに行くべきだし、 DDTは秋山準を必要としていたわけだから。
――全日本ではコーチ役も退かれていて。
小佐野 WWEのゲストコーチの話が新型コロナの影響でなくなって、高木社長がダメもとで声をかけた。最初は若い選手のコーチ役のオファーだったのが、教えるだけじゃなくてどうせだったら試合をやってもらうことになって、5月からDDTの試合に出始めた。 そうしたらレスラーとしてもやっぱりすごい。ぜひぜひレンタル移籍で出場してください……ということになって、今回のKO-D王座獲得まで転がっていった。 同じサイバーファイトグループだから入団会見を一緒にやるのはおかしくないんだけど、GHCとKO-D王者が並んだことでKO-Dの価値も上げることになったよね。今回のKO-Dのタイトルマッチの立会人は小橋建太。あの小橋を真ん中にして遠藤(哲哉)と秋山が向かいあったわけだから。
小佐野 そのツイッターを読みましたよ。そうやって言ってもらえるのは、ありがたいですけど(笑)。ちなみにABEMA PPVのNOA解説はGK(金澤克彦)がやっていたからね。
――秋山さんはともかく武藤さんはNOAH入団の匂いすらしませんでしたね。
小佐野 武藤のほうも当初はスポットでNOAH参戦のはずが、本人がその気になってGHC王座を狙いだして。途中からGHCを獲りたいという思いがすごく伝わってきてた。 それは夏にやった清宮海斗や谷口周平との試合のときからも感じていた。
――あ、そんなだいぶ前から。
小佐野 たとえば武藤の実力なら自分の色に染めようと思えばできたはずなのに、あえて相手の領域に踏み込んでハードな試合をやっていたからね。彼らの技を受けまくって長い試合をあえてやっていたんですよ。それはいまの自分がGHC王座に挑戦できるかどうか試していたと思うんだよね。
――目の前の試合ではなく、まだ決まってもいないタイトルマッチを見据えて闘っていた。さすが武藤敬司ですね……。
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高木社長のマネジメント力は本当に凄い。noah&ddtなら新日本超えるかも。武藤選手と秋山選手の凄さも伝わるインタビューでした。
ドロップキック契約して1年ほどになりますが、正直今月は今までで1番つまらなかったです。
アポロ菅原、木原さん和田恭平さんの全日の話など昔のプロレスの話を聞きたいのは私だけでしょうか?
今月はその辺が弱かったと感じました。