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記事 19件
  • 亜留間次郎の「公平世界」の話:不公平な現実を受け入れよう

    2024-03-28 05:00  
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    現実世界は不公平だけどフィクションの世界は公平です
    どうも、薬理凶室のケダモノ、亜留間次郎です。
    人間は、代価を払えば同等の何かが得られると信じています。
    それが現実からかけ離れていても、です。
    公平な世界は人間が心の底から望んでいる物だから実在しなくても信じられます。
    そして、フィクションは人間が望んでいる架空の世界を見せてくれることで代価を得ています。
    つまり、現実がどうなっていようと、フィクションの世界は公平で無ければなりません。
    そうじゃないと読者から嫌われて売れなくなるからです。
    ◆◇◆公平なフィクションと不公平な現実◆◇◆
    払った対価に見合う報酬の原則は、フィクションのあらゆるジャンルに存在しています。
    スポーツ漫画やバトル漫画で、過酷な特訓の果てに必殺技を手に入れて敵を倒すのも「過酷な特訓という代価」によって強い力が手に入る公平な世界だからです。
    公平なフィクションの世界では上限無く鍛えただけ強くなります。
    だから、バトル漫画は強さのインフレが止まらなくなるのですが、現実にはそうはなりません。
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  • 学位を売るお仕事・ディプロマミルの話:亜留間次郎

    2024-03-11 05:00  
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    学歴はある程度、金で買えます。
    どうも、薬理凶室のケダモノ、亜留間次郎です。
    学歴を売る業者「ディプロマミル」とは、金を払えば大学を卒業して学位を取得したことにしてくれる組織のことです。
    学位(Diploma)を作る工場(mill)でディプロマミルです。
    直訳すれば「学位工場」です。
    広義にはFランク大学に代表されるような金さえ払えば卒業させてくれる底辺大学も含みます。
    あるいは大学のフリをした私塾の場合もあります。
    日本でも文部科学書不認可の大学を名乗るアレなところがありました。
    「アリエナイ理科」シリーズの事じゃないよ
    関連品にアクレディテーションミル(Accreditation mill)なんて物もあります。
    直訳すれば「認定工場」です。
    ディプロマミルとアクレディテーションミルは一体の関係にあります。
    日本の大学は全て文部省が認可した学校なので、大学と言えばFランクだろうと本物の大学です。
    ところが、アメリカは好き勝手に大学を作れます。
    それがディプロマミルが横行した原因だとも言えます。
    そこで、まともな大学は本物の大学であることを認定する認定機関を作って大学が本物であることを保障しました。
    ここで、ディプロマミル業者は自分達で認定機関も作って自作自演で認定する方式に出ました。
    コレがアクレディテーションミルです。
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  • あるクラシック曲の実は悲惨な背景の話:亜留間次郎

    2024-02-17 05:00  
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    今日は悲惨なモルモットの話ですが、ツナさんは無関係です。
    日本でモルモットと呼ばれている動物は英語でguinea pigと呼ばれています。
    これは首長鹿、ジラフがキリンになってしまったのと似ていて、本物のモルモットは全く別の動物です。
    オランダから入ってくるときに間違えられたのが原因と言われています。
    本物のモルモットの方は、最近はフランス語由来からマーモットと呼ばれる事が多いようです。
    今日は18世紀のフランスやドイツで絵画から音楽に文学まで幅広くネタにされているマーモットのお話です。
    クラシック音楽に詳しい人ならベートーヴェンの曲に『マーモット』があるのをご存じでしょう。
    これは、ゲーテの作品に登場した劇中歌にベートーヴェンが曲を付けた物で、作詞:ゲーテ、作曲:ベートーヴェンという贅沢な曲です。
    なお、この曲は動物のマーモットではなく「マーモット使いの少年」が歌っています。
    欧州にはかなり近代まで、旅芸人の「マーモット使い」という職業があり、マーモットを調教して、楽器の演奏に合わせて踊らせていたのです。
    ちなみに日本では、ベートーヴェンの曲だけ流用してオリジナルの歌詞を付けた「花売り」という日本語の曲もあります。
    花売りも欧州では貧困少女が郊外で花を摘んできて町中で売る仕事なんですけどね。
    一歩間違うと売ってる花がアレな場合も……
    今回は、そんなドイツ文学とクラシック音楽の闇のお話です。
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  • 砂糖を使った破壊工作員が伝説になった話:亜留間次郎

    2024-02-03 05:00  
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    エンジンに砂糖を入れて壊した伝説の破壊工作員の話をしましょう。
    どうも、薬理凶室のケダモノ、亜留間次郎です。
    ガソリンに砂糖を入れてエンジンを壊すのは、日本で古い漫画だとはだしのゲンで描かれました。
    Dr.STONEにも登場していますが、稲垣先生にそのネタを教えたのはワシです。
    これは世界的に有名な話なので検証してみた人が沢山いて、YouTubeにも何本も動画があがっています。
    結論から言えば、現代どころか第二次世界大戦ですらエンジンに砂糖が入ったぐらいでは壊れません。
    初期型のTフォードまで古くなれば壊れます。
    Dr.STONEに出てきた飛行機は動くのに必要な最低限の部品や機能しかないので異物混入や汚損対策が無いから壊れた事になっています。
    砂糖水がエンジンに送られて燃焼すると、カーボンスラッジになってエンジン内部に溜まり、限界を超えるとエンジンが止まります。
    要するにエンジンが動かなくなるほど、汚れが詰まる汚染物質を流し込む、ということですが、エンジンオイルや燃料系にはフィルターがあります。
    エンジン内部にカーボンスラッジが溜まったとしても、現代ならエンジンオイルとフィルターの劣化速度が速くなるだけで数時間で壊れることはまずありません。
    現代のエンジンに砂糖水を入れても、よほどの量を継続的に入れないと壊れないのです。
    限界まで汚れたエンジンが止まる事を整備士さんは「カーボン噛み」と呼ぶそうで、こうなったら分解掃除しないと直らないとのこと。
    このように実話としては珍しいのに、
    「ガソリンに砂糖」が有名なのは、エンジンに砂糖を入れた「伝説の破壊工作員」がいたからです。
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  • クロロホルム犯罪史・マスコミのやらかし:亜留間次郎

    2024-01-08 05:00  
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    クロロホルムの現実とフィクションを紐解いていきましょう。
    どうも、薬理凶室のケダモノ、亜留間次郎です。
    現実にクロロホルムで人間を気絶させるのは無理だとさんざん言われていますが、フィクションの世界では定番です。
    元ネタを探すと、コナン・ドイル先生のシャーロック・ホームズシリーズの一作、最後の挨拶(His Last Bow)にクロロホルムで気絶させるシーンが描かれています。
    クロロホルムで気絶させるシーンが挿絵になっているのも印象が強い原因かもしれません。
    その挿絵も本文と共に現在は著作権切れになっているので誰でも無料で見れます。
    ●該当のページはこちら(英語)
    https://en.wikisource.org/wiki/Page%3AHis_Last_Bow_(1917).djvu/304
    現代ではたぶん「名探偵コナン」のせいで、麻酔銃で眠らせるのが過大評価されている気がします。
    麻酔銃もクロロホルム同様にあんなに簡単に眠らせる事はできません。
    1853年4月7日、ヴィクトリア女王の出産にクロロホルムが使われ、医学とは無関係な一般人にも知られる有名な薬になりました。
    同年代のアメリカはエーテルが主流でしたが、代表的な成功例のおかげで欧州ではクロロホルムが麻酔のスタンダードになり、麻酔の8割がクロロホルムでした。
    そして、1850年代以降の時代はクロロホルムを使った犯罪が何度も起きています。
    今日は医学とは違うクロロホルム犯罪史のお話です。
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  • 知らないと困る社会常識・文書の信頼性の話:亜留間次郎

    2023-12-11 05:00  
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    お役所様で出してもらう文書が色々面倒なのには理由があります。
    どうも、薬理凶室のケダモノ、亜留間次郎です。
    今日は社会人なら知らないと困るお話です。
    義務教育は意外なほど社会常識を教えてくれません。
    そのせいで社会人になってから困ることがよくあります。
    今日は人間様が知らないと低脳な下等生物以下になってしまう社会常識のお話です。
    成人して普通に働いている人の多くは人生で何度か戸籍謄本や住民票を持ってこいと言われたことがあると思います。
    あるいは、車や不動産を買うときに印鑑証明を求められた事もあるかと思います。
    こうしたお役所様の書類は行政法に定められた手続きによって処理されています。
    行政手続というのは、非常に面倒でわかりにくいものです。
    その面倒な手続きを代行してくれる専門家が、行政書士や司法書士になります。
    今日のお話は、そういった士業で働く人なら必ず知っている常識レベルのお話です。
    士業で働いていない人であっても、社会生活を送る上で、役所と書類と手続きは絶対に必要なので、知っておいて損にはなりません。
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  • 金持ちアパレル事情・本当に高い服の秘密:亜留間次郎

    2023-11-23 05:00  
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    本物の金持ちは服のブランドではなく○○でマウントを取ります。
    どうも、薬理凶室のケダモノ、亜留間次郎です。
    くられ所長、しろへび先生、倫獄先生がファッションに関する記事を書いていたのでワシもと思ったのですが、
    ワシはアルマジロなので全裸です、服を着ていません。
    実写版動画のワシを見たことがある人は解ると思いますが……
    それなのにイラストで上半身だけ服を着せられているのはコンプラなんでしょうか?
    下半身丸出しだから有害指定されたんでしょうか?
    ワシは小動物なので人間様の服の事はよく分からないのですが、なんか飼い主の人間様が偉そうなので、飼い主の威を借りて服の話をしてみたいと思います。
    虎の威を借りるキツネならぬ、飼い主の威を借りるアルマジロです。
    金持ちかどうか服装を見ると分かると言われますが、
    服のブランドでマウントを取るのはド素人の貧乏人です。
    重要なのは服が体に合っているかどうかです。
    まず、サイズの合わないブランド服を着ていたらダメ。
    服に着られていると馬鹿にされます。
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  • かけ算の順序に見る教育とダメ教師の見分け方:亜留間次郎

    2023-11-04 05:00  
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    今日はかけ算の順序についてお話ししましょう。
    どうも、薬理凶室のケダモノ、亜留間次郎です。
    学校の先生には、かけ算の順序や習ってない漢字の使用に異常なほど固執する人がいます。
    かけ算の順序が違うとか、まだ教えてない漢字を書いてバツにする謎の採点に子供と保護者が怒って問題にすることがありますが、実はこの問題って簡単な話なんです。
    かけ算の順序や漢字の問題は、教える先生が守らないとダメなルールで、生徒は守る必要がありません。
    ◆◇◆教師だけが守らないといけないルール◆◇◆
    教師がこうしたルールを課される理由も簡単です。
    そもそも、教師と生徒は対等な関係ではありません。
    上位存在である教師と下位の存在である生徒の間では適用されるルールが異なります。
    まず前提として、かけ算に順序が無いのは数学のルールとしては正しいです。
    教師が守らないとダメなかけ算の順序のルールは、教育学の中でも初等教育において正しいルールです。
    ルールの前提となる学術分野が異なります。
    かけ算の順序問題は教育学では正しい。
    算数では間違っている。
    だから教育している先生は守って、算数をやっている生徒は守らなくて良い。
    コレだけの単純な話です。
    だから数学としての正しさをいくら出しても永遠に平行線で結論は出ません。
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  • ライオンより怖かった殺人カバの恐怖・後編:亜留間次郎

    2023-10-21 05:00  
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    毎年500人以上も人を殺しているカバの話、続きです。
    どうも、薬理凶室のケダモノ、亜留間次郎です。
    前回から引き続き、殺人カバの話をお送りします。
    まず、直接的に人を殺している大型動物のランキングを再度ご紹介しておきましょう。
    1位:人間、2位:蛇、3位:犬、4位:ワニ、5位:カバ、以下にゾウ、ライオン、狼、鮫
    実に5位にランクインしているカバ。年間500人以上が犠牲になっているけど、しかし実は症例報告が少ない……
    という話を前編でしました。
    後編の今回では、カバによる外傷の怖いところについて触れていきます。
    ◆◇◆ライオンすら噛み殺す草食動物:カバ◆◇◆
    カバは草食獣なので動物は食べませんが、噛みついて攻撃するための大きな歯を持っています。
    人間どころかライオンのような猛獣すら胴体を貫通して噛み殺すことがあります。
    それ以上に恐ろしいのはカバの咬合力で12,600kPaと言われ、大雑把に約一トンと言われることもあります。
    これはライオンの三倍ぐらいで、哺乳類の中では最強です。
    大型動物の中で上回るのはクロコダイルの一部だけです。
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  • ライオンより怖かった殺人カバの恐怖・前編:亜留間次郎

    2023-10-19 05:00  
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    カバに殺された人間、実は多いんですよね……
    どうも、薬理凶室のケダモノ、亜留間次郎です。
    ワシらアルマジロは人を殺しませんが、
    カバは人間を最も多く殺している動物のランキングで11~15位ぐらいに必ず入っている動物で、年間500人も殺しています。
    ライオンが100人ぐらいなのでライオンの5倍も凶悪な動物です。
    蚊や蝿や寄生虫みたいな間接的に健康を害して殺すのでは無く直接的に人間を殺傷する大型動物に限定すれば5位になります。
    1位:人間、2位:蛇、3位:犬、4位:ワニ、5位:カバ、以下にゾウ、ライオン、狼、鮫と続きます。
    ◆◇◆謎に少ないカバ咬傷の症例報告◆◇◆
    毎年500人以上が殺されている割にカバに殺された人間の症例報告は意外なほど少ないです。
    2020年8月10日公開の論文で11例が出るまで、カバに襲われた患者の外科的治療を記載した症例報告は2件だけで2023年10月までにわずか14例しか報告がありません。
    患者数に比べて異常なほど少ないのですが、少ない理由がいくつか浮かんできました。
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