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2014年04月の人気ソフトウェアまとめ
2014-04-29 19:3853pt
過去分はこちら。
2014年01月
2014年02月
2014年03月
今回は4月分のまとめです。電子書籍、Webコンポーネント、ドキュメント作成、さらにGit管理サーバなど幅広く人気が分散したようです。Git管理サーバも選択肢が広がっているようで、企業内ユースでのGitリポジトリのニーズが高まっているようです。
10. CSS3 Countdown - ティザーサイトで使いたい。CSS3/JavaScript製のタイマー
新しいプロジェクトをはじめる時などに活躍するのがカウントダウンタイマーです。後何日、後何時間といった具合に刻々と減っていくタイマーを目にするとわくわくさせられるのではないでしょうか。カウントダウンの方法は幾つかあると思いますが、今回はCSS3 Countdownを紹介します。CSS3とJavaScriptを組み合わせて格好いいタイマーを表示します。秒単位でタイマーが徐々に減っていきます。年数ではなく日数になっていて、例えばこのデモでは2080日を越えて設定されています(2020年指定です)。オリンピックに合わせたりするのは面白そうです。
9. tty.js - node製のWebベースのターミナル
Webブラウザ上でターミナルが動かせれば、システムの開発がブラウザだけでできるようになってしまうかも知れません。幾つかのソフトウェアが既に存在しますが、一つ難点がありました。それは1ウィンドウで1セッションしか使えないことです。複数のセッションを開くのにタブを追加していくのは面倒です。そこで使ってみて欲しいのがtty.js、Webベースのターミナルです。tty.jsは256色表示もサポートしています。さらに証明書ファイルを指定することでhttpsでの通信も可能になっています。セキュリティを考えたらその方が良いでしょう。普通に使えてしまうので違和感が殆どないのですが、後数年もしたらWebブラウザのターミナルは当たり前になっていそうです。
8. ODT-HTML5 - OpenDocumentを解析してHTML5で表示
OpenOffice.orgからはじまったOpenDocumentフォーマットはMS OfficeやGoogleドキュメントをはじめとして様々なオフィススイートでサポートされています。マクロなどを使わないシンプルなファイルであればOpenDocumentを使うのが一番安心かも知れません。そんなOpenDocumentの新しい使い方として注目したいのがODT-HTML5です。OpenDocumentを解析し、HTML5にて表示するソフトウェアです。ODT-HTML5はPHP版の他、Python版も提供されています。OpenDocumentを解析してそこからデータをピックアップできるのであれば、システムで情報を抽出したり連携したりするのに使えるかも知れませんね。
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使えるWebサービス・オープンソース(26)「クローラー」
2014-04-25 07:1953pt
今回のテーマはクローラーです。Webサイトを開発していたりする際に欲しくなるのがクローラーです。外部のコンテンツを取得するのにJavaScriptではクロスドメインの制約があるのでサーバサイドから取得するなんてことはよくあると思います。
しかし意外とHTTPヘッダーの解釈や文字エンコードなどクローラーを書くのも一筋縄ではいきません。そこで今回はクローラーに似たサービスやオープンソース・ソフトウェアを紹介します。
Webサービス
kimono : Turn websites into structured APIs from your browser in seconds
特徴としてスクレイピングではなく、DOM構造を理解した上で似たような構造部分を自動でピックアップしてJSON/CSVにしてくれるという点があります。一覧ページなどで、リスト部だけを効率的に取得したいなんて使い方が考えられます。
html2api
純粋にHTMLをJSONに変換するサービスです。データの取得だけ行って後は自分で操作したいという時にはこちらが良さそうです。
import.io | Structured Web Data Scraping | import•io
データの解析を含めたスクレイピングサービスです。CSV/JSON/Excelファイルなどとしてデータを受け取れます。
mitsubachi / mushikago.org
クローリングをPaaSとして提供しています。データをS3などに保存してくれるので取得の設定さえしておけば後はどんどん蓄積されるので後で振り返りをするのにも使えます。
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業務で使えるオープンソース(110)「AWS」
2014-04-22 07:0053pt
今回のテーマはAWS(Amazon Web Services)です。AWSの代名詞とも言えるAmazon EC2が登場したのが2006年ということで、既に8年近くが経っているのですが古びれることなく常に先端を走っています。さらに言えば他社を突き放す勢いですらあります。
そこで今回はAWSの魅力と、その魅力をさらに引き出す関連オープンソース・ソフトウェアを紹介します。
低価格
ホスティングとして見れば圧倒的に低価格という訳ではありませんが、一時的なリソース確保やいわゆるクラウド的な使い方(随時立ち上げて使い終わったら落とすなど)を考えると他社と比較して低価格です。さらにすごいのは定期的に価格を見直し、値下げを行っている点です。
これが他社が対抗するために値下げをし、それにAWSが反応する形であれば分かるのですが、大抵はその逆でAWSがどんどん値下げを行っているイメージです。常に他社より攻めている姿勢があります。
ユーザ会
日本ではJAWS(Japan Amazon Web Services)があり、各地で自主的なイベント、勉強会が催されています。そうしたファンによる基盤構築がエンゲージメントを高めているのは間違いありません。エバンジェリストによる活動が強力なのでしょう。
対開発者へのブランド力
Amazonは元々コマース分野でも開発者に対して強いブランド力があります。圧倒的な商品数と送料無料によるシェア確保によって揺るぎないブランド力を形成しています。それがAWSでも同じように体現され、強固なブランドを築いています。
AWSでは年間、数百の新機能&新サービスが開発されています。そうした利用者すら置いていきかねない高速な開発力が魅力ですらあります。次に何を出してくるんだろう、というわくわく感がAWSの魅力を維持していると言えるでしょう。
隙が多い
AWSは元々ターミナル操作しか用意されていませんでした。完璧なサービスに見えて、意外と足りない機能がたくさんあります。品質は保ちつつも、機能は少なめに押さえている印象すらあります。しかしそれが却って開発者の心をくすぐっているように見えます。
「こうしたら出来る」といったブログ記事を生み出す源泉になったり、足りない機能を有料で提供する企業も数多く登場しています。そうした未来の見せ方がとても上手だと思います。
エコシステム
HerokuやMongoHQなど実に数多くのサービスがEC2上にサービスを展開し、そのサービスを有料提供しています。AWSはあくまでも基盤であり、その上でサービスが展開することでエコシステムを構築しています。その辺りのバランスがとても上手です。
AWS上ではNetflixの配信サービスが動いているなど、本家Amazonとも競合するサービスが幾つも存在します。しかしそれらをひっくるめた上でAWSを提供しているのはまさに基盤としての意識ならではと言えるでしょう。
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業務で使えるオープンソース(109)「ドキュメント管理」
2014-04-18 11:0453pt
今回のテーマはドキュメント管理です。殆どの企業ではWindowsのファイル共有を使ってオフィス内でファイルを管理していると思いますが、それでは物足りなくなったり、ファイルをコピーして使い回したりした結果、どれが最新か分からなくなって運用が煩雑化します。
それを助けてくれるのがドキュメント管理です。得手不得手はありますが、構造化された中でファイルを管理するには最適ではないでしょうか。
選定基準
CMIS準拠
CMISとはコンテンツ対応アプリケーション同士を連携させるためのWebサービス標準です。SharePointなど多数のドキュメント管理システムがCMIS対応になっています。クライアントアプリケーションもCMISに対応していれば、サーバ/クライアントを選ばずに相互接続ができます。自由度を広げ、ロックインされない、プラットフォームを選ばないと言った点でメリットが出ます。
バージョン管理
ドキュメント管理を使うのであれば欲しい機能の一つです。これがないために間違った上書きを恐れてファイルやフォルダをコピーしてしまいがちです。その結果、同じファイル名が氾濫したり、何が最新かも分からなくなります。
適切にバージョン管理がされていれば、差し戻しもできるので安心して上書きできるようになります。
検索
ファイルサーバを使ったシンプルなファイル共有の場合、検索が非常に弱いです。そのためフォルダで構造化して管理しようとするのですが、それも複数に所属する場合などにかえって混乱のもとになります。
全てをフラットにする必要はありませんが、ファイルの内容やメタ情報による検索機能があればファイルを探すのはとても簡単になります。検索は日本語への対応が必須でしょう。
ワークフロー
承認を得たり、作業結果を別な人に渡すワークフローへの対応がないと、せっかくのドキュメント管理も印刷してアナログなフローに乗ってしまいがちです。柔軟にビジネスフローの設計ができ、かつ自動でメール配信されるような機能がベストです。
アクセス権限
ファイルサーバで管理していて面倒なのが部署移動などに伴う権限の変更です。単純にグループ単位での管理は早い段階で破綻するので、結局個人単位でアクセス権限を行うことが多いようです。その際の管理の煩雑化は否めません。
ドキュメント管理を用いると外部の協力者を含めて細かくアクセス権限が設定できるものが多いです。そうすることで添付ファイルを減らしたり、持っているファイルが異なると言った事態も防げます。
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業務で使えるオープンソース(108)「時間管理」
2014-04-15 11:1253pt
今回のテーマは時間管理です。時間だけは誰しもが共通にもっている唯一のリソースです。怠惰に過ごしても、みっちり過ごしても1日が24時間なのは変わりません。そこでより単位時間あたりの生産性を高めるためにも効率的な時間管理に取り組んでみましょう。
選定基準
Pomodoro対応
時間間理系で最も有名なテクニックになりつつあるのがPomodoroです。25分間作業するのが基本ですが、大事なのはまずタスクを25分単位に分けるという作業です。それにより大枠での作業見積もりが可能になり、重たいものは3Pomodoroかかるなど可視化されるようになります。
小休止は5分程度と言われていますが、それでも2時間で3Pomodoroくらいが良いところといった実感があります。そう考えると1日集中しきったとしても、11Pomodoroがベストで、実際には9〜10Pomodoroくらいしかできません。ミーティングが合わさるとさらに遅延します。
ということで自分のタスクの軽重を判断したり、日々行える作業量を算段するのにもPomodoroは役立ちます。
後で修正できる
私はよくやってしまうのですが、自動で時間管理を行ってくれるソフトウェアはまず開始ボタンを押さなければなりません。また終わったら終了ボタンを押す必要があります。そのいずれか(または両方を)忘れてしまうのです。
なので後から作業時間を修正できる機能は必須と言えます(個人的にも)。
タスク管理連携
タスクとそれを実行する時間とで管理する方法であれば、タスク管理の中に時間管理を埋め込むことで実現できます。Pomodoroも予め今日行うタスクを25分単位に分割することで作業予定リストを作成しています。
タスクは完了した時に済みにされるものですが、予め今日行うべき作業リストが作れるのは作業量の見える化において大事なことです。同じことを二つの場所に書くとどうしても忘れてしまうので、タスク管理に入っている(または逆)なのは管理が容易になるでしょう。
自動記録
つい時間管理の開始、停止を忘れてしまう私のような人にとっては自動管理ソフトウェアは魅力的です。パソコンをアクティブに使っている時間、そのプログラム、タイトルなどが分かれば後でまとめることもできます。
ミーティングや外出などのアナログな行動は記録できませんが、開発者などでパソコンを使っている時間の長い人にとってはこの機能は便利に使えることでしょう。
レポート
社内で時間管理に取り組む場合、レポート機能は必須になります。しかしこれはチームに限らず、個人の成長を見る際にも便利です。個人の生産性の変化や、集中度合いの見える化などレポートからは様々な情報が見て取れます。
レポート(アウトプット)のない時間管理(インプット)は片手落ちで、やる必要すらありません。元々何のデータを蓄積してどう活かしたいかを決めておくべきなので、その意味でもレポート機能がニーズにマッチしたものであるかは事前にチェックが必要でしょう。
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業務で使えるオープンソース(107)「スタンプ/画像レス」
2014-04-11 10:1753pt
今回のテーマはスタンプ/画像レスです。LINEが一気に流行った要因の一つとして挙げられるのがスタンプの存在です。テキストで書くのではなく、画像を使うことで言いづらい内容もカジュアルに表現できるようになります。
元々テキストの顔文字があり、さらにそれが絵文字やAAになって、現在はスタンプになっています。一般ユーザ向けに仕組みに思われがちですが、既に仕事上での使われるようになっています。
コミュニケーションを促進させる
スタンプの利点はやはりコミュニケーションを促す効果にあると言えるでしょう。「バカじゃない」と言うのではなく、それっぽい画像を使うことでショックを和らげることができます。
また、敢えて返事を書くような内容でなくともスタンプであれば画像を選ぶだけなので手軽です。そういった意味ではFacebookのいいねボタンはまさにそうで、とりあえずの感情を表現するのに役立ちます。
インパクトがある
同じ内容をテキストで書くよりも画像の方が視覚的なインパクトが大きく、印象に強く残ります。あまり多用するとごちゃごちゃしたイメージになったり、インパクトが減ってしまうので注意が必要です。
アイスブレイクになる
仕事上となると途端に真面目になってしまって議論が進まなかったり、逆に熱くなりすぎて結論が見えなくなったりしますが、それを溶かしてくれる効果が期待できます。ほんわかした、ちょっと笑える画像を使うことで肩の力を抜くことができるでしょう。
感情を表現しやすい
スタンプは感情をダイレクトに表現したものが多いので、伝えたい内容は受け手にとって分かりやすくなります。テキストで回りくどく書かなくていいので、言葉の中に真意を隠す日本人に向いているかと思います。
人によっては皮肉が分からなかったり、上手に叱ったり褒めたりできない人がいます。そうした方は「良くやった!」というスタンプを使うことで自分自身が本当に伝えたかったことをメッセージにできるのではないでしょうか。
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業務で使えるオープンソース(106)「Google Analytics」
2014-04-08 10:0953pt
今回のテーマはGoogle Analyticsです。普段からWebサイトのアクセス解析、分析などでお世話になっているサービスです。しかしただ単に集めているだけでは意味がなく、そこから分析して次の一手に活かさなければなりません。
ということでGoogle Analyticsをさらに活用するためにどういった面白い機能があるのか挙げてみます。後半はGoogle Analyticsをさらに便利にするソフトウェアを紹介します。
Webサイトの解析
これが最も一般的な使い方ですよね。とは言えただ解析しているだけではダメで、前月比、前週比を使って改善とその結果の確認を繰り返すのが大事です。
Webサイトは一般的に曜日、時間ごとに相関性が出るので、前週比での確認が良いと思います。ただし休日などは影響を及ぼしやすいので要注意です。個人的なお勧めは前週の同じ曜日を時間帯ごとに比較していくという方法です。
人気記事ランキング
Webサイトにおいて前日の人気記事ランキングを出そうと思ったら、そのトラッキングが相当大変なイメージがあります。そこで使えるのがGoogle AnalyticsのWeb APIです。URLごとに記事一覧が出せますので、特定のパス以下の一覧を出せば、それがそのまま人気記事となります。
A/Bテスト
Google AnalyticsにはA/Bテスト機能があります。Webサイトの場合、ある程度のアクセス数があればA/Bテストは容易に可能なので、積極的に使っていくべきです。A/Bの2パターンだけでなく、さらにパターンを増やした上でテストができます。
イベントトラッキング
アクセス解析はURLを見た、で終わりではなくその後のクリックや入力に対するイベントもログに残すことができます。同じリンクであってもページサイドにあるのが良いのか、ボトムにあるのが良いのかなどイベントトラッキングを使って細かく分析していきましょう。
分析はデータがあればいつでもできますが、データを取得する仕組みを予め準備しておかないといけません。そのためにもイベントトラッキングの仕組みは早めに仕込むようにしましょう。
アプリ解析
Webサイトだけでなくスマートフォンアプリの解析にもGoogle Analyticsが使えます。Webサイトのようにタグを仕込んで終わり、ではないですがユーザ動向を知る上で大事なデータが手軽に集まります。
Google Analyticsの場合、一旦データが入ってしまえば後はWeb APIやGoogleスプレッドシートを使って分析が行えるのが便利な点だと思います。
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食いっ逸れないために磨きたい10のスキル
2014-04-05 00:2553pt
今回はちょっと大ざっぱなタイトルですが、プログラマー/デザイナーなどに限らず、さらに会社員またはフリーランスであっても仕事に困らない状態にするために身につけておきたい10のスキルを紹介します。もっとあるかも知れませんが、一例として見ていただければ。
1. 企画力、発想力
個人的に最近、やはり企画力が大事だなぁと思っています。既存の仕事を10%伸ばすのが得意な人もいますが、その仕事をゼロから作り出せる人がいなければ動けません。常に仕事が身の回りにあれば良いですが、ない場合も考えると自分の力で仕事を創り出さなければなりません。
また、それが発注側にとっても魅力的であるように企画を組み立てる必要があります。もちろんうまくいかない場合もありますが、まず企画として仮定を立て、周囲を納得させた上で実行するための原動力を創り出さなければなりません。
2. 学習力
一つの技術で今後30年以上も食っていくというのは100%無理です。大事なのは世界のトレンドに合わせて柔軟に思考を変更し、変化し続ける事です。そのためには一つの技術に固執してはならず、常に変化を楽しめるようにならなければなりません。
それを維持するためには学習あるのみです。常に日々学習し、時に振り返ってトレンドを判断して新しい波に乗るといった事を常に繰り返し行っていく必要があります。
3. 語学
未だに英語が〜といった状態で停滞しているような気がしますが、語学力は敢えて磨くというよりも実践あるのみでしょう。話したりメールしたりする機会があれば自然と覚えていくものです。
せっかくApple、Googleがスマホアプリ市場においてグローバルな世界を開いているのですから、そこに乗り、さらにそれを利用して世界に行かないのは勿体ないでしょう。個人的には英会話スクールには反対で、であればHacker Newsの日本での集まりに参加した方がよっぽどもメリットがあると思います。
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