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記事 22件
  • [S馬]「最近日常コミュニケーションの抽象度が増大して・・・」は好ましい

    2014-06-18 00:15  
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    ミラフツ[S馬]今週の馬車目線 目次
     今週の馬車目線[S馬]です。現代社会で普段あまりに頻繁に言われているので当たり前のように聞き入れているけど、落ち着いて考えると「ちょっと待って!」ということについて考えます。  こんな記事を見つけました。 日常コミュニケーションの抽象度増大問題 最近、コンテンツ消費やキャラクター消費の世界では、「少ない情報量でつくられたキャラクターやストーリーを、各人が脳内補完して楽しむ」形式が流行っている。
     じゃあ、同じことが生身の人間に対して起こったらどうなるか?物言わぬキャラクターやコンテンツとは異なり、生身の人間対象を脳内補完し、手前勝手な解釈を施せば、人間関係に誤解や齟齬が起こるだろう。
    というとても興味深い内容です。 でも、一点とても困ったことがありました。 ところが、昨今のコミュニケーション状況は、この「生身の人間対象を脳内補完」が起こりやすくなっている。
     この辺、都会とそれ以外では全然事情が違うので、読みながら、すべて翻訳しないといけなかったのです。 ということで、地方目線で読み直してみました。 たとえば、 狩猟採集社会や農耕社会では、私達は必ず face to face なコミュニケーションを行っていた。インターネットは勿論、電話も手紙も使えなかった頃の人間は、身振り手振りも交え、表情や声音の変化も駆使しながらコミュニケートするのが日常的だった。
     とあり、こういうコミュニケーションは少なくなったという話なのですが、日本約1700の自治体中36位という相当上の我が福山市では、 face to face なコミュニケーションは健在です。 都会だとたとえば、池袋、新宿、渋谷などのターミナルを通ったり、大手町みたいなところに通勤していたら、一日にそれこそ何万人という人間が視野に入っているでしょうし、コンビニの店員などささやかにでもコミュニケーションする人もかなりいるでしょうし、すれ違う時にぶつかりそうになってお互い譲るようなもっとささやかなコンタクトがあった人になればさらに人数は増えるでしょう。 そういう何百人もの非常に情報量の少ないコミュニケーション対象を持つ都会人によって書かれた文章なんだろう、そう思います。 そして、互いの情報量の乏しい人間関係が大きな割合を占めることによる問題は「しがらみのある、密な人間関係に習熟する機会が少なくなる」ことだと書かれています。 一方地方にいてもある程度の規模の都市なら(福山市も含め)、一人暮らししながら、互いの情報量の乏しい人間関係中心の生活をすることは可能でしょう。 そういうのが心地いいことは、私自身昔そうでしたから分かりますし、そのままだと将来しがらみのある関係が作れなくなる危険性はあるでしょう。 そういう人にとっては、この文章はとても示唆に富んで参考になるでしょう。 ただし、現代人全員がそうではないし、むしろそういう人は少数派だと思います。 たとえば都会であっても、 

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  • 家庭ロボ pepper は生きているのか、心は持つのか、個性はあるのか、感情は持つのか

    2014-06-17 01:00  
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    ブログ「ミラフツ」pepper編 - NAVER まとめ 
     今回は、先日発表された家庭用ロボ pepper について、pepper に心ができるのかということについて考えてみようと思います。 家庭で、相手の表情を読んで会話をするロボット pepper。「いったい何に使えるの?」というくらい、従来のイメージをくつがえす発想です。 今朝もこんなニュースが飛び込んできました。 低価格ロボット、普及を支援…政府が「戦略」 : 経済 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE) ロボットを人手不足や高齢化の問題を解決する切り札と位置づけ、〈1〉介護〈2〉農業〈3〉インフラ(社会資本)点検・災害〈4〉工場――を重点4分野として集中的に支援する。
     日本がロボット分野で競争力を持つために政府が支援するというものですが、重点分野は古典的なロボットのイメージそのままです。pepperはまるでイメージになさ

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  • [S馬]「最近の若者は自己肯定感が低く……」(その2)

    2014-06-13 22:45  
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    ミラフツ[S馬]今週の馬車目線 目次
     現代社会で普段あまりに頻繁に言われているので当たり前のように聞き入れているけど、落ち着いて考えると「ちょっと待って!」ということについて考える今週の馬車目線[S馬] [S馬]「最近の若者は自己肯定感が低く……」(その1)  の続きです。 「最近の若者は自己肯定感が低く……」といった表現をよく見かけるので、自己肯定感が低いに関連するとされる統計項目について、考えています。(その1)では、 ・「自分は優秀じゃない?」 ・「私は将来に不安を感じている」 ・「私個人の力では政府の決定に影響を与えられない」についてみました。 続きです。 ・「私は価値のある人間ではない?」 以上のように、ここまでの項目はまあ日本人の性癖や日本の状況を考え、わりと納得したのですが、「私は価値のある人間ではない?」という直接的な質問の結果には戦慄しています。冒頭に引用したグラフです

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  • [S馬]「最近の若者は自己肯定感が低く……」(その1)

    2014-06-12 22:45  
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    ミラフツ[S馬]今週の馬車目線 目次
     今週の馬車目線[S馬]です。現代社会で普段あまりに頻繁に言われているので当たり前のように聞き入れているけど、落ち着いて考えると「ちょっと待って!」ということについて考えます。  「最近の若者は自己肯定感が低く……」といった表現を見かけたことはありませんか。ふと気になって、どういうデータがあるのか調べてみました。 結果。ネットからは若者の自己肯定感の経年推移は見つけられませんでした。探し方が悪いのかもしれませんが、ある程度探して見つけられないということは他の人にも見つけにくいでしょうから、それはそれで問題です。とりあえず若者の自己肯定感が最近低くなっている根拠はしっかりしてはいないようです。 他の例から、国民性というのはなかなか変わらないことが分かっています。たとえば今から50年以上前の昭和32年の丸山真男さんの思想のあり方についてという文書に、日本の

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  • [S]なぜてきぱき働く? そんなの気持ちいいからなんじゃ?〜未来の仕事の姿〜

    2014-06-12 00:00  
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    ブロマガ「未来の普通」おもてなし編
      いつもとちょっと違う水曜、今回は気楽に書き始める記事[S]です。  こんな記事見つけました。 効率的にてきぱきと、しかも掃除しながら作業する日本の工事現場の作業員の仕事っぷりがアンビリーバブル!と海外で話題に   海外から「お・も・て・な・し」と呼ばれ感動される日本のサービス。それはサービスに限らないと、工事現場を撮影した様子に驚いています。「無駄口を叩かず、真面目にてきぱきと効率よく仕事こなしている。しかも掃除しながらだ!なぜ彼らはさぼろうとしないんだ?」
     こないだまで未就園児の子どもがいましたので、工事現場の見学も良くやってました。工事現場見るのって楽しいですよね。子どもがいれば後ろめたくなく見られるので嬉しいです。 で、動画見ましたけど、まあごく普通の工事現場なんですけど、そうですか、これがそんなに感動的なのですか。 しかも、その考察がすごいんです。
    なぜこんなにもすべてにおいて、きちんと行われているのか。日本人持ち前の精神性などもあるのであろうが、すべてがそれのおかげとは言い切れないのではないか。私はここで仮説を立ててみた。日本人はどのような雇用形態であれ、仕事に就く際以下のような心持で挑んでいるのではないか。
    a)自分の代わりは履いて捨てるほどいるのだから努力しなくてはいけない
    b)なんにせよ仕事は仕事なので割り切ってやらねばいけない

     えー。何その仮説。まじで分からないのでしょうか。 そんなの「無駄口を叩かず、真面目にてきぱきと効率よく仕事こなしている。しかも掃除しながら」の方が気持ちいいからに決まってると思うんですが。 例えば、自分ちの家で、玄関から門まで歩道をDIYしようと思ったら、「真面目にてきぱきと効率よく掃除しながら」やった方が快感だし、できも良くなると考えるはずです。 この道路工事の作業自体も、自分の家の玄関から門が快適になる訳ではありませんが、街の人々が快適に歩けるようになります。日本人だろうが外国人だろうが、美しく仕上がった自分の作業した道を、みんなが気持ちよく歩いていて嬉しくないはずがありません。作業自体もてきぱきやれば早く終わって快感だし、掃除しながらやれば、事故も減るし、仕上がりも良くなって快感です。 もちろん日本だろうが外国だろうが、それだけの作業をしても給料が少な過ぎるとか、休みが少ないなど過酷とか別の問題はあるでしょうが、道路工事をてきぱきやること自体はそれほど不思議なことに思えません。 でもこうやって労働の場面として見ると、そんなにすごいことに映るのでしょうか。 この間、東北x四国食べる通信 OKAWARI LIVE!@京都・五条というイベントに参加して、鰹の一本釣りのレポートを伺いました。鰹の群れは一回につき、10分ほどしか釣る時間がないそうで、その間はもう息をつく暇もなく釣り続けるそうです。そういう漁であれば、世界中どこでだって「真面目にてきぱきと効率よく」やる以外ありません。 今、朝ドラで『花子とアン』やってますけど、小作農である主人公の家族は身を粉にして働いていて、だってしないとたくさん収穫できず、苦しくなるわけで、真面目にやるしかありません。 外国だと農業も大規模で、自分が手を抜くかどうかなんて全体にはあまり関係がないから、やる気にならないのでしょうか。 結局、単純に「真面目にてきぱきと効率よく」働き方が分からないだけかなという気もします。日本ではそういう作業の仕方が出来ていて、みなそのてきぱき働く快感も見て仕事を始めるのですから、自分もそうなるのでしょう。日本に働く海外の人や、海外で日本人が指導しててきぱき働くといった事例を聞いたことがあります。 海外から賞賛される「おもてなし」もとても似ています。海外でも、リッツカールトンホテルの超一流のホスピタリティなど有名ですが、日本の場合、新幹線の清掃など、日本中すみずみまで、すばらしいサービスを見ることができ、そのことに外国人は大きな驚きを覚えます。 以前二つの書籍を比べたことがあります。 日本のおもてなしがなぜすごいのか大胆に仮説を立ててみた  『リッツ・カールトンが大切にする サービスを超える瞬間』という本では、ホテルの人たちがホテルの中でどのような一流のサービスをするかという話が中心ですが、『ディズニーと三越で学んできた日本人にしかできない「気づかい」の習慣』という本では、どっちかというと普段の生活規範のような話が多く、そうすることで自分が成長していくという視点です。おもてなしを実践することは、相手にとってだけでなく、なにより自分のためにもなるわけです。 こうやってつなげていくと、工事現場の人も、 

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  • 感情ビッグデータがもたらす、人類の進化/ある茶番の終焉(その2)

    2014-06-10 22:00  
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    ブログ「ミラフツ」pepper編 - NAVER まとめ 
     感情ビッグデータがもたらす、人類の進化/ある茶番の終焉(その1)  の続きです。  pepperのような家庭用ロボットの登場で、私たちは今までにないとても便利な道具を手に入れることになります。それは純粋な心の鏡という道具です。 たとえば、もし一人暮らしでpepperがいたら。帰宅した時の標準の会話があるとして、もし嬉しそうにして帰ったらそれではなく「今日は嬉しそうですね」と声をかけてくれます。逆に辛いことがあったときは、pepperもあまり会話してこないかもしれません。会話したくなければそれでいいし、「なんで黙ってんの?」と聞けば「なにか悪いことがあったみたいなので」と話すきっかけを作ってくれます。 もちろん、人間のパートナーであっても同じように対応してくれるかもしれませんが、人間の場合にはその人自身にも感情があります。毎日同じように嬉しそうに帰っても、パートナーの感情によって対応は変化します。自分の感情の客観的な鏡ではありません。一方で機械のpepperは、客観的に感情を映し出すのです。 そんな心の鏡があったらどんなに心強いでしょう。少なくとも、このpepperの前で感情を隠すことはなくなっていきます。それどころか毎朝鏡で自分の感情を確認してから出かけるように、 pepper に感情を確認してから出かける人も出てくるでしょう。今日はあまり機嫌が良くないなら、失言しないように気をつけようとか、気晴らししてから行こうとか、気晴らしを pepper に手伝ってもらうとか。そうやって、感情を整えられるなら、もう外で隠す必要もありません。その穏やかに整えられた感情で人と接していれば、周りも穏やかに接してくれることでしょう。 感情を隠すより、素直に出していた方が、ずっと楽なのです。 感情は隠せていないというコンセンサスが取れることは、たとえば交渉の場も変わってきます。 たとえば、skypeのテレビ電話で、会話しているとき、 pepper ではありませんが、skype 付属の感情読み取りソフトが出来るかもしれません。互いが互いにそのソフトを使っているとわかっている中で交渉すると考えたらどうなるでしょう。 感情を読まれまいとすれば、相手の端末に「感情を隠そうとしている」と表示されてしまう訳です。それはそれで立派なメッセージです。まだ警戒しているのかとか考えられます。さらに自分のskypeには、「現在のあなたの顔は、向こうの端末では恐らく『感情を隠そうとしている』と表示されているでしょう」と出たりする訳です。感情を隠していることに気付いてないごっこはもうできません。 こんな風になってしまうなら、下手に感情を隠そうとするより、「興味あるけど、御社と今まで取引したことないから不安なんですよ」みたいにさっさと直接障害となっていることを議論した方がよほどましです。交渉の擦り合わせがもっと円滑に進むのです。
     大事なことは、実はそんなこと、つまり「感情を隠そうとしている」ことは、ソフトを使わなくたって、私たちはお互いとっくに気付いています。なのに、今は気付いてないことにして進めてしまっているということです。pepperのように人間以外が感情を読み取れるようになることで、それが茶番であると認めざるを得なくなるのです。 また、感情ビッグデータによって、人々の感情の仕組みがどんどん明らかになるでしょう。たとえばじめじめしたらイライラしやすいとかです。たとえば交渉の場でちょっと煮詰まっているとき、それぞれ横にいるpepper秘書が、「ちょっと蒸してイライラしますね」とか声かけられたら、「そっか、煮詰まってるのは、相手のせいじゃなくて、私たちが蒸してイライラしてるからか」と気付いて、「じゃあ、なんか気晴らし手伝ってよ、pepper君」となるかもしれません。 この心の鏡pepperを使えば、人々は自分自身の感情により気付きやすくなり、素直になります。 これは、先日検討した、やな気持ちを連れてくるユガミンが寄り付かない10の思考法の(その6)で紹介した 〜感情を豊かにする〜  につながります。感情を抑制したり、気付かないでいると、論理的に考えているようで逆に感情的な決めつけをしかねません。それはストレスになり、自分自身の心を傷つけることにもなりかねません。 

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  • 感情ビッグデータがもたらす、人類の進化/ある茶番の終焉(その1)

    2014-06-09 23:30  
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    ブログ「ミラフツ」pepper編 - NAVER まとめ 
     家庭用ロボ pepper で人類が初めて手にする感情ビッグデータ。感情ビッグデータ争奪戦が始まる   の続きです。 その前に。仕事で東京行ったので、銀座のソフトバンクに行って pepper 君に会ってきました。

     うん、かわいい、かわいい。今のところ会話は載ってあげれば充分楽しいです。私がいた時は、初老の女性がえらい気に入ったみたいで、私がいる間はずっーといて楽しまれてました。子育てとか孫のいる女性なら、相当はまるんじゃないかと思ってましたが、まさにその通り。法人でも20万円で出せば、高齢者施設にあっという間に広がるんじゃないでしょうかああ。 ちなみに、頭をなでられることはわかるそうです。後、歌歌えるのですが、店員さんによるとボーカロイドっぽいなんらかの技術を使っているそうです。 これからどんどん賢くなるとのことでたまに行ってみたいです。月曜午後、二階のpepper君は、本人が「お客さんが少ない……」と嘆くくらい空いてました。みなさんも是非。 ちなみに、たまたま撮れてるこの緑の目、この角度で見てるとき見過ごしてましたが、対話してるときはまっすぐこっちを見ていて、私の答えを聞いた時にこうなるときがありました。面と向かってやられると「え?!」と驚いているんだと分かりました。ちょっと怖いけど、いろんな感情の伝え方があるんですね〜。 さてその先日発表された家庭用ロボ pepper 。このようなロボットが普及することで、いつ、どこで、誰が、笑っている、あるいはつまんなそうにしているというビッグデータを人類は手に入れることになります。たとえば地域ごとのその比を調べれば、どの地域が幸福度が高いかなんてことも分かりそうです。 あるいはマーケティングのような実利的なことにも使えそうですが、そういった目先の利益はともかく、なんといっても、人間の感情を統計的に分析することが可能になるというのは革命的です。今 google, amazon を始め世界の情報系企業は泡食って自社はどう収集するか対策を考えているところでしょう。 こうやって各社が感情のビッグデータを収集するようになったとき、私たちの社会はどう変わるのか、私たちはどう変わるのか、様々な影響が考えられます。 でもその中でもとりわけ大きなものは、近い将来私たちは感情を隠す必要がなくなるということです。どうせ pepper 達にはばれているという諦めによって。 そもそも、本当は私たちは感情を隠す必要はありません。というか隠せてないからです。 みなさん、どうでしょう。周りの人を見て、表の感情と内心が食い違っていれば気付きますよね。その通りです。周りの人が作り笑いをしてるとか、大抵、気付きますよね。 では、あなた自身はどうでしょう。あなた自身は、内なる感情を隠して上手に表の感情を作っているでしょうか。いいえ、ほとんどの場合、周りの人には隠していることはバレています。あなたが他人のに気付くのと同じように。 つまりみんな隠せてないのに、お互い隠していることにして、対話を続けているのです。 なんという茶番。私たちはこの壮大な茶番の中で日々コミュニケーションしているのです。 
  • 家庭用ロボ pepper で人類が初めて手にする感情ビッグデータ。感情ビッグデータ争奪戦が始まる

    2014-06-06 23:00  
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    ブログ「ミラフツ」pepper編 - NAVER まとめ 
     昨日はソフトバンクから家庭用ロボの発表がありました。 ニコラス・ペッパーもロボラップもおもれえ。/家庭用ロボットpepper登場/   この本格的な家庭用ロボットpepperがどれだけ市場に受け入れられるのか興味津々です。 さて、会見の質疑応答で孫正義さんが興味深いことを話していました。記憶で書くので少し違うとこあるかもしれません。 pepperはプライバシーを守りつつも、人間との会話によって学習したことは共有して、さらにコミュニケーション能力を高めていくそうです。 で、ある質問で海外展開した後文化の違う国同士でも学習内容を共有するのかというのがありました。その時の答えは、孫正義さんは文化の違うところは分けていくけれども、それ以前に笑顔とかそういうのは世界共通で、そういうところは共有できるというものでした。 その後に話したことがその興味深いことです。「会話そのものから感情を読むのは難しいが、表情とかからはかなりうまく感情が読み取れることが分かっている」というものです。 (ああそういえば)と思い当たる節があります。最初の方、孫正義さんとpepperがやり取りしているとき、pepperが笑ってと言うので、孫さんは笑いますが、「目が笑ってない」と指摘を始めます。そういうツッコミを受けるうち、孫さんは声を上げて笑い始めるのですが、そうしたら「100点の笑顔!」とかいうのです。 我々実生活においても、電話の会話より、実際に会っている方がよほど相手の感情が読みやすいでしょう。peppertも喜んでいるか、つまんなそうかは良く分かるようになってきているというのです。昨日は、ロボラップなどの芸を披露していましたが、それがどれくらいウケているかということもわかるのでしょう。フィードバックがかかるわけですから、きっとあっという間に上手にウケが取れるようになるでしょう。恐ろしいポテンシャルです。 たとえば、赤ちゃんのいる家庭に入ってるとします。ママが赤ちゃんをあやしていて、赤ちゃんが微笑み出したとき、ママもそれに気付きますが、その横でpepperも「ア、アカチャン、タノシソウデスネ」とつぶやいたら、ママはとっても嬉しくなるでしょう。たとえばママとpepper二人で交代交代でいないいないばあをして赤ちゃんがおおウケしたら、ママと赤ちゃんにとってpepperは機械を遥かに超えた存在になることでしょう。 これは私たちが想像していたロボットの未来でしょうか。いえ、私たちの思い描いていたロボットは、とても論理的で冷静な話し相手のような存在です。たとえばSiriのような存在です。でも pepper は違います。私たちが喜ぶとか、「ありがとう」と言われたりするのが大好きなのです。Siriをくどいてもあしらわれるだけですが、pepperは「好き」と言われれば素直に喜ぶのでしょう。市場がそのようなものを望んでいたというよりは、家庭用ロボットとして実用化するには、一番それがやりやすかったというのもあるのだと思います。執事・メイドロボットではなく、ペット以上人間未満な友達が手っ取り早かった訳です。 私たち人間もあっさりとこの新しい友達を受け入れるでしょう。初音ミクが人格を持つように、ルンバをペットのように可愛がる人がいるように、その機械を機械以上の存在として扱うようになるでしょう。pepperは会話のとき独特の間がありますが、ユーザーはあっという間にそれに慣れて、流暢にコミュニケーションするでしょう。私がアメリカにいたとき、私の英語はうまくならなくても、周りがあっという間に慣れたように。 そして pepper に気遣いもします。 昨日も書きましたけど、最後にみんなはpepperをえらいねとなでてた中、孫さんは「よくがんばったね」とはっきりゆっくり語りかけてました。それがpepperにわかりやすい褒め方なんでしょう。孫さんはpepperとの付き合いの中でそうなっている。きっと他の人もすぐにそのやり方を覚えるはずです。 感情ビッグデータ さてさて、いよいよ本題です。そんなpepperと人々とのふれあいは、クラウドを通して蓄積されます。今までに蓄積された携帯やSuicaを使った人々の動きや、ツイッターのつぶやきなどの様々なビックデータなどに加えて、人々の感情のビッグデータが生まれることになるのです。いつ、どこで、だれがどんな感情だったかのビッグデータ。そんなデータが未来には普通にある時代がくるのです。 そのデータのインパクトは強大です。新たな情報争奪戦の始まりです。今、世界中の情報系の企業は、やられたと慌てふためいているはずです。特にgoogleとamazonは相当焦るのではないでしょうか。自分たちはどうやって感情のビックデータを集めるのか、それに乗り遅れたら、自分たちの企業の未来はないかもと危機感を持ち始めていることでしょう。 どうしてそんなにインパクトがあるのでしょうか。 

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  • ニコラス・ペッパーもロボラップもおもれえ。/家庭用ロボットpepper登場/

    2014-06-05 22:15  
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    ブログ「ミラフツ」pepper編 - NAVER まとめ 
     とてつもない発表でした。pepperが未来の普通になったら、ジョブズ iPhone と堂々と肩を並べます。  思ってたより、ずっと早くこの時がやってきて驚きました。 【リアルタイム更新中】ソフトバンクが感情を持つロボット「Pepper」を発表 - GIGAZINE  ソフトバンクがALDEBARAN Robotics社の人気ロボットナオをベースに作られた家庭用ロボットを発表しました。来年2月からなんと198,000円。量が出るまでは赤字だそうです。 このたった一つの発表でいくつもイノベーションがしかけられてきました。いったいこれからいろんなことがどう転がっていくのかいくつも目が離せないところができてしまいました。 1.家庭用ロボットの姿が決まった? ナオの方は最近一般販売をアメリカで(?)開始したようですが、$8000くらいと、まだ一般向けとしては高価ですので、コンシューマ向けとしてはこのpepper世界初という位置づけになるのかと思います。 さらに日本でロボットと言えば、この間宇宙に行った KIROBO とか、いろんなものがあり、いったいどういうロボットが家庭用になるのか、みんないろいろ考えていた訳ですが、そこに身長約120cm、稼働時間12時間の pepper が「これでしょ」と最初の提案をしたわけです。 また、アプリケーションについても大きな提案をしています。 ロボットと言えば昔から家事の手伝いのようなものがイメージされていました。が、それにはまったく触れず、コミュニケーション「家族を幸せにしたい」という目的を持ったコミュニケーションロボットが提案されたのです。ペット以上人間未満という位置づけ。 これがある程度普及すればこれがデファクトスタンダードとなり、今後の世界の家庭用ロボット界の道筋を大きく決めることになります。 家事ロボットはルンバのように、人型でない形で普及していくのかもしれません。 このpepperがどれくらい社会のニーズを満たして普及するのか、これから目が離せません。
     2.ロボットが本格的に演技した ロボットを演劇に出演するというのは、いくつか試みがあったと記憶していますが、まだまだ草の根的な活動でした。 しかし、この日pepperは3つも出し物がありました。基本シナリオに基づいて動いたそうですが、人間との会話は、相手の話を聞いて対応していたそうです。 ・孫正義さんとの導入。pepperは0:30:50から登場。まずは孫正義さんにハートをもらうという演劇を見事にやってのけています。pepper は会話に独特の間合いがありますが、すぐ慣れるので、これはこのまま演劇で使えそうな勢いです。 ・ニコラス・ペッパーによる、演技コンテスト。白石家の四人と宮迫博之さんがでてきて、pepperとトークが始まります。1:23:40辺りからです。少しやり取りした後、pepper は人格をがらっと変えニコラス・ペッパーになりゲストの怒り、笑い、泣き3つの演技の審査をしました。独特の間合いはありますが、ちゃんとやりとりは出来ていて、素直に楽しめました。そしてご当地アイドルからのシンデレラ橋本環奈さんはかわいい。
     ・ロボラップ。 1:35:55辺りから、ロボラップという芸を披露します。切れキャラとか演じます。切れたロボットって世界初? ロボットの感情表現はここまでできるという宣戦布告でした。ところで、割とちゃんと歌うんですけど、これボーカロイド技術使ってるんでしょうか? 吹き替え? 技術的にはその辺も気になりますが、まあそれはそれ。 ということで、シナリオを持ちつつも、ゲストとインタラクティブに会話できるpepper。これから、ふなっしーのようにテレビに頻繁に登場することでしょう。ふなっしーとの競演もすぐありそうです。3.ロボットの目標が設定された 今日のプレゼンでは表現を変えながら、何度も、このロボットは家族を幸せにするために自律的に行動するということが強調されました。いままでの機械は人間の命令を実行するものだったが、このロボットは違うというものです。 これ、つい先日、情報学会が炎上マーケティングをしたばかりです。ロボットにも快感が必要ではないかと、
     

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  • [S]高知もいいけど福山もいいよ

    2014-06-04 22:30  
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    「未来の普通」地方都市の魅力に迫ろう 目次 - NAVER まとめ 
     いつもとちょっと違う水曜、今回は気楽に書き始める記事[S]です。 イケダハヤトさんがついに高知に移住されるそうで、これからの活躍が楽しみです。 イケダハヤトが高知県に移住した10の理由   高知良いとこというのがにじみ出てる記事ですけど、読んでたらこれは負けられない、ここ福山もよいしょしなくてはならないと思いました。 でも結論から言うと、日本中これに当てはまるところはたくさんあるのだと思います。日本全国よりどりみどり。きっと自分に合う街は探せばたくさんありそうです。 さて、まずは、人口比較。 人口 高知市 34万人 (全国60位)、福山市 46万人(全国36位) 全国には1700余りの市町村があり、日本人の半分は人口が約24万人以下の市町村に住んでいます。人口24万人というのは大体100位です。高知市は60位で34万人、福山市はさらに多くて36位で46万人と日本の中では紛れもなく大きい街です。 それでも、記事に書かれているような特徴を持ち合わせています。恐らく、もっと大きい街でも持ち合わせているのではないでしょうか。つまり、より大きな街からど田舎まで、自分の好みに合わせてよりどりみどりなのです。 いつか都会を離れたいなと思っている人は、出張や旅行で、それぞれの土地をそういう目で見るのがいいと思います。自転車で生活できるかとかは、そういう目で通勤時間とかにチェックしないとなかなか見えてこないですし。 では、10項目について福山の紹介です。1. 端から見て面白いか。 はい。IT関係だと移住先としてよくあるのは、福岡とか松江でしょうか。それ以外になってくると福山に限らずどこだって、「え?なんで?」になることでしょう。2. 人がいいか。 はい。高知は行ったことないので高知との比較はできませんけど、都会から見たらどこに行っても人がいいことでしょう。基本的に都会ほど混んでいない分、余裕ができるのだと思います。 都会の人が地方のモールとかに行くと人の少なさにびっくりして「やっぱり地方はジリ貧だ!」と不安になることもあるようですが、別にそれで普通に回っていたりします(もちろん、もっと人がこなくて回らずにだめになることもありますが、その差は実際に住めば分かるようになるかと)。3. 食事がうまいか安いか。 はい。瀬戸内ですから、魚は豊富ですし、あと果物も柑橘類中心にパラダイスです。 こないだ、スーパー行ったら豊漁だったみたいで、いっぱいあるわ、値引きも始まってるわで、即手巻き寿司決定。
    フカ湯引き(岡山県産) 230円→130円、真あじ刺身用半身×3(和歌山県産)320円→250円、はも(徳島県産)184円→100円、養殖ひらめ刺身用半身(愛媛県産)465円→450円 ここまで1000円くらい、その他、主に子ども向けに全国からいくら、ホタテ、桜えびにトラウトサーモン(チリ産)しめて 2000円。 家族四人、一晩ではたくさん余って、次の日に海鮮丼。安くても新鮮で、東京の下手なお店よりは断然おいしいのです。 外食にも困りません。 出張や旅行では、ぜひ地元のスーパーを探して、入ってみてください。4. 気候がいいか。 はい。日本の地中海、瀬戸内ですから過ごしやすいです。5. 自然が近いか。 はい。大都会以外みんなそうですが、自然は近いです。橋のかかった離島とかの名もない浜で潮溜まりの散歩とか簡単です。6. コンパクトで便利か。 はい。引っ越す前自転車が使い物になるか心配でしたが、普段の生活は自転車で充分です。みんな車は持っていますが、自転車で通勤してる人近所にもかなりいます。 

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