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記事 19件
  • 「小学校やばいPTAやばい」の人こそPTAに入ったほうがいい理由。(その2)

    2017-01-31 23:45  
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     「小学校やばいPTAやばい」の人こそPTAに入ったほうがいい理由。(その1)  の続きです。 (その1)の「通学路の交通整理」は「通学路の見守り」に書き換えました。 その「通学路の見守り」地域によっては、地域のボランティアが手伝ってくれているところもあります。  大変ありがたいことですが、 それは逆に別のかたちで小学生の保護者たちに地域が期待する役割があるということです。地域のお祭りへの参加とか。持ちつ持たれつの関係です。  そういった地域への貢献の担い手としての役割、 それにはどんなものがあるのかも知っておく必要があります。子供と地域がどのように関わっているかは、子供の持ち帰る保護者向け学級通信などで紹介されていることでしょうから、気をつけてチェックすべきです。あなたがそれを好もうと好まざろうと、その関わりが地域側の持ち出しなのであれば、それに対応した見返りの貢献が組まれている可能性が非常に高いです。 PTA に入ろうが入るまいが、小学生の保護者として、これら学校で担うべき役割、地域で担うべき役割を理解しなければなりません。  そして、 小学校6年間、兄弟がいればそれ以上の期間、 なにもせずに済ませられるとは思わないことです。 PTAに入ろうと入るまいと。  ですから、小学生の親として、なにか貢献しなければならないのなら、 PTAに入り、子が低学年のうちにどのような役割があるのか理解し、 自分の力量や仕事の都合にあった役割を中高学年にこなしていくのが一番負担が少なくなります。 まあそれでも、高学年でくじ引きで重要な役を引いてしまったりするのは避けられないかもしれませんが、 その時は素直に諦めて周りに助けてもらいながらやるしかありません。  一方PTAに入らないということは、 違う形で学校や地域に貢献する方法を考えて担わなければなりません。 それはPTAに入って集会に出席しながら自分にできる貢献を探すよりも、 よほどしんどい作業になることでしょう。 レールはないのですから。  またこれからはPTAでの情報収集は特に大事です。重大な変革期だからです。  最近、 地域の伝統行事復活なんて記事よく見かけませんか?  元気な団塊世代が現役引退し始めたからです。そしていろんな活動を始めているからです。 素晴らしいことではありますが、 小学生の親にとっては他人事ではありません。  そういう時はたいてい子供の参加が求められ、 PTAにも支援が求められたりするからです。  もちろん素晴らしいことではあるのですが、 なにもかも引き受けていたらとんでもない負担になるかもしれません。なので PTA は日夜調整に尽力していたりします。  そういった情勢をまったく知ることなく、 ある日突然「こうなりましたので」とどこからか通知が来たら、「聞いてない! くぁwせdrftgyふじこlp」ってなっちゃうかもしれません。 でも、ぶっちゃけアンテナ張ってない方が要領悪いのです。  小学校は小学校だけで閉じていないので、 小学校で果たすべき役割を自分にあった形で行うには、 小学校の公式情報だけでは不十分です。 各組織の公式情報も必要ですし、非公式情報いわゆる裏話も必要です。  PTAは手っ取り早い情報収集手段ですから、 他の手段を考えたり実行する腕力がないなら、 PTAに入った方がいいと思います。  これは東京のど真ん中でもそうです。 少なくとも私が住んでいた地区ではそうでした。 小学校はどこも、小学校だけで閉じていません。都会や地方で温度差はえらいありますが、 基本的な構造は変わりません。  その辺うまく立ち回り、 学校や地域への貢献を上手に果たして、 ぜひ子供と楽しい小学校生活を楽しんでください。  そのために必要なのは、あなたの学区の情報です。PTA以外にどんな組織がかかわっているのか、PTA以外にどんな役割があるのか。ネットにそんな情報はありません。外野の「任意加入のはずの PTA に半ば強制加入させられる」ことへの批判など、なんの役にも立ちません。PTAと小学校しか登場しない記事などクソです。実態は他の組織も絡んでいるのですから。 註: たとえば地域によっては子供会もありますがあえて触れませんでした。地域や学区によって全然違うようです。《ワンポイントミライ》(?)ミライ: うーん、通学の見守りを話題にしたら、なんとも痛ましい事故が……。 登校見守り中、はねられ死亡 30年前娘失った現場近く:朝日新聞デジタル フツクロウ: ただ、言葉を失うの。ミライ: ご冥福をお祈りします。 こんな風に、小学校って、結構いろんな人が関わってますよね。フツクロウ: ホッホッホ。 

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  • 「小学校やばいPTAやばい」の人こそPTAに入ったほうがいい理由。(その1)

    2017-01-30 23:15  
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     増田の 小学校やばいPTAやばい 読みました。 PTAに関して「同感」と思う未就園児の親はたくさんいると思いますが、 外野の言うことはともかく、 こういう人はむしろPTAに入ったほうがいいのではないかと思います。  保育園ってすごく親の立場に立ってくれるとこで、至れり尽せりなところがあって、小学校で面喰らうのは仕方ありません。たしかに、もっと整理してというところはあります。 でも、真の問題はずっとずっと大きいです。 子供が小学校に入るにあたって絶対知っておかなければいけないこと。 それは、小学校は小学校で閉じてません。他の組織がいろいろ関わっています。ですから、小学校やさらにはPTAが情報を整理して公開すればいいという問題ではありません。PTA に入らなければ厄介はこないと思うのは甘いです。かなりの確率でもっと厄介になります。 そういう情報が絶対的に不足しているのが未就園児の親。それらの情報を得るには、 PTA に入るのが王道じゃないかなあと思います。 もう一つ知っておかなければならないことは、小学生の保護者には期待されている役割があるということてず。言葉を変えれば、果たさなくてはいけない役割があります。それを理解し、自分の仕事に合わせてその役割のどれかを果たすにも、 PTAが一番確実です。 ご存知ですか? 小学生の保護者に期待されている役割の中にはPTAでないものもあります。  ですから最悪のパターンは、4,5年間 PTAに全く顔を出さず、 他の保護者とも断絶して過ごし、子供が5年や6年になる頃に、突然「ではこの役をお願いします」と言われることです。  そんな突然言われてもと思っても「4,5年後の祭り」です。 お願いする方は毎年のことですから、 お願いをする頃には外堀は全て埋めています。「あなた今まで何もやってないでしょ? 他の人はみんなやってますよ」 一方お願いされる方は、 4年間なにもしてこなかったし、 何も情報収集してないし、 なにも準備してないのですから、正論では勝つことはまず無理です。どうしても嫌ならなりふり構わず悪者になるしかありません。 ちなみにそういった事情を学校に事前に言ってもらえることを期待してはいけません。 担任に面と向かって相談すればある程度は教えてもらえるかもしれませんが、 先生は学校をころころ入れ替わっていて、 PTAだけでなく地域の他の組織も複雑に絡んでいることもあって、 全容を把握しきれるものでもありません。  つまり、 情報収集が大切なのです。 特に非公式の。  なにごとも情報がないというのは致命的で、 増田の方も小学校に入るにあたって情報が十分でなくて面食らっています。  うちも保育園(東京都文京区の一時保育含む)の経験がありますが、 保育園の顧客は園児でなくて親ですよね?ってくらい、 親の立場に立ってくれて至れり尽くせりのところがあります。 園からの情報で全て回ることでしょう。  が公立の小学校となるとそういうわけにもいきません。  PTAどころか地域の町内会などの組織も絡んでいて、小学校は小学校で閉じていないのです。 小学校が全部丁寧に説明せよと言っても無理難題なのです。  もし、兄や姉を持つようなママ友と仲良くなれば、 そういった情報も得られるかもしれませんが、 そうでなければ PTA などをきっかけにするのが情報収集の王道です。  そうやって情報収集するとわかってくることは、 小学生の保護者には担うべき役割があるということです。  たとえば朝の通学路の横断歩道などで見守りに大人が立つことがあります。  一度立ってみればわかりますが、 朝の道路は急いでスピード出す運転手やスマホガン見な運転手など、 正直いつ事故が起きてもおかしくないありさまで背筋が凍ります。  そんな通学路の見守り、 行政が担うべきでしょうか? 安い時給でたいしたモチベーションもない人を雇うのが、効率的な税金の使い方でしょうか。  それよりは保護者が行った方がうまく回ります。 なにしろ自分の子供の安全に関わることですから。 (つづく)(追記みたいな記事: 小学生の保護者に役割があるという話  )《ワンポイントミライ》(?)ミライ: 通学路の見守り、行政より保護者の方がいいというお話、「未来の普通」的に解説お願いします! フツクロウ: ホッホッホ。どうしたんじゃミライ。ミライ: いやだって、これ本文全然「未来の普通」じゃないじゃないですか。フツクロウ: ホッホ。まあ、ある程度未来のPTAの姿を描きながら書いてあるんじゃないかの。ミライ: それはそうなのかもしれないですが、それはそれ。フツクロウ: ホッホ。その話はちょうどこないだ取り上げたの。 経済学から「等価交換」が消えるとき   

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  • ついに来た〜。下水処理のブレークスルー?

    2017-01-27 23:15  
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     人類、積年の課題についに偉大な一歩が踏み出されたのかもしれません。 【プレスリリース】微生物フローラをコントロールするための理論を構築! 理論をノウハウに大学発ベンチャーを年度内に立ち上げへ | 日本の研究.com  微生物フローラ? 聞きなれないけど、それが偉大な一歩? と思うかもしれませんが、これは人類積年の課題だったのです。 一番身近なのは、下水処理場。見学などで途中微生物を使って浄化していると教わっている方も多いでしょう。 でも、実はその微生物処理、ものすごく効率が悪いそうです。非常に多くの微生物が関わっていて、どうすればそれらが活発に活動できるかそのメカニズムがあまりよくわかっていないというのです。 なので、微生物の機嫌を損ねないよう、実に広大なスペースでのびのびと活動させていると聞きました。めっちゃ広い牧場でゆったりと牛を飼っているイメージでしょうか。 でもそれには広大な土地が必要ですから、コストがかかります。人類としては、牛舎にぎゅうぎゅうに牛詰めて育てるように、狭い場所でより厳しい環境でがんがん微生物を働かせたいわけです。しかし、それがなかなかうまくいかないというのです。 さて、一方今回の発表。油を分解する微生物に仕事させようとしても、もともといる微生物との生存競争に勝てず定着しない問題があると述べています。そもそも、排水や環境中にはおびただしい数の土着の微生物が棲みついており、外から目的物質を分解する微生物を投入しても、これら土着菌との生存競争に負けて定着できず、思うような効果が出ないケースも多く、廃水処理や土壌浄化などに特定の分解微生物を利用する際のボトルネックになっていました。
     ですから、それを働かせようとすれば、その微生物に最適な環境を用意して、土着菌との生存競争に勝つようにしないといけません。ヨーグルトなどの発酵食品はそういった環境を整えることで乳酸菌など目的の微生物に存分に働いてもらうわけです。 しかし、排水となると、わざわざ最適な環境にするのにもコストがかかるし、そもそも排水の質が安定しなくて、常に最適な環境にコントロールすること自体大変だったりします。 そんな問題があったわけですが、それを今回、土着菌たちと共生させることに成功したというのがこの記事なのです。 その方法は企業秘密とのことですが、この手法が発展すれば、微生物の活用が飛躍的に進むことでしょう。 そうしたら、各家庭で使える浄化槽が浄水器並みに簡単安価になって、大きな集中型の下水処理場なんて必要なくなってしまうかもしれません。 そしたら、地方で負担が大きくなっている下水処理のインフラ維持もずっと楽になって、暮らしやすくなることでしょう。 腸内フローラや、皮膚常在菌など、人間に住む微生物の様子もだんだんわかってきて、私たちの常識もだんだん変化していますが、その工業的応用の世界もどんどん進化しているようです。 もちろん、この大学発ベンチャーが必ず成功すると決まっているわけではありませんが、世界はこういう技術に向かっていて、必ず誰かがやり遂げます。 10年もすれば今では考えられないくらい微生物応用が普及していることでしょう。 今後目が離せない分野です!《ワンポイントミライ》(?)ミライ: 実はこの記事昨日見つけたやつですけど、昨日はそれ以外にも、 これは新しい「入居者食堂」、これって「こども食堂」より「こども食堂」  これがあったり、あと、グーグル翻訳の新しい機能が出たり、ほんっとに盛りだくさんでしたね!フツクロウ: ホッホッホ。ミライ: グーグル翻訳もすごいですね。画面に英語以外の看板出して見てみたら、ちゃんと日本語にしてくれて。これするためだけに外国旅行したくなります!!!! 

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  • これは新しい「入居者食堂」、これって「こども食堂」より「こども食堂」

    2017-01-26 23:45  
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    ミライ: フツクロウさん、フツクロウさん、この記事見てください!フツクロウ: ホ? まだ《ワンポイントミライ》(?)には早いんじゃないか?ミライ: いいんです、いいんです、中の人ぼーっとしてるからジャック、ジャック! 「入居者のための食堂」が魅力的すぎ! 朝食100円、昼食・夕食が500円で食べられるワケ フツクロウ: ホホウ。これはすごいの。ミライ: でしょ? 東郊住宅社が管理する物件の入居者が入れる食堂! 入居者だけじゃなく大家さんなど関係者も入れるそうです。 「朝食亭」って映画思い出しました。いろんな人がゆるく集まるコミュニティ。ここで出会って結婚する人いるんだろうなってドキドキします! まあもっと有名な「深夜食堂」でもいいんですけど、ちょっと深夜って感じじゃないし。フツクロウ: ホッホッホ。それにしてもこれはいいの。なんて言えばええんじゃ?ミライ: まかない付き寮を拡張した感じですよね。記事では、「入居者のための食堂」と書いてますから、とりあえず「入居者食堂」?フツクロウ: ホじゃな、とりあえず、そじゃな。ミライ: はい。フツクロウ: 社員食堂や寮食と同じで、本当に健康的な食事を提供できる。 

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  • [S] 孤独感はコントロールできるか

    2017-01-25 22:15  
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     いつもとちょっと違う水曜、今回は気楽に書き始める記事[S]です。  考えはまったくまとまっていないのですが、最近孤独感について考えています。 きっかけはこのTED動画 感情にも応急手当が必要な理由  非常に面白い動画なので、見てない人はぜひごらんください。 誰かが振られた時、「あんたみたいなブスと付き合うわけないじゃない」なんてことを言う親友はいませんが、自分自身は心の中で、そうやって自分自身を平気で傷つけがち。そんなことはやめなさいという話です。 また孤独感は人の心を深く傷つけるので気をつけよともありました。タバコと同じくらい寿命を縮めるよいです。 この孤独感、どの程度自分でコントロールできるものでしょうか。他人との関わり抜きで考えられないでしょうか、ある程度自分でコントロールできれば、自分で自分の心の健康を守りやすくなります。心の健康は他者に依存するというのは、あまりにも不安です。 もちろん、学校や職場で周り全員からいじめを受けて、平気でいられる人はそうはいないでしょう。そういったひどい状況ではなく、もう少し日常の中でです。 LINE が既読になっても返事がこない時、なにか事情があっただけなのに、無視されているのではないかと一方的に孤独感を感じることがあります。 今長男が受験ですが、あるとき、その準備で私たち両親が30分ほど長男につききっりになったら、次男がさみしくて泣き出してしまったことがあります。別に普段次男をないがしろにしているわけではありませんが、ここ数ヶ月、長男中心に家庭が回っていることは確かです。私たちもなるべく気をつけてはいるのですが、強い孤独感を感じているのでしょう。 でもある程度は孤独感はコントロール可能なはずです。 どんなテクニックがあるのか、それが今気になっていることなのです。 一つは自然と接する機会を確保することかなと思っています。自然は私たちのことなんとも思ってないし、こっちの都合に合わせてもくれません。素晴らしい天気の日にハイキングすれば、自然はなんて素晴らしいんだ私を受け入れてくれていると感じますが、嵐の日に同じ道を通ろうものなら、苦しいどころか、命の危険すらあるでしょう。そんな自然に対して受け入れてくれないと孤独感を感じても仕方ありません。私たちは自然の機嫌がいい日を伺って飛び込み、勝手にその包容力を享受するしかないのです。 他人だって、基本的に自分の都合で動いてくれるわけではありません。私たちの子供だって、同じことを言っても、私たちの機嫌によって対応が変わってしまうことを知っています。次男だって理屈では兄の受験の準備のときに自分にかまっている暇がないことはわかっていることでしょう。そのとき一時的に寂しい感情を抑えきれるテクニックはどうやったら身につくのでしょうか。 もちろんそれがあまりにも繰り返されれば、長男だけ依怙贔屓されれば、本当の孤独感を感じることになりますが、そうでなく、寂しさは一時的なものなのであれば、それはテクニックでやり過ごせるのではないかということです。《ワンポイントミライ》(?)ミライ: これ、あれですよね、あの強烈な話題につながりますよね。フツクロウ: あの強烈?ミライ: 発想もめきめき20代からの右脳バランス 〜さそねっとブロマガ「未来の普通」右脳バランス総集編〜  のシリーズで取り上げたジル・ボルト・テイラー さんの TED プレゼン。 【感動必見】脳機能を失い、死に向かった脳科学者が見た「僕らの生命の秘密」「人生の意味」に魂が打ち震えるほどの衝撃が フツクロウ: ホホウ。そうきたかね。 

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  • 経済学から「等価交換」が消えるとき

    2017-01-24 21:00  
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     私たちの暮らしがデフレに苦しむ理由。それはみなさんが当たり前と思っている「等価交換」がはびこりすぎているからです。 景気がどこから生まれるか。実は「等価交換」とは反対の「価値観の差」から生まれます。 この話は2年あまり前 世界一わかりやすい経済活動の話(その1)  のシリーズで詳しくやりました。 その時の例を簡単に紹介すると、ミカン農家にとってミカンは豊富にあるものです。でもリンゴは貴重なもので、ミカン農家はリンゴ1個を手にいれるのにミカン3個と交換していいと思っています。 一方リンゴ農家にとっては逆です。ミカン1個を手にいれるのにリンゴ3個と交換していいと思っています。 このとき両者が直接取引きし、ミカン1個とリンゴ1個を交換するのが「物々交換」。そこに景気は生まれません。 この間を商人が取り持つと商人の手元に余剰が生まれます。これが景気の元です。その余剰が次の取引きを生み出していきます。それが雪だるま式に増えていくとき、景気が良くなります。 それをグローバル化だ自由化だと言う過程で、モノやサービスの値段を均一にしようとするから、景気が悪くなります。景気は価値観の差に注目して余剰を生むことで生まれるのであって、「等価交換」をすればするほど景気は悪くなります。 価値観の差がいかにビジネスに深く関わっているかを示す例があります。 それは家事です。 私が子供の頃は高度成長期で、家庭はどんどん豊かになり、いつか普通の家庭にはみんな家政婦が入って家事から解放されると妄想していました。 でも実際にはそうなりませんでした。 なぜか。 それはもともと家事をしていた主婦や主夫と、家事代行をする家政婦で、家事という労働の価値観があまり変わらない、むしろ悪化する方向にあるからです。 たとえばワイシャツのクリーニングは、家庭で行うのと、クリーニング屋で行うのとでは、クリーニング屋のが断然効率良くできます。家庭で数枚のワイシャツを洗って乾かしてアイロンかける手間があれば、クリーニング屋はいったい何枚のワイシャツを仕上げることができるでしょうか。クリーニング屋にとって、ワイシャツのクリーニングは、主婦や主夫に比べて、ずっとわけないことなのです。 ですからビジネスになります。 しかし、家事代行はどうでしょう。皿洗いを主婦や主夫がしようが、家政婦がしようが、たいして手間は変わりません。だから金持ちしか雇えません。あるいは家事なんて全然できない!なんて人しか頼みません。 エアコンや洗濯機の掃除であれば、道具やノウハウで素人を圧倒するプロの方が、素人より圧倒的にわけなくこなしますから、ビジネスになります。 他にも例があります。地域の道の掃除です。行政は、地域のグループにささやかな謝礼で委託したりします。それを税金でまかなおうとして人を雇ってやらせると、とても大きな負担になります。何故なら誰にやらせても手間があまり変わらないからです。であれば、自分の周りの道をきれいにしたいという、その地域の人の方がはるかにインセンティブが高く、つまりささやかな謝礼で請け負います。 将来優秀な道路清掃ロボットができて、人を圧倒する効率で道を掃除できるようになれば、すべてロボットがやるようになるでしょう。 私にとって、アイデアなんて水のようなもので、いくらでも出すことができます。やりたいことなどいくらでもありますが、その中で自分でできることはごくわずかです。つまり、頭に浮かんだだけのアイデアなんて私にはほとんど価値がありません。 去年の「いいね!」シリーズで書いた 「いいね!」(あるいはそのようなもの)がたくさんついたページの広告単価を上げる広告というアイデアもそのすれすれです。ブログのネタにするくらいの価値はありましたが、そうでなければただの脳みその肥やしです。 ですから、「情報は『等価交換』で!」というようなお話は私には当てはまりません。アイデアだけでなく情報もいっぱいあります。もらってくれるならどうかもらってください。 しかし、グローバルな市場ではすっかり「等価交換」がはびこってしまいました。これは実は「物々交換」と変わりません。原始に逆行し、そこで働く人にもそれを扱う企業にもまったく余剰が生まれないところまで値段が下がります。 そのような「等価交換」な市場は景気には貢献しません。そこに関わる人や会社もちっとも儲かりません。 それが私たちが苦しい理由です。 それが成り立たないローカルな市場が景気を生み出します。 ぜひその点に着目し、ビジネスに活かしてください。《ワンポイントミライ》(?)ミライ: クラウドファンディングとか、経済のその点に着目した手法ですよね。フツクロウ: まっことその通りじゃ。 

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  • あなたは「失敗は楽しい」と言えますか?

    2017-01-23 23:45  
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     なんか、昨日この記事がたくさん読まれました。2015年8月11日、1年半くらい前の記事です。 大人が忘れた「失敗は楽しい」   【話題の記事】になったのでしょうか?  こんな古い記事がなるのは初めてで、珍しいこともあるなあと思った一方、なににびっくりしたかって、その日家ではバケツプリンを作っていたのです。 バケツプリンと言えば、ひっくり返したものの、ぐちゃぁと崩れるのがお約束。「失敗」の王様です。 その日我が家では2つ作ったのですが、1つ目はなんと見事大成功(苦笑
     失敗するとばかり思っていたので、家族中大感動!! なお、二つ目は見事、ぐちゃぐちゃに出てしまいました・・。家族中大爆笑。 そんな「失敗」の王様をやってた日に、「大人が忘れた『失敗は楽しい』」が読まれていたとは。 もちろん世の中には楽しくない「失敗」もたくさんあります。うちの長男は今中学受験真っ只中ですから、もしそれに落ちたら、これっぽっちも楽しくありません。 しかし、一方で子供達の遊びをみていたらどうでしょう。「失敗」の宝庫ですし、それこそが遊びの中核ですらあります。その失敗から遊びが新たなルールに変化していくのもよくあることです。 このように、世の中にはたっくさんの楽しい失敗が溢れています。もちろんわざとではありません。昨日のバケツプリンだって、本気で崩さずに作ろうとして、でも一つは残念ながら崩れてしまったのです。わざとやる失敗なんて失敗ではありません。成功です。なんと空虚なことよ。 世の中には楽しくない失敗もいっぱいあります。でも、楽しい失敗もいっぱいあります。 ですから、もし、あなたが「失敗は楽しい」ものと思えないなら、それは普段「楽しい失敗」をしていないからです。もう少し正確にいえば、失敗を楽しめるような活動をしていないからです。 たとえばそば打ち。こないだところてんさんが作った『おじさんの進化図』にしっかり載ってるそば打ち。親父がそば打ち始めて、家族はまずいそばを食わされ嫌いになるという事件が世の中では後を絶たないようです。 私もやってて、なかなかうまくいきません。 こないだ久々にうどん打ったら大絶賛で嬉しい一方、「そば次失敗したら、もう打たせてもらえんかもな」と言ったところ、長男にいやいやそんなことないよ続けなよとエールを送られてしまいました。ぶちぶちのそばもそれなりに楽しんでいるそうです。なんと暖かい家族なことよ。同じそば打ちでも、失敗を楽しめたり、楽しめなかったりするのです。 ちまたのライフハック記事には、「失敗を恐れずチャレンジを」とか「失敗を楽しもう」とか「この世に『失敗』はない」とかいろんな記事がありますが、根本では失敗をネガティブにとらえています。世の中には楽しい失敗があることをきれいに置き去りにしています。 子供のときは、楽しい失敗ばかりでしたから、成長の過程で失敗が楽しい活動を減らしすぎたのでしょう。 もしあなたが「失敗が楽しい」と思えないなら、「楽しい失敗」ができる活動を増やしましょう。もちろん失敗しないように真剣に取り組んで、でも失敗したら、すごく楽しいような活動です。 そしたら、「失敗を恐れずチャレンジ」だって簡単にできるようになります。あまり嬉しくない失敗でも、それをチャンスと捉えることも自然にできるようになります。 ぜひ楽しい失敗ライフを構築してください!《ワンポイントミライ》(?)ミライ: バケツプリン……。おいしそう。フツクロウ: ホッホッホ。 

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  • [S] 「いいね!」がお金に変わると騒ぐ、「お金の奴隷」

    2017-01-20 23:45  
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     金曜日ですが、水木通常運転だったので、気楽に書き始める記事[S]です。  前回、 心の『お金の奴隷解放宣言。』  で取り上げたキングコング 西野さんの絵本が Amazon で 1位なって騒ぎになってるようです。《ワンポイントミライ》(?)ミライ: でもそんなの当然ですよね? 派手に話題になったんですから、なるでしょ。 フツクロウ: ホ? 出番早すぎるんじゃないかの?ミライ: いいんです。ジャック、ジャック。 無料解放がお金になった例は「ブラックジャックによろしく」とかでも証明されてるわけで、今回の成り行きとか Amzon 1位とか当然ですよね。絵本ということで、ネットで見るのと紙の本ではもっとも違いが出そうな対象ですし。フツクロウ: ホウじゃな。ミライ: しかも、それを批判するのって、それ自身がさらに話題になって、さらに Amazon で売れることになっちゃうんですけど、それわかってて批判するんでしょうか? ツンデレ?フツクロウ: ホッホッホ。ミライ: その人たちも、心の『お金の奴隷』ってことですよね。フツクロウ: ホウじゃな。 今回の無料解放が Amazon 1位につながったのは、前回も話した人間の「いいね!」活動が「お金」の経済活動につながる典型的な例じゃないかの。 そうやって売れることで、まじめに仕事をやりとげた、イラストレータや編集や印刷の人たちの仕事が報われるわけじゃからの。 まあ、キングコング西野さんが気に食わん!という人もいるじゃろうが、「気に食わん!気に食わん!」と大騒ぎすればそれだけ、周辺の人々の真面目な仕事が間接的に評価されるんじゃから、それでいいんじゃないかの。ミライ: やっぱりツンデレ・・。 

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  • 心の『お金の奴隷解放宣言。』

    2017-01-19 22:00  
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     お金の奴隷解放宣言。 - キングコング 西野 公式ブログ を拝見しました。 とても興味深い取り組みだと思います。 しかし、読んでいると、心がまったく「お金の奴隷」から解放されていません。 無料解放を決断するにはいろいろ大変なこともあると思いますが、心をお金の奴隷から解放するのにもろもろ諸事情考慮する必要はありません。自分勝手に解放しちゃえばいいのです☆ 心をお金の奴隷から解放するとはどういうことでしょうか。 そのヒントは、去年 「いいね!」で学ぶ、世界一わかりやすいお金の仕組みシリーズでもとりあげ、つい前回、2016年の「未来の普通」ランキング!でも栄えある1位としてとりあげました。 人間活動の本質は「いいね!」です。 Facebook の「いいね!」だけを指しているのではありません。ニコ動のお気に入りだって「いいね!」です。 人間有史以来、もともと活発に「いいね!」活動が行われていました。それは物々交換などの経済活動を生み出し、さらには「お金」による経済活動も産みました。 さらにはそれは、今ソーシャルでの文字どおり「いいね!」活動を生み出しています。21世紀になり、ついに人間活動の根本である「いいね!」活動が純粋な形で取り出されたのです。 私たちはこの活動をやめることはできません。ネット以外でも、近所のパン屋がおいしいよ〜とか、いいものには「いいね!」と言うし、それを聞けば、私たちは気になって仕方ありません。いわゆる口コミです。口コミという言葉は「いいね!」が連鎖することを端的に示しています。 ですから、私たち人間にとって真の景気とは、身の回りに「いいね!」がわんさかうずまくことです。なにかいっぱい「いいね!」を見つけられる時、他の人がいっぱい「いいね!」してて、それ見たら確かにやっぱり「いいね!」なとき、私たちの暮らしは楽しくて仕方ありません。 やなニュースばっかり続いて、「いいね!」を見つける時間を奪われている時は、実に景気の悪い時です。 お金による経済活動なんて、そんな人間の膨大な「いいね!」活動のほんの一面でしかありません。地方ではお裾分け文化があり、ソーシャルでは文字どおりの「いいね!」のやり取りがあり、そんな風にいろんな形で「いいね!」活動が行われています。 そんな「いいね!」活動は活発であればあるほど、社会の景気はよくなる方向です。悪いことはありません。 そして、「お金」はうまく働かせれば、この「いいね!」活動をより活発にします。「いいね!」活動が主、「お金」の経済活動は従として、その活動をサポートする役割です。 「お金」なんてそんな風に、人間の豊かな「いいね!」活動を支えるだけの存在であり、その範囲で「お金」は素晴らしいものです。 もちろん、現実の社会は「お金」がなければ生きていけないとか、「お金」が「いいね!」活動から逸脱し、悪い使われ方をしたり、「いいね!」に関係なく、「お金」で「お金」を生むような活動があるのも確かです。そのために「お金」には常に悪いイメージが付きまといます。 でも「お金」のその面に囚われてしまう必要はありません。「お金」のことを気にせず暮らしていくことはなかなか難しいです。でも、まずは心の中くらい、まずは人間の豊かな「いいね!」活動を中心に据えましょう。「お金」を心の中心に据えるなんて貧しいことです。 それが、心の『お金の奴隷解放宣言。』です。《ワンポイントミライ》(?)ミライ: いわゆる一つの「襤褸を纏えど心は錦(ぼろをまとえどこころはにしき)」問題ですねwフツクロウ: ホッホ。ミライ: 古くて新しいというか、単にひたすら古いというか。 

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  • 2016年 「未来の普通」 ランキング! (その12)〜第1位「『いいね!』が景気を良くする」〜

    2017-01-18 23:45  
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     2016年 「未来の普通」 ランキング! (その11)〜第2位「子供たちの読む力が飛躍的に伸びる」〜 のつづきです。ミライ: ついに 2016年 「未来の普通」 ランキング!  も今日で最後! 第1位です。フツクロウ: ホッホ。ミライ: その第1位は! 「いいね!」が景気を良くするです。10月31日から始まった 「いいね!」で学ぶ、世界一わかりやすいお金の仕組み(その1)  シリーズからです。 ダントツトップですね!フツクロウ: ホッホッホッホ! 始まった時には全く想定してなかった展開をしたからの。ミライ: はい! 「いいね!」と「お金」が似ているというのは、本家時代から言ってた話ですけど、それでも「お金」は量が決まっている点で「いいね!」とは違うという立場でした。フツクロウ: うむ。ミライ: そんな中、あの「welq」騒動が起こったんですよね〜〜。フツクロウ: あの騒動は、ネットの広告がマスコミ時代のビジネスモデルを引きずっておることを浮き彫りにしたのぉ。ミライ: はい。しかし、今はネットの時代。実は新しい広告ができます。フツクロウ: ホウじゃ。「後出し広告」ができるんじゃな。ミライ: テレビだと先に広告することが決まっていてお金も出して、でもその番組が問題を起こすかもしれない。ネットでもそのモデルはひきずっていて、むしろひどい内容で炎上したって、たくさん閲覧されれば、売り上げがあがるという世界。 でも、ネットはそんなモデルに縛られる必要はありません。すばらしい内容で高い評価を得たページに、広告を出せばいいのです。そんなページには後から後から人が訪れますから。フツクロウ: まっことその通りじゃ。そんな広告が未来では普通になるじゃろう。いちかばちか炎上しようが閲覧数集めに走るページなどに、たいした広告料なぞ入らなくなるんじゃ。そんなページに広告量を出したい企業などあまりないからの。ミライ: できてしまえば、間違いなくごく普通になりますね〜。それが google か違う企業なのかが気になりますがっ。 っていうか、中の人やればいいのに(苦笑フツクロウ: ホッホ。ミライ: そしてこのことが、もともとの「いいね!」と「お金」の関係を変えたんですよね。 

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