• このエントリーをはてなブックマークに追加

記事 18件
  • バイラルメディアが作った癒しメディア空間(その2)

    2014-08-29 22:45  
    31pt
     バイラルメディアが作った癒しメディア空間(その1)の続きです。 バイラルメディアは「短期間で爆発的なトラフィックを集める」ことを目指す物ですが、そうしたら、煽りや炎上というネタではなく、秀逸な日常ネタ、少し癒されるようなネタが中心となりました。人々がちょっとした隙間時間に拡散するのはそんな記事だったのです。癒しネタを何度も流通させるバイラルメディア
     さらに、バイラルメディアは、内容は他のメディアと同じでも、再び見てもらうための努力は惜しみません。たとえば、タイトル。先日こんな調査が話題になりました。同じネタでの各メディアでのタイトル比較です。  バイラルメディアがこぞって「溺れたカラスを熊が助ける動画」を取り上げていたので、タイトルのつけ方を比較してみた | netgeek  ブログはタイトルが命とか言いますし、どっかのメディアは毎回25個タイトル考えるとかどっかで読んだし、タイトルは生命線です。 その生命線についてはパクることなく、各メディアらしさを維持しつつ読まれるタイトルをつけることに心血を注いでいるのです。 また、それを消費する読者もその状況を楽しんでいます。なんか知ってるような気がするタイトル見て、クリックして「そうそうこれこれ、見た見た」とまた小さな癒しネタを楽しむのです。「同じようなネタばかりでうんざりする」人もいますが、それがいい人もいるわけです。 現時点でバイラルメディアは雨後の筍状態ですし、飽和してきたように見えるので、これからはしばらく淘汰の時期が来るかもしれません。それにつれて繰り返しパクられる量もどこかに安定するのでしょう。 しかし、私は一般のメディアのネガティブ率の高さにうんざりしてるけど、世の中にはそれでいい人がいるのと同じように、バイラルメディアもこれからも需要のある分だけ、パクりあいをするでしょう。一部の人はそれにうんざりしますが、世の中に需要はあるのです。既存メディアは癒しネタを流通させることができなかった
     一方、このような需要は今までのメディアも気付いていました。バズったyoutubeの動画はツイッターやfacebookなど各種SNSで拡散しますし、テレビでだって紹介しています。でも人々の欲求はとてもそれでは満たされなかったのです。リツイートやシェアのようなやり方でキュレーションするバイラルメディアによってようやく「うんざりする」人が出るくらい十分な癒しネタ供給ができるようになったのです。 画して、満遍なくメディアに触れると、一部ポジティブ、一部ネガティブ、大半小ネタという実生活に近い比率になりました。メディアが日常の隅々まで浸透した結果だと思いますし、そのおかげでメディア全体は以前より快適になりました。煽りや非難などイヤな記事の比率が適性に減ってくれたからです。今後の展開
     以上のように、既存のメディアには流通させることのできなかった小ネタを流通させることに成功したバイラルメディア。しかし、今のところいわゆるパクリではないかという問題を抱えており、解決していかなければなりません。 根本的には今の著作権法が時代についていけてないことが問題ですが、そこはなかなか変わらないでしょうから、なんとか今の法律の範囲で対応していくしかありません。 しかし、これだけ需要があります。これからは著作権の問題にきちんと対応していく体力があるメディアが生き残っていくことになるでしょう。 パクリとまで問題視されるくらい手軽なキュレーションによって人々の欲求が満たされているのも確かです。適切な形でバイラルメディアが発展し、メディア全体がさらに心地良い空間になってくれることを願っています。 さて今後バイラルメディアの淘汰が進むとすると、さらにもう一つ疑問が生まれます 

    記事を読む»

  • バイラルメディアが作った癒しメディア空間(その1)

    2014-08-28 23:45  
    31pt
     (その2)はこちら 最近バイラルメディアが話題になっています。 バイラルメディア界隈で仁義なき戦いが勃発中(山本 一郎) - Y!ニュース  今騒がれているのはパクリ記事が多いとかそういう話だと思うのですが、バイラルメディア自体は、私たちがかつて持ったことのないメディアを実現しています。 それは他愛のない日常を発信するメディアだということです。癒し系メディア
     たとえば BuzzNews の現在の日間ランキングトップ10は次のようになっています。・世の中捨てたもんじゃない。疲れたココロにグッとくる画像18選 ・水の上に浮いてるみたい!信じられないほど透明な世界のリゾート34選 ・【お尻丸見え!?】クールビズスタイルがおかしすぎるロンドンのビジネスマンたち ・「そのまま」では見えないのに「ある方法」で浮かび上がるアートがスゴイ!!・『凄惨な戦場』だがそこにも愛は存在した15選【画像】
    ・ダイバーがロープに絡まったカメを救助⇒自由になった亀の行動に心温まる映像♡
    ・【シュール】ウザいけど憎めない男・さかべwww【4コマ漫画】その16
    ・遊んだって良いじゃない『独身』だもの。フリーの時にすべき6つの事
    ・がれきで血だらけになりながら、懸命に救助活動をする災害救助犬たち
    ・もはやどう突っ込んで良いかわからない『ドバイのネコ』20枚

      こんな風に他愛のない日常の中に現れる感動とか、ネガティブな状況の中での感動とか一言でいうと癒しネタなどの小ネタで埋め尽くされています。各バイラルメディアで多少傾向は違いますが、主だったところは癒し系が中心です。 今までのニュースなどのメディアでは、事件や事故の話題とか、批判ネタとか、炎上ネタとか、そういうネガティブな力を持ったものがすごく拡散しやすくありました。私はそれにうんざりしてましたし、「世の中がそういうところだと思われたくないので、子供にニュースは見せない」と語った女流棋士がいるなど、そう思う人はたくさんいます。 そんな中、バイラルメディアは、事実上癒しネタを中心とした初のメディアとして発展しました。 この現象はとても興味深いものです。なぜならバイラルメディアのモデルは癒しを前提にしないからです。短期間で爆発的なトラフィックの集め方
     バイラルメディアとは、次のように説明されてます。 バイラルメディアとは?~今知っておきたい!要注目のマーケティング・キーワード~ | マイナビニュース 
    用語説明:【バイラルメディア(Viralmedia)】
    バイラル(Viral)とは「ウイルス性の」「感染的な」という意味で、「バイラルメディア」とはFacebookやTwitterなどのSNSの情報拡散力を利用して、インパクト・話題性のある動画や画像を中心とした記事に、短期間で爆発的なトラフィックを集めることを目的としたブログメディアを指す。

     つまり、「短期間で爆発的なトラフィックを集める」ことが目的です。であれば、煽り系とか炎上系とか週刊誌のようなネタでがんがん押せばよさそうと考えてしまいます。 しかし、実際はそうはならず、どっかで見たようなネコやイヌの写真が互いにパクりあいながら繰り返し繰り返し流通するようになったのです。バイラルメディアは、人々を癒そうとかいう理念で動いているわけではなく、「短期間で爆発的なトラフィックを『継続的に』集めよう」と努力したらそうなっていたのです。 つまり、社会は煽りネタや炎上ネタより、そんな小さなちょっと癒されるネタをたくさん求めていたのです。出典忘れましたが、アフリカなどで携帯が普及し、仕事探しができるなど、生きる上で重要な役割も果たす一方、使われている実態を調べると世間話が多いそうです。相手には歩いていけるような近所の人も含まれるそうです。日本もそうでしょう。携帯の使われ方は似通って世間話に使われるのです。癒しネタを流通させるバイラルメディア
     ツイッターやfacebookの友だちが流すネタも基本他愛のないものです。 

    記事を読む»

  • [S] ミラフツで予言していたご当地自動車。北海道は「雪ミク」コラボ

    2014-08-27 21:45  
    31pt
     いつもとちょっと違う水曜、今回は気楽に書き始める短い記事[S]です。  以前ここミラフツで妄想したビジネスに似たのが実際にできました。 女性に人気「地域色」の軽自動車発売 NHKニュース   発売されたのはダイハツ工業の女性向けの軽自動車「ミラココア」の新型車で、国内を11の地域に分け、それぞれ「地域色」として外装や内装をデザインしました。
    というものです。 なんと、北海道のはミクとコラボなんですね。 ご当地モデル発売…北海道は「雪ミク ココア」 : @CARS : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)  「雪ミクコラボ」すでにホームページもあります。 これ、北海道でなくてもわざわざ取り寄せる人いるだうな……。 さて、このご当地自動車、ミラフツでもある話題の例として出てました。 あなたの創造性を阻害する人生の枠を外すには の中での物語で、電気自動車を各地域でカスタマイズして販売するというビジネスとしてです。電気自動車はカスタマイズがより楽なので、外装・内装だけでなく、坂が多いなど地域の事情に応じて車の性能もカスタマイズさせるものです。 物語では、大手自動車メーカの社員が、いつかリストラだってあるかもしれないという万が一の想定で、 

    記事を読む»

  • なぜ自由研究は親に丸投げになるのか

    2014-08-27 00:15  
    31pt
     前回の、 博士(工学)が教える自由研究の導き方  で自由研究で子供に自律的に問題解決ができるように導く手順を示しました。自由研究で自律研究を学ぶのです。 しかし、そんな大事な宿題であるにも関わらず、自由研究はなぜか親に丸投げ状態です。 なぜか。それは、自律的に研究を始めるかということが、その子にいつ起こるか分からない、とても属人的な現象だからです。 たとえば社会見学に行って、自分の疑問について調べまとめるといったことは学校で普通にやっているように、条件を限定した上で自発的な疑問からスタートするというのは学校でもできます。 しかし、自由研究というのは、なにをしてもいいのです。なにをしてもいいというところで、まず自発的に疑問を持つというところが簡単ではありません。 しかもその疑問を研究しようとしたら、その子の手に負えるものでないといけません。プロの研究者ですら、結果が出そうな問題に取り組むというのが、実はもっとも重要な能力だったりします。小学生が自由研究ではなにをするかというのは、同様にとても難しい問題です(これ前回に含めるべきないようですね)。 さらに前回示したように、研究の進め方には段階があります。0. 親が一緒にする。親と実験・観察できて楽しいという研究体験レベル。テーマも親がうながす1. テーマは自分で決める。親は直接手は出さないが、アドバイスは惜しまずする。研究実習レベル2. どんなに小さくてもいいので、自分で計画し実験しまとめる。どうしても困るとこだけ親がアドバイス。見習いだけど、ここで立派な研究者。3. 夏休みに限らず、日々の疑問を研究しまとめる。いわゆる実験・観察以外の分野でも同様に問題解決を実践する。これらは誰もが1年で0から3まで進めるようなものではありません。少なくともうちでは3年くらいかかる予定です。 つまり、自由研究では、自発的に疑問を持つことも必要ですし、それだけでなく、上記のステップを踏みながら何度もしなくてはいけません。しかも基本的には本人の自発的な取り組みによって。もし、しびれを切らして親が指図した場合、学校の宿題としての結果は出せますが、本人が自律研究するようになることについては、なにも進みません。 これで、学校が丸投げをする理由が分かります。 学校では、全ての子供がある段階である学習すべきことを一定以上理解できるよう指導する役割を持っています。日本ではそれがとても良く実現されていて、たとえば識字率はほぼ100%です。 一方、自由研究のステップのように、それぞれがいつ自発的に起こるか分からないようなステップを個別に対応する仕組みはありません。上記のようなステップを整備して、それぞれの子が今どのステップか評価することはできるかもしれませんが、その瞬間、親たちは自分の子の到達度によって、次に早く進むよう「指図」するかもしれません。それでは進みません。 ですから、今の仕組みでは、学校はノータッチのが無難です。もちろん、学校よりも親の方が子供のことは分かりますし、個別対応もできますから、親ができるのであれば親の方がいいに決まっています。ただしどの親にもできるわけではありませんから、まさに「親が試される」ことになります……。 このように、おやにとってもっとも悩ましい課題「自由研究」。前回書き忘れましたが、一番大切なことは、「ほとんどの場合ぱっとしない結果になる」ということを覚悟しておくことです。 失敗を恐れて挑戦をしないのはいけないとか、挑戦すると成功か失敗をすると言われていますが、それはまったく的外れです。挑戦したとき、ほとんどの場合は、平凡な結果に終わるということです。 昨年の長男の自由研究も言ってしまえば摩擦の式を確認しただけで、 

    記事を読む»

  • 博士(工学)が教える自由研究の導き方

    2014-08-26 00:30  
    31pt
     親が作ったものはバレバレだそうです…現役教師が語る「こんな自由研究がGOOD!」  この記事に刺激されました。そこで現役教師ではなく、博士(工学)の立ち場として人生を見越した「こんな自由研究がGOOD」を紹介します。数年もかかるひどく面倒なやり方なのですが。 なお、「博士(工学)」というのは正式な肩書きで、肩書きにかっこが入るとかめちゃくちゃ違和感ありますが、工学の分野で博士号をとったという意味です。 閑話休題。 子供はもともとクリエイティブですが、自由研究はそのクリエイティビティを形として残すのにとてもいいきっかけだと思います。 紹介した現役教師さんの記事にはいろんな反応がありました。たとえば「自由研究はもはや本来の意味を失っているのではないか」というコメントを見ました。でも、子供が自律的に創造力を結果に変える練習には今でももってこいです。 また「親に丸投げってどうよ」というコメントも見ました。いいのか悪いのか確かに丸投げです。はっきりいって、親が試されています。多分自由研究など夏休みの宿題は親の様子を知る情報がぎっしり詰まっていることでしょう。 まあ、超進学校の子の親はともかく、私たちが先生にどう思われるとかあまり気にしてもしかたないので、目の前の子供が自由研究を通して学ぶべきことに集中した方がいいと思います。 それも今年の成績のためでなく、将来のために。 自由研究で身につけるべきこと 将来のために自由研究で身につけておきたいこと。それはずばり、自律的に研究ができることです。日常の疑問をきっかけにその答えを自分でみつけること。それは理系だけに必要な力ではありません。将来何らかの仕事につき、問題解決をする上でとても重要な力です。 自律的に研究ができるようになるため、うちでは次のような段階で進めています。何年もかけて進めています。もちろん子供によってはあっという間に進むのでしょうが、そうでないなら焦らずに。1 . 1年目は、惜しまずアドバイスする うちの長男の場合は小3のとき、ちょっと気合い入れて自由研究に取り組みました。「摩擦を調べたい」と自分から言い出したからです。その前は忘れましたが、こちらから何か提案して何かやったんだと思います。親と一緒に楽しく実験。そのステップも0番目として大切かもしれません。 小3の研究では、親が直接手を出すことはしませんでしたが、じゃあこんな実験がいいのではないかとか、その実験の後、結果をグラフにするやり方とか何でもアドバイスしてあげました。その結果を見て次の疑問を持てば、またそれを調べる実験をアドバイスし、実行しまとめる、そんな感じで進みました。 つまり疑問は本人から自発的に生まれたものですが、研究そのものはほとんど大人のアドバイス通りに進みました。 おかげで(?)内容的には、手堅くまとまり、なんだかの科学賞で佳作かなんかになりました。家族で展示を見に行き、他の研究もいろいろ見ました。研究なんか楽しいという感覚を覚えてくれたのではないでしょうか。2.2年目は1ページ実験に集中する 残念ながら、去年の自由研究の後、長男は自律的に研究するようにまではなりませんでした。うちの長男はステップ1では足りなかったようです。 でも、他にも選択肢がある中、今年も自由研究をすることは決めていたようです。去年の研究や展示で刺激になったことがあったのだと思います。 そして、次のステップが、自律的に研究ができるようになるための最大の壁です。 それは、1ページにしかならないような小さな実験でいいので、自分で実験を計画し、実行し、まとめることです。 親はなるべくアドバイスを控えます。どうしても困っていたら助け舟を出しますが、それも直接答えるのではなく誘導するような形がよいでしょう。またあまり大きな実験では手に余りますから、そうならないように軌道修正は必要です。 今回、長男は、家にあるデジタル顕微鏡で観察がしたいと思っていたようです。テレビにつなぐタイプです。そこで、畳などその辺のものをいろいろ観察しました。家族もあれ見てみて、これ見てみてとリクエストしました。テレビに映る拡大画像を古い iPhone で撮影して、ノーパソに取り込みプリンタに出すという、本人が自分でできる方法で結果を出力しました。 この段階でこの実験だけでまとめました。まとめるにあたって、実験の方法、結果など書く項目は、学校の手引きに書いてあるのですが、どう書いていいかはまだよく分からないようで、書くべき内容はヒントを出しました。 でも、デジタル顕微鏡で観察しiPhoneで撮影してノーパソに取り込み印刷という実験系を説明するところはびっくりするくらい見やすい図とともに流暢に解説していました。他の部分に比べて量的に圧倒しバランスは悪いのですが、本人も頑張ったところなんでしょう。結局1ページではなく数ページにはなったようです。 観察した中で傘が印象的だったようです。布と同じように織られた生地だったからです。布は水を通すのに、なぜ傘の布は水を通さないのか? という疑問が生まれました。どうするんだろうと思ってみていたら、傘の生地の下に懐中電灯を入れ、反対からデジタル顕微鏡を使わず直接 iPhone で撮影し、「隙間がまったくない」と結論づけていました。 水を通さないことを調べるのに、ちょっと明後日の方向なんですが、逆に私にはなかなか思いつかないアプローチでとても興味深いです。この観察も単独でまとめました。 そして、この二つの実験でいいというので、全体をまとめました。実験は二つしかないので、まとめるといってもほぼ体裁を整えるだけです。量は少ないのですが、他の宿題があるのでこれでいいそうです。  ということで、量的にもかなり少なく、内容も結果もぱっとしないものができましたが、自律的にやったという点では大きく進歩できました。賞は望むべくもありませんが、大きな一歩を踏み出したのではないかと思います。3.今後のステップ 今後ですが、 

    記事を読む»

  • 女子マネおにぎり騒動を未来キーワードで整理する

    2014-08-23 00:00  
    31pt
     話題沸騰の女子マネおにぎり騒動。真打ち小田嶋 隆さんがコメントされました。  女子マネはおにぎりを握るべきか  高校野球はブラック企業体質そのもので、先の大戦でも精神論が横行するブラック企業体質のために負けた。このままではいつか戦争になったときにまた負けるぞ!と小田嶋節炸裂です。オススメです。 女子マネおにぎり騒動、今まで話題にする気にならなかったのですが、小田嶋さんの記事に刺激されました。 女子マネおにぎりはこれからもなくならないし、別にそれで問題ないことを「未来の普通」のキーワード「持続性」で説明してみようと思います。 先の大戦で日本軍は精神論を振りかざすもまともな補給をせず多くの餓死者を出したそうです。それは現代のブラック企業体質そのものであるとも言われます。これらは現代そして未来のキーワード「持続性」を全く無視した体制であり、立ち行かなくなっています。戦争ではそんな組織では勝てませんでしたし、時代が加速している今、ブラックな企業もあっという間に破綻するリスクを抱えるようになりました。(そう言う意味でブラック企業は今大きな社会問題になっていますが、放っておいても今後あっという間に淘汰されると考えられます) さて、小田嶋さんは今回この話を引き合いに出していますが、高校生が相手では話が変わります。それは、もともと若い人はがむしゃらにやることは普通だからです。高校野球のように大人が密接に関わっていると話が見えにくいですが、大人がいなくても、たとえばバンド組んでその練習に365日没頭することだってあります。大人の社会にブラック企業があろうがなかろうが、若者は没頭するのです。春日部共栄三宅麻未さんだって、甲子園敗退後、これからは勉強と言ってたそうで、これからは昼夜問わず勉強でしょう。 また、一つ勘違いしてはいけないのは、今回の春日部共栄が精神論だけで勝ち上がったとは限らないということです。女子マネも含めみんな野球に没頭していましたが、その内容は緻密なデータ野球だってしているかもしれません。他の部分はまったく報道されてないだけです。 まともに補給せず餓死した日本軍とは違って、おにぎりで選手の補給はばっちりだし(苦笑)、結果全国ベスト32という輝かしい成果をあげています。根性だけで来たわけがありません。無様な日本軍と比べるのは変です。 つまり、没頭の仕方には巧拙があり、下手な時は成果は上がらないけど、若い人は没頭すること自体は大人がとやかく言おうが止められるものではありません。 もちろん、大人が過度の要求を強要してはいけません。先のバンドの例のように子供だけの場合も、誰かが誰かを強要し過ぎて参加させていれば問題でしょう。それは程度の問題であり、没頭そのものが否定されるわけではありません。 大人の世界だって、短期決戦のベンチャー事業であれば、休日なしで働き続けることもあります。持続性が必要ない場面であれば、やりたい人は没頭すればいいのです。 そもそも、プロ野球より下手な高校野球がそれでも魅力的なのは限られたチャンスしかない短期決戦だからです。大学受験や司法試験なども同様に短期決戦で、これらのアプローチが、持続型事業のアプローチと違うのは当然です。 一方で、女子マネがベンチに入ることは少し前からあったにもかかわらず、今回これだけ話題になったことで、マスコミが新たなコンテンツを発見したことになります。こういう風に報道すれば受けると分かったのです。 ですから、これは当分続くでしょう。過熱するかもしれません。全チームのベンチ入りしそうな女子マネとそれぞれの美談があらかじめ調査され試合に向けて報道され、全国の若者たちがどのマネージャがかわいいと盛り上がるのです。どのチームだって女子マネだけで勝ち進んでいるわけはありませんが、高校野球のサイドストーリーとして、重要なコンテンツになっていくかもしれません。 ここで見られるのは、視聴者は単にそういうコンテンツが好きということです。この高校はこういうスマートな練習法を取れ入れることで効率よく技術をあげてきたとかそんなことより、女子マネおにぎりで力付けましたっていう話を聞きたいのです。 これこそは、まさに男女関わらず記録員がベンチ入りできるようになった結果です。昔は女性がベンチに入るとか考えられませんでしたから、 

    記事を読む»

  • 夕張式医療崩壊のススメ、期待してるけど、精査が必要

    2014-08-21 21:45  
    31pt
     病院がないほうが死亡率が下がる! 夕張市のドクターが説く、"医療崩壊"のススメ | ログミー[o_O]   夕張市が2007年に財政破綻し、市民病院も閉鎖され、医療崩壊したが、その後死亡率、医療費、救急車の出動回数、全て下がったという衝撃の報告で、大変話題になっています。 大変興味深い話です。 しかし、「それって長期医療が必要な市民が逃げただけでは」と疑問を持つツイートを何回か見かけました。なるほど、夕張式医療崩壊による健康推進は、見せかけなのか、はたまた「未来の普通」になるのか、とても気になります。 さっそく調べてみました。 参考にしたのは 毎年東京から全国1700の市町村に移り住む様子がロングテールだった。(その1)   でも使った総務省の住民基本台帳人口移動報告です。 この報告には、「年齢(3区分),男女別他市区町村への転出者数」という表があります。0~14歳、15~64歳、65歳以上の区分それぞれの転出者の数が分かります。夕張市と全国で、その割合を見ると次のようになっています。 
     全国平均より遥かに多い割合で65歳以上の高齢者が転出していることが分かります。全国では全体の5.67%が65歳以上であるのに対して、夕張市は452人の転出者のうち109人、24.1%もの人が65歳以上です。全国1700ほどある市区町村の中で20位という割合の高さです。 統計のある2011年、2012年も同様の傾向です。 夕張市は高齢者が逃げる町なのです。 また、この逆の統計、つまり転入者のデータもあり、そちらでは全国が同じく5.67%に対し、夕張市は 232人の転入者のうち、9.48%にあたる22人が65歳以上高齢者です。 また、高齢社会白書によると、65歳以上高齢者のうち3.3%が入院しています。夕張市には5000人くらいの65歳以上の高齢者がいます。 以上を元に夕張市に起こっていることをまとめると次のようになります。 全国の割合を自然な転出入と考えると、毎年の夕張市の転出者のうち25人くらいの65歳以上高齢者と、13人くらいの転入者は自然な理由による移動と考えられます。 しかし実際は109人が転出、22人が転入しています。その差、84人の転出者と9人の転入者は、なにか夕張市特有の理由があって移動していると言えるでしょう。 一方、夕張市には5000人くらいの65歳以上の高齢者がいますので、そのうちの3.3%にあたる165人は、全国平均から考えられる入院しなくてはいけないほどの病気やけがをしている人の数です。夕張市特有の転出者84人のうちの一部がそういった重い病気の人で、夕張市特有の転入者9人の一部が元気でピンピンしている人であれば、容易に死亡率、医療費、救急車の出動回数に影響します。 ここまで65歳以上の話しかしていませんが、人口の約半分が65歳以上で、医療が必要な人の大部分は65歳以上なので65歳以下を含めてもあまり傾向は変わりません。 つまり、夕張市の死亡率、医療費、救急車の出動回数が下がる一つの原因は、単に不健康な老人が逃げているからなのです。 だからといって、夕張市民の意識の変化や取り組みが、死亡率、医療費、救急車の出動回数に無関係と言えるわけではありません。やむを得ず去った人もいれば、残ると決意をしたことで医者に行かなくて済むようになった人だっているはずです。 それは、もっと詳しく調べないと分かりません。転出者の影響は1割なのか、半分くらいなのか、9割なのか、あるいは99%説明できてしまうのか。 どの程度効果があるのか、たとえば、市民を追跡調査すると分かるでしょう。対象となる高齢者のある年と次の年の健康状態を比較するのです。相変わらず途中で健康不安で夕張市から転出される方はいるでしょうが、そうではないくらいの健康な人をトレースして、全国の似たような人と比べることで、より健康を維持しているかどうかを調べられ、もしそれで優秀であれば、「確かに夕張市では予防医療が進んでいる!」と証明することができます。 なお、この件については、以下の記事で、詳しく調べられています。 「病院がないほうが死亡率が下がる!」の関連資料を読んで - リハ医の独白  

    記事を読む»

  • [S]坂本龍馬さまプレゼン拝見致しました。

    2014-08-20 21:45  
    31pt
     いつもとちょっと違う水曜、今回はネタにまじめに突っ込んでしまう記事[S]です。 坂本龍馬さんの「薩長同盟のご提案」、おもしろいと話題になっていたので、さっそく拝見致しました。 明治維新の立役者、坂本龍馬がパワポで薩長同盟の提案書を持って来たら   簡潔で美しく読みやすいスライドで、わくわくしながら読み始めました。歴史が苦手なので、坂本龍馬自身の視点のプレゼンは大変分かりやすく、次々めくりました。ありがとうございます。 しかし、「薩長同盟のご提案」というタイトルから始まったこの発表、最後のページを読んだとき「あれ、次のページがない」と何度も確認してしまいました。歴史の勉強としては楽しめますが、プレゼンはあっけなく終わってしまったと思った人多いのではないでしょうか。 実は、ビジネスプランのプレゼンでは、その多くが同じ問題を抱えています。その問題を普段ビジネスプランのメンタリングをしている立ち場として、この「薩長同盟のご提案」で掘り下げようと思います。 「○○のご提案」なプレゼンで大切なのは、「誰に何をお願い(提案)するのか」ということです。あの「ペリーの提案書」は誰にが明確 比較のため、2010年に作られ話題になったペリーの提案書を見てみましょう。 デイリーポータルZ:ペリーがパワポで提案書を持ってきたら  この提案書は、ペリーが「日本に開国をお願い」しているのが一目瞭然です。読む人は、幕府の役人の気持ちになるもよし、当時の一国民の気持ちになるのもよし、そして読み進み「よし開国だ!」「いや開国してはいけない!」とあれこれ自らの考えを持つことができます。当時とても楽しく読んだことを覚えています。坂本龍馬は誰にプレゼンしたのか/現実でもありがち 一方、「薩長同盟のご提案」の発表では、聴衆はこんな反応になります。 まず、「薩長同盟のご提案」というタイトルですから、とりあえず、自分は薩摩藩の西郷隆盛か長州藩の木戸孝允あたりで、そこに坂本龍馬がやってきたんだろうと舞台設定し、聞き始めます。 自己紹介・実績がそつなく発表され、ふむふむと思っているところに、「倒幕に向けた両州の資本業務提携」と来ます。本題来たー、です。 ところが、次のページでは、西郷隆盛・木戸孝允と思われる人物が匿名で内情を語っています。「あれ、私は西郷隆盛でも木戸孝允でもなかったのか。私はどこかの第三者で、資金提供でも依頼されるのかな。それにしてもなぜ匿名なんだろう。」とこのページから、聴衆が誰なのか行方不明になります。 そしてその疑問は解決されないまま最後のページになります。聴衆は「え、おわり? 次のページは? 私は何をお願いされたの?」と消化不良のまま終わりです。 現実のビジネスプランコンテストのプレゼンでも、このように迷子になるものがかなりあります。一生懸命事業プランを説明しているのですが、終わったとき聞き手は「で?」と思ってしまうプレゼンです。どんなに素晴らしいプランでもこれでは共感が得られず、それっきりになりがちです。「で?」と言われないプレゼンをするには したがって、ビジネスプランコンテストのプレゼンでは、主に2つの戦略のどちらかを取ることが大切です。 ・ビジネスプランコンテストに参加する動機をきちんと自覚し、支援してほしい人に支援内容を訴えます。 たとえば、こんな事業をしている、事業を加速するためにベンチャーキャピタルの資金支援がほしいという提案です。ビジネスプランの発表の場では、目の前にいるのは投資家ばかりではありませんが、聞く人はその気になって聞けますし、直接投資家でなくても、素晴らしい内容であれば知り合いの投資家に紹介してくれるような人は、相当います。 ・あるいは、自分たちのすばらしいビジネスプランをもっと多くの人に知ってもらいたい、評価してほしいという目的で参加するのかもしれません。 その場合はただ漫然とブランを紹介するのでなく、自分たちの事業の対象となる人をイメージして、事業を紹介するのがよいです。 たとえば、出産の時に得られる臍帯血を将来にかかるかもしれない病気のために保存しておく臍帯血バンクという事業だとすると、あたかも妊婦さんに説明するようにプレゼンをします。プレゼンを聞く人は、妊婦さんばかりではありませんが、プレゼンが素晴らしければ、知り合いの妊婦さんやこれから子供を授かりそうな若い夫婦に口コミしてくれます。 もし聴衆の年齢層が高めなのであれば、妊婦の親を想定して発表してもいいでしょう。プレゼンはほとんど変わらなくても「妊婦さんのご両親が臍帯血バンクの費用を出すという話も良く聞きます」みたいな一言を加えます。 ビジネスプランコンテストでは、売上・収益計画などにも触れる必要がでますが、妊婦さん相手のプレゼンではそんなの不要じゃないかと屁理屈が邪魔をするかもしれません。 であれば、クラウドファンディングを仮定しましょう。妊婦さんに臍帯血バンクを利用してくださいというプレゼンでなく、妊婦さん(あるいはその周辺の人)に、臍帯血バンククラウドファンディングに参加してくださいと仮定するのです。 このようにプレゼンでは、誰に何を言うのか決めましょう。それが冒頭からはっきりしているほど、聞く人はプレゼンにのめり込みやすくなります。西郷隆盛向け「薩長同盟のご提案」 「薩長同盟のご提案」も、今のままの内容でも「いまさら聞けない薩長同盟を坂本龍馬が神解説」みたいなタイトルにすれば、聴衆を置いてきぼりにしません。私みたいな「薩長同盟って聞いたことあるけど、それ以上よく分かんないんだよね、てへへ」な人が対象で、それを坂本龍馬本人が自分視点で解説してくれるわけですから、教科書的な平板な解説より、ずっと分かりやすく心に入ってきます。 逆に今のままのタイトルであれば、対象はずばり西郷隆盛でしょう。そうすれば、5枚目の二人の写真は片方だけになります。すると、龍馬「名前は出せませんが、長州藩友人Aは『倒幕希望。しかし、キャッシュフローが悪化し資金調達が・・・』と考えております」隆盛「むむむ、そうであったか」と、その場の雰囲気が目に浮かぶようです。 そして最後は「受け入れてくれれば、龍馬はこのまま長州に説得に参ります!」とすれば、聴衆は脳内で西郷隆盛になって「そうか、龍馬おいどんにまかせもうす!(方言適当)」と答えていることでしょう。あるいは、いますぐLINEで西郷隆盛に紹介しなきゃと思うかもしれません。  

    記事を読む»

  • 静かに進む変革2

    2014-08-19 23:45  
    31pt
     ラスボス小林幸子降臨で話題沸騰したコミケ、その一方でコスプレをしたまま帰宅しようとする外国人にマナー違反だと注意したという話がまとめられていました。 外国人コスプレイヤーとのマナーの共有について - Togetterまとめ   これに対して、そんなのはおかしい、海外で街中でコスプレできないのは日本だけじゃないかといった意見も見られました。 とはいえ、東京はベビーカーや高齢者ですら、うろうろしていたら苦情が出る街です。そりゃコミケ帰りの人が全員コスプレのまま移動してたら、瞬間的に社会問題になることでしょう。(ベビーカーや高齢者が疎まれるのは、人間の性格が悪いのではなく、単純に混雑し過ぎてるだけです)  もちろん、私たちには自由がありますから、露出度さえ度が過ぎなければ、本来電車に何を着て乗っても構いません。 しかし、ここでコスプレイヤたちの選んだ道は、行き帰りはコスプレしないというマナーを作ることでした。そのようなマナーを作ってなければ、ただでさえ毎年のように存続問題が出るコミケが存続していくことは難しかったかもしれません。  これは「静かに進む変革」です。初音ミク、ニコニコ学会β、自炊などで同じことが起こっていることを以前3年近く前紹介しました。 静かに進む変革   「静かに進む変革」とはなんでしょうか。1.自分たちの場を作りそこで進める ボーカロイド初音ミクがニコニコ動画という場で発展したように、同人誌、コスプレなどはコミケを場として発展します。2.社会と積極的に関わらない そして、最大のポイントは、現代そういった場は社会と積極的に関わりを持ちません。ネットが発達して、それを必要とする人に情報が届くようになったためです。 ビートルズは最初大人たちに猛反発を受けました。それを好きになる若者に情報を届けるにはマスコミなどしかなく、それは大人たちの耳にも入り、そんな音楽はけしからんと反発があったのです。 一方初音ミクは、そんなやっかいな大人の見えないところで多くの人が集まり、すくすくと育つことができました。 コミケも同じです。それほど社会に知られことなく、ホントなんでしょうかメッカ巡礼に続いて世界二位の動員数とまで言われる規模になっています。3.社会に軟着陸する そして、今回のコミケには「ラスボス」小林幸子が一般参加しました。なかには祖母に頼まれCDを買う列に並んだ人もいるようです。初音ミクがいつの間にかコンビニとコラボするなど、社会の普通になったように、コミケも社会になじみつつあります。コスプレだって、大学やハロウィンなどをきっかけに社会でごく普通になっていくことでしょう。 こんな風に昔だったら社会とぶつかりながら発展していくような文化などが、いまやいつの間にか浸透しているといったことが良くあります。 プログラマという職業もそうではないでしょうか。もっと昔にコンピュータができたとしたら、プログラマになるには専門学校に入り資格を取らなければプロにはなれないなんていう社会になっていたかもしれません。とすると、社会の認知が低いうちは、専門学校に入ろうと思っても親が大人が猛反発したかもしれません。 でも、ネットのおかげでプログラミングは自習できてしまいます。若者はいつの間にかプログラミングを学び、「ぼくプログラムできるから、就職するね」「え、あ、そう」みたいな感じで就職する人が増え、大人たちはきちんと反対する間もなくありふれた職業になってしまいました。 

    記事を読む»

  • ALSのピート・フレイツさんがリモートでザッカーバーグさんに氷水をぶっかける事を可能とする装置が日本で開発される

    2014-08-19 00:45  
    10pt
     われらが日本発 Orihime ロボが「たぶん世界初、ALSの患者がリモートでザッカーバーグに氷水をぶっかける事を可能とする装置」となりました。 Challenge completed.という facebook にアップされた動画がそれです。 Orihime ロボというのは、病気で病院から出られない患者さん向けに開発された遠隔操作ロボットで、Orihime ロボを使って外に出たり、遠方の人とコミュニケーションすることができるようになります。ALS患者さん向けにも開発されているこのシステムの開発者吉藤さんのところに、あの ALS チャレンジがやってきたのです! 【動画】CEOやセレブが、氷水をかぶる!── その理由とは?#‎ALSIceBucketChallenge  ICE BUCKET CHALLENGE(バケツに入った氷水をかぶる挑戦)と呼ばれるこの企画は、ALSという難病の原因解明に取り組む研究機関への寄付を募るために行われているチャリティムーブメントです。チャレンジを受けた人は24時間以内に氷水を被るか100ドルを寄付しなければいけません。 facebookのマーク・ザッカーバーグやら元マイクロソフトのビル・ゲイツやら、そうそうたるメンバーが次々と氷水をかぶっているので、ご覧になった方も多いのではないでしょうか。それにしても、みんなそんなに100ドルが惜しいのかー(棒 さてさて、そのALS チャレンジが Orihime ロボ開発者吉藤さんのところにやってきました。吉藤さんも100ドルは惜しかったようです(棒 そして、たった6時間で彼らは成功させたのです。吉藤さんが自分で氷水を被るのではなく、共同開発者で ALS 患者の藤澤さんが吉藤さんに氷水をぶっかける企みを。 この写真が、遠方の藤澤さんが操作する Orhime ロボとその前で来たる瞬間を覚悟する吉藤さん。Orihime ロボは、よーし、かけるよーとばかりに手をあげています。Orihime ロボは、約10キロ離れた場所から目線操作で遠隔操作されています。Orihime ロボが右側にあるまな板を落とすことで頭上のバケツから氷水がぶっかかる仕組みです。
     どきどきどき・・・。 企みは見事成功します。そして、10キロ離れた場所から目線操作で氷水をぶっかけた藤澤さんはこの笑顔である。
     氷水がぶっかかる様子と、ほんとに楽しそうな藤澤さんの笑顔を是非動画でご覧下さい。 ALS チャレンジの記事を拝見すると、始めたのは ALS 患者のピート・フレイツさんとのこと。しかし、彼自身は「自分でこのチャレンジに参加することができないため、友人3人に代理を頼んだ」そうです。 ピート・フレイツさん!!!! これ使ってください! で、もいっかいザッカーバーグさんに氷水かけちゃってください! ザッカーバーグさんは遠くにいても大丈夫です! そして、これが日本の未来です。日本に facebook や google はできなくても、困っている人それぞれを幸せにするようなイノベーションは雨後の筍のように次々現れてきます。