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記事 20件
  • 企業の論理が変わった日

    2017-04-28 23:45  
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     日本の企業の論理が変わる節目にあることを象徴するできごとではないでしょうか。 ヤマト、一部通販との契約打ち切りへ 採算割れ法人対象(朝日新聞デジタル) - Yahoo!ニュース   宅配業者のヤマトが採算割れしている法人を対象に契約打ち切りを始めたとのこと。 その記事の関連記事にはこんな記事まで。 ヤマト契約打ち切り「とりつく島がない」 通販業者悲鳴:朝日新聞デジタル  交渉の余地なく契約を打ち切られている業者もあるようです。 一昔ならなかなか考えられない出来事ですが、これはヤマトという企業の論理が変わったからです。 今までは企業といえば「成長しなければならない」とされていました。誰かがラーメン屋を始めて繁盛した時、そのまま一店舗だけで続けるのか、どんどん支店を作っていくのか岐路に立たされます。今まで大雑把にいえば、前者は個人経営を選択したことになり、後者は企業となりそれからはどんどん成長を目指すことになります。 ヤマトも今までは通販の発達にしたがってひたすら拡大してきました。サービスもきめ細やかな時間配達や当日配達など拡充してきました。 しかし、それが成り立たなくなってきたのはみなさんもご存知の通り。人手不足です。 人は簡単には増えません。そこでヤマトは「企業は拡大しなくてはならない」という考えを捨てたのだと思います。 そして、それを捨てた代わりに、「持続的に運営する」ことを目指すようになったのではないでしょうか。 自社の従業員達が持続的に働けるように。通販が伸び拡大中は、「今頑張れば将来は楽になる」と会社も従業員も思っていたことでしょう。でも、どんなに頑張っても、従業員は辛くなる一方だし、会社も利益が思ったように上がりません。「拡大することはいいこと」ではないと双方気づいたのです。 そして、「持続」が新しい論理になった時、どんな選択をするでしょうか。 採算割れ法人の契約打ち切り  誰もが真っ先に取り組むことではないでしょうか。 もちろん、今後、宅配ロッカーの普及や、コンビニ受け取り、あるいはドローン配達といった技術革新に合わせて、ヤマトは通販の扱い量を増やしていくことでしょう。しかし、「取れるものは取る」なんてことはもうしないようになったのです。競合とのシェア争いは最重要項目ではなくなったのです。もしシェアを拡大するなら、競合から従業員まで奪う必要があります。そんなことまでしなくていいや、と考えるように変わってきたのです。 人口が減少する局面に入った日本。ヤマトのように企業の論理が「拡大」から「持続」に変わる企業が次々現れることでしょう。《ワンポイントミライ》(?)ミライ: これ! 日本のデフレが終わるということじゃないですか??!!フツクロウ: いいポイントじゃの。 

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  • しなやか人生、花畑から果樹園へ。

    2017-04-27 21:45  
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     いや、本当にすごい旦那さんですね。 「死んだ方がまし」失明しふさぎ込む妻へ花畑、30年の庭づくりに幕 週末には数千人が訪問(西日本新聞) - Yahoo!ニュース   失明した妻のために作られた花畑のお話、私は去年か一昨年に知って、感動しました。こんなにしなやかな人生があるのかと。普通ならその後の人生暗いものを引きずりながら生きていってもおかしくありません。それが全国にも知られる花畑になるとは。 今度は今年で止めて、 これからは果樹に切り替えていくそうです。今後の管理を断念したことについて、敏幸さんは「人間、引き際が大事。夫婦元気なうちに区切りを付けたい」。今後は果樹への植え替えを進めるという。
     これだけ有名になった庭をきっぱり諦め、ただやめるのでなく果樹に切り替えるという新たな挑戦を始めるとのこと。 理由は歳を取ったから。自分たちに訪れる老化に逆らうことなく、できるうちに次の挑戦を始めるのです。 やはりとてもしなやかな生き方をされています。やはりそういう生き方が得意な人なんでしょう。 その切り替わっていく果樹園も素晴らしいものになることに違いありません。 私たちは日々変わっています。その中には妻の失明のように望ましくない変化もあるでしょう。さらに老化は誰にでも訪れます。それにあらがうことなく、むしろ今までできなかった挑戦を始めるきっかけにしてしまう姿勢。言うのは簡単ですけど、そんな簡単なことであるはずがありません。 でも、できることならこんな風に生きてみたいです。 ミラフツでは社会が持続的なものに移行していく姿を頻繁に取り上げますが、私たち一人一人はせいぜい100年ほどの、しかもその間にどんどん変化していく存在です。そんな変化にどう対応していくかもまた持続的な社会の中で重要なテーマなんだと改めてかみしめました。《ワンポイントミライ》(?)ミライ: 本当にすてきな花畑ですよね〜。きっと素晴らしい香りなんでしょう。フツクロウ: 目が見えなくても存分に楽しめそうじゃの。 

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  • [S] マストドン・シンデレラストーリーの裏返しは

    2017-04-26 23:00  
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     いつもとちょっと違う水曜、今回は気楽に書き始める短い記事[S]です。  マストドンを立ち上げた大学院生が電撃ドワンゴ入社を決めたのが話題になっています。 世界最大の「mstdn.jp」を立ち上げた大学院生“ぬるかるさん”は一体何者か その素顔とドワンゴ入社が決まるまでの10日間に迫る (1/7) - ITmedia NEWS  この顛末はリアルタイムで追っかけてましたが、途中負担が大きくなって、大学との両立が難しいどうしようと苦悩されてる瞬間もありました。
    mstdn.jp,色々と課題があるから早急にアクションを起こすべきなんだけど,今週大学休むと確実に単位落としまくって死ぬので,そのまま退学して就職する覚悟が必要なので躊躇している
    ― ぬるかる (@nullkal) 2017年4月17日
    「単位や卒業は後でなんとかなるから、滅多にできないチャンスを逃さないで」と励ます人もいたり。「どっかの企業が雇わないかなあ」という声もありました。 なんとそれが実現。日本平成版シンデレラストーリーです。 日本でもこんな素晴らしいことが起こるのかと喜んだ人も多いのではないでしょうか。 SNSが発達した今、今回のようなシンデレラストーリーはどんどん生み出されるのではないでしょうか。 さらに、こんなことがもっと起こるにはどういう社会になればいいのでしょうか。 簡単に言えば「失敗できる」環境です。ブラック企業が問題になっていますが、そもそも企業のそとでの挑戦は自己責任です。たとえばユーチューバーになろうとしてどんなに毎日時間を費やそうとも、だれもその人の収入を約束してはくれません。会社だったら働いたらその分の報酬を請求できますが、youtube では請求相手などいません。ひたすら受ける動画ができるかどうかです。 そういう挑戦が誰でもできるには、ということで、例のベーシックインカムの話が気になります。とりあえず生きていけるなら、お金にはならなくてもできる挑戦は一気に増えます。その中には社会を変えるようなものも出てくるでしょう。日本では試すのが難しいベーシッンインカムですが、海外で早く成功して欲しいです。《ワンポイントミライ》(?)ミライ: 「大学との両立が難しい」ってツイート、ついたコメントが面白かったですね。フツクロウ: ホウ。 

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  • 日本の生産性はこれから爆上げする

    2017-04-25 21:45  
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     日本の生産性は低いと言われ続けてきましたが、どうやらそうも言ってられなくなってきました。 2014年に「すき家」がワンオペ問題で深夜営業を一時断念したのが、私たちに人手不足を大きく印象づけた最初ではなかったでしょうか。 最近ではどこもかしこも人手不足と叫ばれるようになりました。 人が足りないのはどうしようもありません。なんとかするしかありません。少ない人数でも回るようにするしかありません。少ない人数で回るようになったらどうなるか。生産性が上がります。 日本が今まで生産性が低かったのたのは、単純にたくさんの人で動かしていたからです。外国から見れば、ある意味うまくワークシェアリングしていたとも言えるでしょう。 生産性を高めなれけばと昔から叫ばれていましたが、下手にやったら、失業者が増えるだけです。日本はあまり輸出に頼ってないですから、生産性をあげればそれだけたくさんものができて全部売れるというわけではなく、売り上げはあまり変わらないで、人だけいらなくなってしまいます。 産業もサービス業が中心で、日本はサービスの質を守るためにあまり人を減らしたがりません。同じサービスをするのでも、アメリカでははるかに少ない人数で対応しています。ある意味ほったらかしです。 そんな日本でしたが、深刻な人手不足になりました。しかしいくらでもやれることがあります。はっきりいってIoT化はかなり遅れていますから、今から各産業IoT化を進めれば、もっと効率よく進められます。 昔よりは、ずっとずっと導入が簡単になっていますから、今までIoTがよくわからず導入できなかった中小企業もどんどん取り入れていくことでしょう。あるいはIoT化が進まない企業は淘汰されるでしょう。今なら、今までとまったく同じ商売でもフルIoT装備で始めてあっさり競争力をつける企業もあることでしょう。人が足りないという視点ですべての商売を再発明するチャンスなのです。 若い人にとってはバラ色の社会です。 なんて記事を書いていたら、さっそくこんな記事が飛び込んできました。 全コンビニに無人レジ 大手5社、流通業を効率化  :日本経済新聞  もう待ったなしだということがよくわかる記事です。ICタグをつけてレジの自動化なんて、なんか10年前から言ってませんでしたっけ? でも悪く言えば都合よく働いてくれるバイトが豊富に存在していたので、企業たちは本気にはならなかったのです。 しかし、多くの企業が人不足になり、しかもただ時給をあげれば来るわけでもないのです。なにか答えを見つけなければなりません。その一つが自動化なのです。 世界的にも高度成長期ではなくなった今、生産性は、社会の仕事の量と働く人の数で決まっているのではないでしょうか。 今後は日本の仕事の効率はどんどんあがり、その分人々はより創造的な仕事をできるようになります。ただ、その流れについていけない人もいます。一方でその流れについていけない業種などもあり、それがうまくマッチングできれば、穏やかに社会は移行していくことでしょう。うまく変わっていければいいのですが。《ワンポイントミライ》(?)ミライ: こういう話題だと、移民の話は避けて通れませんが。フツクロウ: うむ。ミライ: ミラフツではずっと今考えられているような移民は失敗するとみてるのですが、実際全然進まないのはうまくいかなそうと感じているからでしょうか?フツクロウ: 外国人技能実習制度も留学生のバイトもいろんな問題が噴出しとるからのう。ミライ: やはり、外国人に安く働いてもらおうという発想がすでに時代遅れですよね。 

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  • カメの罠開発に、日本の未来が見える

    2017-04-24 22:30  
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     こんな記事が目に止まりました。 アカミミガメ:新駆除法「日光浴わな」 福岡・堀に試作品 - 毎日新聞  駆除をしなくてはいけないアカミミガメに対し、以前は水底でわなに捉えて窒息死させていたのですが、臭い・かわいそうとのことで、日光浴にくるカメが内側に落ちたら逃げられないようにして、後で冷凍死させるそうです。 すでに兵庫県では成果をあげているそうで、全国でもうまくいけば、立派なイノベーションです。 日本の未来はこういった小さなイノベーションに支えられるようになります。日本中には、こういった小さな社会問題が無数にあります。 その無数の問題を解決するには、少数のエリートでは回りません。数も足りないし、コストもかかりすぎます。解決するには安価であることも重要です。「日光浴わな」は記事を読めば、ちょっと日曜大工できる人なら、ホームセンターに行って小遣い程度で材料揃えて作ってしまえます。というか農家さんなど第一次・二次産業の人なら、倉庫にあるような材料ばかり。逆に「エリート」さんならこの答えを見つけられるかというと、どうなんでしょう? 日本はエリート教育がいまいちと言われていますが、エリートはエリートたちが自分たちの再生産のために自分たちで育てればいいのです。将棋もテニスもサッカーもそうです。 国としてはそれよりも、子供全員の底上げをして、誰もがこういうちょっとしたイノベーションができるようにすることを目指すべきだし、実際目指しています。 子供の発明!なんてのもちょくちょく話題になりますし、こういうイノベーションがどんどん増えることでしょう。《ワンポイントミライ》(?)ミライ: っていうのを見つけたら、さそねっとから、ツイートすればいいんじゃないでしょうか。フツクロウ: ホウ、ええの。 

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  • 北朝鮮に核放棄させるために用意しなければならないこと。

    2017-04-21 23:45  
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     北朝鮮の威嚇が続き、世界は圧力を強めるものの、ますます威嚇が強まるばかり。 でも、もし北朝鮮が核兵器を放棄したとして、果たしてその後の世界ってどんななんでしょう。 そりゃ私たち日本人にしてみれば、核開発とかけしからん、さっさと放棄しろと思いますけど、逆に金正恩にしたら、核兵器を開発するより核兵器を放棄したほうが得だと思えなければやらないですよね。 この記事が面白かったのです。 米国vs北朝鮮、本当に軍事衝突ならこうなる(東洋経済オンライン) - Yahoo!ニュース   アメリカがその気になれば、北朝鮮を壊滅させることは容易だというものです。でも、中国と韓国はそれを許しませんが、じゃあ軍事施設への限定攻撃かというと、それで事態は改善しないだろうとのこと。 まあそうですよね。だってそれがわかってるならとうの昔にそうなってたと思うのです。むしろこないだのシリアなんて、本当はしたくないけど、せざるをえない状況にアメリカが追い込まれてやっているようなものです。アメリカが北朝鮮を攻撃するとしたら、同じようにやりたくない状況でのことになるでしょう。 つまり攻撃はしたくない。核武装解除もさせたい。とあらば、核解除後の「北朝鮮にとってバラ色の世界」を描いて提示することが、この問題を解決する唯一の方法ではないでしょうか。 「北朝鮮にとってバラ色の世界」ってなんでしょう? そもそも(バズワード)、北朝鮮って何が問題でしょう。中東のような毎日のように戦闘やテロが起こって人が死んでいるわけではありません。油田や聖地など奪い合わなくてはいけない拠点もありません。 日本にとっては拉致問題もありますし、金正恩の独裁体制って私たちにしてみたらなんだかなという体制ではありますが、実は普通の国になって、各国と国交を正常化して、経済交流してくれるようになれば、拉致問題も含めあらかた大きな問題は落とし所は見えてきます。 実際にそうなったとしたら、国民が外の世界を知りすぎて、体制が危なくなるかもしれないのですが、そういうリスクは「ダイジョブ、ダイジョブ」となんとかつじつま合わせて、とにかく核放棄して世界の一員に復帰すれば金正恩体制は磐石になるという青写真を描いてみせることが、問題解決には不可欠ではないかと思います。 でもそんな話は聞きませんから、北朝鮮としては意固地になるしかないし、そしたらそのうちアメリカは攻撃せざるをえないかなあと思うし、他力本願ですけど中国に核放棄後のバラ色青写真描いてほしいのです。《ワンポイントミライ》(?)ミライ: ミサイルが来た時の対応情報が政府から発表される事態にまでなってきましたね。 地面に伏せ、窓から離れて…政府HPにミサイル避難方法:朝日新聞デジタル  

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  • 自信満々。直球真ん中ストレートを投げ続ける「ひよっこ」

    2017-04-20 22:00  
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     いやもうただ感嘆するしかない今の朝ドラ「ひよっこ」。何を感嘆って、何から何まで朝ドラの王道じゃないですか。 なるべく情報仕入れないで見てるので、間違ってたらすいません。今回は久々にオリジナルなんですよね? 朝ドラ、ウイスキーのまっさんとかモデルがあれば、見ごたえあるストーリーにしやすいですが、オリジナルはやっかいです。退屈にならないように突拍子もないストーリー展開になりがちで、視聴者がついていけなくて失敗というパターン。最近だとうまくいったの「あまちゃん」くらいじゃないでしょうか? 記憶で書いてますけど。 そんな中、今回は完全に開き直って、直球真ん中ストレート。しかもそこまでやるかという。・ヒロインは「あまちゃん」で不動の昭和的女優にのし上がった有村架純。やっぱり昔のキョンキョンに似ていて、ふと「キョンキョン?」と思うこと数知れません。・そして長女。いつも長女ってわけじゃないですけど、「トト姉ちゃん」でやったばっかりじゃないか!・親友は女優志望。それに惚れる男子キャラ。「あまちゃん」・・・。そういえばのんさん大復活おめでとうございます。しっかり NHK に出てたときはほっこりしました。・父親失踪。父親か母親どっちか死ぬかいなくなるかですよね。しかも、今回は死角なしの完璧な父親。大泉洋の「まれ」ダメ親父とか、私は好きでしたけど、あんな変化球ではありません。・そしてもちろん上京。いくら情報仕入れなくても、もう上京待ったなしなのは分かります。「トト姉ちゃん」でやったばっかりじゃないか! ・洋食屋「赤坂すずふり亭」。「とと姉ちゃん」の「キッチン森田屋」、「ごちそうさん」の「開明軒」、「べっぴん」の「レリビィ」・・はちょっと違うか(苦笑・そして「赤坂すずふり亭」の中で待ち構える宮本信子。朝ドラどんだけ出てんねんw マネリすぎやろ!ってそっぽ向かれる危険もなんのその、ここまで直球にこだわるのは、自信の現れです。 とにかくどっかで見たような場面ばかりなのに、役者の演技で魅せる、魅せる。木村佳乃の そしてテーマを「都会 VS 地方」に絞る。理由なく失踪するわけがない父親とでもそれをよくあることと片付ける都会。洋食屋の人たちはその反対。東京の建設ラッシュを支えたのは地方の村をあげてやった聖火リレーをどこか嫌味に紹介する都会のテレビ。地方にスポットを当てるのは、「あまちゃん」「まれ」とよくある話ですが、今回はとにかく真正面からぶつかってきている感じです。 最近、「まれ」でブレイクした土屋太鳳さんが中高生向け恋愛映画でひっぱりだこということを知りました。 中高生向け恋愛映画、似たような設定&顔ぶれなのにヒットするのはなぜ? | THE PAGE   歌舞伎や宝塚もそうですけど、型があれば、それにどっぷり乗って、そこから先で楽しんでもらうという作戦なのでしょう。 持続的なコンテンツが手に入れた型。それがまた持続力を強化するという好循環です。 朝ドラはよく実験的な作品を投入します。「純と愛」みたいに大失敗するものもあれば、「あまちゃん」のように大成功するものもあります。持続するための挑戦なんだと思います。 でも、一方で、今回ここまでド直球な、言葉を変えればマンネリ設定なオリジナル朝ドラはちょっと記憶にありません。「梅ちゃん先生」もここまで赤裸々ではなかった気が。 一応のリスク回避か、懐かしい映像をふんだんに使って団塊世代に媚びてますが、もう後はひたすら実直なストーリーと演技で魅せるつもりなのでしょう。無難にしようという意図は感じられません。明らかに今の「一極集中」を風刺しようという意気込みは感じられ、むしろ攻めるために設定は普通にしているように見えます。 ちなみに私はまだ生まれたばかりで「インド人もびっくり」とかに始まるネタたちは知ってる程度なんです。私はターゲットではないらしい(苦笑 朝ドラは持続的なコンテンツで、私まもう文化だと思っていますから、毎作どうやって、その持続力を維持しようとしているのかは気になります。 今回この直球設定で、どこまで国民を泣かせるのか興味津々です。 《ワンポイントミライ》(?)ミライ: 木村佳乃さんすごかったですね。 私は、私は出稼ぎ労働者を一人探してくれと頼んでいるんではありません。ちゃんと名前があります。茨城の奥茨城村で生まれて育った谷田部実という人間を探してくださいとお願いしてます。
     あそこに行くまでのたった一人で東京に出て飲み込まれそうになっているシーンの後だったのでひときわ印象的でした。フツクロウ: あの強さを持ちたいもんじゃの。ミライ: はい。きっと有村架純さんもその強さを見せていくのが見所なんでしょうね。フツクロウ: ホッホ、そうじゃな。ミライ: あと! テレビの真似をする弟君の熱演も光りますね。 

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  • [S] 日本人が「NO」と言えるために必要なたった一つのこと

    2017-04-19 23:00  
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     いつもとちょっと違う水曜、今回は気楽に書き始める記事[S]です。  GACKTが日本人ならではの心理に警鐘「NOという答えを全く用意していない」   うーむとうならさせる話ですが、そもそも(バズワード)日本人は断られるかもしれないお願いをすることが極端に少ないせいに思います。にわたまな話ではありますが。 私がアメリカで暮らしている時のカルチャーショックの一つです。アメリカ人はそりゃだめだろと思うようなお願いでも、さくさくするんですよ。いわゆる「ダメ元」です。で、あっけなく断られても、「あ、そ」とあっさり引き下がる、そんなことが日常的でした。 でも、日本人は「NO」と答えられるようなお願いをされることが少ないですから、頼まれてしまうと、(嫌だな〜)と思っていても渋々引き受けてしまう。一種の悪循環です。  で、「僕らは『NO』という答えを全く用意していない」とGACKTに指摘されてしまうわけです。高齢者が優先席で「席譲って」と頼んで「断られる」と大問題になってしまうわけです。 日本人らしいといえば日本人らしいですが、GACKTさんも心配するほど、ちょっと悪循環だなあと思います。 ですから、日本人が「NO」と言えるようになるためには、 日本人がもっと気軽にダメ元なお願いするのを増やせばいいのではないでしょうか?   私はちょっとアメリカにかぶれてしまったので、他人がお願いしたいのに躊躇しているのを見ていると、「え、そんなのダメ元で聞いてみればいいじゃん」って思うことがよくあります。アメリカ人みたいに頻繁にする必要もないし、そんなことにはならないでしょうが、今はあまりにしなさすぎ。なので逆にお願いに「NO」しづらくなってしまっています。  みんなもっとダメ元お願いをしましょう! そしたら、「NO」が増えます! 《ワンポイントミライ》(?)ミライ: いわゆる一つの「『NO』と言えない日本人」問題ですね〜。フツクロウ: ホウじゃのう。ミライ: その背景に、「NO」と言わずにすむお願い事がほとんどってのが面白いですよね〜。フツクロウ: 「根回し」の文化じゃからのお。 

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  • 美術館はコンテンツ発信のプロになり、地域の人たちの見本になり、経済を刺激する

    2017-04-18 23:45  
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     最近「学芸員はがん」という問題発言があり、撤回されたようですね。その真意や顛末はほとんどチェックしてません。 先日ニュースを見ていたら、関連団体の偉い人らしき人が「学芸員は保存と活用のはざまで苦しんでいる」と理解を求めてました。 が、それにはちょっと思うことはありました。 たまに美術館とか行きますけど、今は活用があまりできてなくて、まだまだ「保存との狭間」とかいうレベルじゃないと思います。 美術館の方も今のままじゃだめだっていうのはわかっていて、様々な工夫をしています。 本屋みたいにポップつけたりとか。 子供向けパネルは増えてます。あれいいですね。ぶっちゃけ、大人の私もそれくらいがちょうどいいですw  今から1時間は子供歓迎、わいわいがやがや話していいです、ってとこもありました。興味深かったです。もっとわいがやするのかと思いつつ、はっきり言って、普段もこれくらいでいいじゃんくらいにしかわいがやしてませんでした。わいがやしていい映画上映で誰もわいがやしなかったってエピソードこないだ見ましたけど、それに似たところがあります。 が。 そういう取り組み見ていても、道の駅で地元の生産者たちが素人なりに工夫している姿に重なっちゃいます。学芸員さんは高度な資格にもかかわらず、展示手法についてはまだ素人にしか感じられません。 学芸員資格には、活用や展示の科目あるのでしょうか? 最近はあるのかもしれなくて、みんな今必死に勉強しているのかもしれませんが、少なくとも今の平均は素人レベルだと思います。「保存と活用のはざま」なんてちゃんちゃらおかしいレベルです。 しかし、きっと今美術館の展示能力は、ものすごい伸び始めてるんだと思います。 だって手応えが得られるようになりましたから。SNSで。 今、尾道で猫の美術展やってて、外から観れる彫刻は、本物の猫さんが見に来るというので話題になってました。私もそれ見て見に行きました。「これが猫さんが見に来る彫刻か〜」と見れて嬉しかったです。近くてラッキ〜。 美術館の中の人もその反応見てましたし、手応え感じたと思います。 昔はなにやってもうまくいってるのかどうかわかりにくかったと思います。 去年の文化の日だったか、福山の美術館がタダになった日があっていくつかはしごしました。一番混んでたのはその当時目玉のミケランジェロかなんかだったと思うのですが、それが一番つまんなかったです。 フィードバックがそれしかなかったら、結局どんな工夫よりも有名どころ持ってくることだけが努力すべきことになってしまいます。それでは、いつまでたっても展示はよくなりません。 でも時代は変わりました。工夫してそれがうまくいけば、だれかがつぶやいてくれる時代です。工夫のしがいがあります。 そして、あっという間に活用のプロになっていくのでしょう。その技術は体系化され、学芸員全員がそのエキスパートになることでしょう。 すると、その活用技術を地域の人が真似できるようになります。地域の人が美術館を訪れ、道の駅で美術館のコンテンツ展示技術を見よう見まねで真似して、自分たちの地域のコンテンツを展示してお客さんを惹きつけるようになるのです。そうしたら、地域経済は活性化します。 なんと、これからは、学芸員は地域の経済活性のキーパーソンなのです! 単に美術館に来る人が増えてお金が地域に落ちてなんて話ではないのです。地元の人が、地域の経済活性のために、様々なコンテンツの展示そして保存のアドバイスを学芸員に求めるようになるのです。 ちょっと意外な未来の普通ではないでしょうか。《ワンポイントミライ》(?)ミライ: 清洲城の展示が面白かったですね。フツクロウ: ホウ?ミライ: あそこは模擬天守で、しかも元の場所に建ってなくて、なので天守に登って望遠鏡を覗くと、こんな風に建ってましたと景色に重ねて天守を見れる開き直りっぷりなのです。フツクロウ: ホッホ。 

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  • 今日の「鶴瓶の家族に乾杯」が感動号泣復興報道だった。

    2017-04-17 23:45  
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     出張でホテルにチェックインしてテレビをつけたら、「鶴瓶の家族に乾杯」やってました。 訪れた先は熊本県南阿蘇村。昔2014年に訪れていて、その時のゲスト世界的な指揮者・佐渡裕さんと再び南阿蘇村にアポなし突撃するというもの。  これぞ、本当の復興報道。 というか、昔そこで生きていた人たちが、やっぱりしたたかに生き抜いている姿が次々と映し出されていたのです。 地震の後に昔の情報を紡いで見せる報道とは、本質的に違うじゃないですか。地震の後だと、地震を通して人々の心に残るストーリーが紡がれるわけで、言ってしまえば私たちが見たい復興を見せる報道になってしまうわけです。 しかし、この「鶴瓶の家族に乾杯」は違います。昔訪れたところをまだいるのかいないのか、生きてるのか死んでるのか、店ならやってるのかやってないのか。ドキドキしながら訪れるわけじゃないですか。 そしたら、ちゃんと生きてるし、やってるし、「大変だった〜」って言いながら、そこにいるんです。 2014年の放送は見ていないけど、「鶴瓶の家族に乾杯」に出ていた「普通の人たち」が地震を乗り越えて、また「普通」に生きている。生々しい真の復興の姿を見ることができるのです。 しかも、その「普通」を取り戻すために、実は一人一人がどれだけ尋常ならぬ覚悟を決めて取り組んだか、みなさんの言葉の端々ににじみ出ていました。 他人事ではありません。 もしかしたら、明日にもミサイルが飛んでくるかもしれない時勢です。 あるいは、年々過酷になる自然災害に巻き込まれるかもしれません。 高度成長がとうに終わった日本で生きるということは、普通の人は、大きなトラブルに見舞われることなく、普通の人生を生きるということがなによりの勲章です。 これ意味が伝わりにくいかもしれませんが、私が子供の頃は、高度成長でしたから、私は中流社会の子供として、将来は中流社会のうちみたいな家にはあまねくお手伝いさんがいるような未来を「普通に」想像していました。 もちろん今でも、大成功する人はいますが、「普通」の未来ビジョンとしては「普通」が「普通」です。 しかし、どんなに「普通」に向かって頑張っていたって、熊本地震のような天災があればあっけなく「普通」でなくなります。そんな大きな災害でなくたって、ちょっとしたゲリラ豪雨による洪水だって、それに巻き込まれた人たちの生活は「普通」ではなくなります。 現代において、派手な成功ストーリーが激レアになっていく中、「普通」をやり抜こうとしても、あっけなくそれを台無しにされるトラブルは溢れています。 ですから、「普通」を描いた「鶴瓶の家族に乾杯」が、熊本地震の後再び訪れて、その人たちがしたたかに生き抜いている姿を映してくれることは、私たち「普通」の人間にとって、大きな勇気です。私たちにも明日、「普通の」人生を台無しにするイベントが訪れるかもしれません。でも、わたしたちも「鶴瓶の家族に乾杯」の人たちと同じように、なんとか生き抜くことができるかもしれないことを、「鶴瓶の家族に乾杯」示してくれたのです。地震の後の取材では、取材側が、「それでも生き抜いた人」「地震で今も大変な人」を選んで取材しまとめて見せるだけです。「それでも生き抜いた人」が結構いるのか激レアなのか全然わかりません。 でも、「鶴瓶の家族に乾杯」では、私には出てこなかった人がどれだけいるのかはわかりませんが、「それでも生き抜いた人」が結構いることをきちんと見せつけたわけです。 「普通」に生きれることが大事な目標である現代。その中で「鶴瓶の家族に乾杯」のような地味に「普通」を伝え続けるような番組が、本当の復興報道ができるということは、私たちは持続的社会に入り込んでいるのだと思います。毎週の視聴率でくるくる番組を変えるのでなく、持続的な番組を維持することで初めて伝えられる報道ができる懐の深さを携えること。 それが、日本が「持続的な社会」に移行してる兆候を先取りしているのではないでしょうか。《ワンポイントミライ》(?)ミライ: ゲスト佐渡さんのフルート良かったですね〜。フツクロウ: ただ再開するだけでなく、また地震前と同じ空間を再現したということを決定的に映像にしたからの〜。 

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