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[S] 約6割にとどまる定住率はアップするのか
2016-08-31 22:1531ptいつもとちょっと違う水曜、今回は気楽に書き始める短い記事[S]です。こんな記事を見かけました。 地方移住して活性化する「地域おこし協力隊」定住率6割 定住率アップに総務省が起業支援 「地域おこし協力隊」が約6割にとどまる定住率アップのために起業支援をしようという話です。 それはそれでいい話なのですが、6割って結構いい数字な気がします。 残りの4割がどうなっているか気になります。 地方はもうこりごりと都会に戻る人もいるでしょう。でも住むのは都会がいいけど、地方のファンであることには変わりないかもしれません。都会から地方の応援をしてくれるかもしれません。 それに、その地域にはとどまらなかったけど、違う地方に行く人もいるのではないでしょうか。 私なんかは立ち上げ屋で立ち上げるのは好きだけど、立ち上がっちゃうとやることなくなっちゃうタイプです。なので大学院出てからは、だいたい数年のペースでやること変わってますし、アメリカ、東京、福山と住む場所も大きく変わってます。 ですから、「地域おこし協力隊」という話を聞くと、自分も場合によっては真剣に考えただろうと思うし、でもちゃんとたちあがったら、また違う場所の「地域おこし」したくなるかもしれないなあと感じます。 なので「定着率」とか言われるとそんなプレッシャーかけないでと感じることでしょう。 ということで6割と聞くとかなりいい数字と感じるので、もしこの起業支援を通してさらに定住率がアップしたら、素直に驚くと思います。「地域おこし協力隊」はそんなに成功率が高いのかと。 ぜひ嬉しい方に驚きたいです。今後が楽しみです。《ワンポイントミライ》(?)ミライ: ところで! ここミラフツの記事の総数が最近1000を超えました!フツクロウ: ホホウ。 -
景気が良くならない真の理由を思い知らされる一つの動画
2016-08-30 23:4531ptまずはこちらの動画をご覧下さい。 Video by "Unpoliteartmachine Labadanzky"
なんですか。このおバカな動画www(褒め言葉です 扇風機にやっつけで腕と足つけただけ。こんなのうちの息子たちにだってできます。 なのに、この異様なまでのロボット感。なんとなくジブリ的で日本人にも受けが良さそうです。何度も見てしまいました。 この動画、アップしている人がどうしているかはしれませんが、ユーチューブとかにアップすれば、本人にそれなりの収入が入ることでしょう。工作の技術としてはたいしたことないし、動画を作る技術だって全然たいしたことありません。でも、お金がすごく儲かったりしてしまうわけです。 私たちはこの動画を通して、どうして今景気がよくならないのか思い知らされます。 こういうのがお金になる、つまり景気をよくする元になる時代なのに、社会の教育システムはこういう人材を育てるようにまるでなっていません。 最近の子供達の将来の夢といえば、「ユーチューバー」が上位に入ってきます。しかし、社会は「ユーチューバー」を育てるようにはなっていないのです。 おいおい、将来の夢といえば、サッカー選手だって入るが学校では育てないだろう、と思うかもしれませんが、サッカーはサッカークラブなどが普及していて、つまり、次のサッカー選手を育てるための仕組みができています。 それじゃ、そのうち「ユーチューバー」を育てる仕組みもできるんじゃ? と思うかもしれません。確かにできるかもしれませんが、サッカー選手といささか違うのは、「ユーチューバー」として大事なのは、動画の技術より、コンテンツです。日本のトップ「ユーチューバー」を見てもそのジャンルは様々です。育てるったって何をすればいいの?って感じです。 おいおい、「ユーチューバー」なんて一時のブーム。そんなのがいつまでも職業として成り立つわけがないと思うかもしれません。 果たしてそうでしょうか? いったい「ユーチューバー」はなぜこんなに流行るのか、子供達が将来なりたいと思うのか。 今景気が悪いのは、みんなが欲しいと思うものに乏しいからです。よく「モノは豊かになったが、ココロは貧しいままだ」といいます。つまり、みんなココロを豊かにするものが欲しいのに、そういうのが乏しいからお金が動かないのです。本当に欲しいものが乏しいから、お金のかからない生活がもてはやされるのです。 でも、扇風機に腕と足をつけた動画をみれば、人々はほんの少し幸せに、ココロが豊かになります。それが広まることで投稿者のところにお金が届くことを私たちは悪いと思いません。 「ユーチューバー」は子供達が本能的に素晴らしい職業だと思っているのです。人々をささやかに幸せにすることで、お金が儲かることって素晴らしいと。 私たちの社会の教育システムは、残念ながらこのような社会の変化に対応できていません。今の学校教育でどんなに優秀な成績を修めようと、人々が受けてくれるような、扇風機に腕と足をつけた動画を作るために必要な技術やセンスとはまるで無関係です。 これが今の社会の問題点です。もっと教育に税金をかけるべきだという議論が盛んですが、残念ながら今のような教育システムにどんなに大量にお金を注ぎ込もうとも、人々のココロを豊かにするようなコンテンツを増やすことと無関係なのです。私たちの教育内容は私たちの欲しいものを生み出すことに、貢献していないのです。 昔は、どんどん教育が広がって、国民の教育レベルがあがったことで、日本はどんどん素晴らしい製品を作って、どんどん豊かになりましたが、今は国民がどんなに学校の勉強を頑張っても、社会が豊かにならないのです。教育のピントがずれているのです。 仮に今、税金を大量につぎ込んで、全国民が常用漢字のテストで満点取れるようになっても、社会は豊かになるでしょうか? なりません。それと同じことです。公共事業で箱ものを増やしても社会が豊かにならないのも同じです。 これが景気の悪い本質です。「モノは豊かになったが、ココロは貧しいままだ」なんて言葉は私の少年の頃から普通に言われていることでした。その時から今日まで教育内容は大きくは変わっていません。漢字もいくらか読み書きできなければいけないように、今の教育もある程度はこなさなければなりませんが、もうそれだけでは足らないのです。 親の世代は、ものを豊かにするのに必死な世代ですから、そこまでは今の教育内容がよく対応していたことでしょう。 でも私たちの世代から、現在の私の子供の世代まで、ココロを豊かにするものを生み出すための教育は増えていません。 したがって、才能がある人が散発的に「ココロを豊かにする」ものを生み出すにすぎません。それでは景気がよくなるほどお金が動く経済にはなりません。普通に教育を受けた人が、そういう生産に携わるくらいの社会の仕組みになって、ようやくお金がブンブン回って景気よくなるのです。 とにかく動き始めるのであれば、たとえば子供の時から、自由な発想で動画を作って、アップすることです。 当たる動画を作る最大の作戦は数を打つことです。あげてはいけない動画や、個人情報を特定されないような配慮とかそういうのを大人がきちんとコントロールしながら、どんどん動画をアップする、そういう訓練を幼い頃からしておくことで、人のココロを豊かにするとはどういうことかを実践的に学ぶことになります。 人のココロを豊かにする教育とは、たとえばそんなことになるわけです。今の教育とはかなり違うものです。そもそも、いったいどうすれば、人のココロを豊かにするものを作り出すことができるのかが、体系的にわかっていません。ニコ動の様々なコンテンツを整理すればかなり見えてくる気はしますが。 しかし、すでに未来の大人である子供達は、それを「ユーチューバー」という形で見出しています。もちろんそれだけが人のココロを豊かにするわけではありませんが、すでにココロを豊かにすることがわかっているものとして、ユーチューブやニコ動のコンテンツを作るのに必要な技術を子供達に積極的に薦めるのが、社会を豊かにする近道ではないでしょうか。《ワンポイントミライ》(?)ミライ: ここニコ動なのに、「ユーチューバー」連呼とかごめんなさい。フツクロウ: ホッホ。 -
ババ抜きになってしまった土地を活用する方法
2016-08-29 17:0031pt土地の未来の姿は今のとは大きく変わります。 地方の空き家や耕作放棄地。そこにいた老人が死んでしまうとその子供達には不要なものです。しかし放棄することはできず、だれかが固定資産税を払い続けなければなりません。自治体からすれば、「持ってる以上工夫して活用して税金おさめろ」という論理だと思いますが、そんな工夫簡単ではありません。まさに「ババ抜き」になり、使わない土地の押し付け合いが始まります。 もう高度成長期ではなく、持続的な経済活動を目指す世の中に、こんな「ババ抜き」がいつまでも続くわけがありません。自治体が考え方を変えて制度を変えていくべきだと思いますが、なかなかできないでしょう。 でも勝手に世の中はどんどん進むことでしょう。 おそらく、土地は計画的に放棄されるようになります。相続できそうなものは生前にどんどん譲渡してしまい、なくなったところで土地などは相続放棄してしまうのです。その方法にもいろいろ問題はつきまといますが、価値を生まない土地でも、とにかく税金は取るという姿勢は必ず立ち行かなくなります。すでに森林なんて誰が持ってるのかわからないようなとこいっぱいありますし、そこから税金は取れてないし、つまりもう税金が取れてない土地なんていっぱいあります。そしてそれがどんどん増えていくのです。 しかし、その土地に本当に価値がないかというとそんなことはありません。活かせる人は出てくることでしょう。しかし、その土地を買おうものなら、永代に渡って固定資産税を払う義務が発生してしまいます。ですからおいそれと買うことができません。 今、日本に活用できない土地がいっぱいある大きな理由の一つは、この税制のせいです。超足引っ張ってるんです。 この行き詰まりをどう打開するか。最初はおそらくNPOのようなものがでてくるのだと思います。このNPOは土地を有効に活用することがミッションです。相続放棄され国庫に入った土地は委託管理するのです。そこを使いたい人や法人は、このNPOを通してその土地を借りるのです。 隣接した土地があったなら、まとめていくこともできます。日本の家は狭いですが、こうやってまとめていくことでより広い家に住むことができるでしょう。 自治体からすれば、相続放棄され、税金を生まなくなった土地からまた税金が得られるようになるのですから、悪い話ではありません。 このようなNPOが立ち上がれば、このNPOに自分の土地を売る人もでてきます。売って、そこからは賃貸料を払うとか、相続の時に売るとかです。自分の土地が、自分の死後子供達に迷惑かけるとか最悪です。こういう仕組みができれば、土地を手放す人は増えることでしょう。 そうやって、NPOのところに土地が集まることで、土地が有効活用できるようになります。このNPOがあげる収益がすなわち、自治体の得られる固定資産税になります。それは本来支払うべき税額より少ないかもしれませんがだからといって、差し押さえるような話ではありません。そもそもその土地はそれだけの価値しか産んでいないのですから、それ以上取れません。 一方うまくいけば本来支払うべき税額より多くなるかもしれません。そんな例がでてきたとき、日本の土地の所有のあり方は、本格的に変わっていくでしょう。このNPOは現行の土地の制度の中で行われる工夫ですが、土地を使いたい人が使えるようにすることで、土地の付加価値があがり経済も活性化し、ひいては税収も上がるということがはっきり示されれば、法律そのものも変わっていくことでしょう。 なお、このような仕組みをビジネスとして始めている取り組みもあるようです。 シニアの新たな選択肢になるか。家を売却した後も住み続けられるサービスとは? | 住まいの「本当」と「今」を伝える情報サイト【HOME'S PRESS】 もしかするとNPOではなく、普通の営利企業が「ババ抜き」土地を活用するのかもしれません。 《ワンポイントミライ》(?)ミライ: 田舎だけの問題じゃないですよね。都市の中にも、使ってない土地とか、節税のために使っているように見せかけて使ってない土地とか簡単に見つけられますもんね。フツクロウ: ホウじゃな。法律や税制を変えればそれがすべてなくなるというわけでもないじゃろうが、土地は誰かが所有することを基礎にするやり方は、そろそろ見直すべきときじゃな。ミライ: この土地はNPOから借りるって方法は未来の普通になるかもしれませんね。 -
もう一つのオリンピックコンテンツ「涙」に女性が集中できたリオ
2016-08-26 23:4531pt今回オリンピックを見ていて途中から気になったことがあります。 それは選手たちの見せる涙がコンテンツとして洗練されているということです。 メモとか取ってないので記憶で書きますが、たとえば銅メダルを取った時の福原愛選手とか、レスリング決勝で負けた吉田沙保里選手とか号泣した選手までいます。吉田沙保里選手とか、霊長類最強女子と言われているのに号泣するわけで、強いから泣かないという図式はそこにはありません。 余談ですけど、福原愛選手が個人で負けて銅メダルが取れなかった北朝鮮の相手が、勝った後ものすごい号泣してたのが印象的でした。どんだけ重圧かかってんねん。 一方、オリンピックを放送するスタッフが女性だけということも良くありました。記憶ですけど、アナウンサー・解説者・ゲスト3人全員女性という放送も珍しくなかったはずです。 で、選手が泣いた後にスタジオに場面が移るとゲストとかがもらい泣きしたりしているわけです。 女性の選手が泣き、スタジオの女性スタッフがもらい泣きし、全国の女性ももらい泣きする、そんなやりとりが成立しているのです。 これって男をよそに、かなり重要なコンテンツになっているのではないでしょうか。非言語領域なのであんまりマスコミで取り上げられないし、というかマスコミの発言は男が多いので、そういう話にならないし、でも、この選手はここがよかったとか、ここが悪かったとかそんな分析なんて実はささいな話で、そんなことより、すさまじいストーリーの末、銅を取って号泣する愛ちゃんに、全国の女性たちがよかったねよかったねと一緒に泣いたことの方がはるかに大きな現象なのです。 そういう意味で、女性だけのスタッフで放送しているというのは、女性には嬉しいはずで、もしそこに男性がいれば、どうでもいい分析とかごちゃごちゃ入るわけです。でも女性だけなら、もうもらい泣きしちゃってるゲストがいて、よかったねよかったねっていう解説者がいて、それを見ている女性たちは気兼ねなくそれに共感できるわけです。 今回のオリンピック、すごく楽しかった女性多かったんじゃないかと思います。無粋な男性に邪魔されずにオリンピックを楽しめた瞬間があったのではないかと。 まだまだ男性中心の世の中ではありますが、女性が女性たちだけで楽しんでいる世界というのはどんどん増えていて、女子会なんて言葉も発明されましたし、それがテレビのそれもオリンピックという男性の目にさらされているようなところにまで広がっているのです。 多様な社会が板についてきたのではないでしょうか。《ワンポイントミライ》(?)ミライ: 男性の見えないところではいくらでも女性の世界ありますけどね。フツクロウ: それがおおっぴらに、違和感なく出てきているところが変わってきているということかの。 -
[S] 未来は「緊張を力に変えるには」という記事が定番になる
2016-08-25 23:4531pt今日は木曜ですが、きのう通常運転だったので、気楽に書き始める短い記事[S]です。 いつもとちょっと違う水曜、今回は気楽に書き始める短い記事[S]です。 いつもとちょっと違う水曜、今回は短い記事[S]です。 ちょうどいまテレビで緊張するとお腹が痛くなったり、最悪失神したりなんて解説があり、どうしたら緊張しないかという話題になっていきました。『林修先生の 見れば納得!ギジンカイメイ』という番組です。 ちょうど前回書いたところですが、 「日本人が実力を発揮できなかった」本当の理由は、その言葉そのものにある 日本では緊張は実力を発揮させなくするマイナスの要素として扱われます。『林修先生の 見れば納得!ギジンカイメイ』でも完全にそういう扱いでした。 しかし、世界記録は、より大きな舞台でのより強い緊張で生まれています。緊張で実力を発揮できないこともあれば、それを味方に実力以上の力を出すこともあるのです。 ですから、「緊張しないようにするには」という視点ではなく、「緊張を味方にするには」という視点で考えるべきです。そう思ってググるといろいろでてくるのですが、中身は「落ち着く」ことに向けられていることが多いです。 他の表現としては、「適度な緊張は必要」というものでしょう。これもググるとたくさん出てきます。これはとりあえずはいい表現だと思うのですが、これはつまり「過度な緊張はいけない」というのとセットで言われるようです。 でも、世の中にはより緊張する場面でこそさらに力が発揮出来る可能性があります。「過度な緊張はいけない」と考えるのではなく、「より強い緊張を力に変える」にはどうすればいいかを考えられないでしょうか。そうすれば、大きな舞台になればなるほど自分の限界を超えていけます。記録が出せるトップアスリートたちに聞けばヒントがあるのではないでしょうか。 いわゆる「火事場のくそ力」を出す方法でしょうか。バトミントン女子決勝で、タカマツ・ペアが「最後の方はよく覚えていない」と言っていました。言葉は悪いですけど、「火事場のくそ力」が出たんだと思います。今時は「ゾーン」と言ったりします。「ゾーン」の入り方を調べるとヒントがあるかもしれません。《ワンポイントミライ》(?)ミライ: むしろ、場馴れしちゃって緊張しなくなるのも問題ですよね。フツクロウ: 適度な緊張が得られず、だれてしまうわけじゃな。 -
「日本人が実力を発揮できなかった」本当の理由は、その言葉そのものにある
2016-08-24 23:3031ptこの間「日本人が実力を発揮できない」理由に気づいてここミラフツに書いたのですが、それ以降その考えが日本に蔓延していることを日々思い知らされています。 たとえばこの記事のタイトル。 日本選手が五輪で実力を出し切れるようになった理由|SPORTS セカンド・オピニオン もうこのタイトルに「日本人が実力を発揮できなかった」理由が表れています。 ごく普通のタイトルのように見えますが、この「実力を出し切る」という表現には、選手には普段の実力があり、それを発揮できればいい成績を収められるという論理が見え隠れします。 つまり、普段が100%、本番は、緊張などからそれが発揮しきれないことが起こりがちだけど、それをどれだけ少なくできるか。 つまり、マイナス思考なんです。 しかし、競技はそんなものではありません。時に普段の実力以上の力が発揮されます。もちろんそのことは良く知られていますし、上記の記事の中でもそういう面は書かれています。 でも肝心な点が見落とされています。 それは、逆に実力以上の力は大舞台であるほど発揮しやすいということです。銀メダルに輝いた男子400mリレー。予選のタイムから、それではメダルに届かないかもしれないからと、決勝ではさらにリスクの高いタイミングでバトンを渡すことにしています。 予選でいい感じに走れて、でもまだ上がいて、それを追っかけるために、普段やってないタイミングで臨む。つまり練習でやってないことを、より大きな舞台でやろうと言って、やってのけたのです。 多分、練習でもっかいやれって言われてもできません。こんな感想からも想像できるように。 飯塚 歓声が思ったよりすごくてアドレナリンが出た。山県が流れをもってきてくれた。桐生へ向けて突っ走った。ミスることは一切考えなかった。信頼できるチームです。 日本400mリレー銀メダル!北京の銅上回る最高位 - 陸上 : 日刊スポーツ
いい記録を出すのに、より緊張する大きな舞台が必要ないのであれば、ウサイン・ボルト始め、トップアスリートたちに必要な戦略は、予選から全速で走ることです。その方が絶対いい記録が出ますよね? 疲れてないし、よりリラックスできるし。 違うんです。彼らが世界記録を出せるのは、決勝だから、少しでも失敗したら自分以外の選手が勝つようなギリギリのレースだから、もっとも緊張する場だから、出せるのです。逆にいえば、緊張すればするほどいい結果を出せる人が、ああいう場では勝つのです。 いい記録を出すのに、より緊張する大きな舞台が必要ないのであれば、日本選手が100m を 10秒切るためには、10秒切るまで国内で条件の整った競技会をやればいいのです。 でも私たちは、それよりはオリンピックに送り込んだ方が出やすいということを、直感的には知っているのです。 今回の日本の成績が良かったのは、おそらく、そのことを選手たちが知ったからだと思います。メンタルトレーニングが進んでいるのでしょう。もちろん、緊張のあまり実力が発揮できないこともありますが、緊張のあまり自己新をバンバン出すつもりで出てきて、出せる人が出てきたのです。男子400mリレーだけでなく、競泳女子100メートルバタフライの池江璃花子選手が、予選、準決勝、決勝と日本新を更新したように。 英語だと、こういう状況に対して "Enjoy!" という言葉をかけたりしますが、日本のスポーツ選手もそうなってきているのだと思います。大きな舞台というのは、もちろん緊張で失敗する不安もあるけど、普段出せない力を出せる場でもあるのです。 選手は変わりました。その結果が今回の41個のメダルです。予想されてなかったメダルがたくさんあります。それは彼らがオリンピックという大舞台で緊張を "Enjoy" したからでしょう。 私たちは、東京オリンピックを "Enjoy" することになります。選手たちには、緊張の重圧に潰れ、実力を発揮できない人もいるでしょう。でも、それ以上に緊張を "Enjoy" し、過去の自分を軽々と超えていく選手もたくさん出てくるのです。 東京オリンピック、楽しみですね!《ワンポイントミライ》(?)ミライ: で、これは、私達自身にも言えると。フツクロウ: ホッホ。ホノ通りじゃ。 -
スポーツ選手はセカンドキャリアで、子供にフィットネスを!
2016-08-23 23:4531ptリオ・オリンピックが終わり、これから東京オリンピックに向けて、スポーツは盛んになります。 一方でスポーツで生活ができる人はほんのわずか。それ以外の人は別の仕事をしながらなんとか続けます。スポーツで生活していた人ですら、引退後のセカンドキャリアが問題になっています。 しかし、一方で子供の運動不足は深刻化しています。ですから、元スポーツ選手はそれを支援するような人材として活躍できるのではないでしょうか。 子供は勝手に育つと言われています。大人は忙しいですから、昔の子供なんてほったらかしでした。私が小学校の頃は、基本的になんかいじってるか、外で遊んでいるかしてました。人間の成長に必要な粗大運動(全身運動)・微細運動(細かい動作)は、自分で勝手に賄っていた時代だったのです。 しかし、時代は変わり、小さい子は外にほったらかしておけなくなってしまいました。かといって、大人がいつも面倒みるわけにはいきません。ゲームや動画に子守をしてもらうことがどうしても増えてしまいます。 その結果、ひもが結べない子供が出てきてしまいます。 【子育てが危ない】ひも結べない、箸使えない… 園児の「生きる力」生活技能が低下 文科省が「幼稚園教育要領」を改善へ - 産経ニュース 全身運動も自分で勝手に賄えられる環境にない子供は増えていることでしょう。遊ぶといっても公園で集まってゲーム機使ってが多いというような場合です。 人間の成長に粗大運動や微細運動がどれくらいいるのかというのは、細かくはわかっていないのかもしれませんが、すでにその影響が明らかになる程度には全体的に不足しています。 有名な例はこれ。 第15回 米国イリノイ州ネーパーヴィルの奇蹟 - 勇者出処 朝15分のフィットネスを取り入れた学区が、世界規模の学力調査で理科が世界1位、数学が世界6位になったという話です。 私個人もこれは実感していて、うちの子供たちが通っている学校は丘の上にあって全学年毎朝その丘重いランドセルしょって登っていくわけです。 でもって、全国学力テストで平均点より高いんです。 いやそれだけが理由ではないんでしょうけど、そういうのってあるかもなあと思ってしまいます。 というわけで、この慢性的に運動不足な世の中では、子供達に適切な運動させるだけで、学力向上も図れそうです。 ということで、家庭では十分な運動の機会を得られない子供には、学校の体育の授業や朝の運動が必要という話になります。そこで、元スポーツ選手たちが指導役として必要になるのです。 まだ詳しく知らないのですが、体育の授業もどんどん進化しているそうです。子供達が楽しくフィットネスやスポーツを楽しみながら、十分な運動の時間を持つためには、専門的な訓練を受けた人が必要ですし、なにより運動が好きでとことんやった人たちが適任です。 さらには、学校の先生が忙しすぎるなか、クラブ活動の負担が問題になっていますが、そういうのも元スポーツ選手がカバーしたいところです。予算の問題が指摘されていますが、それは先生たちがサビ残しているという問題であり、解決しなければ持続的ではありません。 こんなふうに元スポーツ選手の需要はあります。東京オリンピックにむけて、さっそく特区などで仕組み化するところが出てくるのではないでしょうか。《ワンポイントミライ》(?)ミライ: 丘の上にある学校って結構あると思うんですけど、学力テストとの相関データないんでしょうか。フツクロウ: ホウじゃのう。データの扱いを慎重にせんとあかんからのお。 -
知恵と工夫で取った400mリレー銀メダル!
2016-08-22 22:3031ptついに終わってしまいましたオリンピック。閉会式で「アベマリオ」が登場して海外が大騒ぎです。 なにはともあれ、無事終わりおめでとうございます。テロとか暴動とか起きないかとか毎日心配でした。 国が不安定な中、ブラジルはサッカーで悲願の金メダル取れ、合計もロンドン3つの倍以上7つと、しっかり結果が残せたみたいです。すこしでも社会の安定につながればいいのですが。 メダルといえば、日本も総数が過去最高となり大フィーバーですが、先日話題にした4位についても結果が確定しました。 ウエイトリフティング男子62キロ級 糸数陽一選手
体操女子団体
卓球女子シングルス 福原愛選手
7人制ラグビー
競泳男子200m 個人メドレー 藤森太将選手
男子種目別ゆか 白井健三選手
トランポリン男子 棟朝銀河選手 女子ゴルフ 野村敏京選手 以上8つとなりました。手作業で拾っているので、いくつか落としてるのあるかもしれません。 なお、 柔道女子63キロ級 田代未来選手 レスリング男子グレコローマンスタイル66キロ級 井上智裕選手は、3位決定戦で負けているのですが、銅メダルが二人いる競技なので扱いが微妙です。8個か10個です。 銅が21個に対して、4位は10以下です。メダル圏内に入れば強い!と言っていいのではないでしょうか。 さて、それにしても、男子400mリレーの銀メダルはすごかったです。予選で1位だったので、結構上行けそうだと期待してましたが、まさか銀とか。しかもボルトにバトン当たってとか、その瞬間はそれだけ近くにいたとか。 大きなメディアではなかなか触れられないでしょうが、400mリレーなどの競技は黒人有利で、どの国がメダルを取ろうと表彰台に乗るのは黒人が多いです。白人もたまにいますが、黄色人種は滅多に見ることができません。 今回の400mリレーの表彰台も日本以外は全員黒人でした。そんな中、3.5人の黄色人種のチームがメダルを取ったのですから、世界が驚くのも無理はありません。 人種の不利をバトン技術などの知恵と工夫でカバーしたのです! これからのリレーは面白くなりますよね。 まず各国はアンダーハンドパスを採用するのか。日本は15年も前から採用してますが、今回特に失格やミスのない中での銀ということで、採用してくる国もあることでしょう。 もしアンダーハンドパスを採用する国が他にも出たら、それだけリスクが増えますから、これからのリレーはミスで順位を落とすチームも増えるでしょう。 日本もそのリスクは抱えていますが、逆に金メダル(あるいは1着)の可能性も格段に上がるかもしれません。 練習量も問題になるでしょう。国によって練習量は変わるでしょうから、練習量を増やしたチームはそれだけ上位を狙えます。 それプラス基本的な各選手の足の速さ。3つ以上の要素が絡んでくるわけですから、毎回どんな結果になるのか楽しみです。 そして、男子400mリレーといえば、陸上競技の花形の一つ。 この競技で毎回台風の目として日本が暴れるとしたら。 それが未来の普通なのだとすれば。 今までの陸上では日本は脇役でしたが、これからの世界陸上とオリンピックは毎回めちゃめちゃ楽しみになりそうです!《ワンポイントミライ》(?)ミライ: 今回の「知恵と工夫」いかにも日本人らしい感じがしますが、別に日本の専売特許でもないし、陸上競技に限った話でもないし、各分野、各国、これ見てどんどんチャレンジして欲しいですね。フツクロウ: ホウじゃな。 -
みんな「支えてくれた周囲のおかげです」というわけ
2016-08-19 23:4531ptオリンピック、連日大盛り上がりですね。 こんなツイートを見かけました。
日本のオリンピック選手はメダル取ったら「支えてくれた周囲のおかげです」と言わなきゃいけない法律でもあるんだろうか?みんな同じコメントを言わされていてかわいそうになる。「私に才能があったからですね!」とかカラっと言うた方がええと思うんだがな。
― 菅野完 (@noiehoie) 2016年8月16日
何個か前のオリンピックなら、同じような感想持ったかもしれませんが、今は変わりました。 [S] 金7 銀2 銅13、では4位はいくつ? メダルに強い日本! でも似たような話になりましたけど、「味の素ナショナルトレーニングセンター」という拠点ができたことで選手の支援体制が充実してきているそうです。トップアスリートたちはひたすら孤独に耐えなければならないものですが、それを少しでも和らげることができているようです。 昔のオリンピックは、メダルの重圧だけひどくて、取れないと「生きて国に帰れない」みたいな悲壮な顔した選手が多くて見るに耐えられませんでしたが、今回はそういった悲壮感は感じません。選手の支援で孤独感が減っているからではないでしょうか。 孤独感というのは本当に辛いもので、自分の場合は博士号を取るというオリンピックの選手よりははるかに小さい目標でしたが、その孤独感は絶望的に辛いものでした。 オリンピックアスリートにもなれば、その孤独感ははるかに大きいでしょうから、そこに届く支援を受けているのなら、インタビューで「支えてくれた周囲のおかげです」と出るのは普通ではないでしょうか。 日本の支援の総額は比較的少ないとされていますが、その少ない支援の中でもソフトが充実しているのかもしれません。税金を使うと国民の中には「税金を使っているのにメダルを取れないとはけしからん。支援するな」という声をあげる人は出てきてしまいますし、「日本が投入する税金は少なすぎる」くらいいしておくことは、無難な選択です。さきほどのナショナルトレーニングセンターも、wikipediaによればスポーツくじや命名権を中心に建設運営されているようです。つまり支援したい人に支援してもらうという仕組みにすることも現代では重要なことなのでしょう。 裏返せば、選手にとってソフトな支援が充実するということは、「顔が見える支援」を受けているということであって、より「支えてくれた周囲のおかげ」という気持ちが大きくなるのではないでしょうか。 4年後は東京オリンピックということで、支援額は突出して大きくなることでしょうが、ソフト面での充実がうまく発展してほしいです。 《ワンポイントミライ》(?)ミライ: 今回中国は成績悪くて、批判が出ているようですね。 五輪大敗の中国「切腹してわびよ」 ネット上で批判の嵐 :AFPBB News #blomagaフツクロウ: ホのようじゃの。 -
私が日本に帰ってきた理由。尖閣中国漁船衝突の対応にあった
2016-08-18 23:4531pt先日中国漁船が尖閣沖で衝突し、その乗組員が日本の海上保安庁の巡視船に救出されるという事件がありました。 これについては、当初中国政府が形式的なコメントを残していましたが、その後正式に謝意を表明し、へえそんなこともあるのかと不思議に思っていました。 なんとその裏には中国国民の世論の力があったそうです。 中国衝撃、尖閣漁船衝突|ニューズウィーク日本版 しかし中国政府を非難するコメントは増えるばかりで、中国大陸のネットが炎上し始めた。 すると11日の夜になって、中国外交部(外務省)の華春瑩・報道官(外交部新聞司副司長)は「日本側の協力と人道主義の精神に称賛の意を表す」と明確に口頭で表明するところに追い込まれたのである。
おお、そんな背景があったからなんですね。なるほど。 中国政府はいろいろ報道を規制していますが、 中国漁船が沈没したのはまあ規制しないし、 それを日本が救出したことは、言わざるをえないし、 それに形式的なコメントをして流そうとしたら、 その非礼な対応に炎上した、 と。 そこで後手に回った上に、キーワードで完全規制するようなことが難しい案件です。 ミラフツ的には、中国の今の政治体制はちっとも持続的じゃないし、そうでないならもはや早く崩壊してもらった方が傷口がひろがらないです。前回のSMAP問題と同じで。 中国の普通の市民はコミュニケーションしてみれば、私と同じ普通に人間ですし、ですからいろんなネットの規制には、きっと私が思うようなことと同じような「異常」さを感じていないわけがないでしょう。 ですから、今回のような針の穴が空けば、どっと炎上するのだと思います。 しかも、そのきっかけとなったのが、日本の海上保安庁の「普通」の対応にあったというのが痛快です。 事故そのものは公海であったようなので、日本の海上保安庁の対応はただひたすら「普通」の対応だったようにみられます。またその乗組員を無条件に返したことも、日本政府も含め「普通」の対応だったことでしょう。 日本は、人も国もいろいろ甘いと言われがちですが、一方でこういうところを普通にできてしまいます。 この件も日本は「普通」に対応したために中国も完全な規制をかけることが難しく、でもその針の穴に中国国民がすかさず反応していまえ。 この件、日本以外だったら、こんな「普通の対応」をしないのが「普通」です。外交上の厳しい対応を迫られる国であれば、「普通」なんらかの交渉を考えます。交渉を考えた末無条件で返すことはあるかもしれませんが、こんな風に世論的にも議論の余地も無く当たり前のように帰るというのは、世界的にみれば「普通」ではありません。 少なくとも、「普通」の国であれば、尖閣という神経質な領域で起こったこの事件について、こうやって無条件で返したことは寛大な措置であるとマスコミが取り上げます。世論も盛り上がることでしょう。なぜそんなことをしたのかという批判も含め。 でも日本人的にはそんなことは当然なことであり、興味の対象にならないのです。 私はそんな「異常」な日本に帰ろうと思い帰ってきました。アメリカでは永住権を申請しながら働いてたので、いようと思えば一生いられる予定だったのですが、アメリカを始め世界の普通って、平凡で、未来的ではなくて、持続的な感じではありませんでした。 日本は世界からみるとかなり変わった国ではありますが、持続性という点では、抜きん出ています。天皇も世界一続いてますし。 そんな日本が常識的な「ルールにしたがって普通」に遭難した中国人を救出して普通に引き渡せば、中国国内では勝手に炎上が起こってしまったのです。日本ではほとんど話題にもならないのに。 こんな風に息をするように持続的な日本にいたくて帰ってきました。アメリカはとっても刺激的な国でしたが、持続的には見えませんでした。自分の子供が大人になるようなせいぜい20年先もわからない国という印象でした。 今後世界が持続的社会を追求する上での、日本は間違い無く最先端の一翼ですし、そんな日本で私もなにか貢献できればと思います。 《ワンポイントミライ》(?)ミライ: てか、この漁船の乗組員は軍人ではないかとか、軍から命を受けた漁民ではないかとか、そういう可能性がマスコミやネットで指摘されてないことが、海上保安庁や政府の対応とは別に、日本人の反応を如実に表してますよね。フツクロウ: ホウじゃな。
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