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安倍首相国連演説―「積極的平和主義」危険な内実
2013-09-28 11:15主張
安倍首相国連演説
「積極的平和主義」危険な内実
安倍晋三首相が国連総会で演説し、日本の国際貢献について「新たに積極的平和主義の旗を掲げる」とのべました。いったい「積極的平和主義」とは何なのか。この言葉は、首相が「国家安全保障戦略」を検討するとして12日に開いた「安全保障と防衛力に関する懇談会」でのあいさつで持ち出して以来繰り返しているものですが、その中身が確立しているわけでも十分説明されているわけでもありません。「積極的」という言葉だけであたかも国際公約のように独り歩きさせるのは危険です。
「戦争する国」になる
安倍首相がわざわざ「平和主義」に「積極的」とつけるのはこれまでの日本のあり方を否定したいためなのは明らかですが、それなら何をもって「積極的」と考えているのかが問われます。首相には国連演説で国際公約する前に、国民に「積極的平和主義」なるものの内実を説明する義務があります。
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軍国主義者と呼びたいなら呼べ、これからも原発を放棄しない―これが首相の言うことか
2013-09-27 10:52安倍晋三首相は25日午後(日本時間26日未明)、国連総会への出席で訪れているニューヨークで、米保守系シンクタンク・ハドソン研究所の会合で演説し、中国を念頭に「私を右翼の軍国主義者と呼びたいなら、どうぞ呼んでいただきたい」と挑発しました。
首相は演説で、日本の軍事費が11年ぶりに増額に転じたことを“実績”としてアピール。一方、名指しこそしなかったものの、「隣国に軍事支出が少なくとも日本の2倍の国がある」との表現で中国の軍拡を取り上げ、日本の軍事費の伸びはわずかだと主張し、挑発の発言を行いました。
一方で首相は、集団的自衛権の行使や国家安全保障会議(NSC)設置に強い意欲を表明。「積極的平和主義」を標ぼうして「戦争する国」づくりに前のめりの姿勢を示しました。
さらに、首相はニューヨーク証券取引所でも演説し、日本のエネルギー政策に関して、「原発の安全技術でこれからも世界に貢献していく。放 -
政労使会議―賃上げは「内部留保」の活用で
2013-09-27 10:48主張
政労使会議
賃上げは「内部留保」の活用で
政府、連合、経団連などの代表による「政労使会議」が始まりました。「デフレ不況」から脱却し経済の「好循環」をつくるための協議を年末まで数回重ねて、合意をめざすとしています。「デフレ不況」から脱却するためには、労働者の賃金を増やし、安定した雇用を拡大することが何よりも重要です。このための現実的で効果的な方策は、大企業がもっている260兆円を超える内部留保の一部を賃上げに回すことです。内部留保は使い道がないままため込まれています。「政労使会議」は、これを労働者に還元することを正面にすえた議論をおこなうべきです。
大企業には体力がある
日本経済が「デフレ不況」におちいった原因は、大企業が利益を労働者の賃上げ(ベースアップ)に回さず、内部留保を増やしてきたことにあります。1997年をピークに労働者の年収が70万円も減り、一方で大企業はこの時期に10 -
「復興特別法人税廃止」 地方紙社説が批判―「首相の企業優遇は度を越す」
2013-09-27 10:45「安倍晋三首相の企業優遇は、度を越していると言わざるを得ない」(北海道新聞25日付社説)。安倍首相が打ち出した復興特別法人税の廃止方針について地方紙が批判の社説を掲げています。
神戸新聞25日付は「消費税増税 危うい企業優遇への偏り」の見出し。消費税増税実施に向けた「経済対策」といっても中身は公共事業や設備投資減税、復興特別法人税の1年前倒し廃止などであり、家計に対する支援は「二重、三重の手厚い企業支援策に比べれば見劣りする」と指摘しています。
高知新聞22日付も「個人の負担は増えるのに、企業の負担は1年前倒しで軽くする」と述べて、1年前倒しの復興特別法人税廃止を問題にし、「法人税を納める黒字企業には既に多額の内部留保がある。あまりにもバランスを欠いていないか」と批判。
信濃毎日新聞21日付は「法人の廃止分は残り1年とはいえ、税収減は約9千億円と見込まれる。回り回って個人の収入増に -
JR北海道の異常―安全確保へ徹底究明が不可欠
2013-09-26 10:40主張
JR北海道の異常
安全確保へ徹底究明が不可欠
レールに異常が発見されても長期間放置していたことなど、次々と発覚するJR北海道の安全無視の姿勢に国民の批判と怒りが広がっています。レールの不具合は大惨事にもつながる事態です。乗客の安全輸送にたいする自覚と責任が欠落しています。公共交通を担う資格が根本から問われています。なぜ同社の安全無視姿勢が放置されたのか。なぜ監督官庁の国土交通省はもっと早く対処できなかったのか。一連の事故・不祥事・トラブルの徹底解明を急ぐとともに、再発防止へ向けた抜本的な対策づくりは待ったなしです。
放置に弁明の余地なし
もはやズサンというほかありません。JR北海道で相次いで明らかになってきたレール異常の放置問題です。19日に函館線で起きた貨物列車脱線事故の現場付近でレール幅などが基準を超えて広がっているのに1年以上も修復されていないことが判明しました。それを発端 -
たたかい 職場が変化―働く人と共産党の運動実る
2013-09-26 10:36働く人たちのたたかいと日本共産党の努力とが響き合って、職場に新しい変化が生まれています。大手半導体メーカー・ルネサスエレクトロニクスと早稲田大学の場合は―。
ルネサス
指名解雇9月強行を回避
三千数百人を目標に早期退職を迫る“面談”を繰り返してきたルネサスエレクトロニクスで、9月の事業上解雇(事実上の指名解雇)が回避されたことが、わかりました。
ルネサスは9月11~18日に実施した早期退職の追加募集が目標に達しなかった場合に、「事業上解雇を実施する場合は、9月末までに別途(労働組合に)申し入れる予定」として、指名解雇を強行する構えをみせていました。電機・情報ユニオンによると、この追加募集でも目標の8割以下でしたが、会社側はルネサス労働組合(電機連合加盟)に事業上解雇を申し入れていません。
ルネサスはこれまで、早期退職を募集。早期退職に応募するよう迫る退職強要の“面談”を8~11回も -
核兵器廃絶と東アジアの平和構築で協力確認―志位委員長、ベトナム書記長と会談
2013-09-25 10:57両党関係のいっそうの発展で合意
【ハノイ=面川誠】日本共産党の志位和夫委員長は23日、ハノイのベトナム共産党本部でグエン・フー・チョン書記長と会談し、両党関係のいっそうの発展で合意し、核兵器廃絶と東アジアの平和構築に向けて協力を進めることを確認しました。旧知の2人は再会を喜び合い、会談は夕食会も含め3時間近くに及び、双方が関心をもつ幅広い問題について、率直で突っ込んだ意見交換となりました。
両党関係
志位氏は、前回2007年の訪問で、両党が世界とアジアの平和のための協力、理論交流の実施に合意して以後の両党関係の発展に触れ、「この関係をさらに発展させることを希望しています」と述べました。
チョン氏は、「市場経済を通じて社会主義へ進むという点で日本の同志から良いヒントをもらってきました」とこの間の4回の理論交流の成果を評価。世界とアジアの平和のための協力にも触れつつ、今回の訪問が両党関係 -
復興特別法人税―増税でもないのになぜ廃止か
2013-09-25 10:52主張
復興特別法人税
増税でもないのになぜ廃止か
安倍晋三政権は、来年4月からの消費税増税のために追加的な経済対策を打ち出そうとしていますが、その目玉となっているのが大企業向けの減税です。消費税の増税を国民に押し付けるため、大企業に減税するというのは、まったくつじつまの合わない本末転倒の対策です。しかも、そのために東日本大震災の「復興特別法人税」を1年前倒しして来年度から廃止するというのは、被災者の気持ちを踏みにじっています。特別法人税は減税と抱き合わせで大企業に負担になっていません。所得税や住民税が増税された国民とくらべても、廃止は納得がいきません。
実質減税の法人税
民主党政権時代に、自民党や公明党も賛成して決めた復興財源は、もともと復興にどれだけかかるかもわからないのにあらかじめ17兆円と枠組みを決め、所得税・住民税と法人税に負担を求めてきたものです。しかもそのさい、所得税は20 -
解雇特区はブラック特区―国家戦略関連法案 市田書記局長が批判
2013-09-25 10:49日本共産党の市田忠義書記局長は24日、国会内で記者会見し、安倍政権が臨時国会提出をめざす国家戦略特区関連法案に、いわゆる「解雇特区」を盛り込もうとしている問題に言及し、「解雇特区というのは、言い換えるとブラック特区といってもいい。こんなことは絶対にやらせてはならない。全力を挙げて阻止するためにがんばりたい」と表明しました。
市田氏は、「成長戦略」の一つとして狙う「解雇特区」とは、遅刻を理由に解雇できる、労使間協定がなくても時間外手当なしで深夜・休日に働かせることを認めることにもなると指摘。第1次安倍内閣時代に「残業代ゼロ法案」といわれ大問題になった「ホワイトカラー・エグゼンプション」を、特区を設けてやろうというものだと主張しました。
市田氏は、安倍首相が日本を「世界で一番企業が活躍しやすい国」にすると語っていることを示し「いまでも日本はヨーロッパ(諸国)と比べても大変首切りをしやすい -
保育所待機児―国が正確に把握し増設を
2013-09-24 10:39「除外」増やし見せかけ減
保育所の待機児童数は依然として2万人を大きく超える深刻な実態が続いています。しかし、この数字でさえ、自治体によって「待機児童」の数え方が異なっており、小さくみせているとの指摘があがっています。いったいどうなっているのか―。
厚労省は4月1日現在の待機児童数の発表(12日)のなかで、待機児童数が前年同月比で100人以上増減のあった自治体名を公表しました。
今回初めて「100人以上減」となった札幌、大阪両市。札幌市は今年度から「自宅求職中」の215人を除外、大阪市も「育休中」と「自宅で求職中」の計774人を除外して待機児童数として報告しました。
「100人以上減」の自治体には、5月に「待機児童ゼロ」を宣言した横浜市や、川崎市も含まれます。両市は一昨年来、「100人以上減」に名を連ねていますが、すでに「育休中」「自宅で求職中」などは除外しています。
運動に押され
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