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高村座長試案―「限定」は悪質なごまかしだ
2014-06-27 11:16主張
高村座長試案
「限定」は悪質なごまかしだ
他国のために武力を行使する集団的自衛権の行使容認に向け、与党の密室協議が「最終局面」に入ったと報じられるなど、事態は緊迫しています。高村正彦自民党副総裁が示した閣議決定原案の「修正」案は、武力行使の範囲を日本周辺に限りたいといわれる公明党に“配慮”し、より限定的な内容になったとされます。しかし、実際は、「限定」とは正反対に、行使の範囲を際限なく拡大する危険な仕掛けが盛り込まれています。
危険なわな潜ませ
閣議決定原案は、「他国に対する武力攻撃が発生し、これにより我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆されるおそれがある」場合に武力を行使できるとし、「国際法上は、集団的自衛権が根拠になる」として、集団的自衛権の行使容認を鮮明にしたものです。
「修正」案は、「他国」に対する武力攻撃を「我が国と密接な関係にある他 -
女性蔑視やじ“幕引き”決議―都議会に抗議殺到
2014-06-27 11:12「辞職すべきだ」 自民党員から「共産党正しい」
東京都議会が、女性の人権を踏みにじるやじ発言の幕引きを図る決議を日本共産党以外の会派の賛成で議決(25日)したことに対し、議会局には26日朝から抗議の電話やメールが殺到しました。
抗議の電話の対応に追われている職員は「電話を受けるだけで精いっぱい。集計できる状況ではありません」といいます。
寄せられた意見は、「早く結婚した方がいい」と発言した鈴木章浩議員(当時自民)について“辞職すべきだ”“「自分が産んでから」とやじを飛ばした議員も謝罪すべきだ”が目立ったといいます。
一方、鈴木議員の謝罪と辞職を求めた日本共産党都議団には、朝から激励の電話が相次ぎました。
「(共産党の)白石議員の討論は、とてもよかった。がんばって」(東京・品川区の男性)、「今回のやじの件(都議会の対応)では、がっかりしている。共産党の意見は正しいと思う」(自民党員 -
法人税減税の強行―消費税増税と矛盾感じないか
2014-06-26 10:52主張
法人税減税の強行
消費税増税と矛盾感じないか
安倍晋三政権が経済財政運営の「骨太の方針」と成長戦略の改訂版を閣議決定し、法人税の税率を来年度から大幅に引き下げることを正式に決めました。これを受け政府の税制調査会も、中小法人に負担を押し付けるなど法人税「改革」の基本方針を了承しました。来年10月からは消費税の税率10%への再増税が予定されています。閣議後の首相の記者会見でも、法人税減税と消費税増税は「セット」か、との質問が出ました。首相は否定しましたが、消費税を増税する一方、法人税減税を強行することの矛盾は明白です。
財界の“お手盛り”減税
法人税の税率を、国税と地方税合わせた実効税率で現在の35%前後(自治体で違う)から20%台に引き下げる減税は、財界・大企業が強く要求していたものです。安倍政権の閣議決定に、経団連の榊原定征(さだゆき)会長は「画期的な方針」「経済界の考え方と軌を -
都議会ヤジ“幕引き決議”強行 自公民み維―共産党は徹底追及要求
2014-06-26 10:50東京都議会で、鈴木章浩都議(当時自民党)らが女性都議に対し「早く結婚した方がいいんじゃないの」など女性の人権を侵害するやじを飛ばした問題で、都議会定例会最終日の25日、自民・公明などは、女性蔑視(べっし)発言の究明に背を向けて幕引きを図る決議案を、日本共産党以外の賛成で可決しました。
同日の都議会には決議案として自民・公明など5党の共同提案によるもの、民主党・みんなの党によるもの、共産党によるものがそれぞれ提出されました。
議案討論では、日本共産党の白石たみお都議が、鈴木氏を含む人権侵害発言者の辞職と再発防止を強く要求。このほか、いじめ防止条例反対、特別養護老人ホームの待機者、保育所の待機児童解消、オリンピック関連施設計画の見直しなどを求めました。
共産党が提出した決議案は、鈴木都議の辞職や、女性の人権を侵害する発言をした他の議員が名乗り出て辞職することなどを求めるものでした。自民 -
無限定の武力行使変わらず―自民・座長が修正案 集団安保に抜け道
2014-06-25 10:55公明は調整へ
自民党の高村正彦副総裁は24日、自民、公明両党の解釈改憲に関する協議会で、閣議決定文の最終調整に向けて、従来の「自衛権発動の3要件」に代わる「武力行使の3要件」の修正案を「座長試案」として新たに提示しました。修正案は解釈改憲に慎重姿勢を示す公明党に“配慮”する体裁をとっていますが、集団的自衛権に加えて、集団安全保障の軍事的措置参加にも“抜け道”をつくっており、海外での無限定の武力行使が可能な点は何ら変わっていません。 (関連記事)
試案は、4カ所にわたって文言を調整。公明党の意見を反映し、第1要件の「おそれ」という表現を「明白な危険」に、「他国」との表現を「密接な関係にある他国」と変更しました。
これにより、公明党は集団的自衛権行使を、米国などの同盟国が攻撃を受けた場合の、より切迫した事態に限定し、「厳格な歯止め」と主張したい考えです。
しかし、高村氏は会合後、この試 -
「骨太」と成長戦略―破綻したアベノミクス中止を
2014-06-25 10:49主張
「骨太」と成長戦略
破綻したアベノミクス中止を
安倍晋三政権の経済政策の基本となる経済財政運営の基本方針(「骨太の方針」)と、成長戦略(「日本再興戦略」)の改訂版が閣議決定されました。「アベノミクス」を自称する安倍政権の経済政策は、「デフレ脱却」を掲げるなかで物価上昇と所得の伸び悩みが顕在化し、国民には消費税の増税を押し付けながら財政は悪化の一途をたどるなど、破綻を鮮明にしています。新しい「骨太の方針」と成長戦略で、大企業を中心にした法人税の減税や医療・雇用などの改悪をさらにすすめ、大企業の「稼ぐ力」だけは拡大しようとねらう政策は、直ちに中止すべきです。
「成果」どころか弊害が
安倍政権が新しく決めた「骨太の方針」と成長戦略の改訂版は、「日本経済は長期停滞やデフレで失われた自信をようやく取り戻しつつある」と、「アベノミクス」の「成果」を自賛して見せます。安倍政権が発足いらい進めて -
「骨太の方針」新成長戦略 まともな経済政策と言えず 国民の所得増やす政策転換を―山下芳生書記局長の談話
2014-06-25 10:46安倍政権が24日、閣議決定した「骨太の方針」と新成長戦略についての日本共産党の山下芳生書記局長の談話は次の通りです。
一、安倍内閣は、本日の閣議で、「経済財政運営と改革の基本方針2014」(いわゆる「骨太の方針」)と、「日本再興戦略改訂」(いわゆる「新成長戦略」)を決定した。しかし、その中心となっているのは、法人税減税や公的年金資金の株式市場への投入など、大株主や外国人投資家を喜ばせる施策ばかりである。国民の暮らしや日本経済の未来をかえりみず、財界・大企業の目先の利益を優先するとともに、政権維持のために、政府による「株価操作」で株高を演出することにきゅうきゅうとする、まともな経済政策とは、とても言えないものである。
一、最大の目玉とされた法人税減税については、来年度から税率引き下げを開始し、現在は35%前後の「実効税率」を数年間で20%台まで引き下げることが明記された。1%引き下げた -
自民都議 やじ認める―鈴木章浩議員 会派離脱で済ます
2014-06-24 10:45東京都議会で発言中の女性都議(みんなの党)に対して「早く結婚しろよ」などセクシュアルハラスメントにあたるやじが飛んだ問題で、都議会自民党の吉原修幹事長は23日、記者会見し、やじの発言者は鈴木章浩政務調査会長代行(51)=大田区選出=であったとして謝罪しました。自民党は除名・除籍の処分はせず、鈴木氏の会派離脱届を受理するにとどめました。
吉原幹事長は、「『産めないのか』などのやじも飛んだが、調査しないのか」との質問に「『産めないのか』『産まないのか』という発言を聞いた議員は一人もいなかった」と話しました。
自浄能力問われる―共産党大山幹事長
自民党の鈴木章浩東京都議が女性都議に対するセクハラやじについて謝罪した問題で、日本共産党都議団の大山とも子幹事長は23日、記者団の取材に対し「議員の会派離脱ですませればいいという問題ではない」と語りました。
大山氏は、鈴木氏の謝罪について「遅きに -
学校教育法改悪―大学の自治守る共同をさらに
2014-06-24 10:17主張
学校教育法改悪
大学の自治守る共同をさらに
大学の自治を破壊する学校教育法・国立大学法人法の改悪法が、日本共産党などの反対、自民、公明の与党と民主、維新、みんななどの賛成多数で可決、成立しました。国会審議を通じ、「学長独裁」の運営を可能にし、大学の自治、学問の自由を脅かす悪法の重大な問題が明らかとなり、大学関係者の厳しい批判の声が広がりました。これを無視し、衆参合わせてわずか5日の委員会審議で打ち切り、国会最終日に強行した各党の責任が厳しく問われます。
教授会権限が焦点に
日本共産党の宮本岳志衆院議員は、学校教育法の制定時に教授会が大学自治の中心的担い手とされたことに照らして、教授会の権限を弱めれば学長独裁の大学に変質する危険を追及しました。
田村智子参院議員は、入試での合否判定を例に、教授会が教育研究の重要事項の実質的な決定権限をもつことを示しました。合否判定の教授会決定を学 -
沖縄「慰霊の日」―戦争許さない努力を今こそ
2014-06-23 10:25主張
沖縄「慰霊の日」
戦争許さない努力を今こそ
きょう23日、沖縄は69回目の「慰霊の日」を迎えます。1945年、太平洋戦争末期の沖縄戦で、日本軍の組織的な抵抗が終わった日とされます。沖縄県は、「戦争による惨禍が再び起こることのないよう」(県条例)にと決意し、「慰霊の日」を定めました。沖縄戦最後の激戦地、摩文仁(まぶに)の丘にある平和祈念公園(糸満市)では、追悼式が開かれ、安倍晋三首相も出席します。集団的自衛権の行使容認で日本を「戦争する国」にしようとしている首相が、24万人を超える犠牲者名が刻銘された「平和の礎(いしじ)」や県民を前に、何を語るというのでしょうか。
資料館の「ことば」
公園の一角にある平和祈念資料館の展示室の壁には、次のような「ことば」が書かれています。
「沖縄戦の実相にふれるたびに/戦争というものは/これほど残忍で これほど汚辱にまみれたものはない/と思うのです
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