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5歳未満児死亡 年660万人―ユニセフ報告書
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5歳未満児死亡 年660万人―ユニセフ報告書

2013-09-14 11:34

    国連目標達成は困難

     国連児童基金(ユニセフ)は13日、報告書を発表、国連ミレニアム開発目標(MDGs)の第4目標「2015年までに5歳未満児死亡率を3分の2減らす」の期限内達成は困難な見通しであることを明らかにし、国連機関や各国政府に取り組みの強化を求めました。

     報告によると、1990年に出生1000人当たり90人だった5歳未満児死亡率は2012年には48人に減少しました。90年当時、世界で年間1260万人の5歳未満児が死亡していたのに対し、12年には660万人に減少しました。

     5歳未満児死亡の減少率は90~95年が年率1・2%だったのに対し、MDGs制定後の05~12年には年率3・9%へと3倍以上になりました。とくに子どもの死亡率が高いサハラ以南アフリカ諸国では年率0・8%から4・1%に、東部・南部アフリカ諸国では1・0%から5・3%に減少傾向がそれぞれ加速しました。

     しかし、報告は、12年の年間死亡者660万人は、毎日1万8000人、あるいは4・8秒に1人にあたると指摘。現状のままでは、MDGs第4目標を期限の15年に達成するのは困難であると警鐘を鳴らしています。

     さらに予防可能な疾病の予防で急速な進展がないと、世界はMDGs第4目標を達成期限15年の13年後の28年まで達成できないと警告、その場合、15年から28年までに3500万人の子どもの命が失われるとしています。

    主に肺炎と下痢

     報告は、子どもの疾病とのたたかいは進展したが、肺炎と下痢が5歳未満児の主要な死因となっており、1日に約5000人の命が失われ、その4分の3が15カ国に集中していると指摘。またマラリアも1日に1200人の子どもの命を奪っていると述べています。

     子どもの死を防ぎ、生存を確かなものとするには、貧困の削減、妊産婦死亡率の減少、教育の普及促進、男女間平等、環境持続性の促進など多方面における取り組みが必要だとしています。(夏目雅至)

     国連ミレニアム開発目標(MDGs) 2000年9月にニューヨークで開かれた国連ミレニアム・サミットで採択された「国連ミレニアム宣言」に基づいて同年末にまとめられた国際的な開発目標。15年までに達成すべき8目標を定めています。第1目標は「飢餓、貧困の半減」で、「5歳未満児死亡の3分の2削減」は第4目標。現在15年以降の新たな開発目標の策定作業が始まっています。

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