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首相「性奴隷は中傷」―日本軍「慰安婦」問題で重大発言
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首相「性奴隷は中傷」―日本軍「慰安婦」問題で重大発言

2014-10-04 11:21

     安倍晋三首相は3日の衆院予算委員会で、朝日新聞が日本軍「慰安婦」問題で「慰安婦を強制連行した」とする吉田清治氏の証言を取り消した報道に関連し、「日本のイメージは大きく傷ついた。日本が国ぐるみで性奴隷にしたと、いわれなき中傷が世界で行われている」と述べ、性奴隷制という「慰安婦」問題の本質を事実上否定する重大な発言を行いました。自民党の稲田朋美政調会長に対する答弁。

     稲田氏は政権党幹部でありながら、日本政府に対する国連の「慰安婦」問題の勧告や米国下院の対日謝罪要求決議などを非難し、「国連からは性奴隷国家と名指しで批判され、米下院では謝罪しろ、教科書で未来永劫(えいごう)教えろと言われている」と国際世論を敵視。首相は「客観的な事実にもとづく、正しい歴史認識が形成され、日本の取り組みが国際社会から正当な評価を受けることを求めていく」と同調しました。

    「河野談話」継承と矛盾

    山下書記局長会見 首相の“二枚舌”批判

    b42d1ae908c5108e8f82b4d1868c83f31f502c02 日本共産党の山下芳生書記局長は3日、国会内で記者会見し、安倍晋三首相が同日の衆院予算委員会で、「日本が国ぐるみで性奴隷にしたと、いわれなき中傷が世界で行われている」と発言したことについて問われ、「日本軍『慰安婦』制度が『性奴隷』制であったことを否定する発言で、きわめて重大だ」と指摘しました。

     山下氏は、「慰安婦」問題での河野洋平官房長官談話は「慰安所における生活は、強制的な状況の下での痛ましいものであった」と明記しており、「慰安所における強制性、すなわち、強制使役を認定している」と指摘。そのうえで、「ひとたび日本軍慰安所に入れば自由のない生活を強いられ、強制的に多数の兵士の性の相手をさせられた事実は、たくさんの被害者の証言からも明らかで動かすことができない。世界は、それを『性奴隷』制と呼んでいる」「首相はそれを否定した。『河野談話』の継承をいいながら、事実上『河野談話』を否定する、不誠実な“二枚舌”といわざるをえない」と厳しく批判しました。

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