プロレスラーの壮絶な生き様を語るコラムが大好評! 元『週刊ゴング』編集長小佐野景浩の「プロレス歴史発見」――。今回のテーマは「IWGP世界ヘビー級王座」新設です!
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――小佐野さん、今回はIWGPヘビー&IWGPインターコンチネンタル王座が統一されて「IWGP世界ヘビー級王座」が新設されたことについて聞かせてください。飯伏幸太がそのIWGP世界ヘビー級の初代王者として認定され、IWGPインターコンチネンタル王座は封印されたことにファンからは賛否の声が挙がっています。
――全日本プロレスのようにインター、UN、PWFを「三冠王者」としてまとめちゃったケースもあるじゃないですか。あの三冠統一はどういう経緯だったんですか?
小佐野 あの三冠統一は確たる理由はなかったんですよ。
小佐野 統一されたのは89年でしょ。 その前年から統一に向けての試合はたびたび行なわれていて。鶴田さんがインター、 天龍(源一郎)さんがUN、 スタン・ハンセンがPWFのベルトをそれぞれ持っていたんだけど、「3人のチャンピオンの中で誰が一番強いのか?」という流れから始まって、天龍さんがハンセンから PWFを奪って2冠に。そして鶴田さんに勝ってインター王者になった(ブルーザー・)ブロディと天龍さんが三冠統一戦をやったんだけど決着がつかない。最終的にブロディを破ってインター王者に返り咲いたジャンボ(鶴田)が天龍さんからUN&PWFの2冠を奪ったハンセンに勝って三冠統一したんだけど。当初はマスコミも「三冠統一王者」という認識ではなかった。それぞれ「インターは何度目の防衛、UNは何度目の防衛……」という公式記録がついていて。
――ということは、当初は「初代・三冠統一王者」ではなかったんですね。
小佐野 そう。ジャンボの初防衛戦のときも「三冠統一王者」という扱いではなかった。そのあと天龍さんがジャンボに勝って三冠王者になるんだけど、 そこから初代がジャンボで、2代目が天龍さん……ということになり、三冠王者として防衛戦がカウントされていった。
小佐野 そこは覚えてないんだけど……バラバラに防衛するんではなく、統一していくんだという流れになったね。
――そこはなんとなく……って感じだったんですね。
小佐野 世界タッグ王座のベルトはインターナショナル・タッグとPWF世界タッグを統一したものなんだけど、このときはちゃんとした発表があったんです。NWAとPWFの了解を得て「両団体が認可する世界タッグ王座にします」と。三冠のほうは謎なんだよね。3本のベルトでそれぞれタイトルマッチをやったほうが興行的にはいいでしょ? たとえば、ひとつのシリーズの中で大阪でPWF、福岡でUN、東京でインターの防衛戦ができる。それなのになぜ三冠を統一したのかは、すごく不思議なんですよね。
――現場の小佐野さんでさえ謎だったと。それぞれのベルトの権威が失われつつあったりしたんですか?
小佐野 それはなかったかな。 そもそもベルトよりも選手の価値のほうが高かったから。鶴龍にハンセン、ブロディ。 彼らがチャンピオンでいるわけだからベルトに寄りかからないで試合ができたわけだよね。 ベルトの格でいえばインター、UN、PWFの順だったかな。 インターは伝統のあるベルトだし、 UNはアメリカから持ち込まれたもので。 PWFはお手盛りなんだけど、力道山家から譲られたベルトで初代がジャイアント馬場。
――しかし、三冠統一に馬場さんはどういう思惑があったんですかね。
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価値観が不透明な王座は整理されるのも仕方ない、とは思う。
ただ内藤選手のインターコンチも輝いてたけど、中邑真輔のインターコンチは凄かった。外側の環状線に対しての表現が素晴らしかった。
中邑選手のインターコンチ見てたから封印は残念だけれど、仕方ないという印象。小佐野さんの三冠王者との比較は分かりやすくて良い。
IWGPはころころベルトのデザイン変わるのが好きじゃない。
レスナーのドタキャンは新日本側の問題でお金を安く交渉したり、払えなかったりで契約違反したからでしょ。
(dropkickのサイモンインタビューより)
それなのに「プロレスの神様がいるんだったら一度でいいから助けてください」っていうのは、
あまりにもムシが良すぎる話。w