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メタンハイドレートの採取に世界で初めて成功というニュースが舞い込みました。
メタンハイドレートの試験採取成功…愛知沖 : YOMIURI ONLINE
日本の周りにたくさん埋蔵されているというメタンハイドレートの実用化に大きく踏み出したのです。
緩和するエネルギー問題
圧縮空気によるエネルギー革命前夜~今日の常識は明日の非常識~【馬付】日本はさ、省エクぐらいがちょうどいいんだ。 エクセルギーをしゃぶり尽くせ(3)
などの過去の記事で紹介してきたように、日本のエネルギーの見通しはどんどん明るくなっています。
省エネルギー(ではなくこれからは省エクセルギーと呼ばれるようになるかもしれませんが)において、ブレークスルーが進みつつあることなどから、国内エネルギー需要は既に減り始めています。
新潟沖に油田も見つかっています。アメリカのシェールガスの輸入もそのうち始まるし、したがってロシアのガスなども調達が容易になるでしょう。
足元は円安の影響で原油価格の高騰などの問題が目立っていますが、エネルギー問題の未来はかなり楽観的なのです。
エネルギーについてどう振る舞うか
さて、ここでどう考えるかが、その後の人生に大きく関わってきます。ガスや原油が当面潤沢となれば、再生可能エネルギーはそんなに力いれなくていいという考え方もできます。遠い将来を考えれば、もちろんやっておいた方がいいかもしれないけど、やっぱり安い方がいいしという考えです。一方で、いまこそ再生可能エネルギーの仕掛け時と読む人もいます。実は、景気が悪い時は新しい取り組みはなかなかうまくいきません。いろいろ余裕がないからです。とりあえず景気が落ち着きましたから、今ならしかけやすいです。地域活性のためにエネルギーの地産地消を目指すような取り組みであれば、経済効果もあり、不安定な化石燃料の価格に右往左往することも減ります。たとえ化石燃料の見通しが明るくなったからといって、コストで再生可能エネルギーはだめだと簡単に諦める必要はありません。
もしも、エネルギーを作る立場でなくても、どう考えるかは人生に関わってきます。お金の使い方にどう考えているかが現れるからです。従来の化石燃料を基盤にしたライフサイクルを維持するのか、省エクセルギーや地産地消エネルギーを自分の生活に組み入れていくのか。ここが長〜い人生の一つの分岐点です。
景気回復にどう振る舞うか
例題をもう一つ。長い不景気を抜け、景気が回復してきました。円安も進み、日本の車や家電は一息つくはずですし、一息どころかかなり利益を上げられるかもしれません。なんだか、こないだまでの日本が戻ってきそうです。そうか、そうか、よかった、よかった。やっぱり日本はこうでなくっちゃ。というのが一つの考え方。もう一つは景気が良くなったのを機会に新しい取り組みを始めることです。景気悪い時は仕掛けてもどうにも反応が悪いです。景気のよくなってきた今仕掛けて、景気のいいうちになんとか形にしてしまえればばっちりです。
新しい取り組みというのは、いつもここで取り上げるような取り組みです。
何かを誰でも化してもいいでしょう。
物はあくまで脇役で新しい体験を作り出すのもよいでしょう。(物から心)
平凡な人でもそこそこやっていける仕組みを作り出すか(持続型人間社会)
あるいは省エネ、地産地消エネルギーなど循環型社会を目指す活動か。
印象的なのは、これらのコンセプトは、まず内需に向いていることです。車が回復して輸出が増えれば、石油を買えますが、いまいち国内は変わりません。「賃金をあげて」と要求されても、グローバルな大起業たちはなんだかだと理由をつけてあげません。ローソンに続きセブンイレブンなど顧客が国内の企業は上げ始めたのと対照的です。
グローバルな大起業たちは、外国勢と常に過酷な競争をしてますから、ちょっとの為替変動やなにかで、また風邪をひくことでしょう。たまに景気良く外貨を稼いでくれるかもしれませんが、なんというか私たちの生活にとって、直接頼りにできる存在ではなくなってきています。
それより、自分たちがほしいものを互いに作ってぐるぐる回すという、本来の身近な経済活動を活性化することのほうが、よほど私たちの生活を安定させることができます。
今は仕事も充実してるし、新しい取り組みはしないという人も他人事ではありません。
こういった取り組みにお金を出して自分の生活の中に組み込んで行くことが、繰り返し訪れる不況に強くなります。さらに将来の世の中により適応しやすくなれます。
景気とエネルギーの見通しが明るくなってきた今、次に何をするか、何にお金を使うか、一番選択肢が広い瞬間です。あれこれ考えると楽しいと思いますし、仕掛けるなら早い方がいいと思います。
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*六*【「ニートの歩き方」に見る社会の最新技術6】凡庸社会 平凡な人でもそこそこやっていける社会を作ろう。