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[S馬]今週の馬車目線「日本人が〜〜な理由」
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[S馬]今週の馬車目線「日本人が〜〜な理由」

2013-07-11 00:15


     今日は20数年ぶりに福岡に行ってきました。MIT-EFJによる

     九州から世界へ!「新産業・新技術 ベンチャー育成フォーラムin福岡」

    というセミナーに参加するためです。

     ここんとこネットでも福岡はすばらしいと大評判なのですごく気になっていたのですが、確かに素晴らしい街です。とても活気のある街で、歩いてるだけで元気がもらえます。食べ物もおいしい! 最後に薦められた鯛茶漬けは鮮烈でした。福山市のある瀬戸内では鯛はありふれた魚で食べ慣れているだけに、なおさらです。材料は手に入りそうですが、同じおいしさを再現できる気がしません。
     本題では、MIT-EFJ の bpcc13 ビジネスプランコンテストに応募したいというチームもたくさん現れて、福岡、熱いです! あ、ちなみに、外は暑かったですけど川からの風で過ごしやすかったです。

     さて普段とは調子の違う記事を載せる水曜日。水曜日の馬車目線[S馬]として、現代社会頻繁に言われているけど、ちょっと立ち止まって考えてみたいパターンを紹介します。

     前回紹介したパターンは「〜しないと日本は滅びる」でした。

     今回紹介するパターンは、「日本人が〜〜な理由」です。

    このパターンには、二つ落とし穴があります。

     一つは、安易な海外との比較です。たとえば日本人は単一民族で排他的と言われますが、注意が必要です。
     たとえば、アメリカ人は、英語しか話せないし、海外に行ったことないし、ハワイを外国だと思っている人がたくさんいます。田舎に行くと白人ばかりのようなところもあります。そういう地域の人は外国人ともあまり接点もなく、排他的な人もすくなくありません。

     一方日本でも六本木のようなところは外国人が大勢いて、外国人と日常的に接している人もたくさんいます。

     結局地域や個人の差が大きく、平均的にどうかは簡単には分からないですし、分かったところで実践的にはあまり役に立ちそうにありません。

     さて、今日のメインはもう一つの落とし穴です。

     それは、東京には日本は東京だけでできていると思っている人が少なくないことです。

     毎日毎日グローバル化グローバル化と叫ばれていますから、外国を無視する人はあまりいませんが、東京以外の「その他日本」が意識から完全に抜け落ちている東京人は結構います。

     しかし、世界は外国と東京でできているわけではありません。

     たとえば2010年のGDPによると

     1位 アメリカ 1273兆円
     2位 中国 521兆円
     3位 日本 482兆円
     ここ 日本から東京・神奈川・埼玉・千葉を取り除く 322兆円
     4位 ドイツ 290兆円
     ……
     8位 イタリア 181兆円
     ここ 東京・神奈川・埼玉・千葉の合計 160兆円

    となります。日本から首都圏を抜いても3位なのです。

     東京の経済活動にとって、「その他日本」と海外とどちらが影響が大きいかといえば、間違いなく「その他日本」です。

     なのに、普段グローバルばかり強調されます。 

      たとえば、東京にいる人が、あるウェブサービスに関するビジネスプランをまとめるとしましょう。最初は日本でサービス開始、その後海外への展開を目指すといったプランは良くあります。

     しかし、東京で立ち上げたサービスが全国にくまなく広がるかがきちんと考察されていることはほとんどありません。「その他日本」は同じ日本だから意識しなくても大丈夫でしょうか?

     いえ「その他日本」は単なる「その他」ではありません。ウェブサービスなんて、同じ日本なんだからどこで立ち上げようと一緒じゃないかと思うかもしれませんが、そんなことはありません。

     たとえば「食べログ」。まあ都会でもレビューが信用できるのかといった問題があるかと思いますが、それはひとまず脇に置き、地方都市だとそもそもレビューが少ないです。うちの近所にもたくさん店はありますが、実に貧弱です。もちろんおいしいお店もあるのに。中心地の店でも、ビジネスや観光で訪れた人のレビューが目立ちます。都会に比べ、地方都市ではレビューを書くモチベーションが低いのです。(なぜなのかは感覚的には分かるのですが、今日の本題ではないのでまたいずれ)

     逆に地方の人は都会を意識しないことはありません。テレビだって東京の話ばかりです。もしビジネスを立ち上げたら、東京も意識するし、海外も意識することができます。場合によっては東京をすっとばしていきなり海外にアプローチします。
     もし東京で地方を意識せずに進めていると、事業の柔軟性という点で地方より不利です。

     このように地方を意識することはとても大事です。少なくとも海外を意識するのと同じくらいには重要です。

     でも、まったく意識されないことがあります。それは気付くと結構滑稽です。

     具体例です。
     
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