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記事 49件
  • 人生エロエロ 第611回 みうらじゅん『SNOW LIGHT LOVE』

    2024-12-19 05:00  
     人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。
     クリスマスが近づくと思い出す歌がある。
    “雪が降る/寂しい街/君の姿/見つけられず/君の名前/銀世界に/静かに響いてる/僕はひとり/彷徨う街/ひとこと愛を告げたくて♬”
     タイトルは『SNOW LIGHT LOVE』。
     たぶん、ほとんどの人は知らないと思う。
     だって、僕が19歳の時に作った歌だから。 
  • 人生エロエロ 第610回 みうらじゅん「二人の思い出」

    2024-12-12 05:00  
     人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。
     何年か前、『ワイドナショー』という番組に出演した際、楽屋でアンケート用紙を渡された。
    「今回取り上げるネタのひとつ“ストレス調査”に関するもので、出演者のみな様にもお願いしてます」と、テレビ局の人は言った。
     どんな時にストレスを感じるかYES・NOで答えるアンケートで20項目ぐらいあったと思う。
     本番中、それが公表された時、どうやら僕の回答は予想通りだったみたいで「やっぱ、みうらさんはほとんどストレスがないんや」と、司会者が言って、スタジオ内に笑いが起った。
    「『ストレス』は、森高千里さんの歌ぐらいしか知らないもんで」
     仕方なくそう返したが、僕にだってストレスはある。 
  • 人生エロエロ 第609回 みうらじゅん「アウト老日記:ブツゾーとか筆ペンとか」

    2024-12-05 05:00  
     人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。
     11月13日 晴
     ここ何年かはYouTubeで発表を行っている『みうらじゅん賞』。今年、27回目を迎える。
     途中、4年間ブランクがあったが、リリー・フランキー氏の一声「あれ、復活して下さいよ」で、2005年から再開。
     ちなみにその年の受賞者は、熊田曜子さん、リチャード・ギアさん、井筒和幸さん、峯田和伸さん、ジャガーさん、猫ひろしさん、そしてリリーさんだった。
     今年もその選考で大わらわ(と、いうのは嘘だけど)。発表はクリスマス・イヴに予定している。 
  • 人生エロエロ 第608回 みうらじゅん「プロレスごっこ入門」

    2024-11-28 05:00  
     人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。
     プロレスが大好きだった少年時代。
    『プロレス入門』(秋田書店刊)という本を買って貰った。
     表紙はジャイアント馬場さんが、海外の悪役レスラー(黒パンツ)に“十六文キック”をかましてる写真だ。
     本のタイトルだけ聞くと将来、プロレスラーを目指す者の入門書と思う方もいるかも知れないが、それはあくまでジュニア向けのプロレス観戦の手引き。
     僕のような体育会系からほど遠い文化系丸出し少年こそが喜ぶ編集になっていた。
     特にグッときたコーナーは、巻末の『プロレスラー名鑑』だ。 
  • 人生エロエロ 第607回 みうらじゅん「アウト老日記特別版:ハニー復活!」

    2024-11-21 05:00  
     人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。
     11月10日(日)晴
     東京国立博物館平成館で開催してる『はにわ』展を見に行った。表慶館の方は『ハローキティ展』。どちらも大人気であった。
     当然、思い出すのは、サンリオの就職試験のこと。面接で「うちの会社に何を望みますか?」と聞かれ、「牛のキャラのグッズを作りたいです」と答えたところ、「それは自分でやって下さい」と、深い御言葉を頂戴した。 
  • 人生エロエロ 第606回 みうらじゅん「アウト老日記:ハニワとか口笛とか」

    2024-11-14 05:00  
     人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。
     9月30日(月)晴
     東京国立近代美術館で開催されている『ハニワと土偶の近代』展。「みうらさんの漫画本も展示されてますので」と、教えられインタビューを受けた。
     その漫画本のタイトルは『ハニーに首ったけ』。
     今から40年以上前に雑誌『ビックリハウス』で連載していたものである。
     ハニワのハニー(小学生)と、ハニパパ、ハニママ。それにいじめっ子のチャーリー(映画『アメリカン・グラフィティ』に出演してたチャールズ・マーティン・スミスの顔からイメージした)が主な登場人物。 
  • 人生エロエロ 第605回 みうらじゅん「“仕事人”の現場」

    2024-11-07 05:00  
     人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。
     僕がこの写真(下)を撮ったのは、20代半ばの頃――。 
  • 人生エロエロ 第604回 みうらじゅん「待ってました、金玉亭!」

    2024-10-31 05:00  
     人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。
     金玉工場の工場長(通称“おやっさん”)には、唯一、落語という趣味があった。
     工員たちはもちろん、そのことを知っている。
     仕事には大層、厳しいおやっさんだが、ふだんの会話では“ゆーもあ”を挟んでくることも多い。
     それは若い頃からのルーティーン、就寝前に聴く落語の影響だと思われる。
    「桂米朝はホンマええで」
     おやっさんはそう言って工員に勧めてきたこともあったが、何せ古びた落語カセットだ。それに対応出来るラジカセはおやっさんの部屋にしかない。 
  • 人生エロエロ 第603回 みうらじゅん「神田川似顔絵道場」

    2024-10-24 05:00  
     人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。
     キャバクラに初めて行ったのは30代初めの頃。席に着いたキャバ嬢はしばらくして、
    「じゃ、私の似顔絵を描いてみてよ」
     と、僕に紙のコースターを1枚、差し出した。
     新しいものならまだしも、それまで水割りのグラスに敷いてあったやつだ。
     水気を含んで表面が少しブヨブヨしてた。
     バカにすんな! 何で描かなきゃなんないんだよ。
     僕は、
    「ペンがないから無理」
     と、やんわり断った。 
  • 人生エロエロ 第602回 みうらじゅん「目の正月(ハートマーク)」

    2024-10-17 05:00  
     人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。
     今更ではあるが、『プレイガール プレミアム・コレクション・ボックス』を買ったので報告まで。
    『プレイガール』とは、僕が中高生の頃、しこたま青春ノイローゼをこじらせる要因を作ってくれたテレビドラマである。
     プレイガールのメンバーは国際秘密保険調査員という肩書きを持っているが、保険金に絡まない事件も数多く手がけていた。
     いや、そんなことはどうでもいい。
     僕の目を釘付けにしたのは、彼女たちのセクシーなファッション。