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人生エロエロ 第579回 みうらじゅん「続々・アウト老日記」
2024-04-25 05:00 -
人生エロエロ 第578回 みうらじゅん「続・アウト老日記」
2024-04-18 05:00 -
人生エロエロ 第577回 みうらじゅん「アウト老日記」
2024-04-11 05:00 -
人生エロエロ 第576回 みうらじゅん「ダーティーヒストリー」
2024-04-04 05:00人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。
“だておーるめーん♫”
と、深夜ラジオから流れてくるスリー・ディグリーズの大ヒット曲。邦題は『荒野のならず者』である。
よくは知らないが、彼女たちが歌う、そのフィラデルフィア・ソウル・サウンドってやつにグッときて、期末テストが終ればそのレコードを買うつもりでいた。
中学生になって初めて観た映画は、リバイバル上映の『荒野の七人』。それで西部劇が大好きになった。
だから、『荒野のならず者』も、てっきりそんな内容の歌だと思ってた。
“だておーるめーん♫”
しかし、僕がよく口ずさんでるサビの部分。それが原題だということを知る。
「それ、ダーティ・オールド・マンやろ」
と、友達に諭された。 -
人生エロエロ 第575回 みうらじゅん「怪獣博士のラブレター」
2024-03-28 05:00人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。
『ゴジラ-1.0(マイナスワン)』、アカデミー賞受賞の吉報!
出来ることなら、小学生だった頃の僕にも教えてやりたいものだ。きっと、得意気にこう言うだろう。「いつか取ると思てたわ!」と。
でも、内心は複雑だ。
今まで全く興味なかった者たちまでもが、これを機に、にわかゴジラファンと化すからである。それでは、自称だが『怪獣博士』のプライドが許さない(ちなみにそのプライド、“意固地”と訳すのが正しい)。
それでも言わせて欲しい。勉強も運動もイマイチだった当時の僕にとって、怪獣の知識だけが唯一の自慢。そんな流行ばかりを追い駆けてる奴らといっしょにされては困るんだ。 -
人生エロエロ 第574回 みうらじゅん「正しい差し込み方」
2024-03-21 05:00 -
人生エロエロ 第573回 みうらじゅん「今後の言語表現」
2024-03-14 05:00 -
人生エロエロ 第572回 みうらじゅん「食い込んでる」
2024-03-07 05:00 -
人生エロエロ 第571回 みうらじゅん「ザシタレはつらいよ」
2024-02-29 05:00人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。
雑誌タレント、通称“ザシタレ”。
俗に言うタレントと違い、ふだんはライター。裏方であるが、企画ページを頼まれた時は顔出しもする。編集部としてはそんなザシタレを使う方が安くつくし、上下関係もあって、何かと指示も出し易い。
企画ページのタイトルにそのザシタレの名前をあしらうこともあるが、それは後にルポとして書かせる原稿料以外は払わないことへの代償に過ぎない。
例えば僕で言えば、『みうらじゅんの流行スポット探訪』てな具合。
ビデオスルーされた洋画の邦題みたいな扱いではあるが、本人は悪い気がしない。どころか、“オレもとうとう冠仕事がきた”と、親にその雑誌を見せ、喜んで貰うことまで考える。
「来週のどこかで」
いきなりそんな依頼を受けるのもザシタレたる所以。 -
人生エロエロ 第570回 みうらじゅん「不適切な工場」
2024-02-22 05:00人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。
どうも、お久しぶりです。みなさん、お変りはありませんでしょうか。金玉工場の工員Aです。
うちの工場が斜陽の一途をたどっていることは既にお話しさせて頂きましたので御存知かと思いますが、張りを失った外観には、若かりし頃の面影は一切ありません。
兎角、大筒の形状ばかりに注目は集まりますが、それだけじゃ、弾丸が込められてないピストルと同じ。大人のおもちゃに過ぎません。
肝心な精子を製造、出荷しているのは、縁の下の力持ち、うちの工場なんですから。
外壁に刻まれた“Since1970”は、精通した年、すなわち工場の創業年です。
それから半世紀近くも昼夜問わず、我々は働き詰めでした。
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