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記事 8件
  • 欽ちゃん79歳の人生どこまでやるの!? 第13回「苦労が『物語』を作る」

    2020-07-22 05:00  
     ぼくは日々の生活や仕事のなかで、「物語」という言葉をとても大切にしている。
     例えば、人生で大きな決断を迫られたとき、あるいは、進む道がいくつかあって、どれかを選ばないといけないとき――。そういう状況に立たされたとき、人生を成功に導くために必要なのは、自分を「物語の主人公」だと思う想像力だと信じているからだ。
     今から振り返ると、ぼくのこの考え方は、子供の頃の母親の影響のような気がするなァ。
     あれは小学校一年生のときのこと。
    「今日は欽一の誕生日だね。おまえがいちばーん喜ぶものをあげる」
     と、母親から嬉しそうに言われてさ。
    「喜ぶよね。喜ぶだろうねェ……」
     手を後ろにしてそう続けるから、ぼくの方はプレゼントをもらえるんだと察して、「電車のおもちゃかなァ」と期待が膨らんだ。
     ところが、そうしてパッと差し出されたのは、「日吉丸」の伝記だったんだ。
     なーんだ電車じゃないのか。そう思っても、「喜ぶだろうねェ」という母親の様子を見ているから、がっかりした顔をするわけにはいかない。満面の笑みで「母ちゃん、ありがとう」と言ったの。
     以来、母親は誕生日の度に、伝記を買ってくれるようになってさ。 
  • 欽ちゃん79歳の人生どこまでやるの!? 第12回「コロナに負けるな、応援金!」

    2020-06-18 05:00  
     緊急事態宣言が解除されて、街に出る人も増えてきたようだね。
     でも、ウイルスというのは油断大敵。いつまた流行が始まるか分からない。
     とくにぼくは昔から煙草を吸ってきたし、年齢も七十歳を超えてもいるから、用心していてさ。なるべく「ステイホーム」を続けているんだけれど……。家にいる生活が当たり前になって、仕事の打ち合わせもテレビ会議の「Zoom」を使ったりしていると、ふとこんなふうに思う。
     ぼくらはこれまで、春夏秋冬という四季のサイクルで生活をしてきた。でも、これからは「春夏秋冬」に「災」を加えた五季を意識しながら、日々の生活のリズムを作っていかないといけないのかなァ、なんてね。
     そこで、ぼくも「新しい生活様式」を考えてみようと思った。そして試してみたのが、カンペやメモを活用した「喋らない生活」というもの。 
  • 欽ちゃん79歳の人生どこまでやるの!? 第11回「先輩の選び方」

    2020-05-28 05:00  
     今年はコロナウイルスのことで、落ち着かない生活がいつまでも続いているね。
     とくに四月に社会に出た若者たちは、ただでさえ環境に大きな変化があるなかで、いつにも増して不安を感じている毎日だと思う。
     それで、今回はそんな新社会人たちに向けて、ぼくが新人の時に大切だと考えていた姿勢について話してみようかな、と思うんだ。
     まず、どんな仕事でも、若い人たちが成長するために必要なのは、良い上司や先輩に出会うことだ、とぼくは考えているの。
     仕事の技術を磨いたり、与えられた作業をこなしたりすることは、もちろん大切だよ。でも、社会ではそれだけでは「成功」はつかめない。自分にどんな「出会い」があるかに、いつもしっかりと気を配っておく必要がある。その「出会い」こそが、将来の成功をつかむ上での大きな曲がり角になるからだ。 
  • 欽ちゃん78歳の人生どこまでやるの!? 第10回「『今、一番必要な人なのに…』欽ちゃん、志村けんを初めて語る」

    2020-04-30 05:00  
    人々の気持ちが沈みがちな中、「笑い」に何ができるかを考える欽ちゃん。今は喋らない、「動きの笑い」が求められるんじゃないか。それを極めていた芸人こそ、志村けんだった。昭和のお茶の間をともに席巻した八つ年下の喜劇人を、欽ちゃんはどう見ていたのか――。 
  • 欽ちゃん78歳の人生どこまでやるの!? 第9回「『有名になる』には…」

    2020-03-18 05:00  
     ちょうどひと月半くらい前、『マヌケのすすめ』という本を出したんだ。
     なんとも変なタイトルだけれど、ぼくはこの「マヌケ」という言葉が昔から好きでさ。愛される人というのは、その「マヌケさ」をどこかで持っているものだ、といつも思っているの。
     たとえば、一方で嫌いなのが「バカ」という言葉。「おまえはバカだな」と言うと、それを言われた相手に逃げ道がない感じがしない? 言葉というのは、人をいろんな意味で縛るものだ。その中には人を牢屋に入れてしまうような言葉もあって、「バカ」はその一つである気がする。
     対して「マヌケ」という言葉は、人を牢屋に入れるところまでは同じだけれど、扉の鍵は開いている、って感じがするの。いつでもそこから出ていけるようなニュアンスがある、というのかな。
     その意味で、これまでのぼくの人生で、この愛すべきマヌケの力を最も持っていたのが斎藤清六だね。 
  • 欽ちゃん78歳のボケないキャンパス珍道中〈ドンといってみよう!〉第8回「『怖い』は恐れちゃダメ」

    2020-02-13 05:00  
     ぼくのところには、ときおりコメディアンを目指す若者がやってくる。そのなかから、「欽ちゃんファミリー」と呼ばれる子たちも育っていったわけだけれど、今日はぼくが彼らに対して、どんなふうに接していたかを話してみようかな。
     まず前提として、ぼくは彼らに優しくしたことは一度もないの。理由は一つ。ぼくに感謝をするような若手は、ぼくのことを抜いていかないから。
     弟子というのは師匠を乗り越えていこうとするもの。優しくすると安心して、そこに主従関係ができてしまうでしょ? すると、成長が止まってしまうだけではなく、成功するために最も大切な「物語」が生まれなくなってしまう。そんなふうに思っているんだ。
     だから、ぼくは厳しい人だと思われているかもしれないね。
     例えば、挨拶一つとっても、自分からは敢えて声をかけない。そのかわり、「おはようございます」と言われたら、「えっ」と驚いて、「ビックリさせるな!」とツッコミを入れたり、相手が考え込んじゃうようなリアクションをわざとしたりする。 
  • 欽ちゃん78歳の人生どこまでやるの!? 第7回「仕事相手を『遊び』で決める」

    2020-01-23 05:00  
     年末からお正月にかけて、芸能界ではハワイに行く人が多いよね。向こうにワイドショーの人たちが待ち構えていて、「今年はどなたと来たんですか?」なんてマイクを向ける。そんなやり取りは、一昔前ならワイドショーの風物詩みたいなものだった。
     ぼくも年末のお休みにハワイに行くことが多かったけれど、ただ、向こうで年を越したことはほとんどないなァ。十二月二十五日に出発して大晦日にはいつも帰ってきちゃっていた。
     そのワケは(全日本)仮装大賞もやっていたし、お正月の生放送に出る必要があったからなんだけれど、何となく「みんなと同じは嫌」という天邪鬼な気持ちもあってね。というのも、「どんなことでもちょっとだけでいいから、他の人といつも違う動きをする」という癖を付けることが、人生の「運」を呼び寄せるコツだとぼくは思っているから。 
  • 欽ちゃん78歳の人生どこまでやるの!? 第6回「『会議をしない』仕事術」

    2019-12-19 05:00  
     ぼくがテレビの世界で働き始めてから、思えばずいぶんと長い時間が経ったものだ。半世紀にわたってテレビの仕事をしてきたわけだけれど、そのなかで、このぼくにも自分なりの「仕事術」のようなものがあるんだ。だから、今日はその話をしてみようかな、と思う。
     ぼくが初めて本格的に自分の名前のテレビ番組を持ったのは、『欽ドン』(『欽ちゃんのドンとやってみよう!』)が最初だった。
     この番組が成功を収めた理由は、もちろんいろいろあると思う。ただ、その頃から番組作りをする上で、ぼくがいつもこだわってきたことを一つあげるとすれば、それは「会議をしないこと」だ。
     仕事をするとき、誰と一緒に働くかが決まったら、多くの人はまず、「会議」や「打ち合わせ」をするものだよね。でも、ぼくはその二つに類するようなことを一切しないようにしてきたの。そして、テレビの仕事ではとりわけ、そういうやり方が大事だったと感じているんだ。