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記事 49件
  • 上沼恵美子の「人生“笑”談」白黒つけましょ 第40回「スタバも本屋も… 田舎暮らしがツラい」

    2024-10-10 05:00  
     時々、「ご主人は文春の連載、読んでらっしゃるんですか?」と訊かれることがあります。ご存じの通り、この連載はほぼ毎週、ダンナの悪口が出てくるからでしょう。
     実は私からは、文春で連載をやってることも彼には言ってません。
     ただ主人は文春の愛読者なので、ウチに届いた見本誌を読んだらバレてしまいます。だから連載を始めてからは、ウチに届いた見本誌は全部隠しました。「あれ、文春は?」「あ、今週はまだ届いてないみたい」なんてゴマかしてたんです。
     でも、それも限界がありました。 
  • 上沼恵美子の「人生“笑”談」白黒つけましょ 第39回「マルチにはまった一人息子が心配」

    2024-10-03 05:00  
     この間、ATMに行ったら、その前に警察官がいたんです。見ていると、ご高齢の利用者に「振り込め詐欺に気をつけてください」と呼び掛けてたんですね。そこで私は背筋を伸ばして、サッソウとATMに向かいました。警察の方は私には声をかけませんでした。「若くみられたんや」と内心ガッツポーズしました。
     それから数週間後、またATMに用事があったんですが、このときは背中が丸まってたんでしょうか。どこからともなく現れた警察官に「振り込め詐欺にご注意を……」と声をかけられてしまいました。完全に油断してたんで、思わずちょっと睨んでしまいました(笑)。
     定食屋にいけば〈六十歳以上のお客様は、唐揚げ定食が五十円お安くなります〉と「シニア割り」を勧められます。でも私は使いません。 
  • 上沼恵美子の「人生“笑”談」白黒つけましょ 第38回「実家が『太い』同期 嫉妬で狂いそう」

    2024-09-26 05:00  
     最近、外食するのが楽しくてしょうがないんです。
     というと、高級なレストランやなんかに行ってるように思われるかもしれませんが、そんなことありません。そういうお店に行くときもありますが、チェーン店やファミレスに行くのも大好きなんですね。
     とくに回転寿司は家の近所に四、五軒あるので、マネージャーや家の掃除をしてくれているお手伝いさんなんかとよく行きます。ちなみにウチの主人は「寿司というのは“ハレの日”に食べるもんだ」という“信仰”の人なんで、回転寿司は行かないですね。単に注文のタッチパネルが怖いだけやと思いますが。
     その中でも私は「くら寿司」さんが好きですね。 
  • 上沼恵美子の「人生“笑”談」白黒つけましょ 第37回「小麦NGの夫と生活できますか」

    2024-09-19 05:00  
     今年の夏は、ずいぶんと台風に振り回された気がします。
     この間、史上最強クラスの台風がやって来るというとき、別居中の主人が「恵美子、台風怖いやろ?」ってウチに泊まりに来てくれたんです。
     私、こう見えて雷が怖いんですよ。五歳のころ、数秒前まで雨宿りしていた木にドーンと雷が落ちたことがあるんです。それ以来、雷は落ちるもんや、と思っているんです。えっ、“あんたもよく雷落とすくせに”って? 放っておいてください。
     とにかく、旦那が来てくれたのは嬉しかったですね。“腐っても男やな”という安心感がありました。
     ただあの台風、あちこちフラフラとしては長々と居座り、各地に被害をもたらしましたが、大阪はほぼ無風状態でした。 
  • 上沼恵美子の「人生“笑”談」白黒つけましょ 第36回「『チラシアート』をゴミ扱いする妻」

    2024-09-12 05:00  
     こういう言い方はアレかもわかりませんが、生きにくい世の中になったなァ、と思うことが増えました。
     例えば、ファミレスで飲み物を頼みますね。すると最近のストローは、ぜんぶ紙製になっています。
     紙製の方がプラスチック製よりも“環境にやさしい”ということは、よくわかってます。でもね……あれ、紙が溶けてザラつくというか、紙の味が混ざるような気がしませんか。環境にはやさしいかもしれませんが、唇にはあまりやさしくないんです。
    “唇にやさしくない”といえば、テイクアウトしたコーヒーについてくるプラスチック製のフタ。持ち歩いてもこぼれないようになっていて、突起の部分をペコっと押し上げると、小さな飲み口ができますよね。
     でもあそこに唇あてたら、いきなり熱いコーヒーがビャッと出てきて、火傷しそうになるんです。 
  • 上沼恵美子の「人生“笑”談」白黒つけましょ 第35回「父の友人が横領 心の整理がつかない」

    2024-09-05 05:00  
     ネットフリックス配信のドラマ「地面師たち」が話題ですね。実は私もパリ五輪の開会式をちらっと見た後で、何となく見始めて、全七話をイッキ見してしまいました。
     いやあ、面白い! 「地面師詐欺」いうものがあるのを初めて知りました。詐欺集団のリーダーを演じる豊川悦司さんの存在感が抜群でね。脇を固める小池栄子さん、ピエール瀧さんらの演技も素晴らしいんです。
     何といっても主演の綾野剛さん!
     色気ありますねえ。昭和の時代にはいなかったタイプの男前やと思います。で、ラジオで「(綾野さんと)結婚はできへんけど、おつきあいしたいです」と言ったら、相方のアナウンサーが「そうですねぇ」って(笑)。 
  • 上沼恵美子の「人生“笑”談」白黒つけましょ 第34回「会社で隣に座る男がタバコ臭いんです!」

    2024-08-29 05:00  
     命の危険を感じるような暑さが続きますが、読者の皆さまにおかれましては、お変わりございませんでしょうか。
     これだけ暑いと、犬の散歩に出るだけで命がけですね。ウチの柴犬のスーも朝の六時には散歩に連れて行ってるんですが、十分も歩かないうちに“このへんで結構です。帰りましょう”という顔で見上げてきます。こっちの体調を気使ってくれてるのかもしれません。先代犬のベベは、どんなに暑くても行けるところまで行く! というタイプだったんで、家に辿り着くころには、犬も私も息も絶え絶えでした。
     そういえば昔は夏になると「節電」が呼びかけられてましたが、この頃はテレビでも「命を守るためにクーラーをつけてください」と言ってますね。 
  • 上沼恵美子の「人生“笑”談」白黒つけましょ 第33回「子どもの結婚と孫どう考えたらいい?」

    2024-08-28 08:00  
     オリンピックが終わりましたね。印象的な場面はたくさんありましたが、つくづく思ったのは、最近の日本の若い選手たちは大舞台でも物怖じしませんね。昔は顔面蒼白で実力を出しきれない選手もいた気がしますが、今はみんな自然体で結果を出すのは凄いなと思います。
     開会式の中継などでパリの街並みが映ったのも嬉しかったですね。パリにはずいぶん通ったので……こう言うと“ええカッコすな!”と怒られそうですが、事実なので。ごめんあそばせ。
     なにしろ初めてパリを訪れたのは昭和四十九年。私はまだ十九歳で、初めての海外旅行でした。タクシーで街中に向かい、エッフェル塔が見えた瞬間、鳥肌がたちましたね。 
  • 上沼恵美子の「人生“笑”談」白黒つけましょ 第32回「上沼さんの怪談を聞かせて下さい」

    2024-08-28 07:00  

    Q はじめまして。私は「週刊文春」編集部のイケダと申します。この度は上沼さんにお願いがございまして、このような投稿をさせていただきました。
     実はこの夏の特大号では「怪談夜話」と題して、怪談・ホラー特集を展開しております。上沼さんは以前、この連載で「(自分には)霊感がある」とお書きになっていました。そこで、上沼さんがこれまでに経験された「最も怖かった話」をお聞かせいただけないでしょうか。怪談特集の担当者として、上沼さんの怪談が気になって夜も眠れません。
    (26歳・男性 埼玉県)

     
  • 上沼恵美子の「人生“笑”談」白黒つけましょ 第31回「私の男性関係に口を出してくる姉」

    2024-08-28 07:00  
     この間、マネージャーのヤマガミさんらと三人で、たまたま通りかかった焼き肉屋さんに入ったんです。
     私たちの他にお客さんはおらず、店員は金髪にピアスのお兄ちゃんと覇気のない店長のみ。私たちは狭い三人席に案内されたものの、コンロに火がつきません。金髪君に言われて隣の席に移ったら、今度は注文用のタブレットが壊れている。
     替わりのタブレットで、何とか注文を済ませたときには“負け”を悟りました。金髪君が「牛脂です」と言って持ってきたのは、ただのラードでした。網に置いたら一瞬で燃えてしまいました。そこに、ネコを模したAIの配膳ロボットが肉を運んできます。向こうが透けて見えそうな薄いロース肉をカラカラの網に置いたら、たちまち縮んで、網の隙間からポロポロ落ちていきました。