-
沖縄県、国を提訴/辺野古新基地 取り消し効力の回復求め/係争委却下で踏み切る
2015-12-26 11:36沖縄県は25日、名護市辺野古の米軍新基地建設に伴い、翁長雄志知事による辺野古埋め立て承認取り消しの効力を国土交通相が一時停止したのは違法として、これを取り消すよう求めた訴えを那覇地裁に起こしました。 国はすでに県を相手取り、埋め立て承認取り消しを無効にする代執行訴訟を起こしています。辺野古新基地ノーの圧倒的な民意に逆らう安倍政権と、民意に後押しされる沖縄県による訴訟が並行して争われる展開です。 県はあわせて、判決が出るまでの間、国交相の執行停止決定の効力を停止するよう求める執行停止申立書を提出。国は訴訟中も辺野古での工事を継続しており、年明けにも護岸工事に入る危険があるため、これを食い止める考えです。 県は訴状で、国が行政不服審査法を用いて知事の埋め立て承認取り消しを一時停止したことについて、同法は私人の救済を目的としているものであり、国である沖縄防衛局は「私人ではないから、行審法による審 -
予算案の閣議決定/軍拡・財界優先が異常すぎる
2015-12-25 10:39主張
予算案の閣議決定
軍拡・財界優先が異常すぎる
いったい誰のための国の予算なのか。安倍晋三内閣が閣議決定した2016年度政府予算案の中身を読んで、あらためて怒りがこみ上げます。軍事費は4年連続で増加させ過去最大の5兆円を突破する一方、社会保障費の伸びは無理やり削って約5000億円増にまで抑え込みました。大企業が優遇される法人税減税も前倒しで実施します。消費税増税で国民にさんざん負担増を強いておきながら、国民の暮らしを立て直す予算になっていません。税金の使い方を根本的に間違っている安倍政権の予算案を認めることはできません。財政のゆがみを拡大させ 16年度予算案は、安倍首相が政権復帰して4度目、消費税を8%に引き上げてから3度目の予算編成です。予算規模は過去最大の96兆7218億円に達しましたが、国民の暮らしを支える社会保障、文教、中小企業などの分野は抑制・削減しました。 その最大の標的 -
2016年度政府予算案について/山下書記局長が談話
2015-12-25 10:37日本共産党の山下芳生書記局長は24日、2016年度政府予算案について次の談話を発表しました。 一、本日、安倍内閣が閣議決定した2016年度政府予算案は、17年4月の消費税10%への大増税を前提としたうえ、社会保障改悪などによる負担を国民におしつけるものとなっている。一方、大企業には減税をばらまき、軍事費を突出させて戦争への道を進めるという、きわめて反国民的な予算となった。 一、自民・公明両党が合意した「軽減税率」なるものは、食料品や新聞の税率を8%に据え置くというだけで、「軽減」どころか総額4・5兆円、1世帯4万円以上の大増税にほかならない。低所得者ほど負担が重い逆進性は、増税によっていっそう激しくなる。ごまかしの「軽減」ではなく、10%への増税はきっぱり中止すべきである。 その一方で、大企業には、法人実効税率を18年度までに現行より2・37%引き下げるという、大減税が実施される。大企業に -
国会開会式 日本共産党出席へ 引き続き民主的改革を要求/志位委員長が表明
2015-12-25 10:33日本共産党の志位和夫委員長は24日、国会内で記者会見し、国会開会式についての党の対応について以下の通り表明しました。 一、日本共産党はこれまで、日本国憲法の主権在民の原則に逸脱する、国会開会式のやり方を根本的に再検討することを提案するとともに、その意思表示として、開会式に欠席してきました。 わが党が問題としてきたことは、おもに二つの点です。 第一に、開会式の形式が、「主権在君」の原則にたち、議会は立法権を握る天皇の「協賛」機関にすぎなかった、戦前の大日本帝国憲法下の「開院式」の形式をそのまま踏襲するものになっているということです。 第二に、以前の開会式では天皇の「お言葉」のなかに、米国政府や自民党政府の内外政策を賛美・肯定するなど、国政に関する政治的発言が含まれていました。これは、日本国憲法が定めている、天皇は「国政に関する権能を有しない」という制限規定に明らかに違反するものでした。 わ -
スポーツ界2015/問われた社会的正義との関係
2015-12-24 10:30主張
スポーツ界2015
問われた社会的正義との関係
賄賂にまみれた国際サッカー連盟(FIFA)幹部の醜態、組織ぐるみのロシア陸上競技連盟のドーピング隠ぺい工作、反社会的行為に感覚がマヒした野球賭博事件…。東京五輪も巨額な新国立競技場建設などが大問題になりました。2015年のスポーツは、その存在が社会的正義との関係で問いかけられた1年でした。東京五輪の混迷も深刻 FIFAなどのスポーツ団体で相次いだ不正・腐敗事件は、国内外の世論に指弾されています。真相を解明し、事態打開の自浄能力発揮と閉鎖的な組織の体質改革が迫られていることは明らかです。 ユネスコ(国連教育科学文化機関)は11月、「体育・身体活動・スポーツに関する国際憲章」を採択しました。第5条4項で「大規模なスポーツ競技大会の実現に関与する全関係者は、財務費用、環境的・社会的な影響、大会後のインフラ活用、スポーツ・身体活動への参加効果 -
戦争法廃止へ 熊本で統一候補 弁護士の阿部氏が出馬表明/参院選 市民と5野党結集 全国初
2015-12-24 10:26(写真)阿部氏(前列中央)の候補発表会見を開いた市民グループ、政党代表者ら=23日、熊本市 来年夏の参議院選挙の熊本選挙区(1人区)で市民・野党の統一候補として出馬するため、弁護士の阿部広美氏(49)が23日、熊本市内で記者会見し、立候補を表明しました。市民グループと野党の結集で参院選統一候補擁立が決まるのは全国で初めてのケースです。 会見で阿部氏は、「安保関連法が成立し、この国の政治はまさに国民の命まで切り捨てようとしている。これに危惧を抱いている」「立憲主義と民主主義をとり戻せるならば全力でたたかいたい」と述べ、集団的自衛権行使容認の閣議決定の撤回と、戦争法の廃止を掲げていく姿勢を鮮明に示しました。また、自身が弁護士として取り組んできた経験を生かし、貧困や労働法制の問題も政策に位置づけ取り組んでいきたいと表明しました。 安倍政権による戦争法強行成立後に、熊本県で戦争法廃止などをかかげ活 -
診療報酬引き下げ/医療を壊す削減に道理はない
2015-12-23 10:14主張
診療報酬引き下げ
医療を壊す削減に道理はない
2016年度政府予算案づくりの焦点だった診療報酬の総額について、安倍晋三政権は実質的に1・03%引き下げることを決めました。診療報酬は、公的医療保険で患者がかかることができる医療サービスや薬の公的な価格です。その総額の改定率を引き下げることは、患者に必要な医療を提供する仕組みを揺るがし、医療の質の低下にもつながります。安心・安全の医療を求める国民の願いに逆らう、診療報酬引き下げを決めた安倍政権の責任は重大です。安倍政権下で2回連続減 健保や国保など医療保険の財政から医療機関に支払われる診療報酬は、国民の払う保険料や国費などが財源です。16年度は2年に1度行われる診療報酬の改定年度にあたるため、社会保障費の削減を加速する安倍政権下で財務省などは、予算編成のなかで診療報酬改定を「社会保障分野における重要課題」と位置付け、引き下げに向け異常な -
安倍政権予算編成/国家財政の「私物化」が過ぎる
2015-12-22 10:40主張
安倍政権予算編成
国家財政の「私物化」が過ぎる
自民、公明の与党と安倍晋三内閣による予算編成作業が大詰めを迎えています。先週末、2015年度の補正予算案を決めたのに続き、今週後半には16年度の政府予算案を決める予定です。見過ごせないのは、来年夏に行われる参院選に向けて、17年4月からの消費税増税を前提に、財源対策を先送りした一部の品目の税率据え置きや、年金の支給が少ない高齢者を対象にした給付金の前倒し支給など、「選挙対策」としかいいようのない施策が次々持ち出されていることです。文字通り国家財政の私物化であり、財政も民主主義もゆがめるものです。財源は選挙後に先送り 自民、公明が16年度の税制改定大綱で持ち出してきた、食料品など一部の品目の消費税の税率据え置きはその最たるものです。安倍政権は昨年(14年4月)に消費税の税率を5%から8%に引き上げたのに続いて、17年4月からは10%に引 -
「市民連合」発足 真剣な協議としっかりとした合意へ全力/山下書記局長が会見
2015-12-22 10:37日本共産党の山下芳生書記局長は21日、国会内で会見し、諸団体有志が前日、「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」を発足させたことについて問われ、「大歓迎であり、野党間で選挙協力のための真剣な協議としっかりとした合意ができるよう全力を尽くしたい」と表明しました。 「市民連合」は理念として、「立憲主義、民主主義、平和主義の擁護と再生は、誰もが自由で尊厳あるくらしをおくるための前提となるものである」と強調。方針として(1)安全保障関連法の廃止(2)立憲主義の回復(集団的自衛権行使容認の閣議決定の撤回を含む)(3)個人の尊厳を擁護する政治の実現―の3点を掲げ、「参議院選挙における1人区(32選挙区)すべてにおいて、野党が協議・調整によって候補者を1人に絞り込むことを要請する」と表明しています。 山下氏は「これは私たちの『国民連合政府』の提案の内容とも重なるものであり、大歓迎したいと思い -
最高裁判決/選択的別姓の実現へいまこそ
2015-12-21 10:50主張
最高裁判決
選択的別姓の実現へいまこそ
「いい判決が出たら結婚しようと話し合っていたのに」「自分は同姓、でも選択できる道は必要」 民法(家族法)の夫婦同姓の強制の規定が、憲法13条(個人の尊重)、14条(法の下の平等)、24条(両性の平等)に違反するかどうかが問われた最高裁判所大法廷の判決(16日)で、合憲とされたことに怒りと驚きの声が起こりました。判断に批判の声上がる 歴代政権が、1996年の法務省法制審議会による民法改正答申後も、法改正を棚上げし続けるなか、原告たちはやむにやまれぬ思いで裁判に訴えました。長年にわたり民法改正を求めてきた多くの女性や学術関係者なども応援し、司法の見識を期待していた裁判でした。若い世代も自らの将来の選択と重ねて注目していました。 しかし、判決は、「氏(姓)の変更を強制されない自由」は「憲法上の権利として保障される人格権の一内容」とはいえない、どちら
2 / 7