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「いじめ」なくす提案―子どもを守る学校と社会を
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「いじめ」なくす提案―子どもを守る学校と社会を

2012-12-12 11:55

    主張

    「いじめ」なくす提案

    子どもを守る学校と社会を

     深刻化する学校での「いじめ」は、総選挙でも問われる、社会の大きな問題です。

     「いじめ」はいかなる形をとろうと人権侵害であり、暴力です。それがなぜ深刻化したのか。どうしたら隠蔽(いんぺい)など間違った対応をなくして子どもを守れるのか。多くの人が心を痛めています。

     日本共産党が発表した「『いじめ』のない学校と社会を」の提案は、そうした人たちの思いに正面からこたえるものです。

    貴重な経験に学んで

     「いじめ」の深刻化や隠蔽的な対応は、偶然ではありません。

     1990年代以降、自民党政権も民主党政権も、「構造改革」路線をすすめ、深刻な弱肉強食の経済社会をつくりました。弱者への攻撃が平気でおこなわれ、社会全体が「いじめ社会」ともいうべき傾向を強めています。

     家庭にも余裕がなくなりました。教育には、弱肉強食の社会に順応する「人材養成」のための競争や管理が、強く押しつけられました。

     これらの全てが人間の尊厳を二の次、三の次にするものです。だからこそ子どもはストレスをため、「いじめ」が深刻化し、学校にも子どもの命より体面や評価にこだわる傾向が持ち込まれたのではないでしょうか。

     日本共産党の提案は、人間を大切にする社会をめざす政党として、子どもの命を守りぬくための学校や行政での「いじめ」対応の「基本原則」を提示しました。全国各地で、子どもの命を最優先にして「いじめ」をなくし子どもを救った貴重な経験が積み重ねられていることに注目し、教訓をくみました。

     「基本原則」は、(1)「いじめ」対応をぜったいに後まわししない、(2)すぐ全教職員・保護者に知らせる、(3)子どものなかに「いじめ」をとめる人間関係をつくる、(4)子どもが「いじめ」に走る理由を理解し、愛情をもっていじめなくなるまで対応する、(5)遺族らの「いじめ」の真相を知る権利を尊重する、(6)教員の「多忙化」解消など一連の条件整備―というものです。

     これらは、多くの校長、教職員、保護者、行政関係者や子どもに関わる専門家のみなさんと共有できる内容です。提案は、「いじめ」への「基本原則」を教職員と保護者の手でよりよいものに発展させていくことを強調しています。全国で息長くとりくみ、「基本原則」を発展、確立させるとりくみを広げていくことが重要です。

    社会改革と合わせて

     同時に日本共産党は、「いじめ」問題を解決する根本問題として、教育と社会の改革を重視します。

     「いじめ」は子どものストレスのはけ口として行われます。その深刻化は、とりもなおさず子どものストレスが、かつてなく強まっていることを示すものです。

     のびのび育つべき子どもが、いら立ちの感情をため、他国には例がないほど強い孤独を感じています。その背景にある、競争的な教育制度や弱肉強食の経済社会をただすことが求められます。

     子どもも保護者も先生も、人と人との間で生きる喜びを感じられる学校と社会をつくるため、力をあわせましょう。

     保護者をはじめ子どもと教育に関わる多くの方々に日本共産党の提案を読んでいただくことを心より願います。

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