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(写真)市民連合の街頭宣伝で、弁士の訴えを聞く人たち=5日、東京・新宿駅西口
昨年12月に結成された「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」(市民連合)が5日、「アベにNO!野党共闘へ」を合言葉にする初の街頭宣伝を東京・新宿駅西口で行いました。戦争法の廃止を求める「2000万署名」にも大きな反響がありました。市民連合に参加する団体代表と、野党各党が交互にスピーチ。国民一人ひとりが主権者として、筋の通った野党共闘を実現し、夏の参院選で勝利しよう、自公を過半数割れに追い込もうとの訴えが相つぎました。最後には「民主主義って何だ これだ!」「選挙に行こうよ」のコールが響きました。
志位委員長訴え
新宿駅西口の歩道は、数十メートルにわたって埋め尽くされ、「ラインで友人に誘われた」(仙台市の25歳、男子大学生)、「政治への意識を高めたくて来た」(横浜市の15歳、男子中学生)など、多くの若者が訴えに聞きいりました。歩道橋のデッキの上にも多くの人が集まるなど、駅前は約5000人(主催者発表)で埋まりました。
戦争法の廃止を求める「2000万署名」への協力を呼びかけると、駅前を歩く人が立ち止まり、720人を超える人が署名に応じました。署名用紙を何枚も持ち帰る人も目立ちました。
街宣では、市民連合有志の各代表、著名人、国会議員らが宣伝カーの上から訴えました。
「安保関連法に反対するパパ・ママの会@熊本」の瀧本知加さんは「全国に先駆けて市民と野党各党の統一候補を擁立することができました。こんなにひどい政治を見過ごせない。この動きが広がることを願っています」。
SEALDs(シールズ)の本間信和さんは「私たちは準備ができています。小さな違いや対立を超え、強行的な政治を推し進める政権に対してあらがう準備が。参院選に向け自分には何ができるのか。実際に行動していきましょう」とよびかけました。
街頭宣伝の趣旨を説明した「総がかり行動実行委員会」構成団体の一つ、憲法共同センターの小田川義和さんは、「市民の声を形にし、市民と政党の共同を実現させる。2000万署名を集めきり、野党共闘を前進させましょう」と呼びかけました。
日本共産党の志位和夫委員長をはじめ、民主党の蓮舫代表代行、維新の党の初鹿明博衆院議員、社民党の吉田忠智党首が参加。「憲法を守らない安倍政治を終わらせよう」との各氏の訴えに、聴衆からは「野党は共闘」のコールが何度も起こりました。
1時間半にわたった訴えの最後には、学者の会で、学習院大学教授の佐藤学さんが「(参院選で)野党共闘が実現すれば、過半数超えも不可能ではない。市民が政党を動かす新しい日本の道筋を開こう」と締めくくりました。
後方で立ち止まって、訴えを聞いていたのは、東京都文京区の女子高校生(17)です。「最近、学校で18歳選挙権の授業がありました。私が思っているより政治のことを考えている人が多かったんです。きょう見て感じたことをみんなに伝えていきたい」
「1年半前まで自民党支持者だった」。9歳の孫を連れていた杉並区の男性(67)はいいます。「孫が6人いる。戦争だけは絶対にしてはいけない。地域でも行動していく」