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記事 23件
  • [S馬]労働生産性は過去の遺物

    2014-04-16 22:45  
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    ミラフツ[S馬]今週の馬車目線 目次
     さて普段とは調子の違う記事を載せる水曜日。水曜日の馬車目線[S馬](?)として、現代社会頻繁に言われているけど、ちょっと立ち止まって考えてみたいパターンを紹介します。   「おもてなし」を儲かる仕組みに価格競争に陥らないサービスの設計図とは −−平成25年度おもてなし経営企業選選出記念式典レポート|ダイヤモンド・オンライン   という記事がありました。これからの企業の成長に「おもてなし」が重要であるという内容で、 「人をよりよくもてなす=サービスの質を上げる」ことに真剣に取り組み、そこからより多くの収益を得る構造を作り上げることができれば、すべての企業は成長できる可能性がある。
    とか 「『おもてなし』は、一見無駄に見える行為の中から生まれるものです。大いなる無駄を覚悟することが『おもてなし』の創出につながるといっていいでしょう」
    といったことが書いてあるのですが、その一方で、導入には、
    サービスの生産性はなぜ上がらないのか
     わが国において、サービス産業はGDPにおいて約7割、雇用数においても同じく約7割を占めている。しかし日本のサービス産業の生産性は、ほかの先進諸国と比べて極めて低いとかねてより指摘されてきた。

     と書いてあります。 どのフレーズもそこら中で言われていることですから、恐らく大半の人はすらすら読み流していると思います。おもてなしを使って付加価値の高いサービスを生み出せば、結果的に生産性も上がって外国並みあるいはそれ以上になるだろう、そう感じるのではないでしょうか。 しかし、おもてなしと生産性はまったく別問題ですし、むしろトレードオフの関係ですらあります。 サービスの生産性というと、この場合は「労働生産性」を指していると思われます。かつての物作りでは、労働生産性が上がり一人が作る物の数が増えればそれだけ安いものを海外にばんばん売り出すことができたので大事な指標でした。しかし、サービスはその場で消費されるため、一人のさばける量が増えても、その分輸出できるわけではありません。 たとえば、美容院で今人の手でがシャンプーをしているところを、シャンプーロボットができたとしてロボットにさせたとします。その分従業員を減らせますから、一人が客をさばける量は増え労働生産性は上がります。もしも、すっごいシャンプーロボットができて、人にしてもらうより、ロボットの方がちびるくらい気持ちいいとかいうと話は変わってしまいますが、すくなくとも、今日の「おもてなし」という文脈で、労働生産性をあげるためシャンプーロボット入れて、従業員減らしましたと言っても、誰も素晴らしいおもてなしだという人はいないでしょう。 しかも、日本の全ての美容院にそれが入ったとして、今までの倍お客さんがさばけるようになっても、お客さんの数は変わりません。海外に商品を輸出できるわけではありませんから、単に美容院の数が半減し、街に失業者が溢れるだけです。 また、生産性が上がる副産物も深刻です。顧客を規格化されてしまうことです。客がサービスにあわせるということです。やすく食べてもらうために、食券は券売機で買ってね、そのことで一人従業員を減らせて労働生産性が上がります。普通の元気な人にはなんてことないことですが、高齢者など事情のある人々には冷たいサービスです。 都会では都会全体でこの規格化が強制されています。鉄道からタバコが締め出されたら、次の矛先はベビーカーや高齢者に向かっています(参考: この点は、ベビーカー問題が大騒ぎされる直前に予告しています 焼け野原から復興した灰色ワールドに彩りを。 )。安くで便利な公共機関のために、個人個人が公共機関あわせなければならず、事情のある人には冷たくなっていきます。 シャンプーロボットの例に戻れば、ロボットを買うにもお金はかかりますから、ロボットを買って従業員を減らしても、お金的にはとんとんかもしれません。であれば、均一なサービスを目指す代わりに、あえて人を活用することで相手に合わせたサービスを目指す選択肢があります。むしろ今おもてなしのキーワードなどで取り組まれているのは、そちらなのです。 

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  • 優しさ探しのテクニックを磨くと幸せになれる

    2014-04-16 01:15  
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     先日こんな日記を見ました。 世界は多分、愛で満たされているんだ.. 右半分の鶏肉は唐揚げで、左半分の鶏肉は照り焼きだったのだ。 僕はえらく感動してしまった。 こんな地域の激安スーパーの200円の弁当なんて、 腹を満たす、ただそれだけの為のものだと思っていた。 二種類の調理法をするってことは、それだけ手間もかかる。 
    どうしようもなく誰かの優しさを感じてしまった。
     こういう思いやり的なおもてなし的なちょっとしたことって、実はそこら中にひっそり溢れていて、確かにきっと、みんな気付いていないだけで、世界は愛で満たされているんだろうなぁ。
     愛と言ってしまうと世の中そんなに甘くは……とか言い出したくなるかもしれませんが、ちょっとしたおもてなしくらいに考えれば反論する気もなくなるのではないでしょうか。 以前、象徴的なできごとがありました。NPO未利用資源事業化研究会で徳島に視察に行った時、みん

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  • 世界史が苦手だった子に考える力だけで教える試み(その9改)〜知らないことすら知らないことについて考える〜

    2014-04-15 00:00  
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    世界史が苦手だった子に考える力だけで教える試み 目次 - NAVER まとめ 
    ミライ: (先生!)フツクロウ: (ホ? どうしたひそひそ声で。)ミライ: (「がだった」シリーズのその9を、もう一度やり直せとのことです。)フツクロウ: (ホ? なんかまずかったかいの?)ミライ: (いえ、「知らないことすら知らないこと」とかもっと分かりやすくなるだろうと。)フツクロウ: (ホウホウ。ややこしい話じゃったからの。)ミライ: (はい。ということでお願いします!)フツクロウ: (ホイ……)フツクロウ: ミライや、ミライや!ミライ: は、はい! い、いつもと出だしが逆ですね。フツクロウ: ホッホッホッ。ミライ: でどうしたんですか?先生。フツクロウ: 前回は、教科書に基づいた教育では、社会の知識の構造と全く違うため、社会に役に立たないという話じゃったの。ミライ: はい。フツクロウ: 後で考えたんじゃが、「考える力」を考える上で教科書に基づいた教育でうまくいかないことが他にもある。ミライ: まだあるんですか。フツクロウ: ホウじゃ。昔こんな感じの図を紹介したことがあったの。
    ミライ: はい。 [未来脳]イメージトレーニングで未来に備える(その3)  で引用したやつですね!フツクロウ: ホウじゃ、ホウじゃ。今回はその時の図を少し手直ししてあるぞ。 「自分が知らないこと」というのは、「自分の知っていること」の周りにほんの少しあるだけで、さらに外側には「知らないことすら知らないこと」という広大な領域がある。前回に示した知識の構造とは違った切り口の、これも知識の構造じゃ。ミライ: うーん、知らないことすら分からないことがあるとは思いますけど、「自分が知らないこと」って「知らないことすら知らないこと」に対してそんなに少ないんでしょうか。フツクロウ: ホッホッホッ。その疑問は「知らないこと」の範囲かのぉ。そんな言葉遊びはともかく、良く著名な学者が「学問はやればやるほど分からないことが増えていく」といったことを言うじゃろ。ミライ: 言いますね。フツクロウ: 世の中の知識の構造はそうなっていることを知っておくことは、考える力として非常に大切じゃ。 たとえば、小学校で訓令式ローマ字を習うのに、実際によく使われているヘボン式を習うのは中学じゃ。小学校で習うときは、混乱するから実はヘボン式もあるよとは言わない。 中学でヘボン式を習うとき、上の絵のような構造だと無意識にでも知っていれば、「そうか、そういうのもあるのか」と受け入れやすいが、そうでなければ、「なんで小学校で一度習ったのに、いまさらまた違うのが出るんだ。騙された!!!」みたいな気持ちになりかねん。ミライ: あー、 3-5 は引けないと習うのに、中学で -2 ですって出てくるとかですね。フツクロウ: ホッホッ。それもじゃな。というか、勉強どころかあらゆることが、つまりそういうことじゃ。なにか知識を得ても、その外には知らないことすら知らない知識がある。ミライ: ヒッグス粒子とか、羽毛が生えた恐竜とか、後から後から出てきますもんねー。フツクロウ: ホの通りじゃ。が、教科書を学びますという形式じゃと、教科書はその中で矛盾しないように作るからの。負の数だの無理数だのを知らない範囲で完結している。「知らないこと」の外に「知らないことすら知らないこと」があるという知識の構造が見えにくいし、それらが出てきた時は後だしジャンケンみたいな気持ちになる。ミライ: 後だしジャンケン…、確かにそんな感じかも。フツクロウ: 学校だけの話でなく、社会に出てからもそれは大事じゃ。そのことについては、中の人が 【馬】知らないことすら知らないと、育てたトマトが全滅する話  で紹介しておる。 じゃがどうじゃ。ここでやったように世界史を調べ始めたときはどうじゃった? 

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  • 【馬】知らないことすら知らないと、育てたトマトが全滅する話

    2014-04-12 00:45  
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    この記事は【馬車目線】(?)でお送りします。
     通称「がだった」シリーズ(世界史が苦手だった子に考える力だけで教える試み)が継続中で、前回は知らないことすら知らないことについて考えるというテーマでした。 実は、知らないことすら知らないといろいろと悲劇が起こります。 いくつか例を上げてみようと思います。 これはとても愉快なTEDプレゼンです。 エルネスト・シロッリ 「人を助けたいなら 黙って聞こう!」  エルネスト・シロッリさんのプレゼンはユーモアたっぷりで笑い転げることでしょう。そこには起業家支援がテーマと書かれていますが、地域活性の話でもあります。 さて、本題はしっかりビデオを見てもらうこととして、ここで取り上げるのは最初に紹介されるエピソードです。シロッリさんたちは昔アフリカを支援するために、母国のイタリアントマトなどを持ち込んで農業指導をしようとしました。しかし、現地の人はまったく興味を示さず、仕方ないのでお金を与えて呼んだそうです。一方、土地は肥沃でトマトなどはみるみる育ち、それを見て、シロッリさんたちは大変誇らしかったそうです。 しかし、それらの作物はあっけなく全滅します。その原因はビデオを見てもらうことにして、その有様を見た現地の人たちは「だから私たちは農業をしない」と。「どうして教えてくれなかったのか」「聞かなかったじゃないか」。 ここで起こったことはなんでしょう。 支援しようしたシロッリさんたちは、「現地の人は農業できない理由を知っている」ということを知らない、ということに気付いていないのです。 ややこしいけど、良く読んでください。 これはたまたまではありません。彼らの支援はことごとく失敗したし、アメリカやドイツの支援もことごとく失敗したそうです。 同じようなことは、日常的にすごい頻度で起こっています。誰でもやってます。恐らく私自身も。例えば最近の茂木健一郎さんの連続ツイートの中の何気ない一言にも現れています。茂木健一郎さんごめんなさい。 茂木健一郎(@kenichiromogi)さんの連続ツイート第1204回「ジェイル・ブレイク Jailbreak 脱獄!」 - Togetterまとめ 
    じぶ(4)堀江さんも、金杉肇さん(@kanasugihajime )も、私も、新卒一括採用とか、偏差値入試とか、全く意味わからないし、くるくるパーだと思うことには変わりないのだけども、謎なのは、そんな日本社会の現状に、多数が何の疑問も持たずに黙々と従っているということだ。
    ― 茂木健一郎 (@kenichiromogi) April 1, 2014
     何気なく、新卒一括採用とか偏差値入試に疑問持たない人が多数いると書いていますけど、私はむしろ今の親や子どもでそれに疑問を持っていない人がどこにいるのか知りたいです。 例えば東京にいたとき、周りの子ども達には、ピアノなどの楽器や、プールなどのスポーツを習っている子が大勢いました。偏差値以外の素養にもしっかりお金をかけているのです。 地方に来て、地方の親だっていろいろ考えています。成績が悪くても高2までスポーツに打ち込んでいるのを見守る親もいました。今高3になり勉強を始めてみるみる成績が上がっています。親が偏差値以外をいかに大切にしているかよく分かります。 大学などで行われる子ども向け科学実験のイベントも盛況ですし、いろんな遊びを体験させたり、スポーツを体験するイベントも人気です。 それに話題のマイルドヤンキー。マイルドヤンキーでなくても、上京志向がなく地元で強い人間関係と生活基盤を築こうとする人は少なくありません。これこそ、新卒一括採用とか偏差値入試から距離を置いた姿勢です。 新卒一括採用とか偏差値入試に疑問持たない親や子は少ないのです。 でも、「新卒一括採用とか偏差値入試に疑問持たない人が多過ぎる」みたいな言葉は、茂木さんでなくてもいくらでも言われていて、おそらく多くの人が読み流しているはずです。その発言も特に炎上してないはずですし。 

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  • 世界史が苦手だった子に考える力だけで教える試み(その9)〜知らないことを知らないことについて考える〜

    2014-04-11 00:45  
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    世界史が苦手だった子に考える力だけで教える試み 目次 - NAVER まとめ 
    フツクロウ: ミライや、ミライや!ミライ: は、はい! い、いつもと出だしが逆ですね。フツクロウ: ホッホッホッ。ミライ: でどうしたんですか?先生。フツクロウ: 前回は、教科書に基づいた教育では、社会の知識の構造と全く違うため、社会に役に立たないという話じゃったの。ミライ: はい。フツクロウ: 後で考えたんじゃが、「考える力」を考える上で教科書に基づいた教育でうまくいかないことが他にもある。ミライ: まだあるんですか。フツクロウ: ホウじゃ。昔こんな図を紹介したことがあったの。
    ミライ: はい。 [未来脳]イメージトレーニングで未来に備える(その3)  で引用したやつですね!フツクロウ: ホウじゃ、ホウじゃ。自分が知らないことというのは、自分の知っていることの周りにほんの少しあるだけで、人類が知ってる全ての事柄はさらに外側に広大な領域としてある。前回に示した知識の構造とは違った切り口の、これも知識の構造じゃ。ミライ: 知らないことすら分からないということですね。フツクロウ: じゃな。しかもその図には書いてないが、その外には人類も知らない事柄がさらに広大な領域としてある。世界史で言えば、歴史の事柄には今の人類にはもう分からないことがいくらでもあるわな。ミライ: 確かに。フツクロウ: 世の中の知識の構造はこうなっていることを知っておくことは、考える力として非常に大切じゃ。 たとえば、小学校で訓令式ローマ字を習うのに、実際によく使われているヘボン式を習うのは中学じゃ。小学校で習うときは、混乱するから実はヘボン式もあるよとは言わない。 中学でヘボン式を習うとき、上の絵のような構造だと無意識にでも知っていれば、「そうか、そういうのもあるのか」と受け入れやすいが、そうでなければ、「なんで小学校で一度習ったのに、いまさらまた違うのが出るんだ。騙された!!!」みたいな気持ちになりかねん。ミライ: あー、 3-5 は引けないと習うのに、中学で -2 ですって出てくるとかですね。フツクロウ: ホッホッ。それもじゃな。というか、勉強どころかあらゆることが、つまりそういうことじゃ。なにか知識を得ても、その外には知らないことも知らない知識がある。ミライ: ヒッグス粒子とか、羽毛が生えた恐竜とか、後から後から出てきますもんねー。フツクロウ: ホの通りじゃ。が、教科書を学びますという形式じゃと、教科書はその中で矛盾しないように作るからの。負の数だの無理数だのを知らない範囲で完結している。「知らないこと」の外に「知らないことを知らないこと」があるという知識の構造が見えにくいし、それらが出てきた時は後だしジャンケンみたいな気持ちになる。ミライ: はあ、まあ、そうですね。フツクロウ: じゃがどうじゃ。ここでやったように世界史を調べ始めたときはどうじゃった? 

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  • [S]イノベーションプラットフォームブログ

    2014-04-09 21:30  
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     いつもとちょっと違う水曜、今回は気楽に書き始める短い記事[S]です。  最近、ブログはイノベーションプラットフォームだと気付きました。 たとえば前回の 私は知らぬ間にうつ病になるのかもしれない  では、「うつ病患者の見る世界を”黒犬”で表現した動画」を観て衝撃を受けた後、悶々と悩んだり議論したりしましたが、よく分かりませんでした。 そこで、イノベーションプラットフォーム、ブログの登場です。ブロマガのテーマとして取り上げ、まず、この動画を見て、戦慄しています。
    と書き出しました。  つまり、ブログに書くことで、結論を探そうとしたのです。 これは先日紹介した【思考視覚化】の3ステップのうちの第2ステップ【思考言語化】の実践です。 新社会人が身につける【思考視覚化】で創造力アップ  もしもブログをやったことがあるなら、ぜひ【思考言語化】のツールとして使いましょう。頭で考えたお題を書き出し、頭で

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  • 私は知らぬ間にうつ病になるのかもしれない

    2014-04-08 23:45  
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     この動画を見て、戦慄しています。 うつ病患者の見る世界を”黒犬”で表現した動画が話題に 患者から「驚くほど的確」の声  なぜなら、「驚くほど的確」と言われる黒い犬が私にはピンと来なかったからです。 動画とその解説記事では、うつ病を黒い犬に例え、うつ病になると世界がどう見えるか、そしてどうやって向き合っていけばいいのかを、ほのぼのしたイラストで分かりやすく説明しています。
     しかし、わたしもそこで描写されるような「人生が虚しくてスローに見えた」り、「食欲も記憶力も集中力も奪われた」り、「イライラ」して、「取っつきにくい人間に」 なったり、「感情が無くなっ」たりすることはあるのに、それが黒い犬として描写されるところは「うん、そんな感じだよね」という感覚がありません。 良かった私はうつ病ではないと思いたいところですが、ピンと来なかった故に強い危機感を感じています。 たとえば風邪であれば、その予兆をたくさん知っています。喉の調子がおかしかったり、体がだるかったり、「あ、風邪になるかもしれない」と気付きます。そんなときは可能な限り休息を取って風邪を回避できます。 もし、心が疲れているとき、その「黒い犬」っぽいものに気付くことができれば、「あ、自分やばい」と気付き、相談するとか対応を始めることができます。でもそれが良く分からないのであれば、気付いた時にはうつ病になりきっているかもしれないのです。 幸い私は今までうつ病になったことはないですが、でも自分もなるかもしれないという不安感は常に持っています。不安なのはうつ病だけではなくて、くも膜下出血、癌、交通事故、痛風とかもですけど。どれも、自分はなったことはありませんが、いろんな話を見聞きすることでいろいろイメトレして、予兆があれば対応したいと思っています。 なので、その記事のタイトルを見た時も、うつ病がどんな感じなのか分かるかもしれないと大変真面目に観て読んだのですが、冒頭に話したように残念ながらピンと来なかったのです。ちなみに動画は英語ですが、分かりやすいイラストがもっとたくさん出てくるので、テキスト読んでからぜひ動画も観てください。 少し、角度を変えてみます。 今まで鬱な方と関わった時の経験で、「頑張れ」みたいな前向きなアドバイスをしてはいけないというのは意識するようにしているのですが、この記事を信じていいなら少し考えやすくなりました。だって黒い犬のせいですから、本人にいくらがんばれって言っても仕方ないですよね。 さらにもし「黒い犬」で表現して良くなれば、「いま黒い犬がいるの」と言われれば「じゃ仕方ないね」と言えるし、「今日はおとなしい」と言われれば「じゃちょっとでかけようか」とか誘えるし、こっちから「今黒い犬いる?」とか聞けるようにもなるかもしれません。 この動画がどんどん広れば、「黒い犬」でびたっとくる人はまわりとその言葉を共有できるようになるのではないでしょうか。 それにしてもこの「黒い犬」というのは、そう表現しなければならないというのは、よほど複雑な状況なのだと途方に暮れます。 

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  • [W]「録音します」電話がすごいらしい

    2014-04-07 23:35  
     今回は軽い話題をダブル[W]で行ってみようと思います。2つ目。 不審電話、音声警告で撃退=「録音します」で10分の1に―悪質勧誘対策・消費者庁(時事通信)  「通話を録音します」。発信者に音声で事前警告する通話録音装置を固定電話に設置することで、金融投資の押し売りなど悪質な電話勧誘を大幅に減少させられたことが消費者庁の調査で分かった。
     これいいですね。以前 着信のとき操作を教えてくれる携帯電話 というのを紹介しました。携帯電話が着信したときの操作を覚えられない祖母のために、母が「電話が鳴っています。電話機を開いて、黄色いボタンを押してください」と着信音に吹き込んだことを紹介している話なのですが、これは、実の娘が吹き込んでいるところに素晴らしい効果があると思います。 一方この「録音します」の件は、ぜひ無機質な合成っぽいのがいいですよね。淡々と。そのうちの高齢者の操作に関係なくとにかく録音

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  • [W]立ち食いステーキ食べてみたい。立ち食い○○、これから流行る?

    2014-04-07 23:30  
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     今回は軽い話題をダブル[w]で行ってみようと思います。 立ち食いステーキが人気 年内に都内10店、NYにも出店へ(THE PAGE) - Y!ニュース ステーキといえば、かつては「高価な食事」の代名詞。その本格ステーキを、銀座というおしゃれな街で、なんと「立ち食い」するーー。
     これ食べてみたいです。東京出張のとき、機会があったらぜひ食べてみたいです。アメリカに住んでるときステーキに目覚め、我が家でステーキを焼くのは私の役目なので、どんなステーキなのかとても気になります。 こういうのこれから流行るんじゃないでしょうか。とても明確なコンセプト。「食え!」という。立ち食いじゃないステーキだと、いろんなコンセプトがあって、たとえば空間が素敵とか、ステーキ以外に力が入っているとか、実際に店に入らないとステーキにどう力を入れているのか分かりにくいですけど、この立ち食いなら、もうそこだけで勝負するというのが、この記事読んだだけでもストレートに伝わってきて、「食べてみたい!」と素直に思います。 こういうコンセプトって、そんなにないですよね。「俺のフレンチ」系とか流行ってますけど、私が「俺の割烹」に入った時の印象は、ずばり立ち呑みで、立ち呑みは古今東西、日本風、洋風、おしゃれ、汚い(だがそれがいい)いろんなのがあって、こっちはもう確立された一大ジャンルです。 一方「食え!」という方だと、立ち食いソバは時短がコンセプトですし、味で勝負というのはラーメンに立ち食い形式ありますけど、別に立たなくてもいくらでも味で勝負が多いので、立ち食いにこだわる必要はありません。 でもって実はこのコンセプトっぽい店はずっと前から知っていて、それは羽田空港第1ターミナルにある立ち食い寿司。 

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  • 世界史が苦手だった子に考える力だけで教える試み(その8)〜学校の勉強が役に立たないと言われる訳〜

    2014-04-05 00:00  
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    世界史が苦手だった子に考える力だけで教える試み 目次 - NAVER まとめ 
    ミライ: 先生! 先生!フツクロウ: ホ? またそのセリフからかいの。ミライ: はい! 早く教えてください。どんなに待ち遠しかったか。前回、新しいグループ学習法があるとおっしゃってました。フツクロウ: ホッホ。そうじゃったのう。それはクラスの中で知識の構造を再現することじゃ。ミライ: 知識の構造。えーと、別シリーズのロングテールのほうで取り上げた話ですよね。フツクロウ: ホウじゃ。この図を覚えておるかの。
    ミライ: えーと、はい。知識の構造を住所になぞらえた図で、Bさんは日本国と東京都と千代田区と大手町という知識を持っている、Eさんは日本国と大阪府大阪市と北区と中之島という知識を持っているという図です。フツクロウ: ホウじゃな。日本とか東京というレベルの知識は多くの人が共有しているが、大手町といったレベルの知識になると知っている人が少なくなる。しかし、大手町レベルのニッチな知識は無数にあってそれら全部を集めると東京などポビュラーな知識と同じくらいの規模になるわけじゃ。ミライ: はい。フツクロウ: それを教室の中で実現するんじゃ。世界史を考えてみよう。クラスの中で、1700年前後などテーマを決めて、各自好きなことを調べるのじゃ。ミライがここで興味に任せて調べたように。ミライ: ふむふむ。フツクロウ: それを例えば少人数のグループで互いに紹介する。それをまとめたり選んだりして、より大きなグループあるいは全体で発表するんじゃ。時間は限られているから、全員が調べたこと全てを共有することはできん。小さなグループ内で共有できる範囲も一部だし、全体で共有できる範囲もさらにその一部じゃ。ミライ: むむ。なるほど、それをすれば上の図のような知識の構造ができますね!フツクロウ: ホノ通りじゃ。この仕組みによって、クラス全体がカバーできる範囲は飛躍的に大きくなる。たとえば、科学の好きな子は1700年頃の科学史を調べてもよいし、音楽が好きな子は音楽史を調べる。世界史の教科書がカバーできる範囲より遥かに広大な範囲をカバーできるじゃろう。あるいは非常にマイナーなしかし面白いエピソードを調べても良いかもしれん。ミライ: 社会や科学や音楽相互の関連も見えそうですね。フツクロウ: まったくその通りじゃ。 さてこのように出来上がった知識全体は、決して一人では到達できない範囲と量になるじゃろう。クラスで1番世界史が苦手な子でも、クラスで1番世界史が得意な子の知らない知識を持てるのじゃ。これこそが今までの教育ではできなかったことじゃ。 教科書基準では、得意な子はそのほとんどを身に付けさらにそれ以外のところにも知識を増やすじゃろう。苦手な子は教科書のごく一部しか身に付かない。苦手な子の知ってることは得意な子は全部わかる。じゃから、単一のテストで単一の点数で序列をつけてしまえるわけじゃ。ミライ: ……。ああ、テストで点を付けることが悪いことでなくて、教科書基準の授業をすると、各生徒には点数をつけられるように知識ができているということなのか。フツクロウ: ホウなんじゃ! しかし、世界史一つとっても、その知識の構造は教科書とはまったく違う構造をしておる。あらゆる学問でそうなっておる。それが学校の勉強がいつまでたっても、世の中の役に立たないと思われる本質的なギャップなんじゃ。 知識には、細かい知識が無数に含まれていて、それ自身は一人ではカバーすることはできない。しかし、20人のクラスで20人がそれぞれ違う細かい知識を持ち、一方で重要な知識は共有する、その知識の構造を作り上げて、そこで何かを議論すれば、例え小学生中学生であろうと、今までに新しい知見を発見することも難しくない。 

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