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『Innocent Eyes』 25〜「 レコーディング」という幸福な時間について (5)
2018-05-28 19:00220pt伝説に関する懐かしい記憶や、世界的アーティストとなった今について、そして自分らしい人生を生きるコツや、輝く未来の創り方について、津田直士が気のおもむくまま自由に書く、エッセイスタイルの新連載ブロマガです。 -
特別掲載(津田直士 資料室)
2018-05-25 09:002015年7月5日に配信されたブロマガ記事を復刻版としてお届けします
オリジナルは http://ch.nicovideo.jp/tsudanaoshi/blomaga/ar825307 になります
僕が、Xの制作をしていた当時の想い出と共に、大切に保管してある数々の資料。
その一部を以前、2013年の9月に「津田直士 資料室」と題してご紹介しました。 http://ch.nicovideo.jp/tsudanaoshi/blomaga/ar338685
http://ch.nicovideo.jp/tsudanaoshi/blomaga/ar344341
http://ch.nicovideo.jp/tsudanaoshi/blomaga/ar350842
3回にわたって掲載したその資料を今回、再びまとめ、新たな資料も追加して掲載します。
レコーディング時に使用し -
復刻版【夢と夕陽】55. 『100年残る音楽』 を生み続けるYOSHIKI.22 【ART OF LIFE -最終回】
2018-05-24 09:00220pt
2015年6月9日に配信されたブロマガ記事を復刻版としてお届けします
オリジナルは http://ch.nicovideo.jp/tsudanaoshi/blomaga/ar807539 になります
【 ART OF LIFE 最終回 】 「輝く未来」と「ART OF LIFE」
2014年5月。
今から1年ほど前、僕はこの「夢と夕陽」の連載を始めた。
YOSHIKI CLASSICAL WORLD TOUR 2014 と、全世界ベストアルバムの発売がきっかけだった。
世界的な活動がいよいよ本格的になり始めたYOSHIKI、そしてX JAPAN・・・という現実が嬉しかったのと、メンバーと共に僕が人生を傾けた大切な作品、「BLUE BLOOD」が25周年を迎えた直後という感慨もあって、僕は「夢と夕陽」の連載でX JAPANとYOSHIKIの「輝く未来」について熱い想いを綴り始めた。
そんなある日、ニコ生番組を共に進行しているあくあ君が僕に話しかけ、とても重要なことを教えてくれた。
「それにしても、今 ART OF LIFE っていうのが感慨深いですよね。」
「えっ?どういうこと?」
「まず、海外で評価が高いですよね」
「えっ、ほんと!? そうなの? 凄いね、それは。嬉しいなあ・・・」
「クラシカルのソロコンサートで演奏したのが印象的でしたよね。」
「なるほど…」
「それに最近は、 X JAPANのライブでもART OF LIFEの演奏が当たり前になりつつありますけど。・・・以前は違いましたから」
「そうなんだ・・・。」
「ART OF LIFE発表直後に一度ライブがあったんですけど、それから解散まで、まるで封印されたように演奏されませんでしたから」
「そういうことか・・・。で、最近はART OF LIFEの演奏が多い、と・・・」
「はい。復活後、X JAPANのライブでは定番曲なんですよね」
確かに僕の中でも、特別な意味はないけれど、「ART OF LIFE」の存在は、心の奥深い所にしまってあった。
もしかしたら「ART OF LIFE」がそのまま、YOSHIKIのある時期の人生・・・だからかも知れない。
その後の様々な出来事を想うと・・・。
そこは、あくあ君の想いも同じだろう。
だからこそ、最近になって積極的に「ART OF LIFE」を演奏するYOSHIKIの姿勢に、何か特別なものを感じ取ったのだろう。
さらに、僕の知っているYOSHIKIなら、あれだけ演奏が大変な曲を敢えて選ぶ背景に、ファンやオーディエンスの熱い反応、という要素がないはずはない。
こういった事実に加え、YouTubeでのあらゆる国の人々からの熱いコメントや、ニコニコ動画、NAVERまとめの取り上げられ方などを重ね合わせれば、「ART OF LIFE」という作品が、国内を始め、海外のユーザーにも、今というこのタイミングできちんと評価されつつある、という見方は、おそらく間違いないだろう。
「ART OF LIFE」という、YOSHIKIの人生がそのまま生きた芸術作品となっている曲が、世界的に評価されつつある・・・。
これが事実なら、僕が心から待ち望んできた「YOSHIKIの生む100年残る作品が世界中に伝わり、X JAPANが世界的なアーティストとして多くの人々に夢を与える」という『YOSHIKIとX JAPANの輝く未来』は、そう遠くないだろう、と思ったのだ。
やがて僕が想いを連載に綴っているうちに、横浜アリーナ公演が始まり、その直後には、とうとう待望のマジソンスクエアガーデン公演が実現した。
最高のパフォーマンスを見せてもらったマジソンスクエアガーデン公演の興奮と、そこで得た強い確信をもとに、僕はさらに強い想いを込めて『YOSHIKIとX JAPANの輝く未来』について文を綴った。
10月に入ってからこのチャンネルでのニコ生も、再び快進撃を始めた X JAPANの動きに合わせて賑わいが増し、未来が見え始めた喜びを分かち合う人達のエネルギーが番組を暖かく包んでいた。 そして僕は、とうとうはっきりと「YOSHIKIとX JAPANの輝く未来」が現実となり、きちんと始まっていることを、文章で、そして声で伝え始めた。 そう、僕にはそれが確信に変わったのだった。 だから僕は、この連載の一区切りとして、第30回目にこう締めくくった。 『 僕は、X JAPANとYOSHIKIの輝く未来は、奇跡だと思う
その奇跡が今、実現し始めたのは、長い長い時間と その時間に負けなかったメンバー、そして運命共同体の、人生の力ゆえだと思う
思えば、この奇跡と出会えたのも、たった1曲を聴いた瞬間から始まったのだ
それが音楽の素晴らしさだ
音楽に人生を賭けてきたTOSHI、PATA、HIDE、TAIJI、HEATH、SUGIZO そして YOSHIKI・・・
7人のバンドは、日本で初めて世界的なバンドとなった
そしてその「輝く未来」を
バンドを支える運命共同体も
同じように手にすることができたのだ』
HIDEを失い、TOSHIが去った結果、時計の針を止めてしまった悲しい時を経て、途方もない苦しみから、ファンの声援によって復活を目指したYOSHIKIが、再びX JAPANというバンドを始動させたのは、悲しみが始まってから、実に10年という月日の果てだった。
けれどその10年間という長い時間は、誰も知らない間に、X JAPANというバンドの存在と、YOSHIKIという才能が生む100年残る名曲を、世界中に伝えていくゆりかごの役目を果たしていた。
1990年から1991年にかけてファンが起こした、あの奇跡と同じだった。
ただ、今回その奇跡は、世界的な規模で起きている。
言葉の壁を、国境の壁を、そして民族性の壁を超えて、奇跡が起き続けている。
そんな奇跡を支えている作品の、大事なひとつが「ART OF LIFE」である、という事実は、僕の心を強く打った。
理由はきっとわかって頂けるだろう。 そう、「ART OF LIFE」がYOSHIKIの人生そのものだからだ。
人生がそのまま作品になっているからだ。
そんな作品が、世界中で正しく評価され始めている・・・?
あくあ君からそんな見方を聞いた時、僕が心底嬉しかったのは、そのことがYOSHIKI自身をどれだけ勇気づけてくれるだろう・・・と感じたからだ。
僕にはわかる。 -
『Innocent Eyes』 24〜「 レコーディング」という幸福な時間について (4)
2018-05-22 03:00220pt -
復刻版【夢と夕陽】54. 『100年残る音楽』 を生み続けるYOSHIKI.21 【ART OF LIFE -18】
2018-05-18 09:00220pt
2015年6月4日に配信されたブロマガ記事を復刻版としてお届けします
オリジナルは http://ch.nicovideo.jp/tsudanaoshi/blomaga/ar803000 になります
【 ART OF LIFE ⑱】
49.(27:33〜)CHORUS(サビ) いよいよラストのサビだ。
このサビで「ART OF LIFE」は終わる。 何度かサビについて書いてきたので、もうここで説明することはない。 けれど、最後のサビで、しかも曲の終わりだ。 やはりこのサビならでは、という要素はある。
日本人らしい情感が溢れる、哀しみを伴った美しいメロディーを、 X JAPANのバラードサウンドが支える。
曲のフィナーレを飾るように、オーケストラもフルスケールで演奏、豊かな音でバンドサウンドを包む。 YOSHIKIによるトータルプロデュースが見事に実を結んだ素晴らしい音だ。
他のサビより一回り多く、3回目のコーラスが繰り返されると、Drumsの6連フィルに合わせて「In My Life」という歌詞がTOSHIの振り絞るような声で切なく鳴り響き、約30分の「ART OF LIFE」は終わりを告げる。 ひとつの純粋芸術であり、X JAPANという伝説のバンドの代表曲であり、作者YOSHIKIの人生がそのまま刻み込まれた『生きている作品』ART OF LIFEが、聴く人の心に、深い感情を残して、終わる。
【回想】 ホテルの部屋からは、ロサンゼルスの街が見渡せる。 サンセットブールバードとラ・シエネガブールバードの交差する辺りにあるホテルは高台にあって、眺望はとても良い。 眩しい太陽に照らされた街並をしばらく眺めてから、デスクに座り、僕は原稿を書き進めることにした。
1993年5月。 もうオケのレコーディングはほぼ完了し、ボーカルの一部とハモのレコーディングを残すばかり、となった。その後は10日間にわたるミックス作業に突入する。 長かったレコーディングも、もうすぐ終わりだ。 レコーディングスケジュールはだいぶ楽になったけれど、発売に向けてライナーノーツの文章を書く、という僕のもう一つの大切な仕事をしなければいけない。 デスクに座った僕は文を綴り出す前に、「ART OF LIFE」に関わる色々な情景を想い浮かべた。 -
復刻版【夢と夕陽】53. 『100年残る音楽』 を生み続けるYOSHIKI.20 【ART OF LIFE -17】
2018-05-17 09:00220pt
2015年5月26日に配信されたブロマガ記事を復刻版としてお届けします
オリジナルは http://ch.nicovideo.jp/tsudanaoshi/blomaga/ar798758 になります
【 ART OF LIFE ⑰】
「ART OF LIFE」の音楽解説も、いよいよクライマックスに近づいてきた。 今回は2度目のSchubertセクションからだ。 43.Schubert(6/4)(26:27 〜) キーは違うけれど、基本的には29.Schubert(12:07 〜)と音楽的にほぼ同じ状態からこのセクションは始まる。
けれど、やはりそこは『生きている作品』らしく、後半のクライマックスということで、ちゃんと29.との違いが存在している。 そしてさらにその違いが、30分という長さを感じさせない結果につながっている。まさに曲が生きている理由だ。 まず、ここのSchubertセクションでは、HIDEのギターメロディー、PATAの速いビートを刻むギター、オーケストラの3者がとても美しく絡むアレンジになっている。 つまり役割分担がはっきりしていて、しかも音的にとても良いバランスとなっているのだ。 最初の2小節(26:27 〜35)は、Amのキーから始まり、あっという間にEmへ転調する。
この2小節間は、右寄りに聴こえる艶のあるHIDEのツインギターをメインとして、それを支えるPATAのリズムギターが実にワイルドに音を刻む。
そして木管楽器を中心としたオーケストラが控えめに登場してくる。
次の2小節(26:35 〜42)はEmのキーから始まってやはりすぐにBmへ転調する。 ここではまずHIDEのギターに代わって、オーケストラのストリングがメインとなって力強くメロディーを奏で始め、後半になると再びHIDEのギターがメインになり、オーケストラは美しい和音を響かせる。PATAのリズムギターが更にスピード感のあるビートを刻み、メロディーの美しさを支える。 そして続く 44.Schubert(6/4)(26:43 〜)からは、29.Schubert(12:07 〜)にはなかった、新たな世界が展開していく。
そう、シューベルトの未完成第2楽章のメインとなっている部分をYOSHIKIなりにアレンジした、切なく美しい世界だ。 シューベルトの場合は当然、すべてがオーケストラの楽器によって成り立っているのだが、YOSHIKIはそのシューベルトの世界を発展させ、ギターとドラムスというオーケストラにはない、音的にもかなり異質な存在によって、新たな音楽を生み出している。 もし良かったら、ぜひシューベルトの未完成と、この「ART OF LIFE」を聴き比べてみて欲しい。「ART OF LIFE」という作品の凄さがわかりやすく見えてくるはずだ。 音楽的には、HIDEのギターがメインメロディーを、そしてオーケストラがカウンターメロディーを奏でていく。そのメロディーが美しく交わりながら展開していくのを、YOSHIKIのドラムス、HEATHのベース、PATAのリズムギターが支えている、というわけなのだが・・・。 僕の考えでは、「ART OF LIFE」という作品にとってどういう意味合いなのか、ということではなく、全く別の観点からとらえた場合、ここのセクションの存在が、『YOSHIKIの生み出す音楽の凄さ』を最も分かりやすく表していることになるのだ。 それを説明してみたい。 -
『Innocent Eyes』 23〜映画 hide【HURRY GO ROUND】を観て
2018-05-12 15:00220pt伝説に関する懐かしい記憶や、世界的アーティストとなった今について、そして自分らしい人生を生きるコツや、輝く未来の創り方について、津田直士が気のおもむくまま自由に書く、エッセイスタイルの新連載ブロマガです。 -
『Innocent Eyes』 特別寄稿 【hideへの手紙】
2018-05-02 09:00
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