プロレスラーの壮絶な生き様を語るコラムが大好評! 元『週刊ゴング』編集長小佐野景浩の「プロレス歴史発見」――。今回のテーマは女子プロレスです!


<1記事から購入できる連載記事! クリックすると試し読みできます!>

一流レスラー輩出工場ドラゴンゲート

義足でプロレス復帰する凄いヤツ! 谷津嘉章」

プロレス不透明決着を考える

【vs秋山準】男色ディーノは脱いではいけなかった

「IWGP世界ヘビー級王座」新設

武藤敬司と秋山準、Wタイトル奪取&入団の衝撃

秋山準の“三冠外し”マイクとは何か

杉浦貴……いいときも、悪いときも、ノアで戦い続けた男

G1、チャンカン、N-1……秋の3大リーグ戦・総括

追悼ロード・ウォリアーズ

SWSは企業プロレスだったのか

『ゴング』と東スポの元記者が語るプロレスマスコミ黄金時代/小佐野景浩☓寿浦恵一

名子役から名優へ…中嶋勝彦

デビュー戦から見た木村花というプロレスラー

小川良成…孤独と苦難から生まれた「孤高のテクニシャン」

新型コロナ禍の中のプロレス


W-1活動休止、NOAH新体制、全日本はWWEと接近?

追悼“喧嘩日本一”ケンドー・ナガサキ

【14000字対談】小橋建太☓小佐野景浩「あの頃の全日本プロレスを語ろう」

新生NOAHは何が変わったのか?

獣神サンダー・ライガーと山田恵一

プロレス者の青春「竹内宏介とザ・マニアックス」

ケンドー・カシンの数奇で偏屈なマスクマン人生


日本のプロレスを変えた「浅井嘉浩」という男


革命戦士・長州力、笑顔でリングを降りる――

追悼・青木篤志さん

望月成晃×小佐野景浩〜空手家がプロレスラーになるまで〜

三銃士、四天王、UWF、邪道…平成のプロレスを変えた5つの勝負


ジャイアント馬場没20年追善興行と飯塚高史引退試合

北尾はなぜ大成しなかったのか■柴田惣一☓小佐野景浩 マスコミ大御所第2弾


柴田惣一☓小佐野景浩 プロレスマスコミ大御所対談「スクープ合戦はガチンコの闘いだった」


多発するプロレスラーのケガを考える


愛すべき元横綱・輪島が戦った全日本プロレスの2年間

全日本プロレスの「うっかり八兵衛」が明かす全日本秘話


プロレスラーが憧れたプロレスラー、マサ斎藤さん


あの日の全日本プロレス、SWSを語ろう■北原光騎×小佐野景浩


最後まで全日本プロレスを愛した馬場元子さん

中邑真輔、棚橋弘至、柴田勝頼……新・闘魂三銃士

最後のムーンサルトプレス……天才・武藤敬司

縁の下の力持ち!! 坂口征二の荒鷲人生

WARからイッテンヨンへ! ライオン・ハート時代のクリス・ジェリコ

「情」で生きる佐々木健介の激烈人生! 

プロレスラーで初めて大臣になった男、馳浩

大森隆男のワイルドな全日本プロレスLOVE 

暴走親方、諏・訪・魔!!

嗚呼、阿修羅・原……修羅ごときそのレスラー人生!!


冬木弘道は「俺はやっぱり死ぬんだな」とニヤリと笑った…

完全無欠のプロレスラー!! ジャンボ鶴田

超獣ブルーザー・ブロディ

【涙のカリスマ】大仁田厚の邪道プロレス人生

“四天王プロレス”の光と影――三沢光晴

癌に勝った絶対王者・小橋建太

“プロレス巨大組織”NWAとは何だったのか?

呪われたIWGPが最高権威になるまで

悲運の闘将ラッシャー木村、耐えぬき続けた人生 

燃える男、アニマル浜口――!!

“天龍番”が感傷に浸れなかった天龍源一郎引退試合

全日本プロレスを二度は裏切れない……」秋山準

馬場死去、三沢離脱……その後の全日本プロレス


ジョー樋口、和田京平…全日本プロレスを支えたレフェリーたち 

我らが英雄ザ・ファンクスの凄み! 

猪木を超えられなかった藤波辰爾――プロレス職人と野心の時代

レスラーの野心が謎を生み出す……SWSに狂わされた男たち!

「俺のほうがUWFより強い!」 誇り高き仮面貴族ミル・マスカラス

プロレス史上最も過酷な闘い! G1クライマックス

『週刊ゴング』の創刊と休刊まで……闘いのゴングはこうして鳴った!

80年代タイガー、90年代ライガー! ジュニアヘビー級の歴史!!

“リングの現実”に殉じたNOAHの栄枯必衰

昭和のプロレスを支えた影の実力者! さらば永源遥――!!

史上最も愛されたヒール! 黒い呪術師アブドーラ・ザ・ブッチャー

輪島、北尾、曙……プロレスラーになった横綱たち!!

全日本プロレスのすべてを知る男、渕正信

鈴木みのるを変えた“全日本プロレスイズム”

高山善廣が「帝王」と呼ばれるまで

「プロレス取材の難しさ」

一寸先はハプニング人生! アントニオ猪木!!

オシャレでスマートな昭和の頑固親父! グレート小鹿




――
小佐野さんが東京女子プロレスの解説をやるのは意外性があって面白いですね。

小佐野 今年の2月から始めてるんだけど、それまで東京女子はそんなに見てはいなかったんですよ。去年の暮れにこの話をもらったときには「なんで私に?」という率直な感想だったんだけど(笑)。

――
東京女子を束ねるサイバーファイトには何か狙いがあったんですかね。

小佐野
 どうなんだろう。今年からDDTの解説もやるようになったし、サイバーファイトの中で何か変えたいものがあったのかもしれないね。

――
DDTの解説をやることになったとき、小佐野さんは「全日本プロレス系をずっと追ってきたマスコミからの目線が必要だったんじゃないか」という話でしたけど。

小佐野
 東京女子もそれと同じことなのかなと思ってね。私が解説をやると、どうしても男子のプロレスの視点になるから。で、東京女子の解説のオファーをもらってから1月4日の後楽園大会を取材することから始まって、まずは選手の顔と名前をすべて覚えなきゃいけない。それまでは山下実優、坂崎ユカ、伊藤麻希ぐらいしか顔と名前は一致しないレベルだったんですよ(笑)。 

――
正直ボクもその3人くらいです(笑)。

小佐野
  1月4日の後楽園の第1試合は遠藤有栖が鈴芽相手にデビュー戦を行なったんだけど。こっちの勝手なイメージだと、いかにも派手に見せる女子プロという感じで試合を組み立てるのかなと思っていたら、いきなりグラウンドで腕や足を取り合ったりしてるわけですよ。鈴芽もそんなにキャリアがあるわけじゃないのに動けるし、ちゃんとレスリングができる団体なんだってことにまず驚いた。そしてベースが男のプロレスなんですよね。

――男のプロレスですか。

小佐野
 教わってるのが女子レスラーじゃないと思う。

――
これまで男のプロレスを感じた女子プロレスってありますか?

小佐野
 そうだなあ、LLPWかなあ。

――
L・L・P・W!! 東京女子とはカラーがだいぶ違いますね(笑)。それまでも東京女子の試合は見る機会はあったんですよね?

小佐野
 見ることはあったけど、 DDTのビッグマッチなんかでの賑やかしですよね。なんとなくバラエティっぽい印象が残ってたんだけど、じっくり見ると、ちゃんとした試合の組み立てができるんだってわかった。最近の子はデビュー戦からちゃんと動けるよね。オタオタしない。ちゃんと練習してるんだろうなって。

――女子にかぎらず最近のレスラーってデビューから動けますよね。

小佐野 ある程度、仕上がった状態でデビューするよね。昔は最初からできるほうが変な感じだったし、新人の頃はやっちゃいけない技も多かったから。

――いまは早いうちから選手の個性が出せる時代ですね。 

小佐野 でも、知識がないと、どの選手も一緒に見えたりするでしょ?

――ボクはグループアイドルはすべてAKB48に見えますね(笑)。

小佐野
 でも、東京女子の場合はコスチュームで覚えやすかったりするんですよ。顔がわからなくても色で覚えられる。あと選手のキャラが被らないから、1~2回見ただけでどんな選手か把握できるんだよね。

――
本格的に見出した小佐野さんが言うんだから間違いないんでしょうね(笑)。

小佐野
 東京女子の実況解説席には村田(晴郎)さん、 三田(佐代子)さんがいるし、私はゲスト的な感じで喋ってればよかったんだけど。8月7日の名古屋大会が荒井優希の凱旋初試合だったんですよ。

――
SKE48の荒井優希。

小佐野
  その大会は解説がユリオカ超特急さんで、解説は私だけの編成だったんです(笑)。ユリオカさんは知識豊富なプロレスファンで、SKEの大ファン。とはいえ村田さんや三田さんはいないし、ユリオカさんと解説仕事で喋るのは2005年の『週刊ゴング』にDVDの付録をつけたときに実況解説をやったとき以来なんですよ。それはブルーザー・ブロディの海外試合なんかが収録されてるのかな。

――非常に『ゴング』らしい付録ですね(笑)。

小佐野
 ユリオカさんがどれくらい東京女子の知識を持ってるかわからないから、こっちが完璧にしなきゃいけないということで、選手の技をすべて覚えて。そうしたらより深く東京女子のことがわかるようになって、いまでは非常に喋りやすくなりました(笑)。

――
いまって選手によって技の名前がそれぞれついてるから覚えるのが大変ですよね。何か隙を見せるとSNSですぐに批判されますからね(笑)。

小佐野 そうそう、ヘタなことは言えないし、間違ったらすぐに指摘されるから(苦笑)。技でいえば女子プロは大変。オリジナルの名前をつけるから。角田奈穂の紫電改という技があるんだけど、 それは太陽ケアのハワイアンスマッシャーなんだよね。だから紫電改を出したあとに「これは太陽ケアのハワイアンスマッシャーですよね」と付け加えると専門家っぽいし、昔のファンは喜んでくれる(笑)。

――そういったところが小佐野さんに求められるところなのかもですね(笑)。

小佐野
 東京女子で面白いなと思ったのは技のチョイス。山下実優のアティテュード・アジャストメントとか紫電改とか使う技が渋いんだよね。マニア的。だからそこが男性のプロレスっぽいところなんですよ。 らくという選手のパロ・スペシャルから回転エビ固めはSmile Trainという技の名前で。

――
さすが小佐野さん、しっかり覚えてますね!(笑)。『ゴング』って女子プロのイメージがあまりなかったですよね。

小佐野
 ないね。 それこそ月刊時代の『ゴング』で女子プロが記事になったのはマッハ文朱がベティ・ニコライに挑戦した試合と、マッハ文朱がジャンボ堀からベルトを取った試合がモノクロページかな。

――
50年近く前の試合ですね(笑)。

小佐野
 『ゴング』が週刊化された1984年はクラッシュ・ギャルズがオーバーした年で、その年の夏に『炎の聖書』をリリースして。その頃から女子プロの記事を載せるようになったはずだよ。初めてカラーで載せたのがクラッシュ・ギャルズ。

――
『週プロ』よりは女子プロには熱心じゃなかった印象が……。

小佐野
 竹内(宏介/「日本スポーツ出版社」社長)さんがその昔、女子プロレスラーと付き合っていたからかな(笑)。

――
そんな理由なんですか!?(笑)。

小佐野
 いや、それはわからないけど。 竹内さんは結婚前に、女子レスラーと親密に付き合っていたらしいよ。内輪の話かと思っていたら、竹内さん本人もトークショーで喋ってたらしいから言ってもいいと思うんだけど。

―― クラッシュ以前だと女子プロレスって扱いが難しい感じですよね。

小佐野
  クラッシュ・ギャルズを載せると決めたのは当時の編集長の舟木(昭太郎)さんだから。若手に「おまえ女子プロを取材して来い」って命令して、その記者は長与千種のファンになって帰ってきた(笑)。あの頃はみんな取材に行くと長与千種に惚れて帰ってくるという。

――
それくらい魅力的だったんですね。いまのマスコミにも言えるんですけど、女子プロレスラー・女子格闘家に取材対象者以上の感情を抱きすぎなんじゃないかって声を大にして言いたいんですけど(笑)。

小佐野
 ハハハハハ! 格闘技もそうなの?
この続きと、船木誠勝とUWF、井上直樹、金太郎、中村倫也、昇侍……などの8月更新記事が600円(税込み)でまとめて読める「13万字・記事17本の詰め合わせセット」はコチラ

https://ch.nicovideo.jp/dropkick/blomaga/ar2046818

この記事の続きだけをお読みになりたい方は下をクリック! 1記事110円から購入できます!