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記事 5件
  • 2023年5月27日号:ニュースに一言

    2023-05-27 15:11  
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    ●女装して浜松市の銭湯の女性用脱衣所に侵入した愛知県春日井市に住む42歳の無職の男が逮捕されたというニュースがありました。この男は長髪のカツラにスカートをはいて午後2時から午後9時ごろまでといいますから、なんと7時間もの長時間にわたってスーパー銭湯の女性用脱衣所にへばりつき訪れた女性客の裸を見つめ続けていたのです。
    昔ながらの普通の風呂屋なら脱衣場もさほど広くなく、さらに番台のおばちゃんの目が届いていますのでいつまでも洗い場に向かわなければすぐに入浴が目的ではないと見破られてしまいます。しかし、スーパー銭湯は脱衣所も広く利用客も多いので受付さえ通過できればよほど目立った動きをしない限り不審者とはわかりません。それで7時間もバレずに居続けられたのですがさすがに長すぎました。
    脱衣所で服を脱ぎ、浴場に進み洗い場からジェットバス、サウナに露天風呂、打たせ湯から最後に電気風呂まで楽しんで出てくると、相も変わらずきっちりと服を着たままの“女”がキョロキョロあたりを見回していたら、いくらなんでも「なんだ、あの女は」となります。女装男も本当は浴場に入りたかったのでしょうが、いかに完璧な女装だったとしてもチンチンは隠せませんので脱衣所に留まっていたのでしょう。それで銭湯の関係者が警察に通報して事件が発覚したのです。本来、男子禁制の女湯に正当な理由もなく忍び込んだ男は建造物侵入の疑いで逮捕され一件落着となりました。
    ところがです!自民党は同じニュースを
    【愛知県春日井市に住む42歳の無職の男が女装して浜松市の銭湯の女性脱衣所に侵入したというニュースがありました。この男はカツラとスカートを着用してスーパー銭湯の女性用脱衣所に陣取り、7時間も他の女性入浴客の裸を見ていました。男じゃないかと不審に感じた従業員が警察に通報したところ、カツラをかぶった男は「わたしの心は女よ、女湯に入って何が悪いの」と叫び出しました。駆け付けた警官は“彼女”の言い分には非がないとして、通報した従業員をLGBT理解増進法違反で逮捕しました。その後、国家からお墨付きを得た“彼女”はチンチンをブラブラさせながらゆっくりと入浴を楽しみました。】
    という報道になるようにしているのです。なんとおぞましいことでしょう。
    こんなものはLGBTへの理解を増進するどころか、嫌悪感を増大させるものにしかなりません。いったいこの法律の目的は何なのか・・・。
     
     
    ●愛知県警中署に20歳の女子大生が詐欺容疑で逮捕されたというニュースがありました。オレオレ詐欺などの特殊詐欺のニュースを見ない日はありません。その実行犯とされる“受け子”には若者が利用されるケースが多々あり、自身も騙されながら詐欺の片棒を担ぐなんてこともあるようで、今回もそうかと思いきや今回の女の詐欺はそんな組織的なものではなく、昔からある自身の“女”を最大限に利用した色仕掛けのものでした。
    警察の発表によりますと女は5月上旬、マッチングアプリで知り合った知立市の43歳の会社員男性に、アダルトビデオの出演をキャンセルするのに違約金がかかる旨のメッセージを送り、現金300万円をだまし取っていました。彼女は2月頃から「ムラカミカナ」の偽名を名乗り男性とメッセージのやり取りや食事をし、しっかり男性を虜にしていたようです。偽名を使っていたことからも最初から金目当て近づいたことは明らかです。そして、相手がすっかり自分に夢中になったころを見計らって「実は困っているの・・・」ですから弱冠20歳とは思えない手練手管です。
    かわいそうなのは男性です。大好きな女性がまさか自分を騙しているとは気付かず言われるままに大金を用意してしまったのですから。少しの冷静さがあったら映画スター並の男前か大金持ち以外の40男が20歳の女子大生に好かれるなんてありえないとわかったはずなのに、それがわからないのが「恋は盲目」といわれる所以なのでしょうか。
    しかし、“してやったり”の女は最後に大逆転を食らうのです。彼女のことを本当に好きだった男性はお金を渡しただけではトラブルに巻き込まれている彼女を守れないと考え、警察に相談したのです。話を聞いた警察はすぐに男性が騙されていると気付き女を逮捕しました。金を騙し取るために好きにさせたのはいいが、あまりにも本気にさせたことで墓穴を掘ったことは痛快ですが、男性の心情を察するとなんともせつない事件でした。
     
     
    ●明日の生活にも困った人が、「刑務所に入れば雨風がしのげるだけでなく三食が保障される」と考え罪を犯すことは聞いたことがありますが、その過程をすっ飛ばしいきなり物理的に入り込むというとんでもない男が現れました。
    京都拘置所に侵入したとして、京都府警伏見署が建造物侵入の疑いで、京都市東山区に住む28歳の無職の男を逮捕したというニュースがありました。この男は「仕事を辞めてやけになっていた」とそそり立つ拘置所の塀を乗り越えるのですからわけがわかりません。どうやら彼は「もう何もかも終わりや」と思ったものの「死ぬのもイヤ、生きていればお腹もすく」と最も手っ取り早く面倒をみてくれる国の施設として拘置所を選んだようです。
    ちなみに刑務所が刑の確定した受刑者が収監されるのに対し、拘置所は主として刑事裁判が確定していない未決拘禁者を収容する施設です。ですから懲役刑として刑務所に入ればなんらかの仕事をさせられるのに対し、刑が確定していない拘置所の収容者には刑務作業はありません。彼が作業をしたくないから刑務所ではなく拘置所を選らんだのかどうかは定かでありませんが、あまりにも短絡的に犯罪者収容施設に逃げ込もうとする性根には呆れるばかりです。
    やけになるほどの仕事を辞めた理由はわかりませんが、身体も動かなければ頭もぼけた老い先短い身じゃあるまいし、28歳の若さという絶対的な武器を持っているのですから、これからいくらでも自身の力で未来を切り拓いていけたはずです。それなのに一時の感情で前科者となり自ら未来を狭めてしまったのは残念でなりません。それにしてもこのニュースで一番心配に思うのは拘置所の警備が大丈夫なのかということです。これほどまでに簡単に侵入を許すということは、逆も真なりで簡単に脱出できるとしたら困ったものです。
     
     
    ●兵庫県芦屋市消防本部が、30歳の男性消防士長と25歳の女性消防士を停職2ヶ月の懲戒処分にしたというニュースがありました。この2人は2022年7月から11月にかけて、月に1~3回、あろうことか夜間の仮眠時間中に消防署内の仮眠室やトレーニングルーム、会議室など複数箇所で性行為を行っていたといいますから呆れます。仮眠時間中にもかかわらず寝る間も惜しんで“ホース”を握って真夜中の消火訓練をしていたとはなんと素晴らしい・・・なんてことはもちろんなく、火を消すプロが自身の中に灯った小さな炎を消すどころか逆に燃え上がらせるのですから困ったものです。
    この2人は人事異動で同じ係りになりそれから親しくなったそうですが、その行為が一度や二度でなく夜勤のたびに毎回となればもう紛れもなく恋人同士といってもいいでしょう。好き同士がどんなプレイをしようが自由ですが、仮眠時間とはいえ勤務中だということを忘れては困ります。万一119番通報があったらどうするつもりだったのでしょうか。まさか真っ裸の上に消防服を着て出動するつもりだったのでしょうか。
    発覚は今年2月の職員からの通報によるものですが、その4日後にこの女性消防士が上司の部屋に入るとそこに自身の性行為を告発するメモ書きを見つけたそうです。すぐさま否定するとともに、そのメモをスマホで撮影し相手男性に送信したそうですが、その際に今回処分された男性以外の2人の同僚にも同時送信したといいますからわけが分かりません。まさか、女性は3人と付き合っていてメモの示す相手が誰だかわからなかったので、とりあえず心当たり全員に送ったのかも。
    消防本部の発表ではプライバシー保護のため消防署の特定はしておりませんが、2ヶ月も出勤しなければ同じ職場の人たちにバレることは間違いないでしょう。次に出勤するときにいったいどんな顔をして出てくることやら、彼らが純粋な恋人同士だとしたらなんだかかわいそうな気もします。もっとも、停職で消防服を着ることもないこれからの2ヶ月間を彼らが存分に楽しむとしたら、果たしてこれは懲戒なのかという疑問は残りますが。
     
     
    ●カラオケパブのオーナー女性を殺害した罪に問われ、懲役20年の有罪判決を受けた男の控訴審が始まり、弁護側が改めて無罪を主張したというニュースがありました。
    この事件は57歳の被告が2021年6月、大阪・天満のカラオケパブを経営していた当時25歳の女性オーナーの顔や胸などを10カ所以上も刃物で刺し殺害したものです。一審の審理の過程で被告は、被害者が以前に勤めていた飲食店の常連客で、その後に独立してオープンした店にも頻繁に出入りし、嫌がる被害者に異常なまでの執着をみせ執拗に追いかけたうえでの犯行が明らかになりました。一分の落ち度もない被害者を一方的に殺害した絶対に許せない犯行の裁判で、この被告は一貫して黙秘を続けるなどまったく反省の色を見せない一方で「判決は死刑をお願いします」と異例の主張をするなど被害者遺族の神経を逆なでするかのような行動をとっていました。わたしからしたら検察が求刑した無期懲役でも軽すぎだと思います。検察は「被害者は1人だけだから」なのでしょうが、人数なんて関係なしに被告のやったことが万死に値すると考える市民は少なくないはずです。それが懲役20年とさらに軽減されたのに「懲役20年は重すぎる」なんていったいどの口が言うのでしょう。
    さらに弁護士が主張する無罪には耳を疑います。被告が自ら死刑を望むほか、あらゆる証拠からこの被告が実際に被害者を殺したのは間違いありません。それを無罪(やっていない)なんてどういう神経をしているのでしょう。
    弁護士といえば一般的に市民、弱者の見方とされていますが、彼らの正義は裁判での勝ち負けだけで私たちが思う正義とは大きな隔たりがあるようです。弁護士はなにかと言うと犯罪者にも人権がある(わたしは善良な市民の命という人権の根幹を奪った殺人者に人権はないと考えますが)と主張しますが、あまりにそれが強すぎると市民の信頼を失うばかりです。白いものはあくまでも白。黒いものはどうやっても黒。それらをいかにテクニックで変えようとしても本質は絶対に変わりません。真実はひとつで十分です。

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  • 2023年5月19日号:ニュースに一言

    2023-05-19 13:15  
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    ●日本の鉄道の定時運行率(どれだけ決められた時間通り運行しているか)は90%以上と圧倒的に世界一です。電車に乗りさえすれば時刻表通りに目的地に到着できるのですからスケジュールの立てやすいことこの上ありません。逆にそれほど信頼されている定時運行がひとたび乱れたときには、当たり前のように次の予定を組んでいる多くの人に迷惑がかかります。ですからプライドある鉄道員にとって列車遅延は絶対に許せないことでしょう。ましてやその原因がたったひとりのバカ者によるものだったとしたら怒り心頭になること間違いありません。
    宮城県大崎市に住む37歳の会社員の男が偽計業務妨害容疑で逮捕されたというニュースがありました。なんとこの男はJR陸羽東線の古川駅と塚目駅の間にある踏切で「立ち往生している人がいる」、「遮断機が下りない」などの緊急事態でないにも関わらず非常停止ボタンを押したといいますからわけがわかりません。
    踏切で非常ボタンが押されると、安全のために付近を走行中の列車は一斉に緊急停止します。そしてそれは全ての安全が確認されるまで続くのです。足止めを食った乗客の中には危篤の親族の元に急ぐ人や大切な商談を抱えた人もいたことでしょう。それをこんな愚か者に邪魔されたのでは堪ったものではありません。この踏切ではここしばらく同じような事案が4回も発生しており警察が見張っていました。そこにのこのこ現れて5回目の犯行に及んだわけですが、毎回毎回緊急停止させられたJRは模倣犯を防ぐためにもしっかりと損害賠償を請求するべきです。
    警察の調べに対し男は「非常停止ボタンを押したときの音を聞きたかった」と話しているそうですが、まるでワンマンバスで“ピンポン”を聞きたいがために降車ボタンを押したがる幼稚園児並みです。子供のわがままを37歳にもなって続けている救いようのない彼には踏切での「カン・カン・カン」は「あカン・あカン・あカン」だとしっかりと教え込まなければなりません。
     
     
    ●北海道小樽市の住宅で、入浴中の60代女性が浴槽から出られなくなり消防が出動して救助されたというニュースがありました。
    消防の話では、5月16日午後6時ごろ「高齢の女性が湯船にはまり抜け出せない」と家族から通報があり隊員が駆けつけると、そこに長方形の浴槽の長辺を背にして身動きがとれない状態の大柄な女性がいたということです。意識がなくぐったりしているわけでも、酔っぱらって足腰が立たないわけでもなく本人は立ち上がって湯船から出たいにもかかわらず、びっちりはまり込んで出られない女性を消防隊員は数人がかりで引っぱり出し、ようやく救出任務完了となりました。
    危険はどこに潜んでいるか分からないとは言われますが、まさか慣れ親しんだ自宅の風呂でそんなことが起きるなんて恐怖でしかありません。多分ちょっとしたはずみできっかりと型にはまってしまったのでしょうが、偶然とは本当に恐ろしいものです。
    そして今回のニュースで気になったのは家族の通報です。女性は60代ですが“高齢の”とされました。67歳のわたしもなんらかの事件に巻き込まれたら「高齢男性が・・・」と書かれるのでしょうか。たしかに前期高齢者に間違いはありませんが、あらためて言われるといつまでも若いつもりの身としては複雑な想いがします。それにしても今回の女性はさぞかし恥ずかしかったことでしょう。なにしろ入浴中の出来事でしたからもちろん素っ裸です。それを家族以外の人、それも男性に見られるなんて。さらにその原因が太り過ぎなのですから。
    彼女は痩せる思いで救急隊の到着を待ったことでしょうが、無事救出された今、“思い”ではなく本当に痩せねばと思っていることでしょう。
     
     
    ●我が国の運転免許制度では違反点数により免許停止や免許取り消しの処分が下されます。少しの速度違反やシートベルト未着用などの比較的軽い違反ならそれを複数回繰り返すことにより、また飲酒運転などの重大違反にはそれ一発で免停や免取りとなります。そして免停の前歴や累積点数が上限に達すると「免許取り消し」を前提とした聴聞会が開かれるのですが、これは対象者に「取り消しの前に最後に言いたいことがあれば言え」というもので、出席者はなんとか取り消しを免れようと「免許がなくなったら仕事に困ります」「わたしには病院の送り迎えが必要な年老いた親がいます」など同情を買おうと必死になります。しかし“聴聞”会なんて名ばかりで大抵は問答無用に取り消しとなるのです。
    ただ「情けは人のためならず」のことわざ通り、人命救助に貢献した人に授与される紅綬褒章や警察からの感謝状を持参すれば「今回だけは・・・」になることもあるようです。ほかに有効なのは事故の場合の嘆願書です。これは被害者が「わたしは加害者の処罰を望みません、許してあげてください」と申し出るもので「被害者がそこまで言うなら・・・」となります。
    交通違反による処分を軽減する目的で事故の被害者の嘆願書を偽造した神奈川県厚木市に住む44歳の男性会社員が有印私文書偽造・同行使の疑いで書類送検されたというニュースがありました。この男性は2022年11月、車を運転中に原付きバイクに追突して運転者に全治3カ月の重傷を負わせました。重大人身事故です。この事故により違反行為の点数が免許取り消し処分の基準に達した男性は、本来なら被害者に慰謝料を支払い「何卒、よろしくお願いします」と書いてもらう聴聞会に提出するための嘆願書を、あろうことか自分で手書きして持参したといいますから呆れます。
    しかし、悪いことはできません。すぐさまそれが偽造だと見破られてしまいました。なぜなら彼が書いた被害者の署名の漢字が違っていたからです。どこの世界に自分の名前を間違える人がいるでしょう。浅はかな考えと漢字が書けない無教養が免許取り消しだけで済んでいたものを、3月以上5年以下の懲役という刑法犯にしてしまいました。運転免許が取り消されると、欠格期間が定められすぐには再取得できません。男性は偽造の理由を「免許がなくなったら仕事ができなくなる」としていましたが、捕まって丁度良かったのかもしれません。なぜなら欠格期間中を刑務所で過ごすことにより、免許がなくても十分に働くことができるようになったのですから。
     
     
    ●そして、免許取り消し処分になった時、「運転免許がなければ運転してはいけない」こんな当たり前のことがなぜわからないのでしょう。兵庫県警葺合署に神戸市須磨区に住む42歳の自営業の男が、有印私文書偽造・同行使の疑いで逮捕されたというニュースがありました。この男は2017年3月に交通違反を繰り返したため運転免許の取り消し処分を受けていたにもかかわらず車を運転し、2019年9月に歩行者妨害で捕まりました。その際、警察官が免許の提示を求めましたが当然そんなものは持っていません。そこで「家に置いてきた」と言ったうえで元同僚の名前と生年月日で署名や指印まで行ったといいますからとんでもない男です。
    そんな男の悪事が3年以上も経った今になりどうして発覚したのかというと、それは名前を使われた元同僚に免許更新の時期が訪れたからです。免許更新時には必ず運転講習が課せられますが、その時間は無事故無違反の優良ドライバーには30分だけ、軽微な違反だけなら1時間、免停を繰り返しているような悪質ドライバーには2時間というように違反状況によって異なります。この元同僚は更新を知らせるはがきに思い当たらない違反者講習の表記があったため警察に問い合わせたのです。もし彼が違反常習者だったら気付かなかったかもしれないと思うと、不携帯時に違反者の申告をそのまま信用する現行のやり方はすぐにでも改善する必要があります。いまでも警察官は無線で本部にあるホストコンピューターの免許情報を確認しているでしょうが、警察署に連行することもなく現場だけでの処理では抜け穴だらけです。
    今回の容疑者のようにその場さえごまかせばいいのなら、あと1点で免停になるときに違反をしても双子の兄弟さえいればいくらでも逃げられるでしょう。なにしろ住所はもちろん生年月日も同じ、さらに顔までもが一緒なのですから。
     
     
    ●TBSがテレビ番組の中で、実在しない「新潟県燕三条市」という地名を放送したことに対し視聴者から「燕三条市なんてありません」「ちゃんと確認してください」と指摘や批判が寄せられているというニュースがありました。
    この番組は日本の会社を紹介するもので、その際に工場の所在地を「新潟県燕三条市」とするテロップを表示していました。しかし実際にその新潟工場があるのは加茂市で、そもそも新潟県には「燕市」と「三条市」は存在しますが、「燕三条市」なんて無かったのです。担当者が平成の大合併で「燕市」と「三条市」が1つになったと思っていた、あるいはJRの駅名が「燕三条駅」ですから市の名前も同じだと思ったのかはわかりませんが、いずれにしても随分いい加減な仕事です。
    テレビ番組を作るとき放送内容に誤りがないようにするのは当たり前のことです。特にクイズ番組は慎重の上にも慎重を重ねます。放送作家が作った問題に対し、チェッカーと呼ばれる確認担当者が「その問題に不自然さはないか」「答えは間違っていないか」「答えは1つだけか」をあらゆる角度から確かめます。たとえば【自動車の仕組みでFFは「前輪駆動(ぜんりんくどう)」のことですが、では4WDとはなんのことでしょう?】という問題に対し、回答者が同じく「ぜんりんくどう」と答えたとしましょう。番組は「4輪駆動(よんりんくどう)」という答えを期待していますので判定は当然“ブー”となります。しかし彼が「ぜんりん」を全輪の意味で答えていたとしたら果たして不正解と言い切れるのでしょうか。これでこの問題はボツとなります。出場者と同じようにテレビの前で答えを考えている視聴者に絶対にツッコまれることがないよう細心の注意をはらうのです。
    それにくらべて今回の件はバラエティー番組とはいえ、あまりにも緊張感が無さ過ぎます。自信満々に講釈を垂れている人が「その根拠は」と問われて「テレビで言っていたから」と答えることは少なくありません。それほど多くの人はテレビで放送されることに間違いはないと思っているのです。それだけにテレビマンには誇りと責任を持った仕事をしてもらいたいものです。と、言ったところで現代のテレビは自分たちの都合のいい方向に視聴者を誘導するためには真実を捻じ曲げる事なんてなんとも思っていませんので、なにを言おうが「馬の耳に念仏」でしょう。
    いまやテレビに正義を求めることは自体が無理なのです。

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  • 【お知らせ】5/22(月)生放送は、お休みの予定です

    2023-05-16 20:00  
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    5/22(月) 百田尚樹チャンネル生放送は、お休みの予定です。

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  • 2023年5月12日号:ニュースに一言

    2023-05-12 07:00  
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    ●ゴールデンウィーク(GW)真っ只中です。今年は5月の1、2日に有休を取り最長9連休にした方もいたようで、コロナ禍で行動を制限されたこの3年間の鬱憤を晴らそうと各地の行楽地はどこも結構な賑わいをみせています。GWはまとまった休みの取りにくい日本のサラリーマンにとって貴重な長期休暇ですから存分に楽しんでもらいたいものです。
    わたしはといえば自分の思い次第でダイヤモンドマンスにもプラチナイヤーにもできる生涯フリーランス生活ですからゴールデンウィークといっても普段となんら変わらぬ生活で、執筆(始まった週刊誌の連載やこのコラムなど)やYouTubeライブなどの仕事に励む毎日です。
    そんなGWの真っ只中に新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身会長が共同通信のインタビューに対し「(コロナは)まだ普通の病気になっていない」と答えたというニュースがありました。まず、驚いたのは日本中が日常を取り戻しつつある現在、いまだに分科会があったということです。2020年初から日本国民を煽れるだけ煽り、結果的に全国にいる仲間の医者たちをぼろ儲けさせた分科会なんてとっくに解散したと思っていましたのに。さらにまだ儲け足りないのか、この期に及んでまだ「コロナが・・・」ですから呆れてものが言えません。
    会長は「ここにきてまた感染者が増えている」と言いますが、多くの人は「それがどうした」としか思わないでしょう。特別なリスクを抱えているひと以外、コロナを恐れなくてもいいことは周知の事実です。だからこそ人々はこぞって外出しているのです。そんな旅行者にとって会長の言葉はただの不愉快な雑音でしかありません。本当に危険を知らせる警鐘ならまだしも、自身の存在感を示すためだけにせっかくのGWに水を差すようなことはやめてもらいたいものです。
     
     
    ●兵庫県加古川市が昨年11月にJR加古川駅に設置した“ストリートピアノ”が、たったの半年間で撤去されたというニュースがありました。
    “ストリートピアノ”とは公共の場所に置かれた誰でも自由に弾くことのできるピアノで、音楽を通じて人々が繋がりあうことを目的として設置されたものです。誰でも自由にとはいっても「みんなのピアノ」ですから弾くにあたっては一定のルールがあります。人々が寝静まる時間に思い切り鍵盤を叩かれては堪りませんし、一人だけが朝から晩まで延々と占領していたのでは「みんなのピアノ」にはなりません。そこで加古川駅のピアノには弾いていいのは午前7時から午後9時までの間。また、1回の演奏は10分との決まりが定められました。
    しかし、制限時刻を過ぎても大音量の演奏を止めない、一人で1時間以上も弾き続けるなどのルール違反が頻発したため苦情が殺到し、やむなく撤去が決まったということです。中にはYouTubeにアップするため照明などの機材まで持ち込む人もいたようで、市が求めていた当初の目的とは大きく違ってしまったのですから撤去もやむを得ないところでしょう。
    ストリートピアノの弾き手にはプロのピアニストや音大生もいたはずで、彼らの演奏はそれだけで聴衆を楽しませることができますので苦情が来ることは少なかったと思われます。また、小さな子供がたどたどしい指使いで鍵盤を押さえてだす音も音楽としては未完成でも見ている者を笑顔にするに十分なものです。そんな場面を演出していた“ストリートピアノ”の撤去は残念なことです。
    音楽には二通りの楽しみ方があります。一つ目は聞いて楽しむこと、好きな歌やきれいな音色を聞くのは心地よいものです。二つ目は自らが歌ったり奏でたりして楽しむことです。「カラオケが嫌い」という人も人前で歌うのがいやなだけで、知らず知らずのうちに鼻歌をうたっていることはあるでしょう。また耳に入るリズムに合わせて手拍子をすることも演奏のひとつです。自分が楽しむために弾くのか、他人を楽しませるために弾くのか。その状況判断が的確にできる人ばかりなら今回の撤去はなかったでしょう。
     
     
    ●神奈川県警に勤務する38歳の巡査部長の男が、パチンコ店やコンビニエンスストアなどで女性への盗撮を繰り返していたとして神奈川県迷惑防止条例違反の疑いで書類送検されたというニュースがありました。
    男のスマートフォンからは、およそ30本の”盗撮”動画が見つかったといいますから完全な常習犯です。市民の安全を守るべき警察官が市民を狙うという言語道断な事件を起こしたこの巡査部長は、横浜市西区のパチンコ店でカバンの中に隠したスマホを19歳~32歳の女性従業員4人のスカートの中に差し向け、下着や太ももを盗撮したほか、コンビニでは34歳の女性客の背後から自分のスマホをスカートの中に差し向けて下着を撮影していました。
    この巡査部長の配属先は右翼団体などの動向を見張る公安二課で、犯行は非番の日に行なわれていましたが、ひょっとしたら彼は「右翼がスカートの中に潜んでいるかも」と思って独自に捜査していたのでしょうか。もちろんそんなことはあるわけもなく、調べに対し男は「きれいな女性の下着を見たい願望があった」と単純明快にその動機を話しています。しかし、この供述の解釈が実に難解です。彼はきれいな“女性”=美人な女性の下着を見たかったのか、あるいはきれいな女性の“下着”=花柄など、そのデザインが魅力的な下着を見たかったのか、はたまたまっさらの汚れていない下着(もっとも、パンツを覗き見するような変態は使用済みを好むので可能性は低いでしょうが)だったのかいまひとつわかりません。それとも、男は女性のパンツに果てしない憧れを抱いていて、それを見たいという願いに一糸の乱れもない=きれいな願望と言いたかったのか。日本語とは、まったくもって難しいものです。
     
     
    ●1987年5月3日、兵庫県西宮市の朝日新聞阪神支局に侵入した男が散弾銃を発射し、そこにいた2人のうち当時29歳の記者が死亡し、もう1人が重傷を負うという事件が発生しました。事件後、「朝日新聞に天罰を下す」という赤報隊を名乗る犯行声明が届き、何者かが暴力によって朝日新聞の言論を封じようとしたことがわかりました。
    あれから36年、朝日新聞の紙面には毎年この日になると「テロには屈しない」との文字が躍ります。暴力によって自身の主義主張を通すことは絶対に認められません。理不尽なテロによって亡くなられた若き記者の方を想うと、さぞかし無念だったろうと同情の念を禁じ得ませんが、組織としての朝日新聞が「テロに・・・」と言うのにはいささかの違和感があります。なぜなら朝日新聞は昨年7月、選挙活動中にテロによる銃弾に倒れた安倍元総理を貶める記事を連日掲載し、多くの読者に誤った情報を流し続けていたからです。
    記事はテロそのものを責めるよりも犯人の過去に焦点を当て、その行動も安倍さんに責任があるから“仕方がない”という論調でした。彼らにとっては憎むべきテロより“安倍憎し”の思いのほうが強かったのでしょうが、仮にもマスメディアを標榜するのなら、それは絶対にしてはいけないことでした。朝日新聞のネガティブキャンペーンの際たるものは国葬儀のあった月の「朝日川柳」です。
    このコーナーは読者から投稿された川柳が7句掲載されるのですが、「銃弾が全て闇へと葬るか」「これでまたヤジの警備も強化され」など安倍氏を揶揄するものが次々と選ばれ、16日には「疑惑あった人が国葬そんな国」「死してなお税金使う野辺送り」「動機聞きゃテロじゃ無かったらしいです」など、なんと採用された7句すべてが安倍氏が銃撃されて死亡した事件や国葬を揶揄する内容でした。「いやいや、川柳は読者からの投稿です」といったところで、最終的に掲載したのは朝日新聞ですから知らないでは済みません。なによりも選者は元朝日新聞記者で在職中は朝日新聞の看板ともいえる「天声人語」を担当する等、まさに“朝日そのもの”とも言える人物でしたから、採用句は朝日新聞社自体の見解といってもいいでしょう。
    そんな新聞社に「テロは絶対に許さない」と言われてもまったく説得力はありません。
     
     
    ●4月14日、東京・新宿に超高層複合施設「東急歌舞伎町タワー」がオープンしました。このビルは高さ約225メートルの威容を誇る地上48階、地下5階の建物で、中には映画館や劇場、ライブホール、飲食店などが集まっており、戻りつつある外国人観光客などで連日にぎわっているそうです。ところがこの新人気スポットのトイレをめぐり、SNSなどで不安の声が相次いでいるというニュースがありました。
    普通のトイレは“男性用”と“女性用”の2ヶ所あるものですが、なんとこの「東急歌舞伎町タワー」の2階部分には“男性用”(小用のみ)”と性別に関係なく利用できる“ジェンダーレストイレ”しかないというのです。この階のトイレは入り口が左右に分かれており左側は男性の小便用トイレ、右側の入り口から進むとジェンダーレストイレ=5基、女性用トイレ=5基、男性用トイレ=2基、多目的トイレ=1基の4種類のトイレが同じ空間内に設置されています。計13基の個室は上下に隙間がなく密閉された構造となっており、それぞれのトイレの種類ごとに洗面台は共用となっているそうです。すなわちおしっこだけの男性以外は老若男女全員が右側に進むことになるのです。安全確保のために防犯カメラによるトイレ共用部の常時監視、高頻度の清掃、警備員による立哨警備(不審者がいないか立ったまま監視する警備)などを行なうとしていますが、場所が場所だけに「常に見られている」というのも気持ちのいいものではありません。
    トイレという最もプライベートな空間が女性にとって寸分も気の抜けない、また恐怖に感じる場所になることに誰も反対しなかったのが不思議でなりません。施設側は設置の理由を「国連の持続可能な開発目標(SDGs)の理念でもある『誰一人取り残さない』ことに配慮したと言っていますが、そもそもSDGsの目的は人類がこれから先も『幸せに暮らしていく』ために定めた目標だったはずです。それを1%未満の人たちのために50%を占める人たちの安全を脅かそうとするのですから困ったものです。
    ただSDGsという言葉に酔っているだけで本質を完全に見失っています。こんな“ジェンダーレストイレ”は女性にとっては同じフロアにいながら使うことの出来ないなんとも“不便”な“便所”でしかありません。“男性用”“女性用”でなくどうしても“ジェンダーレストイレ”を作らなければならないのなら“女性用”と“ジェンダーレストイレ”にするべきでした。なぜなら女性は男性より間違いなく弱いので優先して守られるべきだからです。この考えを「女性蔑視」と批難するならすればいい。わたしはそんなことより全女性の安全安心を優先したいのです。

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  • 2023年5月7日号:ニュースに一言

    2023-05-07 07:00  
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    ●ゴールデンウィーク(GW)真っ只中です。今年は5月の1、2日に有休を取り最長9連休にした方もいたようで、コロナ禍で行動を制限されたこの3年間の鬱憤を晴らそうと各地の行楽地はどこも結構な賑わいをみせています。GWはまとまった休みの取りにくい日本のサラリーマンにとって貴重な長期休暇ですから存分に楽しんでもらいたいものです。
    わたしはといえば自分の思い次第でダイヤモンドマンスにもプラチナイヤーにもできる生涯フリーランス生活ですからゴールデンウィークといっても普段となんら変わらぬ生活で、執筆(始まった週刊誌の連載やこのコラムなど)やYouTubeライブなどの仕事に励む毎日です。
    そんなGWの真っ只中に新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身会長が共同通信のインタビューに対し「(コロナは)まだ普通の病気になっていない」と答えたというニュースがありました。まず、驚いたのは日本中が日常を取り戻しつつある現在、いまだに分科会があったということです。2020年初から日本国民を煽れるだけ煽り、結果的に全国にいる仲間の医者たちをぼろ儲けさせた分科会なんてとっくに解散したと思っていましたのに。さらにまだ儲け足りないのか、この期に及んでまだ「コロナが・・・」ですから呆れてものが言えません。
    会長は「ここにきてまた感染者が増えている」と言いますが、多くの人は「それがどうした」としか思わないでしょう。特別なリスクを抱えているひと以外、コロナを恐れなくてもいいことは周知の事実です。だからこそ人々はこぞって外出しているのです。そんな旅行者にとって会長の言葉はただの不愉快な雑音でしかありません。本当に危険を知らせる警鐘ならまだしも、自身の存在感を示すためだけにせっかくのGWに水を差すようなことはやめてもらいたいものです。
     
     
    ●兵庫県加古川市が昨年11月にJR加古川駅に設置した“ストリートピアノ”が、たったの半年間で撤去されたというニュースがありました。
    “ストリートピアノ”とは公共の場所に置かれた誰でも自由に弾くことのできるピアノで、音楽を通じて人々が繋がりあうことを目的として設置されたものです。誰でも自由にとはいっても「みんなのピアノ」ですから弾くにあたっては一定のルールがあります。人々が寝静まる時間に思い切り鍵盤を叩かれては堪りませんし、一人だけが朝から晩まで延々と占領していたのでは「みんなのピアノ」にはなりません。そこで加古川駅のピアノには弾いていいのは午前7時から午後9時までの間。また、1回の演奏は10分との決まりが定められました。
    しかし、制限時刻を過ぎても大音量の演奏を止めない、一人で1時間以上も弾き続けるなどのルール違反が頻発したため苦情が殺到し、やむなく撤去が決まったということです。中にはYouTubeにアップするため照明などの機材まで持ち込む人もいたようで、市が求めていた当初の目的とは大きく違ってしまったのですから撤去もやむを得ないところでしょう。
    ストリートピアノの弾き手にはプロのピアニストや音大生もいたはずで、彼らの演奏はそれだけで聴衆を楽しませることができますので苦情が来ることは少なかったと思われます。また、小さな子供がたどたどしい指使いで鍵盤を押さえてだす音も音楽としては未完成でも見ている者を笑顔にするに十分なものです。そんな場面を演出していた“ストリートピアノ”の撤去は残念なことです。
    音楽には二通りの楽しみ方があります。一つ目は聞いて楽しむこと、好きな歌やきれいな音色を聞くのは心地よいものです。二つ目は自らが歌ったり奏でたりして楽しむことです。「カラオケが嫌い」という人も人前で歌うのがいやなだけで、知らず知らずのうちに鼻歌をうたっていることはあるでしょう。また耳に入るリズムに合わせて手拍子をすることも演奏のひとつです。自分が楽しむために弾くのか、他人を楽しませるために弾くのか。その状況判断が的確にできる人ばかりなら今回の撤去はなかったでしょう。
     
     
    ●神奈川県警に勤務する38歳の巡査部長の男が、パチンコ店やコンビニエンスストアなどで女性への盗撮を繰り返していたとして神奈川県迷惑防止条例違反の疑いで書類送検されたというニュースがありました。
    男のスマートフォンからは、およそ30本の”盗撮”動画が見つかったといいますから完全な常習犯です。市民の安全を守るべき警察官が市民を狙うという言語道断な事件を起こしたこの巡査部長は、横浜市西区のパチンコ店でカバンの中に隠したスマホを19歳~32歳の女性従業員4人のスカートの中に差し向け、下着や太ももを盗撮したほか、コンビニでは34歳の女性客の背後から自分のスマホをスカートの中に差し向けて下着を撮影していました。
    この巡査部長の配属先は右翼団体などの動向を見張る公安二課で、犯行は非番の日に行なわれていましたが、ひょっとしたら彼は「右翼がスカートの中に潜んでいるかも」と思って独自に捜査していたのでしょうか。もちろんそんなことはあるわけもなく、調べに対し男は「きれいな女性の下着を見たい願望があった」と単純明快にその動機を話しています。しかし、この供述の解釈が実に難解です。彼はきれいな“女性”=美人な女性の下着を見たかったのか、あるいはきれいな女性の“下着”=花柄など、そのデザインが魅力的な下着を見たかったのか、はたまたまっさらの汚れていない下着(もっとも、パンツを覗き見するような変態は使用済みを好むので可能性は低いでしょうが)だったのかいまひとつわかりません。それとも、男は女性のパンツに果てしない憧れを抱いていて、それを見たいという願いに一糸の乱れもない=きれいな願望と言いたかったのか。日本語とは、まったくもって難しいものです。
     
     
    ●1987年5月3日、兵庫県西宮市の朝日新聞阪神支局に侵入した男が散弾銃を発射し、そこにいた2人のうち当時29歳の記者が死亡し、もう1人が重傷を負うという事件が発生しました。事件後、「朝日新聞に天罰を下す」という赤報隊を名乗る犯行声明が届き、何者かが暴力によって朝日新聞の言論を封じようとしたことがわかりました。
    あれから36年、朝日新聞の紙面には毎年この日になると「テロには屈しない」との文字が躍ります。暴力によって自身の主義主張を通すことは絶対に認められません。理不尽なテロによって亡くなられた若き記者の方を想うと、さぞかし無念だったろうと同情の念を禁じ得ませんが、組織としての朝日新聞が「テロに・・・」と言うのにはいささかの違和感があります。なぜなら朝日新聞は昨年7月、選挙活動中にテロによる銃弾に倒れた安倍元総理を貶める記事を連日掲載し、多くの読者に誤った情報を流し続けていたからです。
    記事はテロそのものを責めるよりも犯人の過去に焦点を当て、その行動も安倍さんに責任があるから“仕方がない”という論調でした。彼らにとっては憎むべきテロより“安倍憎し”の思いのほうが強かったのでしょうが、仮にもマスメディアを標榜するのなら、それは絶対にしてはいけないことでした。朝日新聞のネガティブキャンペーンの際たるものは国葬儀のあった月の「朝日川柳」です。
    このコーナーは読者から投稿された川柳が7句掲載されるのですが、「銃弾が全て闇へと葬るか」「これでまたヤジの警備も強化され」など安倍氏を揶揄するものが次々と選ばれ、16日には「疑惑あった人が国葬そんな国」「死してなお税金使う野辺送り」「動機聞きゃテロじゃ無かったらしいです」など、なんと採用された7句すべてが安倍氏が銃撃されて死亡した事件や国葬を揶揄する内容でした。「いやいや、川柳は読者からの投稿です」といったところで、最終的に掲載したのは朝日新聞ですから知らないでは済みません。なによりも選者は元朝日新聞記者で在職中は朝日新聞の看板ともいえる「天声人語」を担当する等、まさに“朝日そのもの”とも言える人物でしたから、採用句は朝日新聞社自体の見解といってもいいでしょう。
    そんな新聞社に「テロは絶対に許さない」と言われてもまったく説得力はありません。
     
     
    ●4月14日、東京・新宿に超高層複合施設「東急歌舞伎町タワー」がオープンしました。このビルは高さ約225メートルの威容を誇る地上48階、地下5階の建物で、中には映画館や劇場、ライブホール、飲食店などが集まっており、戻りつつある外国人観光客などで連日にぎわっているそうです。ところがこの新人気スポットのトイレをめぐり、SNSなどで不安の声が相次いでいるというニュースがありました。
    普通のトイレは“男性用”と“女性用”の2ヶ所あるものですが、なんとこの「東急歌舞伎町タワー」の2階部分には“男性用”(小用のみ)”と性別に関係なく利用できる“ジェンダーレストイレ”しかないというのです。この階のトイレは入り口が左右に分かれており左側は男性の小便用トイレ、右側の入り口から進むとジェンダーレストイレ=5基、女性用トイレ=5基、男性用トイレ=2基、多目的トイレ=1基の4種類のトイレが同じ空間内に設置されています。計13基の個室は上下に隙間がなく密閉された構造となっており、それぞれのトイレの種類ごとに洗面台は共用となっているそうです。すなわちおしっこだけの男性以外は老若男女全員が右側に進むことになるのです。安全確保のために防犯カメラによるトイレ共用部の常時監視、高頻度の清掃、警備員による立哨警備(不審者がいないか立ったまま監視する警備)などを行なうとしていますが、場所が場所だけに「常に見られている」というのも気持ちのいいものではありません。
    トイレという最もプライベートな空間が女性にとって寸分も気の抜けない、また恐怖に感じる場所になることに誰も反対しなかったのが不思議でなりません。施設側は設置の理由を「国連の持続可能な開発目標(SDGs)の理念でもある『誰一人取り残さない』ことに配慮したと言っていますが、そもそもSDGsの目的は人類がこれから先も『幸せに暮らしていく』ために定めた目標だったはずです。それを1%未満の人たちのために50%を占める人たちの安全を脅かそうとするのですから困ったものです。
    ただSDGsという言葉に酔っているだけで本質を完全に見失っています。こんな“ジェンダーレストイレ”は女性にとっては同じフロアにいながら使うことの出来ないなんとも“不便”な“便所”でしかありません。“男性用”“女性用”でなくどうしても“ジェンダーレストイレ”を作らなければならないのなら“女性用”と“ジェンダーレストイレ”にするべきでした。なぜなら女性は男性より間違いなく弱いので優先して守られるべきだからです。この考えを「女性蔑視」と批難するならすればいい。わたしはそんなことより全女性の安全安心を優先したいのです。

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