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記事 6件
  • 2023年10月27日号:ニュースに一言

    2023-10-27 16:01  
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    ●熊本市教育委員会が、市立小学校に通う児童にトイレ掃除をさせた教諭の処分を検討しているというニュースがありました。この教諭は1学期に学校外施設であった宿泊教室で自身は別の場所を掃除しているときに、高学年の児童2人だけで便器の周りに飛び散った尿を雑巾を使って素手で拭き取らせていました。これを市体罰等審議会が教育的配慮に欠け精神的苦痛を与える「暴言等」にあたると認定したのです。
    この学校では普段のトイレ掃除には備え付けの手袋を使っていましたが、この時は校外施設だったため手袋がなかったそうで、市教委は「教諭が手袋を準備するか、児童だけにやらせず一緒に掃除をしてあげるなどするべきだった」としています。
    このニュースをみて遥か昔の小学校時代を思い出しました。私が子供のころには掃除で手袋を使うことなんて一切ありませんでした。もちろん便所(当時はとてもトイレなんておしゃれな言葉は似つかわしくないものでした)掃除でもです。生徒が「汚いからイヤだ」と訴えたところで「汚れたら洗えばいい」と一蹴されて終わりです。
    そんな便所掃除より辛かったのは冬場の雑巾がけでした。もう少しで凍るのではないかと思うほどの冷たい水の入ったバケツに手を突っ込まなければならないのですから、毎回ほうきを使いその必要のない“掃きそうじ係”は取り合いになったものです。その争いに負けた“拭きそうじ係”は雑巾を水に浸したのはいいが、とても絞る気になれずそのまま床に置き足で押さえて引きずるのですから教室中をびしょびしょにして怒られるなんてこともありました。
    今回の件は帰宅した児童が「気持ち悪かった」と保護者に打ち明け保護者が学校に相談したことで判明したようですが、こんなことで処分される先生も気の毒です。衛生観念も変わっていますので「昔のように手袋なんてなくてもいい」なんて言うつもりはありませんが、これを虐待とされたのでは堪ったものではないでしょう。こんなことがあると「学校は勉強をするところだ、アメリカの学校のように掃除は業者に任せたらいい」なんて言う人がでてきますがそれは違います。サッカースタジアムで日本の応援団がきれいに掃除をして帰ることがよく話題になります。我々日本人にとって当たり前のことが世界から賞賛されるのです。これは小さなころから「みんなで使う場所はみんなできれいに」と教え込まれていることの賜物にほかなりません。この文化をいつまでも失いたくありません。
     
     
    ●72歳の女とその夫が有印私文書偽造の疑いで警視庁に逮捕されたというニュースがありました。この女は実在しない「岩田樹亞(じゅあ)」という48歳の妹になりすまそうとして、65歳の夫と共謀し戸籍を作るための書類を偽造していました。
    72歳と48歳では24歳差です。24歳といえば十二支ふた周りで、干支を聞かれてもすぐに答えられるように24歳差にしたのかもしれませんが、それにしても24歳もサバを読むとは厚かましいにも程があります。彼女は普段から「岩田樹亞(48)」として生活していたそうですが、近所の人たちがどのように思っていたか非常に興味があります。事件の発覚が、2022年に女が原付バイクの免許を取ろうとした際、実際の姿と申請書類に記載された年齢がかけ離れているとして警察官が不審に思ったことによることからも、女は到底40代には見えなかったのでしょう。
    誰かになりますのは追っ手から逃れるため等、周囲に「本当の自分」を知られることに不都合がある場合です。しかし、この女は犯罪者でもなく72歳の普通の女性として暮らすことになんら問題はありませんでした。それを書類偽造までしてわざわざ犯罪者になったのですからわけがわかりません。調べに対し女は「私は岩田樹亞です。姉とはけんかしていて連絡がとれない」とあくまでも72歳の女の妹だと言い張っているそうです。それに対し夫は「妻は若く見られたかった」と話し容疑を認めています。
    人間、特に女性がいくつになっても若く見られたい気持ちはわからないではありません。しかし今回の女は大きな間違いを犯していました。それは実年齢が72歳だから「若く見える」のであって、48歳なら「年の割に老けてるな」としかならないことに気付いていなかったことです。本当に若く見られたかったのなら「わたしは84歳よ」と言わなければならなかったのです。
     
     
    ●現在20歳から60歳までの40年間加入が義務付けられている国民年金の払い込み期間を5年間延ばす案が厚生労働省の部会で検討されているというニュースがありました。延長の理由を「時代が変わって平均寿命が伸び、働く高齢者が増えたから」としていますがなんとも乱暴な話です。たしかに以前は60歳定年でほとんどのサラリーマンが会社を辞めていましたが、現在では65歳まで会社に残る人も増えています。そんな人たちにとって“60歳まで”と決められている現行の国民年金は、前と変わらず厚生年金保険料を支払っているにもかかわらずまったく増額されません。それが今後65歳まで加入期間が延びれば支払い金額はかわらず支給額だけが増えるのですから大歓迎です。
    しかし、平均年齢が伸びたからといって全員が働き続けるわけではありません。問題は雇用延長をせず60歳できっぱりリタイアした人、さらに国民年金だけの自営業者です。仕事をしていたら収入の中から保険料を払うこともできますが、収入がなければそれもままなりません。前述のように年金は20歳から加入が(支払い)が義務付けられています。しかし20歳といえば全員が社会人ではなく収入のない大学生も多くいます。そんな学生には保険料が免除される「学生納付特例制度」があり、全学生の6割以上がそれを利用しているといいます。すなわち収入がなければ払いたくても払えないということを証明しているのです。
    無作為に5年間延長したところで混乱は必至でしょう。「収入がある人のみ」の但し書きをつけるなどしなければうまくいくはずがありません。少子高齢化での年金制度維持には課題が山積みですが、いつまでも「足りなければ取ればいい」では国民は黙っていられません。
     
     
    ●滋賀県大津市にあるコンビニエンスストアで、募金箱から10円を盗んだ44歳の無職の男が逮捕されたというニュースがありました。
    この男は商品を持って会計をする際、手持ちが10円足りないことに気付きました。まともな人間なら買うのをあきらめ商品を元の陳列棚に戻すものですが、なんとこの男はレジ横に置いてあった募金箱を揺すって中からきっちり10円だけを取り出すと、何食わぬ顔をして支払いを済ませたといいますから驚きます。あまりにとっさのことで咎めることができなかった店側が「こんなことは許せない」と防犯カメラを分析するなど警戒を続けていたところ、1週間後に再び男が訪れたため警察に通報して逮捕となりましたが、調べに対し10円を取ったことは認めた上で「私はこれまで募金している。困った時のための募金。困ったので使った」と悪びれる様子はないといいますから呆れます。
    『情けは人のためならず』これは「他人に良い行いをすれば、めぐり巡ってやがては自身に良い報いがある」というものですが、この男は“巡る”までもなく、目の前の募金箱の中だけでそれを完結させたのですから恐れ入ります。
    たしかに募金箱には「恵まれない人、困っている人のために」と書いてありますが、それが誰かを自分で決めてはいけません。ましてやその箱のまん前で立候補するなんてバカ丸出しです。そういえば消費税が上がったとき、レジ横に「端数が足りない場合には自由にお使いください」と1円玉を積み上げている店がありました。こんな身勝手な男にとって、それはあたかも“打ち出の小槌”のようなものだったことでしょう。
     
     
    ●最高裁判所が戸籍上の性別を変更する際に生殖機能をなくす性別適合手術が必要だとする現行の法律を「違憲」だとする判断を示しました。これまでも地裁段階での手術不要判決はありましたが、今回の場合は“最高裁”ですから、これからの判決はすべてこれが基準となります。
    それにより18歳以上や医師が性同一性障害と診断するなどの条件はあるものの、基本的に自分で「わたしは女(男)よ」と言うだけで性別変更できることになるのです。生殖腺除去手術が性別変更を希望する性同一性障害者にとって身体と財布に重い負担となっていたことからも、何かにつけ「人権がー」と叫ぶ人たちは大喜びでしょうが、この判決には大きな問題があるといわざるを得ません。
    なぜなら、男性から女性に性別変更した“女性”が生来の女性と性交し子供が出来た場合、この子の父親は“女性”というなんとも奇妙なことになるからです。また今まで「男は絶対に子供を産めない」と言われていましたが、女性から男性になった“男性”はじゅうぶんに出産可能です。女の父親に男の母親だなんて、今までの人類の常識が木っ端微塵に壊されてしまい、それとともに長年培われてきた秩序も崩壊の危機を迎えることになるのです。
    LGBT法案が可決されたときにわたしが「女湯に男が入ってくる」と言ったら、「性同一性障害の人はそんなことはしない」と猛反発されました。たしかに本物はそうかもしれませんが、わたしが心配しているのはすべてが本物ではないところです。「なんとかして女湯に」と虎視眈々としている変態がどうしても越えられなかった壁があります。それは戸籍上の性別です。その男女を分ける絶対的な証明材料ともいえる戸籍さえも自由に変えることができるとなったら、お墨付きを得た変態はやりたい放題になり、日本は性犯罪大国となってしまいます。
    今回の最高裁の判断にLGBT法案の可決がどれほど影響しているかは定かではありませんが「性同一性障害を有する者に関する理解が広まりつつあり、環境整備に向けた取り組みなども様々な領域で行なわれていることもあり」とあるようにまったく無関係ではなかったと思います。
    法治国家の国民として法律遵守は当然です。しかし、その肝心の法律を解釈する裁判官がこんな調子では堪ったものではありません。衆議院選挙の投票では、同時に「最高裁判所裁判官国民審査」も行なわれます。みなさん、次の選挙は絶対に棄権しないでください。

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  • 2023年10月23日号:ニュースに一言

    2023-10-23 07:00  
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    ●埼玉県が2023年9月1日現在の県の推計人口を発表しました。それによりますと総数は733万1914人(男363万6641人、女369万5273人)で、前月と比べ637人(0・01%)減となり2カ月連続での減少となっています。人口増減の内訳は自然増減が2983人(出生4010人、死亡6993人)の減少、社会増減が2346人(転入1万7040人、転出1万4694人)の増加と、ここにも少子化の影響がでているようです。
    全国の自治体は人口減を防ぐために転入者を増やそうと「住みやすい街」アピールに躍起になっています。子供の医療費を成人まで無料にしたり、保育園の待機を0にしたり、過疎地域では一軒家を無料で貸し出すなんてものもあるようです。それらの地域に対し、埼玉県といえば首都東京のベッドタウンです。東京都の新築マンションの平均価格が1億円以上にもなり、都内でのマイホームをあきらめた人たちが周辺の埼玉、千葉、茨城に終の棲家を求めることもあり転入者は今後も減ることはないでしょう。
    しかし、いくら大人が多く移り住んできても未来を創る肝心の子供が増えなければ健全な成長は望めません。今回の発表の中で目を引くのが8月中の県内市町村間移動人数です。総数は1万5人。その中で一番多かったのは川口市から隣接するさいたま市への移動だというのです。
    川口市といえば人口の7%ちかい約4万人もの外国人が住む自治体です。そんな多くの外国人の中で主にクルド人が女性への嫌がらせやわいせつ行為、窃盗や暴行、果ては殺人未遂にいたるまであらゆる犯罪をしでかし、もともとの住民との軋轢が顕在化しています。それに嫌気をさした日本人が川口を見限って転出しているなんてことがあるのかもしれません。
    健全だった街がスラム化する要因の多くは移住者によるものです。秩序を保って幸せに暮らしていたところに無法者が入り込み放辟邪侈な振る舞いを続ければどうなるでしょう。それまで住んでいた善良な人たちは自身に危害が及ぶことを恐れそこを出て行きます。そして空いたところに更に狼藉者が入り込み、ますます治安の悪化が進むのです。このような例は世界中にいくらでもあります。
    今、政府は労働者不足を錦の御旗に野放図に外国人の移住を推進しようとしています。彼らが“日本が日本でなくなる”ことに対し、あまりにも危機感がないのが不思議でなりません。
     
     
    ●今年の国民体育大会(国体)は鹿児島県開催でしたが、日本航空(JAL)が相撲競技の行われる奄美大島に向かう飛行機に臨時便をだしたというニュースがありました。これは観戦のための搭乗客が殺到してすべてをさばききれないというわけではなく、なんと競技に出場する選手の目方が重すぎることが原因だったというのですから笑ってしまいます。
    空を飛ぶ飛行機には言うまでもなく重量制限があります。JALでは通常は1人当たり約70キロで計算して定員を決めていますが、当然力士はそんな体重で収まりません。公表データや自己申告で計算し直したところ重量オーバーの可能性が高く、とてもじゃないが安全運航できないと判断したのです。
    奄美空港は羽田や伊丹のような大規模空港ではなく、滑走路も短いため大型機は発着できません。そのため定期便が165人乗りのボーイング737型機だったことも臨時便に頼らなければならなくなった要因でした。人口4万人ほどの奄美市で行われる相撲競技には約460人の選手が出場したそうで、まさか島が沈むことはないでしょうが、大会期間中はさぞかし窮屈状態になったことでしょう。
    プロ力士が所属する大相撲の部屋の多くは東京・両国周辺に集まっています。そして年6場所の内、国技館開催以外の名古屋、大阪、福岡場所には「すもう列車」を利用して移動します。名古屋や大阪はまだしも、福岡となると新幹線でも5時間かかりますので飛行機で行けばいいのにと思っていましたが、運賃の問題だけでなく重量も関係していたのかもしれません。
    管制塔から離陸許可が下り、滑走路を疾走したもののあまりの重さに離陸できず「のこった、のこった」なんて目も当てられませんから。
     
     
    ●「佐藤君」「はい」、「山田さん」「はい」学校では子供たちがちゃんと来ているかを確認するため毎朝、点呼をとっています。その時に必要なのが「出席簿」です。東京都多摩市の市立中学校が現在使っている性別で分けた「男女別出席簿」を来春から廃止することにしたというニュースがありました。
    これにより都内の公立小中学校すべてが生徒を50音順に並べる「男女混合出席簿」となります。東京都では男女平等の観点から1980年代ごろから男女別の出席簿を徐々に男女混合に移行していましたが、「男女別出席簿」が不平等というのもおかしな話です。男の子がいつも最初に呼ばれ女の子が後回しになるのがダメというのなら、1日おきに点呼の順番を交互にすればいいだけです。そもそも点呼順に優劣があるというのなら、毎回最後に呼ばれる「ワタナベ君」は毎回最初の「アオイ君」を許せないでしょう。
    男女間で差別的な扱いがあってはならないのは言うまでもありませんが、なんでもかんでも同じじゃなければいけないなんて無理があります。「男」と「女」を区別しなければならない、した方が合理的な場合は多々あります。トイレが男女別なのはその最も顕著な例で、決して男性トイレから「女が男と一緒なんて100年早いわ」と女性を排除しているのではないのです。
    学校現場でも体育の授業や運動会の種目、からだの成長についての独自授業など男女を区分するシチュエーションは多くあります。それらの準備に混合名簿は非常に使い勝手が悪いものです。なにより最近は「義男」「順平」、「寛子」「和恵」と一目で男女が分かる名前ばかりでなく、それだけでは男女はもちろん日本人かどうかさえ判別できない名前も多くなっています。「先生は毎日忙しくて大変だ」というのなら、少しでも簡便なものを用意すべきではないでしょうか。
    “差別”と“区別”を一緒くたにして文句を言うほど愚かなことはありません。そういえばこの文章のなかでも数回「男女」という言葉を使っています。行き過ぎた平等主義者に「なんで男が先なんだ、女男とすべきだろう」と言われないか心配です。 
     
     
    ●札幌市の温泉施設でサンダルを盗んだ男が逮捕されたというニュースがありました。
    窃盗の疑いで逮捕されたこの男は札幌市北区に住む21歳のとび職で、今年6月29日午後7時ごろ、温泉施設で靴箱に置かれていた他人のサンダル(時価1000円相当)を盗んでいたのです。警察によりますと、男は履いて来た自分の靴を置いたまま他人のサンダルを履き帰宅したようですが、サンダルより値打ちがない靴とはいったいどんなものだったのでしょう。
    通報を受けた警察が防犯カメラの映像などから男を割り出し、事件発生から3か月半ほどを要して逮捕しましたが、たかだかサンダルでも長い時間をかけて市民のためにと頑張る警察には頭が下がります。各家々に風呂がなかった時代には夕方になると銭湯は大混雑しました。当時は近所には下駄を引っかけて出かけることも多く、今でいう靴箱は下駄箱と呼ばれていました。銭湯の下駄箱には鍵が付いていて東京では長嶋の背番号「3」、大阪では村山の「11」や江夏の「28」が取り合いになったものです。そして下駄箱が満杯になると、仕方なく履き物をそのまま置いて入浴するのですが、そうなると意図せず他人の履き物と間違えることも多くありました。買ったばかりの靴で行った子供がボロボロの靴で帰って来たのを見た母親が「あんた、何やってるのよ。すぐに履き替えておいで」と叱るなんてしょっちゅうです。中には「風呂屋に行ったら下駄はいくらでもある」なんて裸足で出掛け、帰りにはちゃっかり上等な下駄で帰って来るなんて不届き者もいたようです。
    今回の事件現場となったこの温泉施設では、去年から脱衣所でバッグや現金などが盗まれる被害が20件以上続いていたそうで、関連を疑った警察が問い詰めると、男は「たくさんやりすぎて、覚えていない」と話しているといいます。この男も最初は裸足で出掛け、訪れる度により上等な履物に履き替える「わらしべ盗っ人」だったのかもしれません。
     
     
    ●10月17日、我が「日本保守党」は結党記者会見と結党記念パーティーを都内で開催しました。その様子はこの「百田尚樹チャンネル」でも生中継しましたのでご覧になった方も多いと思います。記者会見するとは言ったものの、それまでメディアにはほとんど見向きもされていませんでしたのでどうなることかと思っていましたが、キー局、準キー局を含む地上波テレビ局や大手新聞など多くの報道陣にお集まりいただき一安心しました。
    しかし、実際に報道されたのは文字どおり必要最低限のものだけで、わたしたちの言いたいことを十分に伝えてくれたところはほとんどありませんでした。残念な気持ちはありますが、まあ完全無視からは一歩前進したとして今日のところは納得しておきましょう。
    そして予定を30分オーバーする1時間半の会見の後は、いよいよ初めて直に党員のみなさまと接する記念パーティーです。なにぶん初めてのことですので受付に手間取るなど不手際も多く、ご参加下さった方にはご迷惑をお掛けしましたが、皆さん穏やかに協力してくださり本当に助かりました。わたしは全国で講演活動をしていたこともあり、人前で話すことにはそれなりに慣れているつもりでしたが、さすがに最初の挨拶は緊張しました。なにしろ会場にいる500人の目が、ひとり残らずまっすぐにわたしに向けられていたのですから。これほどまでわたしの「第一声」が期待されているのかと思うと、普通なら「よし、賢そうなカッコいいことを言ってやれ」となるはずですが、記者会見と違い会場内がすべて「味方」ということもあり、つい“笑い”が欲しくなってしまったのは反省材料です。
    歓談の時間には多くの参加者と写真撮影をしました。これは有本さんも同じでしたし、さらにお招きしたゲストの方たちも党員の皆さんの写真撮影に快く応じるなど和気あいあいの時間を過ごせたのはなによりでした。実に楽しいこちらも予定を30分オーバーする2時間半でしたが、最後に我が「日本保守党」の政策を発表した時には冗談ではなく本当に緊張を禁じ得ませんでした。なぜなら、そのひとつひとつに対し、みなさんから暖かい賛同の拍手をいただいたからです。この拍手は激励と共に「しっかりやってくれ」という要望とも受け取れ、文字通り身の引き締まる思いで重く責任を感じました。我が「日本保守党」はまだ船出したばかりですが、この拍手を糧に応援してくれる党員のために、いや党員だけでなく日本を愛するすべての善良な日本国民のために頑張ろうとの決意を新たにした一日でした。

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  • 2023年10月20日号:ニュースに一言

    2023-10-20 15:51  
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    ●生来のひねくれ者のわたしは「良いものだから早く、早く」と急かされると逆に疑って様子見を決め込むことが多く、マイナンバーカードもその1つです。
    三重県松阪市で別人の顔写真が入ったマイナンバーカードが交付されていたというニュースがありました。ことし2月、70歳の男性は妻と共にマイナンバーカードを申請するために役所の窓口を訪れました。写真はその場で市の委託業者が撮影し、あとはカードが届くのを待つばかりです。1か月後、ようやく届いたマイナンバーカードを見た男性は驚きました。なぜなら住所、氏名、生年月日はたしかに自分のものですが、写真欄にはどこの誰だかわからない人が写っていたのですから。急いで市に連絡したところ、市の担当者から「写真を紛失したので余っていたものを適当に貼り付けた」などと説明されたといいますから呆れます。
    マイナンバーカードといえば運転免許証と並んで個人を証明する重要なカードです。さらに政府はそこに健康保険証の機能を持たそうとしていますので、免許以上に取り扱いには注意が必要です。それを「あれー、撮ったはずの写真がないぞ。あっ、ここに1枚余ってる。まあこれでも貼っとけ」なんてあまりにも杜撰過ぎます。
    先日はマイナンバーカードで住民票を申請したところ、赤の他人の物が交付されるというミスも発生しました。マイナンバーカードは最終的にはそれ1枚で個人のあらゆる情報を網羅できるようになる優れものですが、一事が万事となるものだけにその取り扱いには細心の注意が必要です。交付に当たって役所は「絶対に他人に貸してはダメですよ」「絶対になくさないようにしてください」と注意を促すそうですが、肝心の役所がこんな体たらくではまったく説得力はありません。
    わたしがマイナンバーカードを申請するのはもう少し先になりそうです。
     
     
    ●ニューヨークのブロンクスに住む36歳のシングルマザーの女性がAIアプリで作り出した仮想の男性と結婚したというニュースがありました。
    この女性は取材に訪れたニューヨーク・ポストに対し「昨年彼に会い、今年彼と仮想結婚をした」「私たちは愛し合っている」と話しています。彼女の「夫」はエラン・カルタルという名で青い目を持ち、最も好きな色はあんず色でインディー音楽を好み、職業は「医療専門家」ということです。女性の言う「夫」の長所は、忠実で相手を見下したりしないところだそうです。さらに「人々は態度、自我のようなものがあって重荷になるが、ロボットには悪い面がない」「私は彼の家族や子どもたちに気を遣わなくてもよくて、私が統制して望み通りにすることができる」と言いますが、そりゃそうでしょう。なにしろ自分の好みを入力し都合のいいように作り上げたのですから。
    しかし、近年のAI恐るべし。最近アプリがバージョンアップしたため「夫」の性格に変化が見られるようになったことが少し不満だそうです。もっとも、また条件を追加すれば自分好みのものに戻せるのですから心配はいらないのでしょうが。このアプリを使うためには月額サブスクリプション300ドル(約4万2000円)が必要だそうですが、それで年を取ることのない永遠の理想的な伴侶が手に入るのですから、彼女にとっては安いものなのかもしれません。
    今から20年以上前、わたしが構成で参加するテレビ番組「探偵!ナイトスクープ」にマネキン人形と結婚したいという女性の依頼がありました。その内容は「5年前にイベントで見た男性のマネキンに一目ぼれしたが、イベントが終了した後の“彼”の居所がわかりません。どうか捜し出してください。そして結婚させてください」というものでした。会議では「なんちゅう依頼や、こんなの放送できるんか」という声もありましたが、わたしには「これは名作になるのでは」との予感があり、このネタを採用しました。そしてロケ当日、女性は「フォーマルハウト」とドイツ人のような名前を勝手に付けた“彼”への想いを熱く我々スタッフに伝えました。彼女の依頼が本物だと感じた探偵は調査を開始し、ようやくそれらしきマネキンが保管されている倉庫を割り出しました。そこで奇跡が起きました。何百、何千体とある裸のマネキンを前に彼女は脇目も振らずにまっすぐ歩き始めたのです。そして辿り着いた先になんと「フォーマルハウト」がいたのですからスタッフ一同驚きました。彼女によると「わたしを呼ぶ彼の声が聞こえたの」。それから彼女の親族、「フォーマルハウト」の親族(マネキン会社の社員のみなさん)参列の結婚式が執り行われました。公開録画会場のスタジオにいた観客からは感動の、そして祝福の拍手が湧きおこり見事にこのVTRは名作の仲間入りを果たしたのです。
    しゃべる、ほほ笑む、見つめることのできる進化したAI夫はマネキンと比べてはるかに人間らしいものですが、残念ながらそこに体温は感じられません。ニューヨークのシングルマザーはこれからもそれでいいのでしょうか。ちなみにマネキンと結婚した女性はその後、「フォーマルハウト」とは“離婚”し体温のある生身の男性と無事“再婚”しました。
     
     
    ●栃木県足利市の重要文化財に指定される「足利初山祭り」が開催されました。「ペタンコまつり」の愛称で知られるこの祭りは400年以上前から毎年6月1日の浅間神社の山開きの日に行われており、この1年間に生まれた赤ちゃんの額にペタンと御朱印を押してもらうことで、無病・息災・開運を祈願する伝統行事です。コロナ禍の影響で、2020年から3年連続中止となり4年ぶりに開かれた今回は、市内外から乳幼児やその両親、祖父母などおよそ2万人の参拝客が訪れました。
    男の子は高い山の「男浅間」、女の子は低い山の「女浅間」へ参拝し、男の子の額に押される御朱印には、立派に成長するように日本男児を象徴したサクラが描かれ、女の子の御朱印には、清く美しく成長するように願いが込められた富士山が描かれています。御朱印を押された子供の中には驚いて泣き出してしまう子もいて、境内には4年ぶりに元気な声が響き渡ったそうです。
    子供の健やかな成長を願わない親はいません。この素晴らしい伝統行事が未来永劫続くことを望みますが、このニュースをみた“エセ人権団体”が「男の子の山は高いのに、女の子のは低いとはどういうことだ」「男の子の柄だけにサクラがあるのは差別だ」なんて言い出さないか心配です。彼らにとっては伝統や文化なんて一切関係なくすべてが同じでないのは“差別”なのですから手に負えません。参拝者自身が我が子の額の柄が気に入らないというのならまだしも、親は全員が「ああ、ありがたい。元気に育つんだよ」と喜ぶ中での第三者によるいちゃもんほど筋違いなものはありません。男女平等とは男女がお互いを尊重し合い優劣をつけないことであって、何もかも同じにすることではありません。
    そういえば、関西ではお宮参りのとき、男の子の額には「大」、女の子には「小」と書く風習がありますが、そのうちLGBTに配慮して「中と書け」と言われるのかもしれません。
     
     
    ●山口県山陽小野田市で市道に設置された側溝のふたを盗もうとした49歳の作業員の男が窃盗未遂の疑いで逮捕されたというニュースがありました。ゴミ集積場の空き缶、工事現場に保管してある銅線など換金目的での金属泥棒はいろいろありますが、最近ではマンホールのふたを専門に狙う泥棒もいるようです。窃盗事件に良いものはありませんが、側溝のふたやマンホールのそれは盗まれたままだと、そこにはまってケガをするなど大変危険なこともあり特に許すことが出来ません。
    この手の窃盗の厄介なところは物がモノだけに、それらしい格好をしていたら泥棒か交換作業をしている作業員かわからないところです。夜中に人目を避けてこっそりとではなく真昼間に衆人環視の下、せっせと作業をしていたら「ご苦労さん」はあっても誰も盗っ人とは思わないでしょう。
    今回の犯行も午前11時半ごろ、真昼間に行われました。しかし、男は通りかかった人に目撃された瞬間、その場を立ち去っていました。それもそのはず、彼が狙ったのは縦100センチ、横80センチ、重さ110キロほどの鉄製のふただったからです。こんなものをたった1人で運んでいたら誰が見ても不自然です。ブラック企業のいじめじゃあるまいし自治体が管理する側溝でそれはあり得ません。
    それにしても、110キロの重量物を1人で持ち去ろうというその体力と気力があれば、いくらでも他の真っ当な仕事ができただろうと思うのはわたしだけではないはずです。
     
     
    ●アメリカのニュースチャンネルCNNが6月8日より、性行為の欧州選手権である「ヨーロピアン・チャンピオンシップ・イン・セックス」が開催されると伝えました。これは2016年に発足し「性行為をスポーツとして実施する世界で唯一の団体」だというスウェーディッシュ・セックス・フェデレーションが主催するもので、スウェーデンのイェーテボリにおいてクロアチア、スロベニア、イギリス、ウクライナ、ロシア、フランス、スペイン、イタリア、フィンランドなどから20名の選手が集まりさまざまな競技で腕を競い合うそうです。
    スポーツには、水泳や100m走などの「速さ」を、スキージャンプや投てき種目などの「距離」を数値により競うもの、また柔道やボクシングなどの「強さ」を勝敗により競うもの、フィギアスケートやアーティスティックスイミングなど「美しさ・芸術性」を審査により競うものがあります。さて、『競技セックス』はいったいそのどこに分類されるのか。「速さ」も「距離」も「強さ」も、そして「美しさ・芸術性」も“やりよう”、“見よう”によっては該当すると考えると『競技セックス』こそが「キング・オブ・スポーツ」なのかもしれません。
    さらに競技が競技だけに参加者は「混合ダブルス」が基本なのでしょうが、LGBに配慮して「ダブルス」もあるのでしょうか。またパートナーがみつからず単独参加の「シングルス」もありなのか、興味は尽きません。
    1試合の時間は45分から1時間ほどで、その様子はライブ配信され評判が良ければ開催期間はどんどん延長され数週間にも及ぶ可能性があるそうです。サッカーのワールドカップや野球のWBCの放映権は莫大な金額です。その最高峰はいうまでもなくオリンピックですが、はたして今回の「欧州セックス選手権」のそれはいかほどなのか。主催者としては放送期間が延長されるほど収入は増えるのでしょうが、数週間にわたって延々とセックスしなければならない選手は大変です。もっとも選ばれしセックスアスリートたちにとってそんなものは全然苦にならないのかもしれませんが。
    そして優勝の栄冠を手にするのは果たしてどの国の選手でしょうか。彼には勝者の証の金メダルが首から下げられることになりますが、それよりもヨーロッパ中のセックス猛者を退けた股間に下がる金の方がはるかに輝いて見えることでしょう。

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  • 【お知らせ】10/16(月)生放送は、お休みの予定です

    2023-10-14 07:00  
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    【お知らせ】10/16(月)生放送は、お休みの予定です

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  • 2023年10月13日号:ニュースに一言

    2023-10-13 16:16  
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    ●10月8日、江戸時代から続く湖国三大祭りの一つ「大津祭」の本祭が13万人の人出のもと大津市中心部で行われたというニュースがありました。この祭りは京都祇園祭の風情を色濃く継承したもので、からくり人形が乗った13基の曳山(ひきやま)が巡行し、そこから集まった人たちに向けて厄除けの「粽(ちまき)」が撒かれますが、今年はいつもと様子が違いました。
    例年は曳き子に引っ張られ移動中の曳山から沿道に投げ入れていたものが、ことしは粽撒きの際には車輪の下にくさびを入れて完全に停止させていたのです。その理由が「曳山は軽車両にあたり移動中に粽を撒くのは走行車両から物を投げることを禁じた道路交通法違反の可能性がある」という警察の中止要請というのですから、警察もなんとも無粋なことをしたものです。
    警察としては雑踏の中での万一の事故を警戒したのでしょうが、それにしても曳山を「軽車両だから」はないでしょう。人力で引く大津まつりの曳山は時速60キロで走るわけではありません。普通に歩くスピード以下での移動で、さらに不意に現れることもなく、その動きは常に周りの人たちが注視しているのですから危険度からいえば自由気ままに走り回る歩道上の自転車以下です。それにもかかわらず「法律だから」はあまりにも杓子定規過ぎやしないでしょうか。法律順守は当然ですが、曳山の巡行コースは予めわかっているのですからその時間だけその場所を解放区として“道路交通法”の及ばない空間とすることなど方法はいくらでもあるはずです。
    たしかに事故が起きれば祭りどころではないのでしょうが、本来“非日常”であるべき祭りを無理やり日常に戻すなんて興醒め以外のなにものでもありません。「あぶないからダメ」「きたないからダメ」「かわいそうだからダメ」「はずかしいからダメ」こうして古来からの文化がまた消えていくのは残念でなりません。
     
     
    ●自動販売機に金を入れたと嘘を言い、金をだまし取ろうとした58歳の会社員の男が逮捕されたというニュースがありました。
    詐欺未遂の容疑で逮捕されたこの男は、秋田市内の商業施設で「自動販売機に500円を入れたが機械が故障した。金を返してほしい」と施設の従業員に言って現金500円をだまし取ろうとしましたが、不審に思った従業員が警察に通報し調べたところ実際には金を入れておらず、自動販売機も故障していなかったことがわかりました。
    58歳の男が500円欲しさになんともせこい犯罪をしたものです。現代では街中のいたるところに自動販売機があります。ジュースやコーヒー、ビールなどの飲料、たばこや雑誌など以前からある物に加えラーメンや餃子などの冷凍食品、お鍋の出汁、乾電池までありとあらゆるものが自動販売機で売られています。そういえば子供に人気の「ガチャガチャ」もそうです。そんな自動販売機ですが、いくら精巧にできているとはいえ所詮は機械、うまく作動しない時もあります。そんな時には今回の男のように係員を呼ぶことになりますが、大抵の場合は機械を開けて引っかかっている紙幣やコイン、あるいは商品を取り除けばすぐにトラブルは解消されます。すなわち機械を開ければちゃんとお金を入れたかどうかは一目瞭然なのです。さらにコンピューターがいくら入金され、いくつの商品が出たかを常に管理していますのでごまかすことなんて出来ません。
    自動販売機が人間が見てもわからない“ニセ金”を瞬時に見分けられる優れものだということを考えれば、それ相手にインチキをはたらくことの無謀さはすぐに分かります。この手の事件の犯人は多くの場合“無職”ですが、今回は会社員でした。あと2年もすれば定年になり退職金ももらえたでしょうに、たった500円でそれを棒に振るとはなんとも哀れな男です。
     
     
    ●滋賀県教育委員会が高校生の採用を考えている企業に対し、面接で愛読書を聞かないように要望したというニュースがありました。厚生労働省は公正な採用選考を行うため「応募者の適性・能力とは関係ない事項で採否を決定しないこと」と規定しており、いくつかの「不適正な質問」例を示しています。
    今回の要望はそれに沿ったものとのことですが、愛読書を聞くことが就職差別につながりかねない「不適正な質問」に当たるだなんてわけがわかりません。工場で一日中、誰とも顔を合わすことなくベルトコンベアを流れる部品を組み立てていればいい、あるいは経理部で誰とも言葉を交わさず朝から晩までそろばんや電卓とにらめっこで計算さえしていればいいのならともかく、会社勤めをすると嫌でも上司や同僚、得意先と接することになります。そこでいかに円滑な人間関係を作れるかが仕事を続けていく上で重要なのです。手先の器用さや計算の早さだけが企業の求める適正・能力ではありません。そのため企業は面接で求職者が「どんな考えを持っているのか」「どんなものが好きなのか」という人となりを知ろうとするのです。
    愛読書を聞くことはその中のひとつで「まず本が読めるのか(時間をかけしっかりと仕事に取り組めるのか)」「どんなジャンルを読んでいるのか(自社の仕事に興味を持てるのか)」を探ろうとしているのです。それをダメだというのでは本当に求めている人材かどうか確かめられません。企業、求職者ともにお互いをよく理解することこそが就職で最も大切なことです。
    昨今、若者が入社後すぐに「こんなはずじゃなかった」と離職するケースが増えているそうですが、事前に十分にわかりあっての入社でなかったことがその一因でしょう。そして求人において、なんでもかんでも「差別」に結び付けて禁止にするのはいただけません。「30代男性」が欲しい企業でも年齢や性別で枠を決めるのは差別になるからと求人票には“男女ともに年齢不問”と記載します。それを見たあらゆる年齢層の男女が応募したところで企業は最初から「30代男性」と決めているのですから、30代女性や50代男性が採用されることはありません。無駄足を踏んだ応募者は「それなら最初からそう書いておけよ」と思うのですが国がそれを許さないのです。
    求職者にとっては「履歴書を書く」「面接に赴く」、企業にとっては「面接をする」「断る」と双方にとって無駄な作業が発生するだけでなにもいいことがないのに困ったものです。出自・信条による差別はあってはなりませんが、入社前の面接で本来の姿を見せあい「後の喧嘩を先にする」ことは長く仕事を続けていく上で絶対に必要なことだと思うのですが。
     
     
    ●鹿児島市草牟田町の伊敷中学校前バス停横にあった公衆トイレが9月下旬に撤去されたというニュースがありました。もともと鹿児島市内に路上トイレは3カ所ありましたが、2020年から順次撤去され最後に残っていたのが今回のものでした。これにより市内の路上トイレはすべて姿を消したことになります。
    このトイレは市が地域の要望を受け1991年に設置したもので散歩や通学中の、いざという時の駆け込み場所として重宝されていました。市は撤去の理由を「経費削減と周辺の環境の変化のため」としていますが、地域住民からは「不便になった」「高齢者は困る」との声が上がっているそうです。“経費削減”といいますが、このトイレの点検費や維持費などの年間経費は数万円だったということで思ったより安いものです。自治体としては「少しでも節約を」と考えたのかもしれませんが、市民の利便性と天秤にかけたら存続の方が良かったのでは。
    なぜならこのトイレは人通りの多い国道3号線沿いに立地しており、市環境保全課によると撤去直前にも1日当たり約30人が利用していたそうで、年間数万円の金額なら入り口に料金箱を置き1回10円の徴収でも十分に賄うことができたからです。もう一つの理由の“周辺の環境の変化”とはこの路上トイレから半径約350メートル圏内に2カ所のトイレ付きの公園ができたことを指していますが、350メートルが近いのか遠いのかは微妙なところでしょう。
    本当に切羽詰まったその瞬間は1メートルすら果てしなく遠く感じるものです。都市部ではいたるところにコンビニがあり急に催した時に助けてもらえますが地方ではそうはいきません。周辺に施設の少ない地域の公衆トイレは砂漠を進む旅人にとってのオアシスと同じでなくてはならない心の拠り所です。過去何回も間に合わなかったことがあるわたしが言うのですから間違いありません。
     
     
    ●気分の悪いニュースが多い中、思わず笑顔になる話題をひとつ。
    京都府宮津市の山王宮日吉神社で江戸時代から続く伝統行事「赤ちゃんの初土俵入り」が行われたというニュースがありました。これは赤ちゃんの健やかな成長を願う神事で、紅白のはちまきを頭に巻き化粧まわしをつけた赤ちゃんが行司に抱えられ『見えない神様』と相撲をとるものです。化粧まわしをつけてはいますが、ちらりとのぞくその下はみんな紙おむつでなんともかわいらしい姿です。
    そして「はっけよーい」と赤ちゃん力士は『見えない神様』を土俵際まで追い込みますが最後には押し戻され尻もちをついてしまいます。相撲の勝負は神様の勝ちになりますが、赤ちゃんには神聖な土俵の土が付くことで健康が授けられるとされています。母親から離され行司に抱かれた赤ちゃんの中には土俵上で思わず泣き出す子も多く境内は元気な声であふれていました。
    そして世間では祭りに対しいちゃもんをつける人が多くなっていますが、子供が泣くことに「これは虐待だ」なんて言う人は1人もなく、土俵を見守るどの顔もみんな笑顔です。「うちもこんな頃があったな」と思い出す我が家の子供たちは既にすっかり成人しており、わたしも年をとるはずです。
    周囲の温かい愛情に包まれたこの赤ちゃん力士たちはこの先どんな人生を歩んで行くのでしょう。すべての子供たちに幸多かれと願わずにはいられません。彼らが成人する頃には多分わたしはこの世にいないでしょう。しかし、この子たちに素晴らしい日本を残さなければならない。それが今を生きる大人の責任だ。そのためにもうひと頑張りしようとの思いを新たにしたニュースでした。

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  • 2023年10月6日号:ニュースに一言

    2023-10-06 14:55  
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    ●選挙に当選し議員になると、その証として「議員バッジ」が貸与されます。貸与ですからもちろん落選や引退によって議員でなくなった時には返却しなければなりません。
    福井県議会事務局が議員に貸与し、その後に返却されて保管している69個の14金製の議員バッジのうち、11個が金めっきのレプリカだったというニュースがありました。福井県会議員の議員バッジは、ここしばらくの金価格高騰もあり1個が7万1500円もするものです。それに対しレプリカの価格は「本物」と比べて20分の1程度の3850円といいますから「本物」を借りてレプリカを返した議員は7万円ちかくもポッポナイナイしたことになります。
    事務局は11個のうち、身元が判明した6人に「本物」の返却を求めましたが、なんとそのうち5人は「本物を紛失した」と答えたそうで、分かっていながら何食わぬ顔をして代わりにレプリカを返していたとしたらこんな不誠実なことはありません。また、誰が使っていたか分からないものも5個あり、事務局も随分と杜撰な管理だったことがうかがえます。そしてそれらの尻拭いを強いられるのはいつも善良な納税者なのですから困ったものです。
    事務局によると紛失や汚れるのを気にして普段からレプリカを使用している議員も一部にいるそうですが、冒頭に書いたように議員バッジは“議員の証”ですから、レプリカをつけている議員は自らを「わたしは“まがいもの” です」と触れ回っているのも同然です。にもかかわらず本人は「われこそは議員様なり」といたって自信満々なのですからこんな滑稽なことはありません。
    県会議員は有権者に選ばれた県民の代表でありながら、彼らの矜持なんてしょせんその程度のものなのです。そもそも、レプリカで用が足りるのなら最初から高価な「本物」でなく安価なニセモノを貸与しとけばいいのです。
     
     
    ●自動車で見知らぬ土地を訪れる際、以前は道路地図が欠かせませんでしたが、現代で車内に常備している人はほぼいないでしょう。なぜなら今や高級外車から軽自動車に至るまでほとんどのクルマにカーナビが完備されていますので、いちいち地図帳で確認しなくても行き先さえセットしておけば細かい地名を確認するまでもなく案内してくれるからです。開発当初はトンネルに入った途端に同じ場所をぐるぐる回って居場所がわからなくなったり、潜水艦でもないのに延々と海の中を進むなんてことが頻繁に起きていましたが、今は「右折まであと1メートルです」と正確に告げるまでに進化しています。
    しかし、所詮は機械。過信は禁物のようです。アメリカ南部ノースカロライナ州の男性が地図アプリ「グーグルマップ」の案内に従って自動車を運転したところ事故をおこし死亡したとして、遺族がグーグルを提訴したというニュースがありました。
    他の州から引っ越してきたばかりで土地に不案内だったこの男性は2022年9月30日夜、雨の中を地図アプリを頼りに運転していました。ドライブは順調に進みましたがアプリが示す橋に差し掛かったところに悲劇が待っていました。なんとその橋は9年前に崩落し影も形もなくなっていたのです。あたりは暗い上に雨で見通しも良くありません。言われるままにアクセルを踏み込んだクルマはそのまま川に転落し彼は帰らぬ人となってしまったのです。
    「アプリがその道さえ示さなければ」と思う遺族の気持ちはわかりますが、グーグルの責任を司法が認めるのかどうかは疑問です。毎日のように世界中のどこかで道路工事は行われていますが、その情報を100%網羅することは到底不可能です。昨日までと地形が変わることなんて頻繁にあるのに、そのたびに責任を取らされたのではグーグルも堪ったものではないでしょう。それだけに訴訟大国と言われ我々日本人の想像をはるかに超える判決がでるアメリカでの今回の裁判結果が気になります。
    日本でも地図アプリを頼りにした自転車や歩行者が高速道路に迷い込む事例が増えています。精巧なアプリは確かに重宝しますが、実際に道を進むときには自身の安全のために手元の画面から顔を上げ、しっかりと前方を見据えなければならないのは言うまでもありまありません。
     
     
    ●あと半年に迫った「2024年問題」に対する政府の緊急対策案が固まったというニュースがありました。
    「2024年問題」とは2024年4月1日からトラック運転手の年間の時間外労働時間(残業時間)の上限が960時間までに規制されることによって生じる様々な問題の総称ですが、具体的には労働時間の減少で1人のドライバーが1日で運ぶ荷物の量が減る(売り上げが落ちる)、それを防ぐために運賃を値上げする(依頼主は上昇分を商品価格へ転嫁)、さらに時間減少に伴い運転手の収入もダウン(なり手が減る)などです。
    運送会社とそこで働くドライバー、それに荷主とそれらの商品を買う消費者、すべての関係者にとって不利益しかないのが「2024年問題」なのです。その対策として政府が打ち出したのが・・・。『運送業者の負担となる再配達を減らすため、玄関前に荷物を置く「置き配」を選んだ人にポイントを付与する』というのですから呆れます。
    省エネ家電を買ったらポイントをあげます。キャッシュレス決済をしたらポイントをあげます。果てはマイナンバーカードを作ればポイントをあげます、と政府がポイントさえ付与すれば国民は思い通りになると思っているとしたら国民もなめられたものです。現代ではインターネット通販が盛んになり、日用品でさえ自宅に届けてもらう人も多くなっています。たしかにいつ行っても留守で配達完了まで複数回訪問することはドライバーにとって時間、労力ともに大きな負担となります。「置き配」によりそれが解消されるのは大いに結構ですが、なぜそのために税金を投入しなければならないのでしょうか。再配達を減らしたいのなら再配達には別料金がかかるなど、利用者が自ら再配達を避けるシステムを作ればいいだけでしょう。
    金(それも税金)をばら撒いて一時しのぎをしたところで、根本的な問題が解決しなければ課題は永久に残ります。それに今まで10個の品物を一括注文していた人が、ポイント欲しさに1個ずつ注文して10倍のポイントをせしめるようなことにでもなれば配達回数はさらに増え当初の目的とまったく逆の結果にもなりかねません。
    そもそも「働き方改革」の名の下に、一律日本の労働者を働かないように(働けないように)するのはどうでしょう。労働者の中には「お金が欲しい」「もっと頑張りたい」と思う人もいるはずです。その機会を奪っておいて「人手が足りない」なのですから困ったものです。その挙句に「足りない分は移民で」なんて国は国民の幸せをなんと考えているのでしょう。
     
     
    ●スペインサッカー連盟が、スペイン女子代表の呼称に「女子」の文言を使わないことを決めたというニュースがありました。
    これは男女格差を是正する改革の一環で、今後は男女両代表チームともただの「スペイン代表」と呼ばれることになるそうです。そのためこれからは「スペイン代表」と聞くたびに「どっちの?」と確認が必要になるのです。女性が男性に比べて不当な扱いを受けることはあってはなりませんが、「男のチームには男子と入っていないのに、女性だけいちいち女子とことわらなければならないのは差別だ」となると、もはや言いがかりとしか思えません。
    サッカーはもともと男子だけのスポーツでした。それが女子にも門戸が開かれ男子チームと区別するために「女子」と入れているのです。それは女子選手のものだったアーティスティックスイミング(旧シンクロナイズドスイミング)を男子選手もするようになり、国際大会で彼らのみが“男子”代表と呼ばれるのと同じです。アメリカ人とスペイン人、大人と子供のように便宜上対象をわけることはいくらでもあります。そしてそれらはどちらが良い悪いというものではなく、ただの区別です。男と女の区別もそれらと同じでそこに優劣はありません。にもかかわらず女性をすべて男性と一緒にすることは、それこそ「女性は男より下だから同じにしてやろう」と考えているからにほかならず、それこそが差別です。
    それでもなお「我々は絶対に男性と女性を分けるようなことはしない」というのなら、日本語と違ってすべての名詞が「女性名詞」「男性名詞」に分けられるスペイン語を根こそぎ変えなくてはなりません。
     
     
    ●先月、日本維新の会の衆議院議員の公設秘書が兼職していたと報道されましたが、衆参両院の全国会議員710人を調べたところ、約3割にあたる205人が自身の公設秘書の兼職を認め、250人の兼業秘書がいたというニュースがありました。
    公設秘書とは国費によって1人の国会議員につき3人まで付される秘書のことで、その身分は国家公務員特別職となり給与は国から支払われます。国家公務員ですからもちろん兼職は不可ですが、議員が「職務に支障がない」と例外的に認めれば可能になるそうです。すなわち雇い主の議員が「いいよ」と言うだけでOKなのですから兼業不可の規定なんて無いのも同然で、毎度のことながらよくもまあこんな自分たちに都合の良い決まりを恥ずかしげもなく作ったものです。
    兼業を認めている議員の内訳は衆院132人、参院73人で、政党別では、自民党が最も多く103人、立憲民主党43人、維新25人、国民民主党10人、れいわ新選組7人、公明、社民、政治家女子48の各党が2人、参政党1人と議員数に比例するように共産党を除くほとんどの政党にわたっています。この結果を見ての率直な感想は「秘書ってそんなに暇なのか」ということです。日本国のため、日本国民のために一所懸命働くのが国会議員で、その手助けをする一番身近な存在が秘書のはずなのに、それが片手間で出来る仕事だったなんて・・・。
    さらに言えば全員を専業秘書にすれば3人も必要でなく、2人あるいは1人でも十分なのではとも思えます。前述のように公設秘書の給与は国費(税金)から支出されています。社会保険料や税金の増加で苦しむ国民が多い中、ここにもまた無駄遣いがあったと思うと怒りしかありません。過去には兼業どころかまったく勤務実態がないにもかかわらず、常勤の秘書を雇っていることにしてその給与を国会議員が詐取する事件もありました。それに比べたら少しでも仕事をしているだけマシのかもしれませんが、こんな低レベルの比較しか出来ないなんて情けない限りです。

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