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2013年の日記(2)
2016-04-08 09:30102pt今週も前週に引き続いて、2013年の「文藝春秋」に掲載された「月刊日記」の後半を紹介します。
たった二年前のことなのに、読み返して、ほとんど覚えていないことに驚きです。と同時に、毎日、やたらに飛び歩いているのだなあとあらためて思いました。今でも、週に一、二回は東京に出張していますし、多い時は四泊くらいしています。ちなみに来週は東京二泊、名古屋一泊、長野二泊の予定です。しかし、二年後にはすっかり忘れていることでしょう。
【百田尚樹の日記:2013年5月1日~17日】
●五月一日(水)
来月からPHP研究所発行の「Voice」という月刊誌に連載を開始するクラシックエッセイの原稿を書く(四百字詰め十二枚)。実はこの連載、二月までKKベストセラーズの「一個人」で二年近く連載していたのだが、事情があって中止となっていたのを「Voice」で復活連載することになったものだ。毎月、ぼくの偏愛するクラシックの名曲を解説風に綴るエッセイだが、第一回はバッハの「ゴルトベルク変奏曲」。ただ、連載再開は嬉しいが、残念なのが枚数は増えて原稿料が減ったことだ。
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2013年の日記
2016-04-01 09:10102pt先日、パソコン内の古い原稿を整理していると、ちょうど三年前の「日記」が出てきました。
といっても、この日記、実は月刊誌「文藝春秋」から依頼されて書いたものです。たしか「月刊日記」というコーナーで、いろんな人が月替わりで、その月の日記を公開するというものです。私はふだんは日記など書きませんが、この時は「月刊日記」用に一ヵ月の日記を書き、それが「文藝春秋」に掲載されました。
今回、それを読み直すと、忘れていることも多く、「へえー、この時はこんなことしてたのか」と感慨深いものがありました。たった三年前でこうですから、十年前だと更に新鮮に感じたことでしょう。
その意味では、日記というのはすごくいいものだなと思います。何年か経って、古い日記を読み返すと、当時の様々な思い出がよみがえって、人生が膨らむような気がします。とくに人生の晩年に若き日の日記を読み返したりすると、青春の日々が目の前に現れてくるかもしれません。
そんなことを考えていると、今からでも日記をつけてみようかなと思うのですが、おそらく三日も続かないでしょう。
ブロマガの皆さんには、他人の日記など退屈なだけかもしれませんが、「小説家・放送作家の日常は、こうなっている」ということで、もしかしたら少しは興味を持ってもらえるかもしれません。
というわけで、今週と来週のブロマガで、百田尚樹の三年前の日記(2013年4月~5月)の日記を紹介します。今回は前篇(4月)です。
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