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記事 9件
  • ブロマガ配信小説『カエルの楽園』第十七回

    2016-01-29 07:00  
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    ★【皆さんにお願い】
    この作品の著作権は百田尚樹にあります。したがって、このテキストを作者に無断でネット上にアップしたり、メールで拡散したりする行為は、著作権法違反にあたります。くれぐれもそのような行為はお慎み下さるようお願いいたします。
    ※(著作権を故意に侵害した者は、一〇年以下の懲役または一〇〇〇万円以下の罰金に処せられます)

    『カエルの楽園』第三章

     
       

     その夜、デイブレイクはハスの沼の集会で演説しました。
    「今、南の草むらにウシガエルがいるが、このことで必要以上に不安に感じることはありません。皆さんの中には、もしかしたらウシガエルはずっと居座るのではないかと思っているものもいるかもしれません。しかしそんなことはないのです。雨はいつかやむように、夜はいつか明けるように、ウシガエルもいつかは南の沼に帰るはずです。なぜなら彼らは平和を愛するカエルだからです。しかし――」 
  • 1月29日号:ニュースに一言

    2016-01-29 07:00  
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    ●繁華街のゲームセンターはいつも若者を中心に、大勢の人で賑わっています。私はあまり行くこともないのですが、大音響で迫力ある映像が迫ってくるものや複数で対戦できるものなど多岐にわたる機種が所狭しと設置され、楽しい空間となっているようです。
    そんな中でも根強い人気を保っているのが一般的にUFOキャッチャーと呼ばれているクレーンゲームではないでしょうか。操作には微妙な感覚が必要とされ狙ったポイントからはずれたり、持ち上げたまではいいのですが取り出し口に届く前に落下したりしてなかなか景品を獲得できずにゲーム代金だけが増えていく、なんともやっかいな遊び道具です。
    そんなクレーンゲームで景品のぬいぐるみを盗んだとして、川崎市に住む12歳の小学6年の男子児童が警察により児童相談所に通告されたというニュースがありました。その手口とは驚くこと無かれゲーム機の景品受け取り口からゲーム機内に潜り込み、直接ぬいぐるみをつかみ出すという小さなからだを最大限に利用したものでした。 

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  • ブロマガ配信小説『カエルの楽園』第十六回

    2016-01-22 07:00  
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    ★【皆さんにお願い】
    この作品の著作権は百田尚樹にあります。したがって、このテキストを作者に無断でネット上にアップしたり、メールで拡散したりする行為は、著作権法違反にあたります。くれぐれもそのような行為はお慎み下さるようお願いいたします。
    ※(著作権を故意に侵害した者は、一〇年以下の懲役または一〇〇〇万円以下の罰金に処せられます)

    『カエルの楽園』第三章

     
       

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     二日後の朝、草原の広場において、ナパージュが「三戒破棄」を認めるかどうかの全ツチガエルによる採決が行なわれることになりました。
     その日は雲ひとつない快晴で、朝からうだるような暑い日でした。それでも病気やケガやその他の事情で来られないツチガエル以外は皆、参加しました。ピエールたちが「自分たちも採決に参加させろ」と主張したようですが、それは認められませんでした。 
  • 1月22日号:ニュースに一言

    2016-01-22 07:00  
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    ●1月11日は今年の成人の日でした。以前は毎年1月15日が成人の日でしたがハッピーマンデー制度導入により、1月の第2月曜日に変更となり日付は固定されなくなりました。
    全国の自治体が「成人の日式典」を開催しますが、毎年必ずどこかで騒動がおきます。もはや成人式の恒例となりいまさら驚くことはなにもないのですが、今年は後日談としてなんとも情けない出来事がありました。
    10日に行われた水戸市の成人式で、新成人の男らが式典の進行を妨害し警備員と小競り合いになり、警察官20人が駆けつける騒ぎとなりました。約1900人が出席した式典で新成人代表がステージで「誓いの言葉」を述べている時、会場で焼酎を飲み続けて酔っ払っていた7~8人の出席者が警備員の制止を振り切ってステージに上がり、代表のマイクを奪い取り「おめえがあいさつしてんじゃねえ、このやろー」「なめんじゃねー」「みんな、よろしく~」「盛り上がっていこうぜ」などと叫びながら暴れだしたそうです。 

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  • ブロマガ配信小説『カエルの楽園』第十五回

    2016-01-15 07:00  
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    ★【皆さんにお願い】
    この作品の著作権は百田尚樹にあります。したがって、このテキストを作者に無断でネット上にアップしたり、メールで拡散したりする行為は、著作権法違反にあたります。くれぐれもそのような行為はお慎み下さるようお願いいたします。
    ※(著作権を故意に侵害した者は、一〇年以下の懲役または一〇〇〇万円以下の罰金に処せられます)

    『カエルの楽園』第三章

     
       

     ハスの上にはまた別のカエルが上がっています。
    「あれは誰ですか?」
     ソクラテスはハンドレッドに訊ねました。
    「知らんよ。とにかく今日は、デイブレイクが三戒を守ろうというカエルを片っ端から集めて来たんだろうよ。さっきから、三戒を破棄しろというカエルは一匹もハスの上には上がっていない」
     ハスの上でそのカエルが大きな声で叫んでいます。
    「わたしは他のカエルを殺すくらいなら、殺される方を選びます。三戒を守って、黙って死んでいきます」
     沼のカエルたちの多くが拍手しました。
     ソクラテスは「殺すよりも殺される方を選ぶ」という言葉を聞いた時、言いようのない違和感を覚えました。というのも、ナパージュに来るまで多くの仲間たちが殺されるのを見てきたからです。殺されるというのは、本当に恐ろしいものです。目の前で母親を殺された、足が生えたばかりのオタマジャクシも見ました。また生まれたばかりのオタマジャクシを殺された母親も見ました。 
  • 1月15日号:ニュースに一言

    2016-01-15 07:00  
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    ●新年のお楽しみの一つにいろいろなお店が販売する福袋があります。毎年デパートの初売り風景では開店と同時に大勢の客が福袋売り場に突進していく光景がみられます。もっとも最近はフライングで年末から販売しているところもあるようですが。
    福袋とは本来、中に何が入っているのかは開けてのお楽しみのはずですが、近ごろでは透明の袋に入って中身がはっきりとわかるものまで登場しています。総じて販売価格よりも中身の方が高価になるように工夫されており、福袋ファンにとってはたまらないアイテムとなっています。
    そんな福袋の販売でちょっとしたトラブルが発生したとのニュースがありました。東京・世田谷区にあるスターバックス・コーヒーの店舗で先頭に並んでいた5人組が店側の用意した108個の福袋をすべて買い占めてしまったらしいのです。朝5時から並んでも買えなかった人もいて、ネット上ではその不満が5人組や店側にぶつけられる事態となっています。
     

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  • 新年のご挨拶

    2016-01-08 15:30  
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    皆さま、あけましておめでとうございます。
    2016年が皆さまにも、そして日本にもいい年になることを祈っています。
    私は今年で還暦を迎えます。干支(十干十二支)が一巡したわけです。最近は成人式ならぬ「還暦式」というのがあるそうですが、同窓生などが市の公民館などで一同に集まるのはなかなか面白いかもしれません。 

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  • ブロマガ配信小説『カエルの楽園』第十四回

    2016-01-08 07:00  
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    ★【皆さんにお願い】
    この作品の著作権は百田尚樹にあります。したがって、このテキストを作者に無断でネット上にアップしたり、メールで拡散したりする行為は、著作権法違反にあたります。くれぐれもそのような行為はお慎み下さるようお願いいたします。
    ※(著作権を故意に侵害した者は、一〇年以下の懲役または一〇〇〇万円以下の罰金に処せられます)

    『カエルの楽園』第三章

     
       

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     翌日の元老会議でも、プロメテウスは断固とした口調で、再度「三戒」の破棄を訴えました。ガルディアンを初めとする三匹の元老が反対を唱えましたが、プロメテウスと、その意見に賛成する元老、合わせて四匹の方が数でまさっていました。
     小島を取り巻く池には、前日以上に多くのカエルたちが集まっていましたが、前回のような混乱の防ぐためか、小島の周囲には元老を守るカエルたちがいました。
     まずプロメテウスが発言しました。
    「ウシ
  • 1月8日号:ニュースに一言

    2016-01-08 07:00  
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    ●自民党の34歳の男性衆議院議員が育児休暇を取りたいと申し出たことがニュースになりました。この議員は同党の女性議員と昨年2月に結婚し、今年の2月に出産予定だそうです。女性議員は出産するわけですから、当然産休にはいります。それと同じように父親である男性議員も国会を休もうとしているのです。
    最近では子育てをする男性のことを指すイクメンという言葉もすっかりと定着してきました。ちなみにこの「イクメン」とは民主党政権下で少子化を打開するために男性も育児休暇を取りやすい雰囲気を作ろうと当時の長妻厚生労働大臣がはやらせた言葉です。父親も母親と一緒になって子供を育てることには何の異論もありませんが、これが国会を休んでまでとなるとちょっと違うんじゃないかなと思います。 

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