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夜ふけのなわとび 第1819回 林真理子「とにかく眠る」
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夜ふけのなわとび 第1819回 林真理子「とにかく眠る」

2023-11-22 05:00
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 幕が切って落とされたように、冬がやってきた。ついこのあいだまで夏ものを着ていたのに、最近はコートを羽織る。日本から秋が無くなるというのは本当かもしれない。
 あのぴんと張りつめたような空気、高く澄んだ空、そして豊かな秋の味覚といったものが味わえないというのはとても残念なことだ。いや、残念というより怖ろしいことかもしれない。
 今朝は久しぶりに厚手のスーツを取り出してみた。引き出しを開けインナーを選ぶ。薄い黒のニットがあった。それを着て胸のところに小さなゴミがついているのを見つけた。はらおうとして気づいた。虫が喰っている。
「ひいー!」
 ふんぱつして買った、カシミアのブランド品である。どうしてムシというのは、高価なものから狙うのだろうか。ちゃんと防虫剤を入れておいたのに本当にひどい。仕方なく別のものにしようとしたのであるが、薄手の黒が見つからない。あちこちひっかきまわしているうちに、次第に気がたってくる。
 やがて九時になり、LINEが入ってきてイヤなことを知らされる。シリアルを食べようとして牛乳が切れていることに気づいた。 
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最終更新日:2024-09-19 08:29
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ハガネのメンタル?
そうだろうか?
ご自身に向けられた批判(正論)が理解できない鈍感な老人になってしまったのだと思うが。
それを証明するような、いまこの時期に躊躇なくバブル期の回顧を”文春”のエッセイに書いてしまう感覚。
しかも、よもやの『あの頃は本当に楽しかった』。

ほとんどの人が増えない収入と物価高に苦しむ2023年のいま、これを書く?
増える一方の社会保障費に嫌気がさしているのは若い人だけではない。
バブルを経験した60代以上だってうんざりしている。
賢く立ち回らねばならない働く60代以上は、公の場でバブル期の回顧なんてしない。
嫌われるだけだ。
万が一にも仕事への影響を排除する。

仲間内の酒席ではバブル期を懐かしむこともあるだろう。
だが、「2023年の日本」という空気が読めず、さらに自身に対する世間の批判とガッカリ感を知ってか知らずか、
『あの頃は本当に楽しかった』と”公”のエッセイに載せる感覚が大いにズレている。
若い人が最も嫌う「老害」であると証明している。

酒席に同席した人も仲間なら教えてあげなよ、バブル回顧はいまはエッセイにしたらマズイよって。
持ち上げてばかりでどうする?
だから「先生」はますます世間が解らない頓珍漢になっちゃうんだよ。

No.1 10ヶ月前
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