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欽ちゃん83歳の人生どこまでやるの!? 第64回「『お茶の間』で一緒に楽しむ番組」
2025-01-30 05:00一月十三日、日本テレビで「欽ちゃん&香取慎吾の全日本仮装大賞」が放送されたよ。
この番組は今回でなんと百回目。まさかこんなに長く続くとは考えてもいなかった。八十三歳になったぼくにまだ番組をやらせてくれる人がいるのだから、何とも嬉しいというか、困惑するというか、不思議な気持ちでいるんだ。
ただ、ぼくは「百回」といった数字には、あんまり興味はなくてさ。
これまで「欽ドン」や「欽どこ」などたくさんのテレビをやってきたけれど、どんな番組も視聴率が下がり始めると、すぐにやめて別の番組作りをしてきた。というのも、ぼくが人生の信条としているのは「勝つか、逃げるか」。勝っている時に思いっきり新しいことや楽しそうなことをやって、負ける前にサッと身を引いてきたんだ。
番組作りを山登りに例えると、楽しいのは頂上に向かって登っているとき。 -
欽ちゃん83歳の人生どこまでやるの!? 第63回「『新しいテレビ』ってどんなだろう?」
2024-12-19 05:00 -
欽ちゃん83歳の人生どこまでやるの!? 第62回「スーパースター、そして伝説へ…」
2024-11-28 05:00 -
欽ちゃん83歳の人生どこまでやるの!? 第61回「『失敗』は『成功の始まり』だ」
2024-10-31 05:00人生というのは、つらいことや後悔することの連続だよね。
だけど、実はこの「つらい」や「後悔」という気持ちを、ぼくは自分の人生の中に持ち込まないようにしているんだ。
それはどうしてかというと、「マイナスの感情は“運”を遠ざける」と思っているからなの。
例えば、誰かに裏切られたと感じたとき、多くの人は「あの野郎」と怒りを覚えるものだ。
あるいは、仕事が上手くいかないとき、多くの人は「どうして自分はこんなにひどい目に遭うのだろう」と感じるかもしれない。
そんなとき、ぼくが真っ先にしているのは、目の前の「言葉」や「気持ち」の解釈を変えること。「ひどい目に遭う」ではなく、「次の『物語』に出会った」というふうに考えてみるの。 -
欽ちゃん83歳の人生どこまでやるの!? 第60回「コメディアンに『反省』は禁物」
2024-09-26 05:00 -
欽ちゃん83歳の人生どこまでやるの!? 第59回「ぼくと阿久さんの『物語』」
2024-08-29 05:00 -
欽ちゃん83歳の人生どこまでやるの!? 第58回「人生の経験に無駄なものなし」
2024-08-28 07:00世の中はもうすぐ夏休みだね。
子供たちはみんな楽しみにしているだろうけれど、自分のことを振り返ると、ぼくは学校のお休みに家族とどこかに出かけたり、遊んだりした思い出が全くないんだ。何しろ家が貧しかったからさ。
それにぼくは子供の頃、人と話すのが大の苦手でね。授業中に先生に指(さ)されると顔が真っ赤になっていたし、みんなが手を挙げていても、一人黙って下を向いているような少年時代を過ごしていた。
だから、その頃のぼくの夢は「画家になること」。絵を描いて生きていければ、人と喋らなくてもいい、と思っていたの。
なので、夏休みも友達と遊ぶことはほとんどなくて、いつも家の近くの小石川植物園に行き、一人で絵を描いてばかりいたものだったよ。 -
欽ちゃん83歳の人生どこまでやるの!? 第57回「勝俣州和という男」
2024-08-28 07:00 -
欽ちゃん83歳の人生どこまでやるの!? 第56回「のり平先生は『笑いの教科書』」
2024-05-30 05:00 -
欽ちゃん82歳の人生どこまでやるの!? 第55回「プロを素人にしてみたら……」
2024-04-25 05:00今年二月に放送された「第99回全日本仮装大賞」が終わった後のことだ。
視聴者の人たちからこんなメッセージが寄せられたと聞いて、ぼくはとても嬉しくてさ。
「久しぶりに家族みんなで、テレビの前で笑いました」
確かに、今は家の中に「お茶の間」というものがなくなって、テレビは昔のように家族がみんなで見るものではなくなったよね。
でも、「仮装大賞」はそんな昔ながらの「お茶の間の時間」を、久々にテレビの中に作り出せたのかもしれない。そう思うと、何とも嬉しい気持ちが湧いてきたんだ。
そんななか、ぼくが「やっぱり人生は面白いなあ」と思ったのは、放送後、ディレクターのTさんからすぐさまこう提案されたことだった。
「欽ちゃん、第100回もやりましょう。そして、その前に一度だけ、僕とテレビを作ってみませんか?」
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