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堀潤 連載第3回 小額寄付で低所得者層の政治参加を後押し、オバマ政権誕生を支えたアメリカのネット選挙
2013-05-21 12:00330pt次期参議院選挙から、インターネットを使った選挙運動が解禁となる見通しが強まった。今月中に国会で法案が可決される見込みだ。
Facebookやtwitterなど、いわゆるSNS・ソーシャルネットワークを使った候補者本人や政党による情報発信が、選挙期間中も可能になる一方で、メールを使った発信は、受け取った個人による転送を禁じるなど制限も加わっている。
一度インターネット上に出回った情報を制度によってコントロールするのは難しい。それぞれの個別事例が選挙違反になるのかならないのかといった判断も必要になり、運用に関してはグレーゾーンも多い。
しかし、それでも、有権者と政治の現場を結びつけるうえでは大きな一歩だ。
インターネット先進国でもある、アメリカではすでに1992年からメールを使った選挙運動が行われるなど、この20年で独自の発展を遂げている。
「堀潤の次世代メディアへの創造力」では、インターネットの活用で、政治とメディアがどう変わるのか、これから3回シリーズでお伝えしたい。
ビヨンセからの手紙
先日、アメリカ人歌手のビヨンセからメールをもらった。
近々ニューヨークで食事をするので一緒にこないか、という誘いのメールだ。
しかもその食事会には、オバマ大統領とファーストレディのミシェル夫人も参加するので絶対に来た方がいいと書いてある。
ホテル代金は気にしなくていいし、友達を連れて来ても構わない、だから来て!と、興奮気味に続き、さらにこう書いてあった。
「もしこれそうだったら、今夜深夜までに、25ドルかあなたが払いたいと思う金額をここに送って欲しいの」
示されたリンクをクリックしてみると、オバマ氏の選挙や政治活動を支援する公式サイトに繋がった。
http://www.p2012.org/candidates/obamaorg.html
ネット選挙運動を制し大統領の座を勝ち取った、いかにもオバマ陣営らしいやり方だ。
後日、確認できたが、ビヨンセやオバマ大統領との食事会は実際にニューヨークで開かれ、サイトを通じて寄付した何人かがその場に招待されたという。
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