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  • 「実るほど頭を垂れる稲穂かな」という秋の夜長に贈るブログ

    2013-09-21 23:26  
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    その昔、次世代機ゲーム戦争と言われたセガサターンとプレイステーションの覇権を賭けた戦いがありました。 93 年のことです。導入当時は双方の販売やソフト戦略は拮抗していました。しかし、価格競争に端を発し、プレステが販売台数を急速に伸ばしました。そして、ソフトメーカーを説得するために大きな材料としてのハード(プレステ) 100 万台の流通を達成することができました。
     
    おそらく大変な戦いだったでしょう。そして、ある意味ではソフトメーカーの囲い込でセガとの距離を大きく離しました。心のなかでは「やった!」とガッツポーズをとったことかもしれません。
    しかし、当時、SCEの宣伝販促の責任者だった佐伯雅司部長はこう言いました「実るほど頭を垂れる稲穂かな」と、対するセガに居た僕にはポーズに見えた台詞でしたが、一般には謙虚に受け入れられました。察するには佐伯さんにとっても、彼自身がソニーでの経験を活かしたマーケティングで人生をかけた戦いに勝ったと思った瞬間だったかもしれません。
    しかし、その時の彼の言った言葉は、当時の SCE の姿勢としては高く評価され、その後のプレステ・ビジネスを盤石なものへの布石となりました。
     
    今となっては、その言葉がポーズだったのか、謙遜だったのか、心からの謝辞だったのかどうかはわかりませんが、今回のGREEさんのような舌禍を見るにつけ、あの時の佐伯さんの言葉を思い出すのです。