旧暦では、毎月の第1日目(ついたち)は必ず新月の日と決まっています。前回の新月は5月26日(金)で、この日が旧暦では5月1日にあたりました。ですから次の新月からは、当然6月がはじまると思いますよね。ところが! 6月24日(土)の新月から、もう一度「5月」が繰り返されるのです。正確には「閏(うるう)5月」がスタートします。
なぜなら、月の満ち欠けのサイクルは、約29.5日。これが12回(12ヵ月)繰り返されて、旧暦の1年(平年)は約354日となります。けれど、地球が太陽のまわりを1周するのは約365日なので、月の満ち欠けを基準とした1年では約11日短いことになります。すると、年を追うごとに日付と季節がどんどんズレてしまい、3年で約1ヵ月分(11日×3年=33日)も差がついてしまうことに。
そこで、旧暦では19年に7回(だいたい3年に1回)の割合で、まるまるひと月を挿入し、その年は13ヵ月としてズレを調整するのです。このプラスされる月のことを「閏月(うるうづき)」といいます。
どの年の、何月と何月の間に閏月が入るのかは、暦をつくるルール(暦法)によって決まるのですが、ちょっとややこしいので、ここでは説明を割愛します。
6月24日の新月から「月のリズム」で過ごしてみるとにかく、今年は5月が2回もあって、1年が13ヵ月になるお得な年! おまけのひと月を趣味やスキルアップにあててみるのはどうでしょう。また、新月からはじまるひと月を、月のリズムで過ごしてみるのもおすすめです。
月のリズムは大きく4つのステージに分けられ、それぞれに違った意味合いがあります。日付と照らし合わせながら、各ステージのキーワードを確認して、ひと月の予定を立てる参考にしてみてくださいね。
新月/閏5月1日(2017年6月24日)キーワード:浄化、解毒、決断、再生。
月の満ち欠けの初日にあたる新月は、「はじまり」の象徴です。今まで気になっていたことや、やりたかったことへの一歩を踏み出すのに最適。直感に従って、新しいことにチャレンジを!
【例】
・ヘアスタイルやネイルカラーをチェンジする。
・気になっていた悪いクセや悪習慣をやめる決意をする。
・自宅や職場の近くにある神社にお参りをする。
キーワード:摂取、成長、活動、集中。
日に日に満ちていく月は、「活力」の象徴です。刻々と輝きを増していく月のように、体も心も上向きに。自分に自信を持って、積極的に行動すると吉。
【例】
・好きな人を食事やデートに誘って、積極的にアプローチする。
・異業種交流会や朝活などで人脈を広げる。
・良質なサプリメントやスーパーフードを試してみる。
キーワード:吸収、結実、高揚、衝動。
まんまるになった満月は「豊かさ」の象徴です。満ちていく月の行動が実を結ぶ一方で、それまでのポジティブさが強欲や衝動に変化する可能性も。自分と向き合い、冷静に考えるべきタイミング。
【例】
・寄り道しないで早めに帰宅する。
・最近お世話になった人へ、電話やメールで感謝の気持ちを伝える。
・音楽やアロマを活用して、就寝前にうっとりするような時間を作る。
キーワード:排出、調整、吟味、休息
日に日に欠けていく月は「沈静」の象徴です。派手に行動するよりも、生活環境や心身のメンテナンスを心がけるとき。新しいサイクルに向けて、準備する期間として。
【例】
・コーヒーやスパイスなどの刺激物をひかえる。
・休日に入れる予定は1つに絞る。
・スマホのアプリを見直して、不要なものはアンインストールする。
今月リニューアルしたマイロハスのテーマは「意識する」。体や心に意識を向けることも大切ですが、自然のリズムが作り出すカレンダーや暦にも意識を向けてみませんか? そうすれば、環境や生活習慣を大きく変えたわけではないのに、何かが変わった感じが得られるはず。何気ない日常が、ハッピーなひとときへと変わっていくきっかけがつかめるかもしれませんよ。
さて、2014年にスタートした本連載『星と暮らす』は、今回でひと区切り。6月21日の「夏至」から、二十四節気をテーマにした新連載がスタートします! どうぞお楽しみに。
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