おかしな話ですが、牛や魚の結合組織から抽出した粉末を、朝のコーヒーやスムージー、オートミール、ジュースに入れるのが、クリーンイーティングに取り組む人々の間で今とても注目されています。「一体なんのこと?」と思った方もいらっしゃるかもしれませんが、これが流行りのコラーゲンパウダー。たんぱく質が豊富に含まれるほか、関節の痛みを和らげたり、胃腸の調子を整えたり、シワを防ぐ効果もあるんだとか。
この味のしないパウダーが本当にいいの? 早期老化が気になる(先週よりシワが増えているかも)、お腹もよく壊す、老人のように膝が鳴ったり痛くなったり......。そんな切実な悩みを抱える私には、本当にその効果を信じていいのかが気になるところ。こういう場合は、まずしっかり調べること。それから、実際に試してみるに限ります。
Nourished Lifeさん(@nourishedlife)がシェアした投稿 - 2018年 4月月8日午前1時55分PDT
そもそもコラーゲンとは?
コラーゲンは、アミノ酸から生成される構造たんぱく質で、細胞や組織をのりのようにくっつけます。年齢とともに、生成されるコラーゲン量は減っていきます。
なお、パウダーで買えるコラーゲンは、動物性です。牛の骨や皮、魚のうろこから抽出しているので、ビーガンの方は要注意。
コラーゲンサプリメントの科学的な根拠は?
科学的にも証明されています。最近の研究で、毎日コラーゲンサプリメントを摂取した女性は、8週間後、目の周りの深いシワが20%改善したとのこと。また、別の研究によれば、日常的にサプリメントを摂取したことで、骨関節炎による膝の痛みが和らいだそう。これは、コラーゲンに骨や関節組織を生成するアミノ酸が豊富に含まれているためです。
コラーゲンの胃腸の健康への効果についてはまだ研究がありませんが、何かしらの影響があるのではないか、とサイトAncestralize Meを運営するホリスティック栄養士のローラ・ショーンフェルド氏は言います。彼女によると、コラーゲンに含まれるアミノ酸は、腸透過性の症状(リーキーガットなど)も防ぐ可能性があるとのこと。腸透過性は、多発性硬化症やセリアック病などのさまざまな自己免疫疾患を引き起こします。
コラーゲンパウダーを摂るとどうなる?
身体にいいことはわかったので、今度は私自身が試してみることに。1ヶ月間、朝のコーヒーやスムージーに、コラーゲンパウダー大さじ2杯を入れた結果、わかったことをご紹介します。
1. ランチまで満腹感が持続
当たり前ですが、食べ物や飲み物にコラーゲンを2杯加えれば、たんぱく質20g分なので満腹感が長持ちします。コラーゲンのいいところは、ほかのプロテインパウダーに比べて、色々な摂り方ができること。味がなくて液体に溶けるため、コーヒーに入れても風味を損なうことがありません。変にドロドロすることもありません。また、ショーンフェルド氏によれば、熱を加えても、コラーゲンの効果は変わらないのだそう。
2. 膝関節が柔らかくなった
この1年半、理由はわからないのですが、右膝の関節が鳴ったり痛んだりという症状が、だんだんひどくなっていました。階段を登るたびに、膝から大きな音がしていたんです。コラーゲンパウダーを摂取し始めて3週目に、膝の音がだいぶ小さくなって、痛みも和らいだことに気づきました。それだけでも、コラーゲンを一生飲み続ける価値があるかも。
3. トイレへ駆け込むことがなくなった
個人的なことですが、普通の人よりトイレへ駆け込む回数が多いと思います。(慢性的なライム病を患っていて、2年間抗生物質を飲み続ければ、そうなります......)そのため、この問題を解決するには、抗生物質の副作用による胃腸の不調を緩和できるかが鍵となります。今回の試みが終わる頃には、胃のけいれんが減って、ダッシュせずに早歩き程度でトイレに間に合うようになりました。コラーゲンが胃に効いたのか、単なる嬉しい偶然だったかははっきりしませんが......。
4. 肌が柔らかくなったけど、小ジワは消えなかった
私の場合、冬になるといつも、保湿していても、肌が全体的に乾燥してカサカサします。でも、それがほとんど消えて、肌がしなやかでもちもちになりました。ただ残念ながら、目の周りに増え続ける不快なシワには効果が見られませんでした。
結論
今回の調査では、奇跡的な効果は出なかったものの、安全で現実的な、うれしい発見がありました。
コラーゲンのサプリメントを試したいという方に、ショーンフェルド氏がおすすめするのは、毎日大さじ1~2のパウダーを摂ること。長く続けられそうなものを選ぶのがいいでしょう。
Stephanie Eckelkamp/4 Things That Happen When You Eat Collagen Every Day
訳/Seina Ozawa