歯茎の腫れの主な原因は、口腔の不衛生な状態にあるそう。
「歯垢は、柔らかく粘りがあって、口の中に絶えずでき、無数の細菌を含んでいます」とニューヨークを拠点とする美容歯科医のカトリス・オースチン医師。「歯垢は歯磨きやフロスで毎日取り除かなければ、毒素を排出し、歯茎はそれに感染し腫れてしまいます」
状況を改善するには、歯磨きの腕を磨くこと。1日に2回、歯ブラシやフロスで歯を磨き、歯茎の中に歯垢をためないことがとても大事。
しかし、いくら口の中をきれいにしても治らない腫れの原因もあるようです。前回は下記の原因を説明しました。今回も引き続き、意外な理由を教えてもらいましょう。
歯肉炎 歯の間に何かがしっかり挟まっている 感染症 新しい薬の副作用 ビタミン欠乏症 はこちら。6. ホルモンバランスの変化
image via shutterstock「思春期、月経、妊娠・出産、更年期とさまざまな時期のライフサイクルに応じたホルモンバランスの変化や、経口避妊薬の服用で、女性の歯茎は腫れることがあります」(オースチン医師)
オースチン医師は、ホルモンは、歯垢や歯石から出る毒素に対する歯茎の細胞の反応に影響すると説明します。エストロゲンやプロゲステロンといったホルモンの値が上昇すると、歯垢による歯茎への刺激や腫れが悪化することがあるそう。
しっかりと歯磨きやフロスをする習慣があり、歯のクリーニングもきちんと受けているにもかかわらず、歯茎が腫れて困っていれば、歯科医に相談することをオースチン医師はすすめます。「歯科医からホルモン療法やビタミン療法をすすめられるかもしれません」
7. 新しい歯磨き粉
image via shutterstock歯磨き粉やマウスウォッシュの成分には、(特に歯磨き粉が原因とは気付かずに)長い間使用してしまうことで、歯茎を刺激するだけでなくアレルギー反応を引き起こしてしまうものがあります。
「問題の成分をみつけ、それらを身の回りから排除するだけで、歯茎の腫れはたいてい治ります」とロサンゼルスを拠点とする専門委員会の認定を受けた皮膚科医であるチッポラ・シェーンハウス医師。
口からの接触で皮膚炎を引き起こす可能性のある成分には、過酸化水素(歯の漂白剤)、アルコール(マウスウォッシュ)、ベーキングソーダ(歯磨き粉)、ケイ皮酸エステル(ガム)などがあります。
8. 歯科用品
image via shutterstockシェーンハウス医師は「きちんと装着されていない義歯や、インビザラインのような歯列矯正マウスピースでも歯茎が刺激され、炎症や腫れが起こります」と説明します。
器具の使用をやめるか、きちんとはまるように(義歯)、あるいは歯茎に触れないように(歯列矯正マウスピース)調節してもらうと、ほとんどの腫れは収まります。
9. 歯のゆがみ
image via shutterstock歯列にズレがあると、きちんと歯を磨ききれず、歯垢の細菌を取り除ききれません。
「歯列矯正用ブリッジ、マウスピース、ラミネートベニアなどで歯列を整えれば、歯垢がたまっている箇所をきれいにでき、感染症や腫れを防ぐことができます」(オースチン医師)
10. 病気
image via shutterstock歯茎の腫れは、糖尿病などの病気のサインかもしれません。米国国立糖尿病・消化器・腎疾病研究所によると、唾液にはブドウ糖が含まれ、血糖値が異常な状態にあると、唾液中のブドウ糖が増え、細菌の増殖が進み歯周病につながります。
また、まれな例ではありますが、歯茎の腫れと出血の深刻な原因に、白血病があります。一か所しこりができたり、歯茎全体が腫れたりします。「白血病細胞は歯茎に集中するので、そのせいで歯茎が腫れます」とサクライ医師。
シェーンハウス医師は、もし歯茎の腫れが長引き、発熱、寝汗、倦怠感、体重減少といった症状があれば、速やかに医師に血液検査を依頼してください、と警告します。
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