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仕事の文書作成にはじまり、プライベートでもメールやSNSなど、毎日のなかで文章を書く機会は思っているよりもたくさんあります。「書くことが好き」と言える人がうらやましいと、ときどき思うほど。たとえこういった仕事をしていても、自分の文章というのはなかなか自信がもてないものです。
読んでもらえる文章を書く、10のコツ同じように、書くことが悩みの種になっている人に教えたいのが、花森安治の「実用文十訓」です。花森さんは、かの有名な『暮らしの手帖』の創刊者。『暮らしの手帖』は、その文章の読みやすさにも定評があります。その花森さんが、雑誌を作る上で大切にしていたのがこちらの10のこと。
書くも、話すも同じこと(1)やさしい言葉で書く。(2)外来語を避ける。(3)目に見えるように表現する。(4)短く書く。(5)余韻を残す。(6)大事なことは繰り返す。(7)頭でなく、心に訴える。(8)説得しようとしない(理詰めで話をすすめない)。(9)自己満足をしない。(10)一人のために書く。
(「本のWEB『文春写真館』」より)
よくよく読むと、実は書くことと話すことはそう変わらないということに気づきます。目の前にいる人にちゃんと伝わるように語りかける意識、相手のことを思った言葉を使うことが大切なのだということはどちらも同じ。
ただ、文章の読み手は目の前にいないから、ついつい独りよがりになってしまいがちなのです。そこにちょっと想像力を働かせて読んでいる人を具体的にイメージする。それができるだけで、ぐんと伝わる文章が書けるようになりそうです。
[本の話WEB]
photo by Thinkstock/Getty Images
(杉本真奈美)
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