そんな湘南において、西湘と呼ばれるローカルなエリアから誕生した「大磯妻」が、じわじわと人気を集めているのをご存知でしょうか?
一度聞いたら忘れられない名前、そして
初めてその名を聞く人は一体なんのことかさっぱりわからないと思いますが、「大礒妻」は一度聞いたら忘れない人形の名前です。なぜ「大磯妻」なのかというと、大磯で毎月第3日曜日に行われる朝市「大磯市」で誕生したことに由来するから。
いわゆるキャラクターのひとつと理解してもらえればOKで、ネーミングセンスとともに強烈なのが、ある意味キュートなその風貌。「大磯妻」は服を着ていません。平たく言えば「妻」という名の裸の人形なんですが、ボン・キュッ・ボンのグラマラス体型ではなく、何人も子供が産めそうな完璧な安産型で、しかも、美人というより個性的と表現するのがぴったりな超ユニークな存在。
この裸の妻が、大磯や小田原、辻堂などのローカルマーケットに出没しては注目を集め、行く先々で人びとのハートを射抜いているのです。
帽子やバック、下着などのアイテムも
そんな「大磯妻」を作っているのは小田原にある「暮らしの遊びnico cafe」。古民家のリノベーション空間が素敵な人気のカフェです。
裸の妻というおどろきの発想が、ツボにはまる人続出。大磯妻はコレクターも現れるほどの人気となっています。
ひとつひとつハンドメイドで作られた妻たちは、それぞれ微妙に表情や体型が異なるところも愛らしく、ついついコレクションしたくなる人の気持ちもわかるというもの。
妻には美しくいて欲しいと願う「妻愛好家」たちの要望で、帽子やバック、下着などの妻アイテムも揃います。
すっかり湘南エリアの有名人に
大磯や小田原ですっかり有名人となったこの妻は人々の発想力を刺激するようで、コラボレーションアイテムも続々登場。
茅ケ崎にある湘南唯一の蔵元、熊澤酒造の湘南ビールにオリジナルラベルを貼った「妻ビール」や、大磯町の自家焙煎珈琲屋 「Beans Mart Oikos」とのコラボ商品「TSUMA BREND」等々、湘南エリアでの人気のほどを伺うことができます。
それぞれの嫁ぎ先で愛される大磯妻の存在が気になる人は、ぜひ実物に会い行ってみることとおすすめします。ちなみに、大磯妻が並ぶのは「暮らしの遊びnico cafe」をはじめ、「大磯市」や小田原で月に1回開催されている「カミイチ」などのマーケット、大磯市のフラッグショップ「つきやま」、そして都内では唯一の渋谷西武の「くりくりシブヤ店」。妻との運命の出会いが待っているかもしれません。
写真/小林繭