ワクワクしながら開けてみるとマキちゃんの新しい本が2冊、美味しそうな可愛らしい和菓子、そして娘に可愛いシールも! ちょうど出かけるところだったので、バッグに入れて地下鉄の中でさっそくページをめくって見たのですが、2冊とも何とも素敵な本であっという間に読んでしまいました。
まず『珈琲のはなし。』は2010年4月から1年間、産経新聞地方版に毎週連載された50本のコラムを1冊の書籍にまとめたもの。
パラフィン紙のカバーがついていて、もう装丁だけでとても惹かれてしまいました。京都には雰囲気の良いカフェがたくさんありますが、この本で紹介されているお店はその中でも昭和の頃からずっと続いている趣きのある喫茶店です。"京都のまちの景色に馴染んだ喫茶店、店がまえにぴったりした店主とお客さん。そこで起こった、コーヒーにまつわる愛すべきいくつかの物語を、あなたの手のなかに届けます"。
そんな言葉からこの本は始まります。読んでいるとまるで短編映画を観ているような......美味しいひき立てのコーヒーの香りが一瞬漂ったような感じがしました。見開き1ページでお店が紹介されているのですが、ページをめくる度に出てくる白黒の写真が、これもまた本当に良いのです。行ったことがないお店ばかりなのに写り込んでいる人を知っているような、そんな風な懐かしさを感じる写真だなぁと思いました。装丁も写真も色がなくて一見地味なのに、書店に置いてあったらすぐに目につきそうな気になるオーラがある本だなぁと思ったら、じつは、この本はマキちゃんの自主出版なのだそうです。
気になったパラフィン紙のカバーはかつての岩波書店を模して、手で巻いているのだそう。最後のページには手書きのシリアルナンバーも入っていて、隅々にまで心のこもった素敵な本になっています。詳しい経緯や取り扱い店舗は、高橋マキちゃんのブログに載っているので読んでみてくださいね。
もう一冊は『ときめく和菓子図鑑』です。私は昔からずっと京都が大好きなのでマキちゃんは生粋の京都っこで羨ましいな......と思うのですが、マキちゃんは会うたびに京都の和菓子や小物をプレゼントしてくれるのです。それがどれも選りすぐりで......。
そんな彼女が書いた和菓子図鑑は、あぁやっぱりどれも素敵だし美味しそう! そして和菓子の歴史や作り方や知識、知恵などが分かりやすく、そして読者がますます興味深く思うように教えてくれます。一緒に送ってくれた和菓子を頂きながら読むことが出来て本当に至福の時でした。
こんな素敵な本を読んでしまったせいで、お正月を日本で過ごしてNYに戻ってきたばかりなのに、何だかもう恋しくなっています。
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