「痔」は男性の病気、と思われがちですが意外と女性にも多いのです。どんな女性に多いか、というと冷え性、便秘症、運動不足、胃下垂の方。
痔というのは、結局のところ血行不良が原因です。なので、長く同じ姿勢でいたり冷房にさらされたりして冷えている人は、そのリスクが高まります。しっかり下半身を温めるように半身浴をしたり、軽い運動やウォーキングで血の廻りを良くする対策が必要です。運動の中でもくいしばるような運動は、今は避けましょう。
硬い便を出すときに肛門が切れて切れ痔になったり、長いあいだいきむことでいぼ痔を作ってしまったり、と、便秘もまた痔リスクにつながります。これは、食べ物でセルフケアを。なるべく繊維質のものを食べるのと同時に、オリゴ糖を取ると便秘の人でもツルリと出ますよ。
運動不足などで骨盤底筋群が衰えていると、内臓を支えきれなくて尿漏れや痔になる女性も多いですね。産後ママの悩みにも多いパターンです。これは、骨盤底筋トレーニングが有効です。姿勢を正して座り、肛門・膣・尿道を意識して各10秒ずつ順に締めて行きます。これを、椅子に座るたびにやってみてください。
最後に胃下垂。これと骨盤底筋の衰えが一緒になると厄介です。胃下垂は腸下垂、子宮下垂につながり、そうなるとすべての内臓下垂は、骨盤に集約されてしまいます。痔だけでなく、直腸脱・子宮脱などのリスクも高まるので、ぜひ、セルフケアをしてください。これには、ヨガの「肩立ちのポーズ」(右写真)がおすすめです。
今回ご紹介した解決策は、いずれも血行を促す効果があります。これに加えて、ストレス緊張状態を続けないことも大切です。心がストレスを感じると、体の末端の血流が絞られてしまうからです。
地味にわずらわしい病気「痔」。お薬を塗っても手術をしても、原因が解消されないと、繰り返すと言われています。来るべき出産に備え、これを機会に自分のタイプにあった血流改善に取り組んでみてはいかがでしょう?
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text by 岸紅子(NPO法人日本ホリスティックビューティ協会代表理事)
大学時代にホリスティック医療と出会い、多くの代替療法を研究。美容家としていち早く、ホリスティック(包括的)ビューティのメッセージを発信し、NPO法人日本ホリスティックビューティ協会を設立。2010年秋から「ホリスティックビューティ検定」開始。トークショーをはじめ、雑誌・WEB・新聞・テレビ・ラジオなど、多くのメディアでも活躍中。
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